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発明の名称 半導体装置
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開平6−252393
公開日 平成6年(1994)9月9日
出願番号 特願平5−36341
出願日 平成5年(1993)2月25日
代理人 【弁理士】
【氏名又は名称】小川 勝男
発明者 青木 正明
要約 目的
高い放射線被爆を受けても、MOSトランジスタのしきい値電圧の回復すること。

構成
MOSトランジスタはゲート端子とドレイン端子とにスイッチを介してDCストレス電源を接続し、高い放射線被爆を受けた時には、スイッチの切り替えによりデバイスにDCストレスを加える。
特許請求の範囲
【請求項1】MOSトランジスタと、上記MOSトランジスタのゲート端子とドレイン端子にスイッチを介して電気的に接続したDCストレス電源とを具備し、放射線被爆後に該スイッチを導通にすることによりストレス電圧をゲート端子およびドレイン端子に印加し、MOSトランジスタのしきい値電圧の回復を行なうことを特徴とする半導体装置。
【請求項2】上記MOSトランジスタは、CMOSインバータ回路もしくはCMOS論理ゲートを構成することを特徴とする請求項1に記載の半導体装置。
発明の詳細な説明
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は半導体層に関し、特に、放射線環境下で使用する半導体装置に関するもので、高い放射線被爆を受けてもCMOSなどのMOS型集積回路の基本動作が確保されるように緊急防御装置を具備した半導体装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、宇宙、原子炉などの用途において半導体集積回路デバイスを使用する場合、放射線を継続的に受けてデバイスが劣化し動作不良に至ったり、また原子力発電事故などにより突発的に多量の放射線を受けてデバイスが動作不良になるなどの問題があった。とくにMOS集積回路の放射線被爆では、その基本素子であるMOSトランジスタのしきい値が大きく変動して動作不良となる場合が多い。
【0003】図2には従来のnチャネルMOSトランジスタにX線を照射した時のしきい値変動の測定結果を示した。照射前に0.3Vであった値は、105 radの照射により、−0.05Vまで低下し、これにより正常なCMOS回路の動作が得られなくなってしまうことが明らかである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、上記の従来技術の問題に対処し、高い放射線被爆を受けてもMOS型半導体集積回路の基本動作が確保されるような防御装置を具備した半導体装置を提供することである。とくに被爆後に大きく変動するしきい値を、元の値に回復させる機能を備えた半導体装置を提供することである。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するために、本発明の代表的な実施形態では、集積回路の基本素子であるMOSトランジスタのゲート端子あるいは基本論理ゲートの入力端子にスイッチを介してDCストレス電源を接続し、ドレイン端子あるいは基本論理ゲートの出力端子にスイッチを介してDCストレス電源を接続したものである。そして許容量以上の被爆を受けた場合には、そのスイッチをオンとして該MOS端子あるいは論理ゲート端子と、DCストレス電源を電気的に接続することにしたものである。そして該ゲートストレス電圧とドレインストレス電圧を同時に印加して、ホットキャリアをゲート酸化膜に注入するとの新たな方法によりしきい値電圧の回復を図ることにしたものである。
【0006】
【作用】nチャネルMOSトランジスタは、X線を照射されると、ゲート酸化膜中に正の固定電荷が生成されるので、図2に示したようにそのしきい値電圧が低下(負方向への変動)してしまう。本発明の代表的な実施形態は、該被爆の後、ただちにnチャネルMOSトランジスタのゲート端子とドレイン端子にDCストレス電圧を印加してホットエレクトロンを注入するものであるが、その原理は図3に示すところの、今回新たに得られたホットエレクトロン注入の実験結果に基づく。実験はゲート長0.8μmのnチャネルMOSトランジスタに対して行ない、ストレス条件はVG=VD=8.5Vである。この実験によりホットエレクトロンがゲート酸化膜に注入され蓄積して負電荷を形成する結果として、ストレス後のしきい値電圧が増加(正方向へ変動)することが明らかとなった。本発明の代表的な実施形態はこのように、X線がゲート酸化膜中に生成した正の固定電荷を、ホットエレクトロン注入による負の固定電荷の生成という全く新しい方法で補償し、しきい値電圧を元の(X線照射前の)値へ復帰できるようにしたものである。なおpチャネルMOSトランジスタにおいては、X線照射によりゲート酸化膜中に生成される正の固定電荷の影響で、しきい値電圧は増加(負方向への変動)する。従って、被爆の後やはりゲート端子とドレイン端子にDCストレス電圧を印加してホットホールを注入すれば、nチャネルMOSと同様にしきい値電圧の復帰を図ることができる。このように本発明の代表的な実施形態は、放射線被爆を受けたMOS型集積回路のしきい値変動をホットキャリア注入により補償して、しきい値電圧が短時間に回復できるようにしたものであり、とくに原子力発電事故などにより突発的に多量の放射線を受けてデバイスが動作不良に陥った場合に対する有効かつ迅速な防御装置を提供できる。
【0007】
【実施例】本発明の第一の実施例を図1により説明する。第一の実施例は本発明によるnチャネルMOSトランジスタの構成を示すものである。図1おいて11はnチャネルのMOSトランジスタであり、12はドレイン端子、13はソース端子、14はゲート端子であり、15、16はスイッチ、17はDCストレス電源である。DCストレス電源はスイッチ15を介して、ゲート端子14に接続し、またスイッチ16を介してドレイン端子12に接続している。本実施例によれば、たとえばX線が照射された後、スイッチ15と16を閉じて(導通として)DCストレス電源17よりゲートおよびドレインにストレス電圧を印加することができ、これによりホットエレクトロンをゲート酸化膜に注入することが可能になった。図4にはこのホットエレクトロン注入の効果を示しており、105radに達するX線照射によりしきい値は0.5Vから0.2Vまで低下するが、その後本発明のスイッチ15、16の切り替えによりゲートとドレインにそれぞれ6.5Vのストレス電圧を加えた結果、約104秒のストレス印加によりほぼ照射前のしきい値を回復できた。本発明はこのように、X線などの放射線照射に対して、しきい値の回復機能を内臓してトランジスタの基本動作が確保できるようにしたものである。
【0008】本発明の第二の実施例を図5により説明する。本実施例は本発明による基本CMOS回路の構成を示すものである。図中51は、nチャネルMOSトランジスタ53とpチャネルMOSトランジスタ52よりなるCMOSインバータであり、54,55,56はそのゲート入力端子、Vcc電源端子、出力端子である。また57、58はスイッチであり、59、60はDCストレス電源2と1を表し、61、62はいずれもCMOSインバータであり、入力につらなるインバータ列を代表する。DCストレス電源1はスイッチ58を介して出力端子に接続し、DCストレス電源2はスイッチ57を介してゲート端子に接続しており、CMOSインバータ51にX線などの放射線が照射された場合、スイッチ57と58を切り替えて、入力ゲート端子と出力端子にDCストレス電圧を印加することが可能である。本実施例によれば、X線照射後のnチャネルMOSトランジスタのしきい値は次ぎのようにして回復される。すなわち入力ゲート端子にDCストレス電源2より正のストレス電圧Vnを印加し、出力端子にDCストレス電源1よりやはり正のストレス電圧Vnを印加してホットエレクトロンを注入することにより回復できた。またX線照射後のpチャネルMOSトランジスタのしきい値は、出力端子にDCストレス電源1より正のストレス電圧Vpを印加し、入力ゲート端子に0Vまたは0VとVpの間の値を印加して、ホットホールを注入することにより回復できた。
【0009】
【発明の効果】本発明はMOSトランジスタのゲート端子あるいは基本論理ゲートの入力端子にスイッチを介してDCストレス電源を接続し、ドレイン端子あるいは基本論理ゲートの出力端子にスイッチを介してDCストレス電源を接続したもので、高い放射線被爆を受けたときには、スイッチの切り替えによりデバイスにホットキャリアストレスを加え、ホットキャリアをゲート酸化膜に注入することでしきい値の回復が図れる。本発明により、被爆をうけても集積回路の基本動作が確保でき、原子力発電事故などにより突発的に多量の放射線を受けてデバイスが動作不良に陥った場合の、迅速かつ簡便な回復機能を半導体装置に提供することが出来た。




 

 


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