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発明の名称 固体撮像装置
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開平6−244404
公開日 平成6年(1994)9月2日
出願番号 特願平5−30116
出願日 平成5年(1993)2月19日
代理人 【弁理士】
【氏名又は名称】小川 勝男
発明者 安藤 治久 / 木村 勝高 / 宮沢 敏夫 / 竹本 一八男 / 上原 正男 / 中川 英樹 / 田中 清
要約 目的
スミアの劣化を引き起こすことなく、CCD型固体撮像装置の駆動容量の低減を図る。

構成
同一半導体基板20上に二次元状に形成された光電変換素子群からの信号電荷を垂直方向に転送する垂直CCDレジスタ群と、垂直CCDレジスタ群の転送ゲートと共用化され光電変換素子群からの信号を垂直CCDレジスタ群に転送する選択ゲート27,127と、選択ゲートと反対側に設けられた素子分離領域26,126と、各垂直CCDレジスタ群からの信号を水平方向に転送する水平CCDレジスタと、その信号を外部に出力する手段とを具備する固体撮像装置において、垂直CCDレジスタ群のチャネル23,123上に形成する転送ゲート27,127の素子分離領域26,126側の位置をチャネル幅方向に後退させる。
特許請求の範囲
【請求項1】同一半導体基板上に二次元状に形成された光電変換素子群と、前記各光電変換素子群からの信号電荷を垂直方向に転送する垂直CCDレジスタ群と、前記垂直CCDレジスタ群の転送ゲートと共用化され前記光電変換素子群からの信号を前記垂直CCDレジスタ群に転送する前記選択ゲートと、選択ゲートと反対側に設けられた素子分離領域と、前記各垂直CCDレジスタ群からの信号を水平方向に転送する水平CCDレジスタと、その信号を外部に出力する手段とを具備する固体撮像装置において、前記垂直CCDレジスタ群の上面に形成する遮光膜の開口端と前記転送ゲート端との距離は選択ゲート側よりも素子分離領域側の方が大きいことを特徴とする固体撮像装置。
【請求項2】請求項1において、前記素子分離領域側における前記遮光膜の前記開口端と前記転送ゲート端との距離は前記選択ゲート側における前記遮光膜の前記開口端と前記転送ゲート端との距離に比べ素子分離領域の幅より大きい固体撮像装置。
発明の詳細な説明
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はCCD型固体撮像装置に係り、特に、駆動容量の低減を図ったCCD型固体撮像装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の固体撮像素子の構成は、例えば、1990年テレビジョン学会技術報告Vol.14,No.16,pp39〜44,1990 に記載のように、図4に示すようになっていた。すなわち、1フィールド期間中にホトダイオード1に蓄積された信号電荷はホトゲート2を介して垂直CCDレジスタ3に転送される。垂直CCDレジスタ3に転送された信号電荷は、垂直クロック入力端子40,41,42,43に印加される4相の外部パルスによって各垂直クロックゲート線10,11,12,13が駆動されることにより、一水平走査期間毎に水平CCDレジスタ5に送り込まれ、出力アンプ6を介して外部に出力される。
【0003】図5はホトダイオードおよび垂直CCDレジスタの平面パターンを示したものである。ここで、10および12は第1層目のポリシリコンゲート電極、11および13は第2層目のポリシリコンゲート電極であり、図4の10〜13にそれぞれ対応している。14〜19はポリシリコンゲート電極上に形成されるアルミニウム等から成る遮光膜の覆われてない領域で、これを開口領域と呼ぶ。
【0004】図6は図5の、A−A′線での断面を示す。20のN型半導体基板内に形成された21のP型ウエル内にこれより高濃度の22,122のP型ウエルを、さらにその中にCCDチャネルを形成する23,123のN型不純物領域が設けられている。また、24はホトダイオードとなるN型不純物領域であり、その上面に形成される25のP+ 型不純物領域は半導体表面で発生する暗電流を抑圧するために設けられている。23,123の片側に設けられた26,126のP型不純物領域は垂直CCDレジスタとホトダイオードとを分離するためのものである。CCDチャネル上には27,127のポリシリコンゲートが29の酸化膜等の絶縁膜を介して形成される。さらにその上面には28,128の遮光用のアルミニウムが配置される。また、23と24との対向する部分はゲート27によりポテンシャルが制御され、ホトダイオードの選択ゲートとして働く。
【0005】この様なCCD型固体撮像素子を駆動する場合、垂直CCDレジスタの転送ゲートを全段同時に動作させるため、その駆動容量は非常に大きな値を持つ。例えば、1/3インチ光学系に対応したCCD撮像素子の垂直CCDレジスタの駆動容量は1相当り約1000PFにも達し、素子の駆動回路には100mA程度の駆動電流が必要である。この様に大きなゲート容量を持つCCD撮像素子の駆動は困難なものであった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、駆動容量の低減を図ったCCD型固体撮像装置を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため、本発明は同一半導体基板上に二次元状に形成された光電変換素子群と、各光電変換素子群からの信号電荷を垂直方向に転送する垂直CCDレジスタ群と、前記垂直CCDレジスタ群の転送ゲートと共用化され光電変換素子群からの信号を垂直CCDレジスタ群に転送する選択ゲートと、選択ゲートと反対側に設けられた素子分離領域と、各垂直CCDレジスタ群からの信号を水平方向に転送する水平CCDレジスタと、その信号を外部に出力する手段とを具備する固体撮像装置において、垂直CCDレジスタのチャネル上に形成する転送ゲートの素子分離領域側の位置をチャネル幅方向に後退させる。
【0008】
【作用】垂直CCDレジスタの転送ゲート容量は大きく次の三つから成る。第一は光電変換素子群からの信号を垂直CCDレジスタに転送する選択ゲート部、第3は垂直CCDレジスタのチャネル部、そして第三は素子分離領域部である。この内、第一と第二の部分は機能的に省略することができないが、第三の部分については省略してもよい。すなわち、垂直CCDレジスタのチャネル上に形成する転送ゲートの素子分離領域側の位置をチャネル幅方向に後退させることにより、垂直CCDレジスタの転送ゲート容量を低減することができる。
【0009】
【実施例】以下、本発明の一実施例を図1により説明する。同図はホトダイオードおよび垂直CCDレジスタの平面パターンを示したものであり、各構成要素は図5と同じである。図5との違いは10〜13のポリシリコンゲートの右端部の位置関係だけである。同図において、A−A′線での断面図を図2に示しその位置関係を詳細に説明する。図2の構成要素は図6と同じであり、違いは27,127のポリシリコンゲート、26,126の素子分離用のP型不純物領域、そして、28,128の遮光用のアルミニウムの位置関係である。まず、27,127のゲート右端部の位置を左側に後退させ、26,126のP型不純物領域上に27,127のゲートが重ならないようにする。垂直CCDレジスタの転送ゲート容量は大きく次の三つから成り、第一は光電変換素子群からの信号を垂直CCDレジスタに転送する選択ゲート部、第二は垂直CCDレジスタのチャネル部、そして、第三は素子分離領域部である。この内、本実施例では第三の部分が無くなるので、垂直CCDレジスタの転送ゲート容量を低減することができる。
【0010】この様なゲート位置に対してその上面に形成する遮光膜であるアルミニウムの開口部も拡大したいところであるが、アルミニウムの開口部はスミアと呼ばれる擬信号により制限を受ける。スミアとは、素子の受光領域に強い光が照射された場合にその光の一部が垂直CCDレジスタを感光する、あるいは素子基板内で発生した電荷の一部が垂直CCDレジスタに混入することにより発生するものであり、TVモニタ画面上では縦の白帯となって画質を劣化させる。このスミアを抑圧するために、CCD撮像素子の垂直CCDレジスタの上面には、図2に示すように、光遮蔽膜が形成されている。この遮光膜の開口部は感度の点からは大きく、スミアの点からは小さくすべきものである。次にスミアに対する遮光パターンを考える。ホトダイオードおよびCCDレジスタのチャネル位置を、同図に点線A,BおよびCで模式的に示した。
【0011】図3は図2に対する半導体基板内の電位分布を計算機解析により求めたものである。図中、A,BはCCDレジスタのチャネル部、Cはホトダイオードの信号電荷蓄積部を示している。図中、点線で囲んだ領域に入射される光量に応じて疑似信号であるスミア電荷がA,Bの領域に混入する。スミア現象を抑圧するためには、点線で囲んだ領域の中に入る光を少なくすることが重要であり、CCD転送ゲート電極の選択ゲート側及び素子分離領域側の遮光量は同程度にするのがよい。
【0012】28,128の遮光領域の開口領域を27,127のCCD転送ゲートの丁度中心に設定すると、素子分離領域側の遮光量が不十分となる。これは、CCDのチャネル位置とホトダイオードとの位置が素子分離領域の幅と選択ゲート部のチャネル長とで決まるからである。従って、CCD転送ゲート電極の選択ゲート側及び素子分離領域側の遮光量を同程度にするには、28,128の遮光領域の開口領域中心を27,127のCCD転送ゲートの中心より選択ゲート側にずらし、そのずらす量を素子分離領域の幅と選択ゲート部のチャネル長の和の半分にするのが最適である。この様に遮光膜の位置を設定することにより、不必要な遮光を行うことなく、即ち、感度の低下を引き起こすことなくスミアの抑圧が可能となる。
【0013】以上をまとめると、垂直CCDレジスタのチャネル上に形成する転送ゲートの素子分離領域側の位置をチャネル幅方向に後退させ、垂直CCDレジスタ群の上面に形成する遮光膜の開口端と転送ゲート端との距離は選択ゲート側よりも素子分離領域側の方を大きくすることによりスミアの抑圧を図ったままで垂直CCDレジスタの転送ゲート容量を低減することができる。
【0014】
【発明の効果】本発明によれば、駆動容量の低減を図ったCCD型固体撮像装置が実現できる。




 

 


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