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発明の名称 半導体装置およびその製造方法
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開平6−244243
公開日 平成6年(1994)9月2日
出願番号 特願平5−302767
出願日 平成5年(1993)12月2日
代理人 【弁理士】
【氏名又は名称】鵜沼 辰之
発明者 初田 俊雄 / 大黒 崇弘 / 林田 哲哉 / 土居 博昭
要約 目的
基板の表面に基板材と異なる材料を絶縁材として用いた配線層を有する基板上にLSIを実装したときに、基板が温度変化を受けてもピンまたは半田ボ−ル等の接続部材の損傷が低減される構造を提供する。

構成
薄膜配線層3を有する基板2上に、あるいは直接基板2上に、LSI1を半田ボ−ルまたはピン4を用いて実装する。このLSI1上にLSIチップと熱膨張係数の異なる材料からなる変形整合層6を形成する。
特許請求の範囲
【請求項1】 発熱半導体素子と、この発熱半導体素子を搭載した基板と、この基板の表面に形成され基板と異なる材料を絶縁体とする配線層と、前記発熱半導体素子と前記基板とを電気的に接続する接続素子とを備えた半導体装置において、前記発熱半導体素子の前記基板に対向する面の反対面に、前記発熱半導体素子と異なる熱膨張係数を有する材料の層を設けたことを特徴とする半導体装置。
【請求項2】 前記発熱半導体素子と異なる熱膨張係数を有する材料の層は、メッキ、スパッタ、溶射等により形成された薄膜からなることを特徴とする請求項1に記載の半導体装置。
【請求項3】 前記発熱半導体素子と前記基板との間に前記接続素子を配設し、前記発熱半導体素子の対角線長さをd(mm)、チップ厚さをt(mm)、接続半田断面積密度をκとしたときに、前記発熱半導体素子と前記基板の熱変形差δ(mm)を次式で示される変形限界δal(mm)に対して、δal==6.25(d/t)2κ/106 、 δ≦δalとなるように、前記発熱半導体素子と異なる熱膨張係数を有する材料の層の厚さを形成したことを特徴とする請求項1に記載の半導体装置。
【請求項4】 前記発熱半導体素子と異なる熱膨張係数を有する材料の層は、Cr、Ni、またはそれらの合金により形成されていることを特徴とする請求項1ないし3のうちいずれかに記載の半導体装置。
【請求項5】 発熱半導体素子と、この発熱半導体素子を搭載した基板と、この基板の表面に形成され基板と異なる材料を絶縁体とする配線層と、前記発熱半導体素子と前記基板とを電気的に接続する接続素子とを備えた半導体装置の製造方法において、前記発熱半導体素子の前記基板に対向する面の反対面に、前記発熱半導体素子と異なる熱膨張係数を有する材料の層を形成した後に、前記発熱半導体素子と前記基板とを電気的に接続することを特徴とする半導体装置の製造方法。
【請求項6】 半田ボールまたはピンによる接続端部を備えたLSIチップにおいて、前記接続端部を含む面の反対面に、前記LSIチップと異なる熱膨張係数を有する材料の層を形成したことを特徴とするLSIチップ。
【請求項7】 前記LSIチップが、対角線長さをd(mm)、厚さをt(mm)、60℃の温度変化における変形δ(mm)としたときに、δ>0.4(d/t)2/106となるように、前記LSIチップと異なる熱膨張係数を有する材料の層の厚さを形成したことを特徴とする請求項6に記載のLSIチップ。
【請求項8】 前記LSIチップと異なる熱膨張係数を有する材料の層は、前記LSIチップ面の中央部を覆うことを特徴とする請求項6に記載のLSIチップ。
【請求項9】 半導体素子と、この半導体素子を搭載した基板と、前記半導体素子および前記基板を電気的に接続する接続素子とを備えた半導体装置において、前記半導体素子の前記基板に対向する面の反対面に、前記半導体素子と異なる熱膨張係数を有する材料の層を形成したことを特徴とする半導体装置。
【請求項10】 前記接続素子は、半田ボールまたはピンからなることを特徴とする請求項9に記載の半導体装置。
【請求項11】 前記半導体素子が、対角線長さをd(mm)、厚さをt(mm)、60℃の温度変化における変形δ(mm)としたときに、δ>0.4(d/t)2κ/106となるように、前記半導体素子と異なる熱膨張係数を有する材料の層の厚さを形成したことを特徴とする請求項9に記載の半導体装置。
【請求項12】 前記半導体素子と異なる熱膨張係数を有する材料の層は、Cr、Ni、またはそれらの合金により形成されていることを特徴とする請求項9に記載の半導体装置。
【請求項13】 前記半導体素子と異なる熱膨張係数を有する材料の層は、半田により接合された金属箔により形成されていることを特徴とする請求項9に記載の半導体装置。
【請求項14】 前記半導体素子と異なる熱膨張係数を有する材料の層は、樹脂により形成されていることを特徴とする請求項9に記載の半導体装置。
発明の詳細な説明
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は半導体装置およびその製造方法に係り、特に半導体チップの実装構造で、高発熱する半導体チップの実装に好適な半導体装置およびその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】計算機の高速化を達成するには、LSIを高密度に基板上に実装する必要が有る。この一例が、アイ ビー エム ジャーナル オヴ リサーチ アンド デヴェロプメント 第26巻第1号、30頁(IBM J. Res. Develop. Vol.26, No.1, January 1982, P.30)に開示されている。その構造を図2に示す。この図において、基板2は厚膜配線層を持つセラミック多層基板である。この上面に微細な構造を持つ薄膜配線層3を設けると高密度実装に一層有効であり、そのような構造はアイ イー イー イー 第42回 プロシーディングス エレクトロニック コンポーネント アンド テクノロジー カンファレンス 第1頁(IEEE Proceedings of 42nd Electronic Components & Technology Conference, 1992, P.1)に開示されている。この例においては、LSIチップ1はその表面に半田ボ−ル接続用のパッドを有し、半田ボ−ル4を介してチップ全面と多くのI/Oピン99が電気的に接続された構造となっている。また、LSIをLSIチップと熱膨張係数が異なる基板上に接続した例は日本機械学会第70期全国大会講演論文集B卷(Vol.B)第525頁に開示されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記従来の実装構造において、今後、一層の高密度化を図るには、薄膜配線層をさらに多層化する必要がある。薄膜配線層では配線にアルミ、銅などの金属材料、絶縁層にポリイミド樹脂等基板と熱膨張係数の異なる材料を用いるため、薄膜配線層を多層化すると、LSIの半田接続時または稼動時等の温度変化による基板の反り変形が増大する。また、LSIは、チップ背面から冷却されるが、LSIの高発熱化はLSI稼動時のチップ厚さ方向の温度勾配の増大を生じ、このためチップに反り変形を生じる。さらに、半導体チップが熱膨張係数の異なる基板に接続された場合もチップ接続面に作用する接続部材からの力により反り変形を生じる。これらの反り変形はチップ接続用のピンまたは半田ボ−ルに接続面に垂直な大きな歪を生じ、信頼性の低下という近年の半導体装置の高速化に伴う新しい課題が生じている。
【0004】本発明の目的は、前述のチップおよび基板の反り変形による半田ボ−ルとピンの損傷を防止し、高密度実装を可能にする半導体装置を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的は、半導体素子と、この半導体素子を搭載した基板と、前記半導体素子および前記基板を電気的に接続する接続素子とを備えた半導体装置において、前記半導体素子の前記基板に対向する面の反対面に、前記半導体素子と異なる熱膨張係数を有する材料の層を形成したことを特徴とする半導体装置により達成される。
【0006】
【作用】上記構成によれば、裏面に熱膨張係数の異なる材料からなる変形整合層を接合された半導体素子は、温度変化を受けると反り変形を生じる。この変形量は変形整合層の材料特性、厚さにより変えられる。そこで、変形整合層、基板あるいは薄膜配線層の厚さを適切に選べば、半田接合時や稼動時における温度変化による素子と基板の熱変形差を半田ボ−ル、ピン等に損傷を生じることのない許容値以下に押さえることが可能となる。
【0007】
【実施例】以下、本発明のいくつかの実施例を、図面を参照して説明する。図1は、第1の実施例を示す図で、基板2上に半田ボ−ルなどの接続部材4を介して半導体チップ1が実装されている。この半導体チップは冷却用部材5と基板2とで封止されている。フロリナ−トなどの冷却用液体10が冷却用部材5の流入口20から流入し、ノズル7から噴射され半導体チップ1を冷却した後、流出口21より流出する。基板2の上部にはポリイミド樹脂などの有機材料を絶縁体とした薄膜配線層3が形成されている。この基板2では基板材と薄膜配線層3との熱膨張率が異なるため、LSIチップの接続プロセス及び半導体稼働時の温度変化により反り変形が生じる。そこで、この変形によるピンまたは半田ボ−ル4などの接続部の損傷を防ぐために、半導体チップ1の裏面全面にチップとは熱膨張率の異なる金属薄膜で形成された変形整合層6が設けられている。この変形整合層6は必ずしも金属膜である必要は無く、セラミック等の溶射膜でもよい。
【0008】図3、図4を用いて、この変形整合層6の作用について説明する。図3は、半導体チップ、変形整合層付き半導体チップおよび薄膜層付き基板が単体でそれぞれ接続プロセス温度、常温及び半導体稼働時の温度になった場合の反り変形を示したものである。半導体チップ1はピンまたは半田ボ−ル4等を介して基板2に200〜300℃の温度で接合された後、−ΔT1 の温度変化を受け常温(約20℃)に戻る。その後、チップに通電され稼働状態に入ると、半導体チップ1は平均してΔT2だけ温度上昇する。通常この状態では、50〜85℃に昇温する。さらに半導体チップ1はその動作面の発熱を背面から冷却している。この2つの温度変化により、半導体チップ内には温度勾配が生じる。
【0009】整合層を持たない半導体チップ1の場合には、基板接合温度になった後、常温に戻る温度変化−ΔT1 においては反り変形を生じない。また、稼働時温度まで温度上昇ΔT2 しても反り変形を生じないが、半導体チップ内の温度勾配によって反り変形bを生じる。一方、基板2はその上面に薄膜配線層3があり、この薄膜配線層3は熱膨張係数の異なる材料で形成されているので、チップ寸法範囲内で温度上昇1℃あたり−a2 の反り変形を生じる。この反り変形により、チップ接合後に常温まで温度変化すると、a2ΔT1の変形を生じる。また、基板2は半導体チップの稼働時には、チップとは温度上昇が同じでなく、ΔT1 より温度差の低いΔT3 相当の温度上昇をする。この場合、基板2の稼働時温度での変形はチップ寸法範囲内でa2(ΔT1−ΔT3)となる。さらに、半導体チップ1上に、温度上昇1℃あたり−a1 の変形を生じるように変形整合層6を設けると、チップ1には常温、稼働時温度でそれぞれa1ΔT1、a1(ΔT1−ΔT2)+bの反り変形が生じる。
【0010】図4に、半導体装置に対して上記の構造を用いた場合の半導体装置の挙動を示す。基板に配線層があり、チップに変形整合層がある■の場合においては、接合時から常温への温度変化により、チップではa1Δ1 、基板ではa2ΔT1 の変形を生じるので、結果として (a1−a2)ΔT1 ……(1)の変形差を生じる。そして、この■は、稼動時にはチップでa1(ΔT1−ΔT2)+b、基板でa2(ΔT1 −Δ3)の変形を生じ、その差は次のようになる。
1(ΔT1−ΔT2)+b−a2(ΔT1−ΔT3) ……(2)接続部材はこれらの変形差を生じるチップと基板を結合するために歪や応力を生じる。従ってこれらの変形差を十分小さくすることにより、接続部の強度信頼性を高めることができる。
【0011】図5に示したように、チップの対角線長さをdとする。また、厚さ、ヤング率、熱膨張係数をそれぞれh、E、αで表し、変形整合層、半導体チップ、薄膜配線層、基板についてのこれらの量をそれぞれ下付き添字1、2、3、4を付して表す。またチップの単位面積当りの発熱量をq、熱伝導率をλで表す。このとき、前記のa1、a2、bはそれぞれ大略次のように表される。
【0012】
1=(3/4)d2×(α1−α2)×E11/(E222)……(3) a2=(3/4)d2×(α3−α4)×E33/(E442)……(4) b=d2×α2×q/(8λ) ……(5)【0013】
【表1】

【0014】半導体装置が実際に受ける温度変化の一例として、上に示す表1の条件で熱膨張係数、ヤング率、厚さを定め、上記(1)〜(3)式を算出する。ここで、チップ接続構造は図5に示した構造であり、チップの対角線長さd=20mm、チップの単位面積当たりの発熱量q=1w/mm2、熱伝導率λ=0.14w/mm℃、温度差ΔT1=180℃、ΔT2=60℃、ΔT3=30℃とした。この結果、b≒1.1μmが得られた。
【0015】この場合に上記(1)、(2)の変形差を共に0にするには、a1=a2=b/(ΔT2−ΔT3)となるようにh1 、h3 、h4 を選べば良い。例えば変形整合層をNiで形成した場合、上記より、h1 は約2.2μm 、Crで形成した場合は、約4.5μmとなる。また、h4 を3mmのままにすれば、h3 を0.64mmとなるように膜を形成すれば良い。
【0016】しかし、実用的には変形差を0にする必要は無く、接合強度から決まる許容値以下であれば良い。半田のクリ−プ破断を防ぐには、半田に応力が作用しつづけることを防げば良い。このためには稼動時の高温におけるクリ−プで応力緩和が生じた後常温に戻った場合に半田が降伏しなければ良く、稼動時温度と常温との温度差で生じる接続面に垂直な歪が0.2%以下であれば良い。0.5mmの厚さのチップが20%程度の断面積密度を持つ半田ボ−ルで接続された場合、変形差δによる歪はおよそ(20/d)2 δとなる。ここで、δは変形差(mm)、dはチップ対角線長さである。この場合の変形差に対する許容値δalは大略次のようになる。
δal=5.0d2/106(mm)
この値はチップ厚さの二乗に逆比例し、半田接合部の断面積密度に比例するからδalは次のようになる。このときに強度から変形差に対する許容値δalは大略次のようになる。
δal=5.0d2(κ/0.2)(0.5/t)2/106(mm)
=6.25(d/t)2κ/106(mm)
ここで、dはチップ対角線長さ、tはチップ厚さ、κは接続半田断面積密度である。
【0017】図5の場合、接続半田断面積密度が0.1であるとすると、δalは1μmとなる。表1に示した必要最小厚さで基板を構成するとΔT1により5μmも変形するためh4を5mmとした。この場合ΔT1による変形は1.8μmとなる。Ni、Crの場合それぞれ0.8μm、1.6μmの変形整合層を作ると常温で変形差はほぼ0となり、稼動時には0.7μmとなり許容範囲に入る。
【0018】次に、図4において基板に配線層が有り、チップに整合層がない■の場合では常温でチップは変形しないにもかかわらず基板がaΔT1 変形するため接続部材に損傷を生じる。稼動時にはチップはbの変形を生じ、基板変形はa(ΔT1 −ΔT3 )となるため接続部の負荷は下がるが、停止時に常温に戻り、常温時と稼動時の負荷が繰り返される。チップに整合層が無く、基板にも配線層が無い■の場合では、常温時には負荷は生じないが、稼動時にはチップのみにbの変形を生じ負荷が生じる。チップ発熱量が小さい場合はbは小さく重大な損傷は生じないが、発熱量が大きくなると損傷を生じる。基板に配線層が無くチップに整合層が有る■の場合では常温時、稼動時ともに損傷を生じる。このように■の構造は、基板薄膜配線層が厚い場合やチップ発熱量が大きい場合に、他の構造に比べて信頼性の高い構造を提供できる。
【0019】上記のような構造は、半田ボールの場合だけでなく、図6に示すように、変形整合層6を形成したLSIチップ1と基板2の薄膜配線層3との間を、金属のボール11またはピンを半田12で接続する場合にも適用できる。
【0020】図7は、本発明の第2の実施例を示す図である。この図7においては、変形整合層をチップ全面にでは無く、部分的に設けている。この部分的な変形整合層も第1の実施例と同様の役割を果たしうる。そして、チップ切りだし時に金属粉が飛散するのを防止するため、切断箇所に金属膜を付けないときなどに有効である。なお、図7では基板の変形量を適切にするため、基板厚さを変える代わりに基板裏面に変形整合層を形成している。また、図7では変形整合層6は部分的に連続しているが、複数に分割して設けても同様の効果がある。
【0021】図8は、本発明の第3の実施例を示す図である。この実施例では、チップは冷媒に直接接触はしていない。そして、熱伝導性コンパウンド13を介して、冷却部材5に設けられた流路22内を流れる冷媒により冷却される。熱伝導性コンパウンド13は変形抵抗が小さいため、チップ上に変形整合層を設けることにより、接続半田の負荷を低減できる。この熱伝導性コンパウンドとしては、酸化亜鉛を含有するグリース等が知られている。
【0022】図9は、本発明の第4の実施例を示す図である。前述までの実施例は変形整合層がチップ厚さに比べて十分に薄い場合であったが、変形整合層がチップ厚さ相当であっても上述と同等の効果が得られる。図9において、変形整合層6はチップの熱膨張係数より0.2×10~6/℃だけ大きい窒化アルミでできており、1.0mmの厚さを有している。この窒化アルミ板は半田などの熱伝導性接着剤14でチップに接合されている。このように、変形整合層が厚い場合の1℃当りの変形量a は前記の式(3)より厳密な次式(6)で表される。すなわち、熱伝導性接着剤14の影響を無視し、かつ図5に示した記号を用いると、変形量は次のようになる。
【0023】
1=(3/4)×h2×d2×(α1−α2)×(1+m)/{3(1+m)2+(1+mn)×(m2+1/(mn))} ……(6) ここで、m=h1/h2 、n=E1/E2である。
【0024】窒化アルミのヤング率は約2.8×105 MPaであるから、上記寸法の変形整合層を用いると、ΔT1の温度変化により第1の実施例と同様、1.8μmの熱変形に抑えることができる。なお、この変形整合層は窒化アルミ以外のチップとの熱膨張係数差が1×10~6/℃以下の材料であれば良いが、冷却性能を損なわないためにはできるだけ薄いことが望ましく熱膨張係数差が0.5×10~6/℃ 以下であることが好ましい。
【0025】図10は、本発明の第5の実施例を示す図である。図10では薄膜配線層の無い基板上にチップが接続されている。この接続半田の断面密度κ が0.05であればd=20mm、t=0.5mmであればδalは0.5μmとなる。一方、チップの単位面積当たりの発熱量q=1w/mm2、熱伝導率λ=0.14w/mm℃とすれば稼動時の温度分布による反り変形はb≒1.1μmとなり δalを超える。そこで、チップ上にNiまたはCrの変形整合層をそれぞれ1.0、2.0μm作れば、稼動時の温度上昇60℃で0.75μmの変形を生じ変形差は0.35μmとなり、δal以下とできる。この場合には、チップ接続時から常温までの温度変化によりδal以上の変形差が生じるが、この温度変化は回数が少なく、破断の恐れは少ない。変形整合層がこのような役目を果たせるには、稼動時の温度上昇60℃による変形がδalの25%以上あることが望ましい。
【0026】図11は、本発明の第6の実施例を示す図である。図11ではチップと熱膨張係数のことなるアルミナ、エポキシ、ポリイミド等の基板8の上にチップ6が接続されている。このような半導体装置が温度変化を受けると、基板が膨張し、このため半田接続部を介してチップ下面に剪断力が作用しチップに反り変形を生じる。この結果、図12に示すように常温で破線で示した形状のものが、稼動時等の温度上昇時には実線で示したように変形して半田接続界面に垂直な応力が生じる。この場合にも変形整合層により反り変形を減少させることができる。有限要素法の計算結果によれば60℃の温度変化によるこの構造の半田接合部の垂直歪は次のようになる。
【0027】εz≒400dκΔαここで、Δαはチップと基板の熱膨張係数差である。例えば、d=20、κ=0.2、Δα=2/106とすると、εz=0.0032前述のように、εzは0.002以下とする必要があるためチップの変形整合層は0.0012以上のεz を生じる必要がある。このためには1.2μm以上の変形を生じる必要があるためNiまたはCrの変形整合層は1.6μm、3.2μm必要となる。
【0028】図13は、本発明の第7の実施例を示す図である。チップと熱膨張係数の異なる基板8の上にチップ1が接続されており、このチップ上には半田14により接合された金属箔15からなる変形整合層を備えている。
【0029】図14は、本発明の第8の実施例を示す図である。チップと熱膨張係数の異なる基板8の上にチップが接続されており、このチップ上には変形整合層として樹脂16が接合されている。
【0030】
【発明の効果】本発明によれば、半導体装置において、基板またはチップと熱膨張係数の異なる基板にLSIチップを実装したときに、温度変化により発生する基板の反り変形を変形整合層がその反りを打ち消すように作用し、半田ボ−ル等の接続部材の変形応力を緩和するので、信頼性の高い実装構造を得ることができる。




 

 


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