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発明の名称 電子ビーム露光装置
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開平6−236842
公開日 平成6年(1994)8月23日
出願番号 特願平5−20972
出願日 平成5年(1993)2月9日
代理人 【弁理士】
【氏名又は名称】小川 勝男
発明者 松坂 尚 / 品田 博之 / 黒田 勝広 / 武田 英次 / 太田 洋也
要約 目的
面積状の電子ビーム発生機能と、描画図形データに応じて電子ビーム束の断面形状を自在に制御できる機能とを同時に実現して、どんな形状のパタンでも高いスループットを実現しながら描画することのできる電子ビーム露光装置。

構成
平面状ないし2次元的に配列された電子ビーム発生源11には、描画する図形情報を画素単位に分割して図形情報の有無に応じて画素毎の電子ビームのオン−オフ信号を生成する図形情報処理部12と、このオン−オフ信号に従って電子ビーム束18を所望の形状に励起する形状制御部13が配設されている。ビーム束は、電子銃14によって試料19に対し所定の加速電圧によって加速され、電子レンズ15によって試料上に縮小して投影される。ビーム束の試料上での位置を移動させるために、偏向器16が電子レンズの前段もしくは電子レンズのつくる収束場に重畳させて設けられている。
特許請求の範囲
【請求項1】LSIパタンを電子ビームによって描画する、いわゆる電子ビーム露光装置において、平面状ないし2次元的に配列された電子ビーム束の発生手段と、描画すべきLSIパタンの図形情報に応じて前記電子ビーム束を所望の形状に変化させる手段と、前記電子ビーム束を試料に対し加速する手段と、前記電子ビーム束を試料上に縮小して投影する手段と、前記電子ビーム束を偏向し試料上での前記電子ビーム束の位置を移動させる手段と、試料上に投影した前記電子ビーム束が試料から発生させる反射電子もしくは2次電子を検出する手段とを設けたことを特徴とする電子ビーム露光装置。
【請求項2】LSIパタンを電子ビームによって描画する、いわゆる電子ビーム露光装置において、平面状ないし2次元的に配列された複数の電子ビームの発生手段と、前記複数の電子ビームを個別にオン−オフ制御する手段とを有し、前記複数の電子ビームの発生手段のオン−オフ制御によりLSIパタンもしくは前記LSIパタンの一部の形状を反映させた電子ビーム束を発生させ、前記電子ビーム束によってLSIパタンの描画を行うことを特徴とする電子ビーム露光装置及び露光方法。
【請求項3】前記電子ビーム束の発生手段と前記電子ビーム束の形状を変化させる手段とを、特定の波長の光を発生する光源と、前記特定の波長の光を照射することによって電子を発生する平面状の電子ビーム発生源と、前記光源と前記電子ビーム発生源の間に設けられ2次元状に配列された光の透過を制御する、いわゆる光スイッチ群と、描画すべき図形情報に従って前記スイッチ群をオン−オフ制御する光スイッチ制御部とで構成したことを特徴とする請求項1の電子ビーム露光装置。
【請求項4】前記電子ビーム束の発生手段と前記電子ビーム束の形状を変化させる手段とを、2次元状に配列され、その各々が個別にオン−オフ制御可能なように構成された電子ビーム発生源と、描画すべき図形情報に従って前記電子ビーム発生源を制御する制御部が前記電子ビーム発生源と一体化、もしくは、真空外で接合されるように構成したことを特徴とする請求項1の電子ビーム露光装置。
【請求項5】前記電子ビーム束の形状を変させる手段を、描画すべき図形情報を2次元状に配列された画素群に変換し、各画素内の情報の有無を電子ビームのオン−オフ信号に変換することによって所望の形状の電子ビーム束を発生させることを可能にする図形情報制御部で構成したことを特徴とする請求項1、4、5の電子ビーム露光装置および、その描画データ変換方法。
【請求項6】描画すべき図形情報を2次元状に配列された画素群に変換し、各画素内の図形情報の占有率の基準値を設け、前記基準値以上の場合に図形情報有、前記基準値未満の場合に図形情報無として各画素に図形情報を割り当て、前記割り当てに従って電子ビームのオン−オフ信号を生成することによって所望の形状の電子ビーム束を発生させる図形情報データを作成することを特徴とする請求項1、4、5の電子ビーム露光装置における描画データ変換方法。
【請求項7】描画すべき図形情報を2次元状に配列された画素群として電子ビームのオン−オフ情報に変換した信号を光ケーブルにより伝送して、図形情報制御部と電子ビーム発生源とを電気的に分離するよう構成したことを特徴とする請求項1、3、5、6における電子ビーム露光装置。
【請求項8】前記電子ビーム束を試料に対し加速する手段を、2次元状の配列された電子ビーム発生源に外接する円の直径の1.1倍以上の開口を有する陽極、もしくは前記2次元状の配列された電子ビーム発生源の辺の長さの1.1倍以上の矩形の開口を有する陽極を有し、前記2次元状の電子ビーム発生源から放出された電子ビーム束を前記電子ビーム発生源と前記陽極の間に所望の電圧をかけて加速する際に、いわゆるクロスオーバを形成しないよう構成したことを特徴とする請求項1の電子ビーム露光装置。
【請求項9】前記電子ビーム束を試料上に縮小して投影する手段を動作させる場合に、試料上に投影された1つの画素の像の大きさが、試料の最小加工寸法以下となるよう縮小率を定めることを特徴とする請求項1の電子ビーム露光装置。
【請求項10】電子ビーム発生源と試料との間に少なくとも1つ以上の電子レンズを配設し、電子ビーム束を所望の縮小率に縮小して試料上に投影する際に、クロスオーバを形成しないことを特徴とする請求項1の電子ビーム露光装置。
【請求項11】電子ビーム発生源と試料との間に少なくとも2つ以上の電子レンズを配設し、電子ビーム束を所望の縮小率に縮小して試料上に投影する際に、クロスオーバを形成することを特徴とする請求項1の電子ビーム露光装置。
【請求項12】試料上に投影した電子ビーム束を偏向器により偏向しながらLSIパタンを露光する際に、試料ステージを所望に位置に停止させ、前記電子ビーム束を前記偏向器で偏向できる範囲内のパタンを露光し終わると、試料ステージを所定の位置に移動して前記パタンにさらにパタンを描きつらねていく逐次移動方式、いわゆるステップアンドリピート方式の試料ステージを用いたことを特徴とする請求項1、2電子ビーム露光装置。
【請求項13】試料上に投影した電子ビーム束を偏向器により偏向しながらLSIパタンを露光する際に、試料ステージは所定の速度で連続的に移動させ、前記試料ステージ上に搭載された試料に対し、前記電子ビーム束が相対的に停止しているように前記偏向器で偏向しながら順次パタンを露光していく、いわゆる連続移動方式の試料ステージを用いたことを特徴とする請求項1、2の電子ビーム露光装置。
【請求項14】試料上に投影した電子ビーム束を偏向器により偏向しながらLSIパタンを露光する際に、試料ステージは所定の速度で連続的に移動させ、前記試料ステージ上に搭載された試料に対し、前記電子ビーム束が相対的に停止しているように前記偏向器で偏向しながら順次パタンを露光していく、いわゆる連続移動方式の試料ステージにおいて、試料上での電子ビーム束の電流密度と試料に塗布した電子ビームレジスト感度と偏向器の応答速度で決まる一定の移動速度で移動させることを特徴とする請求項1、2、13の電子ビーム露光装置。
【請求項15】電子ビーム束を試料上で遮断する、いわゆるブランキング機能を画素発生信号をすべてオフにすることで行うことを特徴とする請求項1、2、3、4、5の電子ビーム露光装置【請求項16】電子ビーム束を試料上で遮断する、いわゆるブランキング電極とブランキング絞り設け、電子レンズによって形成されたクロスオーバを前記ブランキング絞りの中心に結像させ、前記ブランキング電極に加える電圧により、前記ブランキング絞り上に前記クロスオーバを偏向して電子ビーム束の遮断を行うことを特徴とする1、15の電子ビーム露光装置【請求項17】請求項1、2の電子ビーム露光装置を用いてウェハないしガラス基板上にパタンを描画することを特徴とする半導体素子の製造方法。
発明の詳細な説明
【0001】
【産業上の利用分野】LSIパタンをウェハ上に描画する半導体製造装置であって、どのようなパタンであっても高いスループットを実現できる電子ビーム露光装置およびこの電子ビーム露光装置を用いた半導体素子の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、高スループットを達成し量産対応の電子ビーム露光装置を実現するため、特開昭59−169131、特開昭61−183926に示されているようなCell PJ方式や、特開昭60−157221に示されている電子ビームステッパなどの方式が採用されてきた。これらの方式の特徴は、ある特定のパタンやLSI全体のパタンを一括して試料上に転写することにより、本来一筆描きであるため低かった電子ビーム露光装置のスループットを高めることにあった。すなわち、電子ビームの断面を面積化し、この面積を拡大することにより試料上に電子ビームを照射する回数、いわゆるショット数を低減し単位時間あたりのウェハやマスク、レティクルの処理枚数を向上させるものであった。特に、1:1の電子ビームステッパは1回の照射ですべてのパタンを転写するもので、ショット数を削減する方式では最も効果の高い方法であった。また、いわゆるマルチビームを用いて高スループット化を図る観点から、特開昭62−299088に示された2次元的に配列された電子源も提案されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記の従来技術では、スループットを向上させる目的のために、LSIパタンの中に繰返し現われる特定の形状に電子ビームの断面を成形するためのアパーチャや、予め光電変換物質の薄膜をLSIパタンに従って透明基板上にパタン化して形成したマスクが必要で、このため予め用意されている形状以外のパタンを描くときはスループットが低下してしまうか、そのような描画自体が不可能となる一面を持っていた。すなわち、これらに技術では、電子ビーム露光装置が持っていた「どんな形状のパタンでも描くことができる」というパターニングの柔軟性を犠牲にせざるを得ない側面を持っていた。
【0004】本発明は、電子ビーム露光装置のスループットを向上させるための面積状の電子ビーム発生機能と、描画図形データに応じて電子ビーム束の断面形状を自在に制御できる機能とを同時に実現して、どんな形状のパタンでも高いスループットを実現しながら描画することのできる電子ビーム露光装置を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】平面状ないし2次元的に配列された電子ビーム束の発生源と2次元マトリクス状に分割、配列された互いに独立に電子ビームを励起する画素群を制御する制御装置とを組合せると、描画すべきLSIパタンの図形情報を各々画素単位にデジタル化された図形情報に変換し、各々の画素に割り当てられたLSIパタンの有無に応じてを電子ビームをオン−オフすれば、図1に示したように、描画すべきLSIパタンの形状を電子ビーム束の断面形状に反映させることができ、電子ビーム束を所望の形状に制御することができる。こうして生成された電子ビーム束を電子ビーム発生源を陰極とし、これに対向して配置された陽極との間に必要な電圧をかけて試料に対し加速し、この電子ビーム束を電子レンズを用いて試料上に縮小して投影する。このとき、試料上で必要とされる図形の滑らかさは、試料に塗布されているレジストの解像性と試料上に投影された画素の大きさとで相対的に決めることができる。この試料上に投影された画素の大きさと画素の分割数から決まる電子ビーム発生源上での画素の大きさの比から、電子ビーム束を投影する電子レンズの縮小率を定めることができる。また、所定のパタンを露光した後、電子ビームを遮断して次の試料上の描画位置に相対的に電子ビーム束を移動させてパタンを描き連ねていけば、試料上にLSIパタンを描画することができる。ここで、電子ビームを遮断する方法は、所定の時間パタンを露光した直後に画素群をすべてオフにすることで実現できる。さらに、電子ビーム束と試料の相対的な移動は、電子レンズとともに配設された偏向器で行うことができる。
【0006】
【実施例】図1は、本発明の請求項1に関する一つの実施例である。平面状ないし2次元的に配列された電子ビーム発生源11には、LSIパタンのうち描画する図形情報を画素単位に分割して図形情報の有無に応じて、画素毎に電子ビームのオン−オフ信号を生成する図形情報処理部12と、このオン−オフ信号に従って電子ビーム束18を所望の形状に励起する形状制御部13が配設されている。電子ビーム発生源11から放射された電子ビーム束18は、電子銃14によって試料19に対し所定の加速電圧によって加速され、電子レンズ15によって試料19上に縮小して投影される。ここで、縮小率は、最小の加工寸法と試料19上での画素の寸法との関係で定めることができる。試料19上に縮小して投影された電子ビーム束18の試料19上での位置を移動させるために、偏向器16が電子レンズ15の前段もしくは電子レンズ15のつくる収束場に重畳させて設けられている。さらに、試料19上に投影した電子ビーム束18が試料19から発生させる反射電子もしくは2次電子を検出する検出器17が設けられている。本発明の装置では、あらかじめマーク検出用に形状を定めた電子ビーム束(図示せず)で試料19上に設けたビーム位置検出マーク(図示せず)上を偏向器16で走査し、2次電子もしくは反射電子を検出器17で検出してビームの位置検出を行うことで、試料19上の所望の位置に電子ビーム束18を精度良く照射することができる。本実施例の装置を用いると、面積化された電子ビーム束18により、LSIパタ−ンを描画する際のショット数が低減するため高スループット化を実現でき、同時にパタ−ンの発生機能を持つので、メモリのように特定の繰返しパターンを持つ場合ばかりでなく、ASICなどのように繰返しパタ−ンをあまり含まない半導体素子、マスク、レティクルの製造にも適用可能である。また、大面積を一度に照射できるので、液晶などの表示素子の製造にも利用できる。
【0007】図2は、本発明の請求項2に関する一つの実施例である。平面状、もしくは、2次元的に配列された複数の電子ビーム源と1:1に対応付けされた画素群を試料(図示せず)に縮小して投影し、複数の電子源から発生する個々の電子ビームを個別に偏向することなく、複数の電子源を個別にオン信号21a−オフ信号21bを発生させ、これらを制御することによりLSIパタン210の一部の形状を反映させた電子ビーム束18’を発生させ、LSIパタン210の描画を行う電子ビーム露光装置及び、この装置を用いた露光方法である。。
【0008】図3は、本発明の請求項3に関する一つの実施例であり、図1に示した電子ビームの発生源11と電子ビーム束の形状を制御する制御部12、13の構成に関するものである。レーザなど特定の波長の光35’を発生する光源35と、この特定の波長の光35’を照射することによって電子を発生する光電変換薄膜を透明基板の真空側(レーザ光を照射するのと反対側)形成した平面状の電子ビーム発生源31との間に、電気信号によって光の透過を制御する光スイッチを2次元的に配列した、いわゆる光スイッチ群34と、それぞれの光スイッチを画素として描画すべき図形情報を画素単位に分割変換する図形情報処理部32と光スイッチ群をオン−オフ制御する光スイッチ制御部33が設けられている。ここで、光電変換薄膜にはCsIなどの物質を用いることができ、光スイッチには液晶や偏光制御可能な光ファイバなどが用いることができる。本実施例によれば所望の形状の電子ビームを発生させることが可能になる。
【0009】図4は、本発明の請求項4に関する一つの実施例であり、図1に示した電子ビームの発生源11と電子ビーム束の形状を制御する制御部12、13の構成に関するものである。2次元状に配列され、その各々が独立にオン−オフ制御可能なように構成された電子ビーム発生源41は、例えば電界放射陰極を平面状に配列したものなどが利用できる。描画すべき図形情報を画素単位に分割変換する図形分割処理部32からのデータに従って、各々画素信号を電子ビームを励起する電圧信号に変換する電圧制御部43が設けられている。これらは、電子ビーム発生源41から発生する個々の電子ビームを真空中に配設したいわゆるブランキング電極群によって個別に偏向することのではなく、2次元的に配列された電子ビーム発生源41に描画すべき図形情報を画素単位に分割変換する図形分割処理部32からのデータに従って、各々画素信号を電子ビームを励起する電圧信号に変換する電圧制御部43を一体化、もしくは、真空外で接合することを特徴とし、前項の実施例と同様に所望の形状の電子ビームを発生させることが可能になる。また、真空内の構成が簡略化され、かつ、散乱電子で汚染されること少ないので、装置の保守、安定性が向上する。
【0010】図5は、本発明の請求項5に関する一つの実施例であり、図4、5に示した描画すべき図形情報を画素単位に分割変換する図形分割処理部42に関するものである。LSIパタン510は、電子ビーム束で一括して描画される描画領域毎18’に分割され、さらに、個々の描画領域は予め決められた画素単位に2次元メッシュ状に分割される。この時、各画素内に図形情報の有の場合には電子ビームのオン信号51aを、各画素内に図形情報の無の場合には電子ビームのオフ信号51bを発生させるデータとする。一方、電子ビームを励起する制御部には座標系が対応しており、各画素は二つの座標軸上の特定の値として一意的に決定できる。このため、例えば、電子ビームのオン信号に対応する座標値によってマトリクス制御部によって電子ビームを励起すれば所望の形状の電子ビーム束を発生させることを可能にする図形情報制御部を実現できる。また、マトリクス制御までの上記のデータ変換に関しては請求項3、4の該当する部分の機能を計算機内のデータ変換方法に置き換えることが可能である。
【0011】図5は、本発明の請求項6に関する実施例でもある。各画素内の図形情報の有無を判定する際に予め画素に占める図形情報の占有率に基準値を設けておき、この基準値以上の場合に画素内に図形情報有、基準値未満の場合には図形情報無とすると、図形情報の斜め部分を矩形の画素で精度良く近似することができる。図5は、基準値として1/2を設定した場合である。
【0012】図6は、本発明の請求項7に関する一つの実施例である。電子ビーム露光装置の電子源61は、そこに加える加速電圧のため接地電位に対して加速電位分フローティング状態になる。このため、図形情報制御部62,63全体を電子ビーム発生源と同電位にすることは絶縁体策など装置構成上制約が生じるばかりでなく、加速電源系統に放電を生じた場合には図形情報制御部62、63が破壊されるなど信頼性の観点からも支障をきたす。このため、図形情報制御部の電子ビーム発生源61への信号電送を光ケーブル60aと光コネクタ60bを用いて電気的に分離することで、装置構成を簡略化し、信頼性の向上を図ることができる。図6は、図形情報精御部62、63に組み込んだ例である。
【0013】図7は、本発明の請求項8に関する一つの実施例であり、図1の電子銃14の構成に関するものである。2次元的の配列された電子ビーム発生源71と、電子ビーム発生源71から放出された電子ビーム18を所望の加速電圧に加速するため、電子ビーム発生源71と対向して陽極70aを設ける。LSIパタンの図形情報に従った断面形状を持つ電子ビーム束18を歪なく均一に加速するためには、電子ビーム発生源71と陽極間70aに加速電位を与えたとき、等電位面70vが電子ビーム発生源になるべく平行となることが望ましい。この条件を実現するためには、陽極の開口の直径を、2次元的に配列された電子ビーム発生源に外接する円の直径の1.1倍以上になるように予め設定しておけばよい。
【0014】また、陽極の開口の形状が正方形の場合には、その一辺の寸法を2次元状に配列された電子ビーム発生源の一辺の寸法の1.1倍以上になるように予め設定しておけばよい。
【0015】図5は、本発明の請求項9に関する一つの実施例でもあり、図1の電子レンズ15の投影倍率の決定方法に関するものである。本発明では、電子ビーム発生源を構成する複数の電子源を画素群に1:1に対応させ電子源のオン−オフによってパタン510を形成するため、試料上に投影された画素51a,51bの大きさは試料上で必要とされるパタン510の最小線幅と同等か、それ以下であることが必要である。一方、投影された画素の大きさを最小線幅に比べて十分に小さくすると、2次元的に配列された電子ビーム発生源が試料をカバーする大きさが減少して、ショットの回数が増大してスループットが低下する。また、配列される電子源の数を増加させると図形情報制御部のビット数が増大し、ハード規模の増大を招く。このため、試料上に投影された画素の大きさは、試料の最小加工線幅の1/2から1/10に設定することが望ましい。本実施例では1/5の場合を示している。
【0016】図1は、本発明の請求項10に関する一つの実施例でもある。LSIパタンの図形情報に従った断面形状を持つ電子ビーム束18を、試料19上に所定の縮小率で投影するときに、電子ビーム束18を可能な限り均一に投影するため、電子ビーム発生源11が形成する像を、電子レンズ15でクロスオーバ像を形成せずに試料19上に投影するればよい。本実施例は電子レンズ15が一つの場合であるが、2つ以上の電子レンズを使用する場合でも、クロスオーバ像を形成しないように電子レンズの動作条件を定めればよい。
【0017】図8は、本発明の請求項11に関する一つの実施例である。LSIパタンの図形情報に従った断面形状を持つ電子ビーム束88を、試料19上に所定の縮小率で投影するときに、縮小させる率を稼ぐ場合には複数の電子レンズ15’、15”でクロスオーバ像80cを形成すればよい。
【0018】図9は、本発明の請求項12に関するもので、図1に示した試料19を搭載する試料ステージ90sの一例である。高精度な描画を実現する上で逐次移動方式、いわゆるステップアンドリピート方式の試料ステージ90sを用いることは有効である。この方式を用いた場合には、試料19上に投影した電子ビーム束18を偏向器16により偏向しながらLSIパタン(図示せず)を露光する際に、試料ステージを所望に位置に停止させ、電子ビーム束18を偏向器16で偏向して偏向領域90aのパタンを露光し終わると、試料ステージ90sを点線の矢印方向に所定の位置90a’に移動して、同様にさらにパタンを描きつらねていくことで、品質の高いLSIパタンの露光が可能になる。
【0019】図10は、本発明の請求項13に関する一つの実施例である。高速描画を実現する上で、いわゆる連続移動方式の試料ステージ100sを用いることは有効である。試料上に投影した電子ビーム束18を偏向器(図示せず)により偏向しながらLSIパタンを露光する際に、試料ステージは偏向領域100aの内部を描ききれる所定の速度で連続的に点線の矢印方向に移動させる。このとき、試料ステージ100sの速度は、この試料ステージ100s上に搭載された試料19に対し、電子ビーム束18が相対的に停止しているように偏向器で偏向しながら順次パタン(図示せず)を露光できることが必要であるが、逐次移動方式では試料ステージの移動中は描画を停止するのに比べてムダ時間が少なく高速描画に適している。
【0020】図11は、本発明の請求項14に関する一つの実施例である。高速描画を実現する上で、いわゆる連続移動方式の試料ステージを用いることは有効であるが、試料ステージは偏向領域の内部を描ききれる所定の速度で連続的に移動させることが必要で、このため一定の速度で移動させる場合には、この試料ステージの移動速度は描画するパタンの最高密度部分で制限されていた。本発明では、パタン11a〜11fの露光時間は試料上に投影された一つの画素(図示せず)を露光する時間で制限され投影する画素数、すなわち、パタンの密度に依存しないので、電子ビームの電流密度とレジスト感度、偏向器の応答速度で試料ステージの移動速度を決定できる。
【0021】図12は、本発明の請求項15に関する一つの実施例である。本発明に限らず電子ビーム露光装置では、あるパタンを露光した後、次のパタンを露光するため所定の位置に電子ビームが照射されるように、偏向器による偏向量を変化させたり、試料ステージを移動させることが必要であるが、この時電子ビームを試料上で遮断する、いわゆるブランキング機能が重要である。本発明では、所望の形状の電子ビーム束12aを発生させることができるので、パタンが全く存在しない状態に電子ビーム束12bを制御すれば、試料上に投影される画素のいずれにも電子ビームのオン信号が含まれなくなるので、試料上での電子ビーム束のオフ状態、すなわちブランキング機能実現できる。
【0022】図13は、本発明の請求項16に関する一つの実施例である。本発明において、電子ビーム束88のクロスオーバ80cを形成する場合には、このクロスオーバ80c位置に、いわゆるブランキング電極13aとブランキング絞り13bを設け、電子レンズ15’によって形成されたクロスオーバ80cをブランキング絞り13bの中心に結像させる。電子ビーム束88を試料上で遮断する場合には、ブランキング電極13aに電圧を加え、ブランキング絞り13b上で電子ビーム束88を偏向し、クロスオーバ80cの位置をブランキング絞り13b上に移動させればよい。
【0023】図14は、本発明の請求項17に関する一つの実施例である。本発明の電子ビーム露光装置をリソグラフィ装置として、ウェハないしガラス基板14c上にパタンを描画する半導体素子の製造工程に使用すると、従来の光リソグラフィのようにパタン転写に必要なマスクやレティクルを製造する工程を簡略化できる。また、本発明では、電子ビーム束18の微細性と、従来の電子ビーム露光装置に比べて高いスループットを同じに実現でき、微細加工性と生産性に優れた製造方法となる。
【0024】
【発明の効果】本発明は、加工線幅の減少に伴って大幅に増大する電子ビーム露光装置のショット数を、面積化された電子ビーム束により高スループット化を実現でき、同時にパタ−ンの発生機能を持つので、メモリのように特定の繰返しパターンを持つ場合ばかりでなく、ASICなどのように繰返しパタ−ンをあまり含まない半導体素子、マスク、レティクルの製造にも適用可能である。また、大面積を一度に照射できるので、液晶などの表示素子の製造にも利用できる。




 

 


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