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発明の名称 半導体装置およびその製造方法
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開平6−252091
公開日 平成6年(1994)9月9日
出願番号 特願平5−59628
出願日 平成5年(1993)2月24日
代理人 【弁理士】
【氏名又は名称】梶原 辰也
発明者 大久保 利男 / 塚越 伸夫 / 安藤 明夫 / 清塚 巧一 / 林 昭二 / 田中 隆一 / 飯島 哲郎
要約 目的
ペレットのシリコン基板とその裏面に形成された金属電極との間の接着性および電気的接続を良好にする。

構成
シリコン基板20の裏面に形成された金属電極32が複数の金属層から構成され、これらの金属層がシリコン基板20側から、ニッケルシリサイド層33、チタン層34、ニッケル層35、銀層36から構成されている。ニッケルシリサイド層33の形成は、シリコン基板20にニッケル、チタン、ニッケル、および銀が順次被着形成した後、350℃〜450℃で加熱処理されてシリコンとニッケルが相互拡散されて形成される。
特許請求の範囲
【請求項1】 シリコン基板に電子回路が作り込まれて形成されているペレットの基板裏面に金属層からなる電極が形成されており、この電極が金属からなる固定部材に半田付けされている半導体装置において、前記ペレットにおけるシリコン基板と金属層からなる電極との接続部分にニッケルシリサイド層が形成されていることを特徴とする半導体装置。
【請求項2】 前記ニッケルシリサイド層の外側に、基板側から順次、少なくともチタンからなる金属層、ニッケルからなる金属層、および銀からなる金属層が形成されていることを特徴とする請求項1記載の半導体装置。
【請求項3】 電子回路が作り込まれているシリコンウエハの裏面に電極を構成する金属層が形成されており、このシリコンウエハが複数個のペレットに分割された後、このペレットの裏面の電極が金属からなる固定部材に半田付けされる半導体装置の製造方法において、前記金属層として、まず、ニッケルからなる金属層をシリコンウエハの裏面に被着形成した後、このニッケルからなる金属層の上に他の金属層を被着形成する工程と、これらの金属層を形成したシリコンウエハに加熱処理を施し、シリコンウエハとニッケルからなる金属層との間でシリコンとニッケルの相互拡散を行わせてニッケルシリサイド層を形成する工程と、を備えていることを特徴とする半導体装置の製造方法。
【請求項4】 熱処理温度が350℃〜450℃であることを特徴とする請求項3記載の半導体装置の製造方法。
発明の詳細な説明
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、半導体装置の製造技術、特に、シリコン基板(サブストレート)に電子回路が作り込まれて形成されているペレットの基板裏面に金属層からなる電極が形成されており、この電極が金属からなる固定部材に半田溶融法で接続されてなる半導体装置において、シリコン基板と電極との間における機械的および電気的接続を良好にする技術に関し、例えば、大電流を処理する半導体装置に利用して有効な技術に関する。
【0002】
【従来の技術】大電流を処理する半導体装置、例えば、パワーMOSトランジスタなどでは、シリコン基板に電子回路が作り込まれて形成されているペレットは、その裏面に形成されている金属電極が、金属から形成されている固定部材としてのヘッダに半田溶融法によって接続されている。
【0003】一般に、前記金属電極は複数の金属層から形成されており、シリコンに接着しやすい層と、半田を食い止める層と、半田に濡れやすい層とから構成されている。ペレットのシリコン基板に接触してシリコンと接着しやすい層としては、従来、チタン(Ti)、クロム(Cr)、あるいはバナジウム(V)等の遷移金属からなる金属層が広く採用されている。また、半田を食い止める層としては、従来、ニッケル(Ni)からなる金属層が採用され、半田と濡れやすい層としては、従来、銀(Ag)からなる金属層が採用されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、最近のパワーデバイス、特に、パワーMOSトランジスタなどでは、その動作特性であるRon、すなわち、ON抵抗の値が低いことが要求されている。この要求に応ずるためには、ペレットのシリコン基板と金属電極との良好なオーミック接続を実現することが重要な要素になっている。
【0005】しかしながら、パワーMOSトランジスタではその構造上、ペレットにおけるシリコン基板の不純物濃度は低いので、上記チタン等の遷移金属層との間では通常ショットキー接続となり、その結果、オーミック性においてもその接触抵抗値が高くなるのが一般的である。
【0006】これらの対策としてシリコン基板の不純物濃度を高くすることが有効である。しかし、シリコン基板自身の濃度を高めると、エピタキシャル層への悪影響が生ずるため、この方法を採用することはできない。
【0007】そこで、拡散工程の最後(配線電極形成前)にシリコンウエハの裏面における表面層のみを不純物濃度を高くする方法が試みられている。その方法としては、イオンインプランテーション法や不純物熱拡散法がある。
【0008】しかしながら、この方法には、次の問題点がある。
■ 工程追加で費用が増加する。
■ シリコンエッチング等の作業を行うと不純物層が除去されてしまう。
■ また、二次的な汚れにより金属層との間で接着性が弱い。
【0009】本発明の目的は、ペレットにおけるシリコン基板とその裏面の金属電極との間の機械的および電気的接続が良好である半導体装置の製造技術を提供することにある。
【0010】本発明の前記ならびにその他の目的と新規な特徴は、本明細書の記述および添付図面から明らかになるであろう。
【0011】
【課題を解決するための手段】本願において開示される発明のうち代表的なものの概要を説明すれば、次の通りである。
【0012】すなわち、シリコン基板に電子回路が作り込まれて形成されているペレットの基板裏面に金属層からなる電極が形成されており、この電極が金属からなる固定部材に半田付けされている半導体装置において、前記ペレットにおけるシリコン基板と金属層からなる電極との接続部分にニッケルシリサイド層が形成されていることを特徴とする。
【0013】そして、ニッケルシリサイド層は、ニッケルからなる金属層が裏面に被着形成されているシリコンウエハを350℃〜450℃に加熱処理することによって、シリコンウエハのシリコンと金属層のニッケルとが相互に拡散することにより形成することが望ましい。
【0014】
【作用】前記した手段によれば、シリコン基板と金属層からなる電極との接続部分にニッケルシリサイド層が形成されているので、シリコン基板と電極との間の良好な接着性を確保しつつ、低抵抗で良好なオーミック接続となる。
【0015】すなわち、ニッケルシリサイド層が形成されているため、その間の電気抵抗は、シリサイド層が形成されておらずシリコンと他の遷移金属とが結合してショットキー接続の傾向がある従来例の場合に比べて低くなる。また、ニッケルシリサイド層が形成されている場合には、シリコンとニッケル層とが互いに接合している場合に比べて結合力は高くなる。したがって、シリコン基板と遷移金属層とによる接着性と同程度の接着性を確保することができる。
【0016】シリコンとニッケル間の化合物形成は状態図的には996℃である。しかし、シリコンウエハ上に被着形成したニッケルからなる金属層を加熱処理したとき、相互拡散によって生じる化合物はこれよりはるかに低い温度で形成することが可能であることを本発明者は発見した。
【0017】すなわち、シリコンとニッケルとは250℃程度でもニッケルシリサイドを形成し、その化合物形態はNi5 Si2 である。ニッケルシリサイドは熱処理温度の上昇によって、Ni5 Si2 →Ni2 Si→NiSiとシリコンがリッチの方向に変化して行く。また、オージェ分析の結果では、ニッケルからなる金属層中のシリコン量は、温度、時間とともにその量を増すが、面方向に均一であり、厚さ方向に傾斜的に漸増する。さらに、シリコン中へのニッケルの拡散は少なく、シリコン−ニッケル間では拡散速度に差があることが示された。
【0018】ニッケルシリサイドを形成する加熱処理の温度を350℃〜450℃にすることが望ましいのは、次の理由によっている。すなわち、シリコンウエハの表面に形成された各種被膜のうち、最も耐熱性の低いアルミニウム蒸着膜が熱的に変化しない限度が450℃であり、また、ペレットを固定部材に半田溶融法によって接続する際の半田融点が250℃〜340℃程度であることによる。
【0019】なお、ニッケルシリサイドを形成するためのニッケルからなる金属層の厚さは50nm〜2μmが好ましい。すなわち、50nm未満では、大多数のシリコンがニッケルからなる金属層に接続しているチタン等の遷移金属に金属間結合するため、ショットキー接続の傾向になるおそれがある。他方、2μmを越えると、ニッケルからなる金属層においてニッケルシリサイドが形成されない部分が厚さ方向に深く形成されるため、シリコンに接着し易いチタン等の遷移金属とシリコンとの金属間結合が全く発生せず、接着強度不足が生じるおそれがあるからである。
【0020】
【実施例】図1は本発明の一実施例であるパワーMOSトランジスタの要部拡大縦断面図である。図2はパワーMOSトランジスタを示す図であり、(a)は正面断面図、(b)は平面断面図である。
【0021】パワーMOSトランジスタ1は、図2に示されているように、電子回路としてのトランジスタ回路が作り込まれているペレット11と、このペレット11が半田層12を介して接着されている金属からなる固定部材としてのヘッダ2と、このペレット11に対向するように配設されている3本のインナリード3と、各インナリード3にそれぞれ一体的に連結されているアウタリード4とを備えている。
【0022】2本のインナリード3はペレット11の後述するゲート21(図1参照)およびソース23(図1参照)にそれぞれ電気的に接続している各アルミニウム配線28、29(図1参照)にそれぞれワイヤ13を介して接続されており、残りの1本のインナリード3はヘッダ2と一体的に連続するように形成されている。そして、前記ペレット11、前記ヘッダ2の一部、インナリード3群およびワイヤ13群は樹脂封止パッケージ14によって樹脂封止されている。
【0023】以下、パワーMOSトランジスタ1におけるペレット11の部分を図1によって詳細に説明する。
【0024】ペレット11はシリコン基板20にトランジスタ回路を形成されて構成されている。シリコン基板20上にはポリシリコンによってゲート21が下敷シリコン酸化膜22を介して形成されている。シリコン基板20におけるゲート21の外側に対応するシリコン基板20の内部には半導体拡散層部としてのソース23が形成され、シリコン基板20の下部にはドレイン24が形成されている。
【0025】シリコン基板20の上にはCVD酸化膜等からなる絶縁膜25がゲート21およびソース23を被覆するように形成されており、この絶縁膜25にはゲート用コンタクトホール26およびソース用コンタクトホール27がゲート21およびソース23に対向されて、これらにそれぞれ貫通するようにそれぞれ明けられている。さらに、絶縁膜25上には一対の配線28、29が形成されており、両配線28、29は、アルミニウム材料(アルミニウムまたはその合金)がスパッタ蒸着等の適当な手段により被着されて、リソグラフィー処理により配線処理されて形成されたものである。両配線28、29のアルミニウム材料は各コンタクトホール26、27の内部にそれぞれ充填され、この充填部によりゲート用配線28とゲート21、および、ソース用配線29とソース23とをそれぞれ接続するゲート用コンタクト部30およびソース用コンタクト部31がそれぞれ形成されている。
【0026】一方、シリコン基板20の裏面にはドレイン24用の金属電極32が形成されており、この金属電極32は複数の金属層によって形成されている。これらの金属層は、シリコン基板20側から、順次、ニッケルシリサイド層33、チタンからなる金属層34、ニッケルからなる金属層35、および銀からなる金属層36とから構成されている。
【0027】銀からなる金属層36は、金属からなる固定部材としてのヘッダ2にペレット11裏面の金属電極32を半田溶融法によって接続する際の半田濡れ性を良好にするものである。チタンからなる金属層34は、加熱処理によるニッケルシリサイド形成時に、活性化したシリコン基板20の中のシリコンが銀からなる金属層36の表面まで拡散して半田濡れ性を劣化させるのを防ぐものである。銀からなる金属層36とチタンからなる金属層34との間に形成されるニッケルからなる金属層35は半田を食い止める層である。
【0028】以下に、前記構成に係るパワーMOSトランジスタ1におけるシリコンウエハの製造工程中の金属電極32の形成方法を説明する。
【0029】(1)シリコンウエハは、アンチモン(Sb)を不純物としてn型に形成されており、その濃度は2×1018個/cm3 を有しており、所定の工程によりトランジスタ回路等が作り込まれた後、このシリコンウエハの裏面に金属電極32が以下の工程により形成される。
【0030】(2)まず、シリコンウエハ(厚さ570μm)の裏面が、研削加工され、400μmの厚さに仕上げられる。仕上がり面の砥石粒度は4000番で、表面粗さは約0.1μmである。
【0031】(3)この研削仕上げされたシリコンウエハの裏面が、フッ化水素酸:水が、1:100の溶液で30秒処理され、シリコン酸化膜が除去される。
【0032】(4)次に、ニッケル、チタン、銀の3種類の金属膜の蒸発が可能な真空蒸着装置が使用されて、まず、シリコンウエハの裏面にニッケル層が、400nm、電子ビーム蒸着法によって形成される。このときのウエハ裏面の蒸着面温度は200℃である。
【0033】(5)次いで、シリコンウエハの裏面に、チタン層が150nm、ニッケル層が、400nm、銀層が、1.3μm、順次蒸着される。
【0034】(6)そして、上記のようにして複数の金属層が裏面に形成されたシリコンウエハが真空容器から取り出され、次に、窒素雰囲気の石英管熱処理炉において、420℃、で60分間加熱処理が実施される。
【0035】この加熱処理により、シリコンウエハのシリコンと、これに隣接しているニッケルからなる金属層のニッケルとが相互拡散してニッケルシリサイド層が形成される。なお、ニッケルシリサイド層はこの程度の温度で形成可能なことは、前述した通りである。
【0036】このニッケルシリサイド層によって、図3について後述するように、シリコン基板と金属電極との間におけるRon値が低下するとともに、金属電極のシリコン基板に対する接着性も良好になる。
【0037】以上の方法によって裏面に電極を構成する複数の金属層を形成したシリコンウエハは複数個のペレット11に切り出され、パワーMOSトランジスタの金属からなる固定部材としてのヘッダ2に組み付けられる。ペレット11とヘッダ2との接続は、ペレット11の裏面に形成されている電極32の最下層の銀からなる金属層36が半田溶融法によって形成された半田層12を介してヘッダ2に半田付けされることにより行われる。
【0038】以下に上記方法によって形成された前記実施例に係るパワーMOSトランジスタの電気的特性および機械的特性について行った試験結果を説明する。
【0039】図3(a)はRon値の電流依存性を、前記実施例に係るパワーMOSトランジスタと、従来構造のパワーMOSトランジスタとについて行った試験結果を示しており、実線曲線Aが本実施例の場合、破線曲線Bが従来例の場合をそれぞれ示している。
【0040】図3から理解されるように、本実施例のものは従来例のものに比べて、広い電流領域でRon値の変動が少なく、かつ、その絶対値も低い。これはニッケルシリサイド層が形成されている場合は、ニッケルシリサイド層が形成されておらずシリコンとチタンとが金属間結合することにより、ショットキー接続の傾向になる従来例の場合に比べて、オーミック接続の傾向になって電子が通過し易いためと、考えられる。
【0041】なお、比較した従来例は、上述の(4)の工程、すなわち、シリコンウエハ裏面へのニッケルからなる金属層の被着工程を省略したものである。そして、電極はチタン−ニッケル−銀の三層構造であり、他の処理は前記実施例と全て同一条件で行った方法が使用されている。
【0042】次に、上述の(6)の工程を終了したシリコンウエハについて、シリコンウエハと、その裏面に形成されている金属層からなる電極との接着強度試験を行った試験結果を説明する。
【0043】この試験方法の概略を図3(b)に基づいて説明すると、シリコンウエハ40の表面からダイヤモンドで溝を入れ、軽く力を入れてシリコンウエハ40のみを折り、金属電極32はつながった状態にする。この状態で、一方のシリコンウエハ片を引っ張り、シリコンウエハ片と金属層との間に強制的に割れを生じさせる。この際に、1mm以上の割れが発生した場合を不良とした。
【0044】その結果、上述の(4)のシリコンウエハ裏面へのニッケル層の被着工程を省略した従来品の場合、不良率は1.2%であったのに対して、本実施例の場合は、0.2%以下(500枚で不良0)であることが確認された。このように本実施例の場合に接着強度が高くなるのは、シリコン基板20と金属電極32とがその境目においてニッケルシリサイド層33を介して結合されているためであると、考えられる。
【0045】前記実施例によれば次の効果が得られる。
■ シリコン基板20と金属層からなる電極32との接続部分にシリコンとニッケルが相互に拡散して形成されたニッケルシリサイド層33が形成されることにより、シリコン基板20と金属電極32との間の接着性が良好で、かつ、低抵抗で良好なオーミック接続が得られ、Ronの電流依存性や温度依存性も解消される。
【0046】■ 上記ニッケルシリサイド層33は、350℃〜450℃の加熱処理によって形成することができるため、シリコン基板20の表面に形成された各種被膜のうち、最も耐熱性が低く耐熱温度が450℃を限度とするアルミニウム蒸着膜から成る電気配線28、29に悪影響を及ぼすことがなく、また、ペレット11をヘッダ2に半田溶融法によって接続する際の半田付け温度250℃〜340℃に影響されない利点を有している。
【0047】■ ニッケルシリサイド層33の外側の金属層を、順次、チタンからなる金属層34、ニッケルからなる金属層35、および銀からなる金属層36とすることにより、銀からなる金属層36によって、金属からなる固定部材としてのヘッダ2にペレット11裏面の金属電極32を半田溶融法によって接続する際の半田濡れ性が良好になり、チタンからなる金属層34によって、加熱処理によるニッケルシリサイド形成時に、活性化したシリコン基板20中のシリコンが銀からなる金属層36の表面まで拡散して半田濡れ性を劣化されるのが防止され、銀からなる金属層36とチタンからなる金属層34との間に形成されるニッケルからなる金属層35によって半田が食い止められる。
【0048】以上本発明者によってなされた発明を実施例に基づき具体的に説明したが、本発明は前記実施例に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能であることはいうまでもない。
【0049】例えば、p型パワーMOSトランジスタにも適用することができる。ここで、前記実施例と同一の工程をp型パワーMOSトランジスタに適用し、上記と同様にしてその電気的特性を従来例と比較した場合について説明する。なお、シリコンウエハはボロン(B)を不純物とし、その不純物濃度は5×1018個/cm3である。
【0050】図4はRon値の電流依存性を、本実施例2に係るパワーMOSトランジスタと、従来構造のパワーMOSトランジスタとについて行った試験結果を示しており、実線曲線Cが本実施例2の場合、破線曲線Dが従来例の場合をそれぞれ示している。
【0051】図4からわかるように、本実施例2のものは従来例のものに比べて、広い電流領域でRon値の変動が少なく、かつその絶対値も低い。
【0052】また、前記実施例における金属電極形成工程中、前記(5)の金属膜蒸着工程において、チタン、ニッケル、および銀の三層を形成する代わりに、銀からなる金属層のみを1.3μm形成してもよい。
【0053】この金属電極としてニッケルと銀とが被着され、前記(6)の加熱処理工程が実施されてニッケルシリサイド層が形成された実施例3のものにおいては、Ron特性は前記実施例1と同じレベルであった。但し、金属ヘッダ2への組み付け時の半田層12との接着性が前記実施例1、2に比較して低いため、半田層12との接触時間を従来の3倍にして接着した。
【0054】これは、銀からなる金属層の表面のオージェ分析においてシリコンが検出されたことから、加熱処理によって形成されたニッケルシリサイド中のシリコンが銀表面に移動し、半田との濡れ性を低下させたものであると考えられる。
【0055】以上の説明では主として本発明者によってなされた発明をその背景となった利用分野であるパワーMOSトランジスタに適用した場合について説明したが、それに限定されるものではなく、サイリスタ、大容量ダイオード、IGBT、パワーICシリコンデバイス等の半導体装置全般に適用することができる。特に、大電流を処理する半導体装置に利用して優れた効果が得られる。
【0056】
【発明の効果】本願において開示される発明のうち代表的なものによって得られる効果を簡単に説明すれば、次の通りである。
【0057】ペレットにおけるシリコン基板と金属層からなる電極との接続部分にニッケルシリサイド層が形成されていることにより、シリコン基板と金属電極との間の良好な接着性を確保しつつ、電気的抵抗の小さい良好な電気的接続特性を得ることができる。




 

 


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