米国特許情報 | 欧州特許情報 | 国際公開(PCT)情報 | Google の米国特許検索
 
     特許分類
A 農業
B 衣類
C 家具
D 医学
E スポ−ツ;娯楽
F 加工処理操作
G 机上付属具
H 装飾
I 車両
J 包装;運搬
L 化学;冶金
M 繊維;紙;印刷
N 固定構造物
O 機械工学
P 武器
Q 照明
R 測定; 光学
S 写真;映画
T 計算機;電気通信
U 核技術
V 電気素子
W 発電
X 楽器;音響


  ホーム -> 電気素子 -> 株式会社日立製作所

発明の名称 エネルギ−ビ−ム遮断機構およびイオン打込装置
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開平6−243807
公開日 平成6年(1994)9月2日
出願番号 特願平5−26706
出願日 平成5年(1993)2月16日
代理人 【弁理士】
【氏名又は名称】高橋 明夫 (外1名)
発明者 酒井 克彦
要約 目的
長寿命、かつ、周囲の部材およびエネルギ−ビ−ムそのものを汚染しないエネルギ−ビ−ム遮断機構を提供し、被加工品の汚染がないクリ−ン、かつ、メンテナンスの容易なイオン打込装置を提供する。

構成
エネルギビ−ム101を挾んで上下または左右等の両側に一対の回転軸102a,bを設け、それぞれの回転軸102a,bにエネルギビ−ム101を受ける一対のエネルギ−ビ−ムを受ける一対の開閉板103a,bを取付け、回転軸102a,bの回転によって前記一対の開閉板103a,bが両開きにそれぞれ開閉し、その開閉によりエネルギ−ビ−ム101を遮断,通過させるようにしたものである。また、前記一対の開閉板103a,bが閉じたとき、この一対の開閉板103a,bのなす角度が60°以内であるようにした。また、前記一対の開閉板103a,bの遮断面104a,bを純アルミ,アルミ合金で構成した。
特許請求の範囲
【請求項1】 イオン,電子,中性のエネルギ−ビ−ムを遮断,通過させる遮断部材を備えたエネルギ−ビ−ム遮断機構において、前記遮断部材は、相対する一対の回転軸と、前記一対の回転軸によりそれぞれ回転可能に支持された一対のエネルギ−ビ−ムを受ける開閉板とからなり、前記一対の回転軸は、その回転により前記一対のエネルギ−ビ−ムを受ける開閉板を両開きに開閉させるとともに、当該一対のエネルギ−ビ−ムを受ける開閉板の端部を接離し、前記一対のエネルギ−ビ−ムを受ける開閉板は、その間に前記エネルギ−ビ−ムを挾み、かつ、前記一対の回転軸により当該一対のエネルギ−ビ−ムを受ける開閉板が閉になったとき、前記エネルギ−ビ−ムを遮断する面が当該エネルギ−ビ−ムと斜交するように配設されていることを特徴とするエネルギ−ビ−ム遮断機構。
【請求項2】 遮断部材は、一対のエネルギ−ビ−ムを受ける開閉板により閉になったとき、前記一対のエネルギ−ビ−ムを受ける開閉板のなす角度が60°以内となるように構成されていることを特徴とする請求項1記載のエネルギ−ビ−ム遮断機構。
【請求項3】 遮断部材は、一対のエネルギ−ビ−ムを受ける開閉板により閉になったとき、前記一対のエネルギ−ビ−ムを受ける開閉板の接触端が密着するように構成されていることを特徴とする請求項1または2記載のいずれかのエネルギ−ビ−ム遮断機構。
【請求項4】 遮断部材は、一対のエネルギ−ビ−ムを受ける開閉板のエネルギ−ビ−ム遮断面を純アルミ材にて構成されていることを特徴とする請求項1ないし3記載のいずれかのエネルギ−ビ−ム遮断機構。
【請求項5】 遮断部材は、一対のエネルギ−ビ−ムを受ける開閉板のエネルギ−ビ−ム遮断面をアルミ合金材にて構成されていることを特徴とする請求項1ないし3記載のいずれかのエネルギ−ビ−ム遮断機構。
【請求項6】 遮断部材は、一対のエネルギ−ビ−ムを受ける開閉板のエネルギ−ビ−ム遮断面に冷却機構を具備させたことを特徴とする請求項1ないし請求項5記載のいずれかのエネルギ−ビ−ム遮断機構。
【請求項7】 遮断部材は、そのエネルギ−ビ−ム入射側に負電位のアパ−チャ形電極と、アパ−チャ形接地電極と、電流計を設けたことを特徴とする請求項1ないし6記載のいずれかのエネルギ−ビ−ム遮断機構。
【請求項8】 エネルギ−ビ−ム遮断機構を具備したイオン打込装置において、前記エネルギ−ビ−ム遮断機構は請求項1ないし7記載のいずれかのエネルギ−ビ−ム遮断機構を組み込んだことを特徴とするイオン打込装置。
発明の詳細な説明
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はエネルギ−ビ−ムの遮断機構に係り、イオンビ−ム、電子ビ−ム、中性ビ−ム等のエネルギ−ビ−ムの通過を制御し、遮断する機構に関するものである。特に、半導体用イオン打込装置のようにビ−ムラインの清浄性を要求されるエネルギ−ビ−ムの遮断に利用される。
【0002】
【従来の技術】従来の半導体用イオン打込装置において、イオンビ−ムを遮断し、ビ−ム電流値を測定する、いわゆる、フアラデ−カップ底面に開閉自在の底板を設け、この底板がエネルギ−ビ−ムを受ける開閉板(以下、開閉板という)として用いられるものもあった。これに関連するものとして実開昭56−70641号公報記載の技術が知られている。
【0003】また、移動可能なイオンビ−ム読み取り電極を設け、この電極を開閉板として用い、イオンビ−ムラインに挿入,引出することにより前記イオンビ−ムを遮断,通過させるようになっているものもある。これに関連するものとして実開昭52−155471号公報記載の技術が知られている。
【0004】上記これらの従来技術においては、開閉板の多くはカ−ボン板が用いられている。イオンビ−ムによるカ−ボン板のスパッタ物質は、粘り気がなくサラサラとしており、飛散しやすく、異物として周囲を汚染しやすいという欠点があった。
【0005】例えば、前述の実開昭56−70641号記載の技術においては、カ−ボン板のスパッタ物質は、前記ファラデ−カップ内表面を汚染し、残留ガスを含んだ絶縁膜を形成して前記ファラデ−カップ内の表面をチャ−ジアップし、その電流が正確に測定できなくなるという欠点を生じた。また、前記ファラデ−カップ入り口に設けられたサプレツサ電極の絶縁支持部に金属性のスパッタ膜を堆積すると、サプレッサ電極の高電圧が維持できなくなるという欠点も生じた。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】従来のエネルギ−ビ−ムの遮断機構においては、エネルギ−ビ−ムの遮断部分の寿命およびエネルギ−ビ−ムラインの清浄度において問題があった。すなわち、エネルギ−ビ−ムを遮断する部分がそのビ−ム照射によってスパッタされて消耗し、かつ、短寿命になっていた。加えて、スパッタ物質がその照射部の周囲に散乱していた。そのため、エネルギ−ビ−ムラインを汚し、エネルギ−ビ−ムの純度を低下させる等の問題があった。また、前記遮断機構のエネルギ−ビ−ム遮断部付近に碍子等の絶縁部材が設置されていると、スパッタ物質が前記碍子に付着し、その絶縁耐圧を低下させてしまうという問題もあった。
【0007】前述の如く、従来技術においては、上記遮断部の材質の多くはカ−ボン板が用いられており、一般にはカ−ボンのスパッタ物質は飛散しやすい。そのため、半導体製造工程等のように高度の清浄度を要求される分野においては非常に大きな問題を生じた。
【0008】また、最近の高度な電子加工技術においては、エネルギ−ビ−ムによる被加工品の汚染を低減する必要性が高まってきた。さらに、被加工品の汚染がないエネルギ−ビ−ムによるイオン打込装置の実現が要望されていた。
【0009】本発明は上記従来技術の問題点を解決するためになされたもので、エネルギ−ビ−ム遮断面が長寿命であり、エネルギ−ビ−ムの清浄度が高度であり、かつ、エネルギ−ビ−ムの周囲や被加工品への汚染がないエネルギ−ビ−ム遮断機構を提供することを第一の目的とするものである。また、本発明の第二の目的は、上記従来技術の問題点を解決されたエネルギ−ビ−ム遮断機構を使用したイオン打込装置を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記第一の目的を達成するために、エネルギ−ビ−ム遮断機構に係る第一の発明の構成は、イオン,電子,中性のエネルギ−ビ−ムを遮断,通過させる遮断部材を備え、この遮断部材は、相対する一対の回転軸とこの一対の回転軸によりそれぞれ回転可能に支持された一対のエネルギ−ビ−ムを受ける開閉板とからなり、一対の回転軸は、その回転により前記一対の開閉板を両開きに開閉させるとともに、前記開閉板の端部を接離し、前記一対の開閉板は、その間にエネルギ−ビ−ムを挾み、かつ、前記一対の回転軸によりこの一対の開閉板が閉になったとき、エネルギ−ビ−ムを遮断する面がエネルギ−ビ−ムと斜交するようにしたものである。
【0011】遮断部材は、その閉に位置したとき、前記一対のエネルギ−ビ−ムを受ける開閉板のなす角度が60°以内となるようにしたものである。また、遮断部材は、その閉に位置したとき、前記一対のエネルギ−ビ−ムを受ける開閉板の接触端が密着するようにしたものである。また、遮断部材は、前記一対のエネルギ−ビ−ムを受ける開閉板のエネルギ−ビ−ム遮断面を純アルミまたはアルミ合金のいずれかで構成したものである。
【0012】さらに、遮断部材は、前記一対のエネルギ−ビ−ムを受ける開閉板のエネルギ−ビ−ム遮断面に冷却機構を具備したものである。さらにまた、遮断部材は、前記エネルギ−ビ−ム入射側に負電位のアパ−チャ形電極とアパ−チャ形接地電極と電流計とを設けたものである。上記第二の目的を達成するために、イオン打込装置は、上記第一の目的が達成されたエネルギ−ビ−ム遮断機構を組み込んで構成したものである。
【0013】より詳しくは、上記課題を解決するために、エネルギ−ビ−ム遮断機構は、エネルギビ−ムをはさんで上下または左右等の両側それぞれに1つずつの回転軸を設け、それぞれの回転軸に前記エネルギ−ビ−ムを受ける開閉板を取付け、前記回転軸の回転によって前記一対の開閉板が両開きにそれぞれ開閉し、その開閉によりエネルギ−ビ−ムを遮断,通過させるように構成される。
【0014】
【作用】上記各技術的手段の働きは次のとおりである。第一の発明の構成によれば、エネルギ−ビ−ムを受ける遮断部材は、それぞれの回転軸の回転によって両開き開閉し、前記エネルギ−ビ−ムの遮断,通過を制御することができる。遮断部材は、前記エネルギ−ビ−ムの照射を斜めから受けるため、単位面積あたりの熱量は軽減され温度上昇が低下する。また、遮断部材は、冷却されているので長時間前記エネルギ−ビ−ムが照射されても異常温度上昇が防止される。
【0015】さらに、遮断部材は、高エネルギ−ビ−ムの照射によるその表面のスパッタリング,蒸気状の放射散乱が防止される。前記遮断部材が、金属、例えばアルミニウムまたはアルミニウム合金等で構成されていると、前記スパッタリングによる放射散乱したアルミニウムまたはアルミニウム合金は、前記遮断部材の前記スパッタリングされる面が対向して位置されているので、前記対向面に蒸着され新たな膜を形成する。
【0016】このように、遮断部材の表面にてスパッタされた物質がもう一方の対向面の表面に蒸着され、周囲の部材を汚染しないと共に、その表面で互いにスパッタ蒸着を繰り返すので消耗が低減し、結果として遮断部材の寿命を永くする。
【0017】また、第二の発明の構成によれば、イオン打ち込み装置は、そのエネルギ−ビ−ム遮断機構の遮断部材のスパッタリングによる周囲の部材への汚染がないので、被加工品の汚染がないイオン打込が可能となり、前記遮断部材の寿命が長くなり運転,保守が容易となる。
【0018】
【実施例】以下、本発明の実施例を図1および図2を参照して説明する。
〔実施例 1〕図1は、第一の発明の一実施例に係るエネルギ−ビ−ムの遮断機構の説明図である。
【0019】図1において、エネルギ−ビ−ムを受ける一対の開閉板103a,bはエネルギ−ビ−ム101の通路を挟んでそれぞれに回転軸102a,bに取付けられている。前記一対の開閉板103a,bは、前記回転軸102a,bの回転にしたがいそれぞれ両方向に(図示においては上下)回転し、その終端部110a,bの接離により開閉され、前記エネルギ−ビ−ム101の通路を遮断,通過させる構成となっている。前記一対の開閉板103a,bが閉じられたとき、この一対の開閉板103a,bがなす角度が60°以内になっていることが好ましい。
【0020】この角度は小さければ小さいほど、ビ−ムから受ける単位面積あたりの熱量は軽減され、さらにスパッタ物の飛散も低減する。また、前記一対の開閉板103a,bのビ−ムを受けるそれぞれの照射面104a,bは、純アルミまたはアルミ合金で構成されている。
【0021】前記エネルギ−ビ−ム101のエネルギ−粒子105が、前記一対の開閉板103a,bの遮断面104a,bと衝突すると、前記遮断面104a,bは前記エネルギ−粒子105のエネルギ−相当の温度上昇をする。このエネルギ−粒子が高エネルギを持っていると、スパッタリングを起こし、その照射部分の周囲に前記一対の開閉板103a,bの遮断面104a,bをスパッタ物質106として飛散させる。
【0022】前記遮断面104a,bは前記スパッタリングによって削られるが、同時に相対する前記遮断面104a,bからのスパッタ物質106がそれぞれ飛来し堆積膜が形成する。すなわち、前記遮断面104aのスパッタ物質106が前記104b面に堆積膜を形成し、前記遮断面104bのスパッタ物質106が前記104a面に堆積膜を形成する。そして各対向面がそれぞれ保護される。
【0023】前記一対の開閉板103a,bの終端部分110a,bは、この一対の開閉板103a,bが閉の位置のとき、前記開閉板の終端部分110a,bの接触部が隙間なく密着するように前記終端部分110a,bの一方がテ−パ−上にカットされいる。このため前記エネルギ−ビ−ム101が完全に遮断される。
【0024】また、前記回転軸102a,bは二重管になっており、冷媒の導入と排出とをこの一本の軸により導入することができる。これにより前記一対の開閉板103a,bのそれぞれの内部に冷媒が流され、前記遮断面104a,bは、異常な温度、例えば150℃以上に上昇しないよう冷却されている。エネルギ−ビ−ム101が荷電粒子の場合、いわゆる、ファラデ−カップは、前記一対の開閉板103a,bとア−ス間に電流計107が取付けられ、エネルギ−ビ−ム101の通路入口にサプレッサ電極108,接地電極109を設けて構成される。このファラデ−カップによりエネルギ−ビ−ム101のビ−ム電流値を測定することができる。
【0025】このようにして本実施例においては、一対の開閉板103a,bの表面にてスパッタされた物質がもう一方の対向面の表面に蒸着されるようにし、周囲の部材を汚染を防止する。そして、相互の表面でスパッタ蒸着を繰り返すので、表面の消耗を低減させ、遮断部材の寿命を長くすることができる。
【0026】本発明は本実施例に限られるものでなく、他の実施態様が考えられる。例えば前記ファラデ−カップにおいて、エネルギ−ビ−ムに磁場を印加すれば、サプレッサ電極108、接地電極109を省略しても差し支えない。磁場の印加方法は、電磁石,永久磁石をエネルギ−ビ−ム通路の側方に配設し、その磁束がエネルギ−ビ−ムと直交するようすれば実現できる。
【0027】〔実施例 2〕次に、第二の発明の一実施例を説明する。図2は、本発明の他の実施例に係るイオン打ち込み装置の説明図である。図2は、図1に示す第一の発明のエネルギ−ビ−ムの遮断機構を組み込んだイオン打ち込み装置の説明図である。
【0028】図2において、201はイオン源、202はイオンビ−ム、203は質量分離磁石、204は分析管、205は分離スリット、206は打込み室、207は回転円板、208は試料、209は、図1に示す〔実施例 1〕のエネルギ−ビ−ムの遮断機構である。
【0029】図2に示す如く、イオン源201から放出され加速されたイオンビ−ム202は、質量分離磁石203の分析管204においてその質量により分離される。質量分離されたイオンのうち、必要とされるイオンが分離スリット205にて選択され、打込み室206の回転円板上の試料208に打ち込まれる。イオンビ−ム202の遮断機構209は、打込み室206内に配設され、その遮断部材が開閉され、打込むイオンビ−ム202を遮断,通過させる。これにより、被加工品の汚染がなく必要とするイオンビ−ムを打込むことができる。
【0030】
【発明の効果】以上詳細に説明したように、本発明によれば、第一に、長寿命、かつ、周囲の部材およびエネルギ−ビ−ムそのものを汚染しないエネルギ−ビ−ム遮断機構を提供することができる。また、第二に、被加工品の汚染がないクリ−ン、かつ、省メンテナンスなイオン打込装置を提供することができる。




 

 


     NEWS
会社検索順位 特許の出願数の順位が発表

URL変更
平成6年
平成7年
平成8年
平成9年
平成10年
平成11年
平成12年
平成13年


 
   お問い合わせ info@patentjp.com patentjp.com   Copyright 2007-2013