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発明の名称 混成集積回路基板及びその製法
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開平6−232528
公開日 平成6年(1994)8月19日
出願番号 特願平5−19855
出願日 平成5年(1993)2月8日
代理人 【弁理士】
【氏名又は名称】小川 勝男
発明者 小川 敏夫 / 加藤 修治 / 神村 典孝 / 長谷川 満 / 小林 喬雄
要約 目的
本発明は、高精度の電気的特性を有する膜状受動素子を包含した小型,高密度の混成集積回路基板及びその製法と用途とを提供することを目的とする。

構成
本発明は、表層に膜状受動素子を形成し、トリミング工程によって高精度に調整後、集積回路素子を重畳して配置する。
特許請求の範囲
【請求項1】絶縁層上に膜状受動素子及び能動素子を含む集積回路素子及び、もしくはパッケージされた電子部品が配置され、該受動素子及び該電子部品が導体材料によって電気的に接続された回路基板において、該膜状受動素子の少なくとも1つが、該集積回路素子及び、もしくはパッケージされた電子部品に平面投影図上で重なりあう位置に配置してなることを特徴とする混成集積回路基板。
【請求項2】絶縁性材料を積層して構成された層間に、抵抗率5μΩ−cmを超えない低抵抗性導体配線を有し、かつ表層部に膜状受動素子が配置された多層回路基板において、該基板表面の全面もしくは少なくとも該膜状受動素子の一部が重なりあう局部に耐熱性表層部を形成して成ることを特徴とする請求項1記載の混成集積回路用多層基板。
【請求項3】請求項1又は請求項2において、前記絶縁層が非晶質もしくは結晶質のガラスにより構成されてなることを特徴とする混成集積回路基板。
【請求項4】請求項1又は請求項2において、前記導体材料が無機結合剤を含む厚膜導体であって、該無機結合剤中の有効成分として、酸化ビスマスを含むことを特徴とした混成集積回路基板。
【請求項5】請求項4において、前記無機結合剤中のガラス成分1に対する酸化ビスマスの重量比が少なくとも2であることを特徴とする混成集積回路基板。
【請求項6】請求項3において、前記絶縁層が内部に導体配線もしくは受動素子を含む積層構造であることを特徴とする混成集積回路基板。
【請求項7】請求項1ないし6のいずれか1項に記載の混成集積回路基板を用いて構成されたことを特徴とする映像信号処理回路。
【請求項8】請求項1ないし6のいずれか1項記載の混成集積回路基板を構成部材として含むことを特徴とするカメラ一体型ビデオ装置。
【請求項9】請求項1ないし6のいずれか1項記載の混成集積回路基板を構成部材として含むことを特徴とする通信用電子機器。
【請求項10】絶縁層上に膜状受動素子及び能動素子を含む集積回路素子及び、もしくはパッケージされた電子部品が配置され、該受動素子及び該電子部品が導体材料によって電気的に接続された回路基板の製法において、該絶縁層上に膜状受動素子及び導体パターンを形成する工程、該膜状受動素子の電気的特性をレーザートリミング等の手段によって調節する工程、該膜状受動素子の少なくとも1つが平面投影図上で重なりあう位置に集積回路素子及びもしくはパッケージされた電子部品を配置し、該導体パターンに電気的に接続する工程とを含むことを特徴とする混成集積回路基板の製法。
発明の詳細な説明
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、民生用やコンピュータ用など電子工業に用いられる回路基板に係り、詳しくは絶縁層上に集積回路素子及びもしくはパッケージされた電子部品及び高精度の膜状受動素子を配置し、これらを導体材料によって電気的に接続した高密度回路基板及びその製法と用途とに関する。
【0002】
【従来の技術】近年のハイブリッドICは、より小型化,高密度化の要求から、絶縁体表面のみに回路を形成する構成の基板に加えて、グリーンシート上に電極パターンを印刷形成し、これらを積層,焼結することによって、もしくは、スクリーン印刷の繰返しによって多層化し、焼結することによって、基板内部に配線パターンを持つセラミック多層配線基板が用いられてきた。その基板を大別すると次の二つがある。その一つとして、例えば、特開平2−129997 号に記載されるように、WやMoを配線導体として使用し、1500〜1600℃の高い温度で同時焼成するセラミックス多層基板がある。
【0003】他の一つとして、例えば、特開平3−69194号に開示される、通常1000℃以下の比較的低い温度で絶縁体の焼結ができる低温焼結性セラミックス基板がある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、絶縁体表面のみに回路を形成する基板では、2次元でパターン設計する必要があり、配線の自由度が小さく、高密度配線の実現は難しい。また、上記の高温で焼成される基板は、WやMoなど導体の抵抗率が大きく、高周波用回路への適用に難があると共に、微細配線化による回路の高密度化ができないという欠点があった。一方、低温焼結性の基板では、焼成温度が低いので、同時焼成する内蔵配線用導体材料として、Au,Ag,Cuなどのいわゆる低抵抗性導体材料が使用できる。その為、前述の導体抵抗率に関する問題点は解決できる。しかしながら、この基板の表層部に例えばチップ抵抗などの受動素子を配置し、さらに面積占有率の高い集積回路素子などを同一平面上に並べて配置することになり、回路基板の実装密度をさらに高めるという観点から問題がある。特に、受動素子数の多い、例えばビデオカメラ用映像処理回路などの基板ではこれら受動素子の占める面積が大きく、回路の小型化もしくは高密度化に難がある。
【0005】さらに、表層部に形成した受動素子の精度を確保する目的で、レーザービームによるトリミング工程を加えると、その熱影響によって素子周辺の絶縁層も同時に溶融してしまうという問題が生ずる。すなわち、レーザービームの出力が低いと、素子の切断が十分でなく、高い信頼性が得られない。一方、出力が高過ぎると、低温焼結性材料であるため、絶縁体そのものが損傷を受け、例えば層間の絶縁特性保障ができなくなってしまうなどの障害がある。従って、レーザートリミングの条件が極めて狭い領域に限定され、実用上難がある。
【0006】以上記したように、低抵抗性導体配線を内蔵し、表層に膜状受動素子及び集積回路素子などを配置した従来の回路基板では高密度の回路基板を得にくいという問題があった。本発明は、こうした問題点を解決し、小型かつ高密度の、高周波用途を含む電子工業用回路基板及びその製法と用途とを提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するために、本発明では、絶縁性材料を積層した基板の表層もしくは内層部に、Au,Ag,Cu,Ag/Pd,Ag/Ptなどの低抵抗性導体配線を配置し、該導体に接続して膜状受動素子を形成し、さらに該膜状受動素子に重畳して、集積回路素子などの電子部品を配置することによって、実装密度の向上を容易ならしめ、小型かつ高密度の、高周波用途を含む電子工業用回路基板を実現するものである。
【0008】前記絶縁性材料は通常、軟化点の低い低温焼結性ガラスで構成され、内層の配線導体と同時焼成される。前記膜状受動素子は通常印刷−焼成工程によるいわゆる厚膜技術によって形成される。表層導体の形成に当たっては、絶縁材料に含まれるガラスの影響により、半田濡れ性が著しく低下する現象がみられる。これは無機結合剤として有効量の酸化ビスマスを導体中に含ませることで改善できる。本発明による上記積層回路基板の表層の少なくとも受動素子のレーザートリミングされる部分に耐熱性の表層部を設けることによって、その後のレーザービームを用いたトリミング工程が容易となり、高精度の素子を包含し、小型かつ高密度の回路基板が得られる。さらに、受動素子として容量素子を形成した場合にも、その電極部分をレーザートリミングすることにより、素子の容量調整が容易に可能となる。
【0009】本発明による、前記耐熱性表層部を形成するに当たって、組成の異なる内層絶縁体部との境界領域に、両組成の混合層による適度の濃度勾配を設けた、いわゆる傾斜組成構造化することによって、たとえば温度変化時の熱膨張係数の差異による応力の発生など不安定現象を抑制することができ、高信頼性回路基板が提供できる。
【0010】そして、本発明で得られる回路基板は、高精度の膜状受動素子を包含し、かつ高密度の実装が可能であり、携帯用のカメラ一体型ビデオ装置並びに信号を高速化した通信用電子機器やコンピュータなどを構成する電子回路基板として有効活用できる。
【0011】
【作用】本発明は、低抵抗性の導体配線を内蔵し、その表面に耐熱性表層部を設けた上面に膜状受動素子を形成し、さらにその上に重畳して集積回路などの電子部品を配置する構造である。従って、実装に必要な回路基板の要求面積を大幅に低減できる。その為、小型,高密度の回路基板を実現するものである。また、本発明は膜状受動素子の下部に表層耐熱部を具備した構造を有する。その結果として、レーザービームによるトリミングに際して、ビームの熱影響による基板表層周辺の絶縁体並びに内層の導体配線の損傷を抑制することができる。その為、精度の高いトリミングが容易に可能となり、高精度の膜状受動素子を包含する低抵抗配線化した多層回路基板を実現するものである。さらに、表層の導体中に酸化ビスマスを有効量含ませることにより、導体焼成時におけるガラスの拡散を抑制する一方半田との界面エネルギーを低減する効果が有り、電子部品の接続に際して、強固な半田接合が容易に得られる。
【0012】上記回路基板用導体材料として、Au,Ag,Cu,Pt,Pdのうちの少なくとも一つを適用することによって、回路の導電性を良好にすることができ、導体配線の微細パターン化が可能である。従って、上記受動素子に重畳して配置した集積回路素子と相俟って、より小型,高密度の回路基板が実現できる。さらに、5μmΩ−cm以下の低抵抗性の導体材料を適用することで、回路で処理する信号の高速化もしくは高周波化が可能である。
【0013】
【実施例】以下、本発明を実施例によってさらに詳細に説明するが、本発明はこれらに限定されない。本実施例に示す配合割合等は重量基準とする。
【0014】実施例1図1に本発明の一実施例を示す。図1は本発明による多層回路基板の厚膜抵抗体を含む部分断面図を示している。
【0015】まず、ほうけい酸鉛ガラス粉と耐熱性フリットとしてのアルミナ粉末に、ポリビニルブチラール等の有機溶媒を加えてかくはんし、でいしょう化状態にする。このでいしょうを、ドクターブレードを用いたキャスティング成膜法によって末焼成の絶縁性グリーンシートを複数枚形成する。このグリーンシートを形成する段階で、含有するアルミナ粉末の量を2水準とする。アルミナ粉末の多い順にA,Bの2種のグリーンシートを準備する。アルミナ粉末の添加量は、焼成後のセラミック中に占める体積比基準でそれぞれおよそ50%,20%となるように調節する。
【0016】次に、ステンレス等から成る金型で外形と複数個の孔部(ビアホール)とを同時にパンチングして形成する。このグリーンシート上に、通常3μmΩ−cmより低い抵抗率が得られる銀を主成分とする導体ペーストを、スクリーン印刷法によって塗布して、電極パターン11もしくは内層導体配線16を形成すると共にビアホール14を充填する。同様に作成した複数のグリーンシートBを用いて順次積み重ね、所定層数の内層導体配線部16を構成する。さらに、アルミナ含有量の高いグリーンシートAを1層加え、耐熱性表層部19を構成する。次いで、熱プレス機等を用いて温度120℃、圧力200kg/cm2 の条件で上下面から熱圧着して、グリーンの積層体を得る。
【0017】この成形体を、空気中、温度350℃で約1時間脱脂した後、やはり空気中で800−1000℃約10分の焼成によって、表層部との導通をとるビヤ14及び内層導体配線部16を低温焼結性の電気絶縁性ガラスセラミック組成部18に内蔵した多層回路基盤を得る。次に、Ag,Pd、無機結合剤の粉末をそれぞれ重量基準で75:15:10の比率で混合した。無機結合剤はSiO2,B23,CaO,PbOからなる非晶質ガラス1に対してBi23を2加えたものである。この混合粉に適量の有機ビヒクル及び分散剤などを加えて混練,作製した導体ペーストを用いて所定形状の導体パターンをスクリーン印刷によって形成後、焼成工程を経て表層導体11を得る。さらに、この基板上にRuO2 を主体とする抵抗体12をスクリーン印刷によって形成した後、乾燥−焼成して厚膜抵抗体を構成する。通常は、さらにこの抵抗体上にガラスペーストを印刷−乾燥し、600℃以下の低い温度で焼成して、保護皮膜15を形成して、多層回路基板が完成する。この状態で、抵抗体12の抵抗値を測定すると、ばらつきが大きく、通常目標値の約±15%の範囲に分散する。次いで、レーザービームによって、目標とする個別の抵抗値に対応して、トリミング部13を形成して抵抗値調節する。この工程により、抵抗体12の抵抗値は目標値に対する誤差を±1%以内に容易に設定できる。なお、ガラスペーストによる保護皮膜を形成しない状態で、トリミングした後、抵抗体12表面に200℃以下の温度で樹脂等による保護被膜15を形成する事により、同様に抵抗値の安定性を向上させることができる。また、使用環境によっては保護被膜15を省いた状態でも使用できる。
【0018】次いで、表層の厚膜抵抗体12上に重畳する位置に集積回路素子17を配置して、その端子を表層導体11に半田接合することにより、小型もしく高密度の回路基板が得られる。本実施例では、膜状受動素子として厚膜抵抗体の例について示したが、これは厚膜もしくは薄膜プロセスなどで形成される他の受動素子、例えば抵抗素子,インダクタ,容量素子などの場合にも同様にトリミングが容易に可能である。また、内層の導体材料として、Agを用いた例について詳細に記してきたが、Au,Pt,Pd及びこれらの合金についても同様に使用可能である。Cuについても、不活性ガス中で焼成することにより同様に適用可能である。
実施例2実施例1と同様の手順によって、ビアホール14に導体ペーストが充填され、かつ内層導体配線16を形成した複数枚のグリーンシートを積層,焼結して多層基板を得る。次いで、導体ペーストを用いて表層導体パターン11を形成する。この時、実施例1に示す導体ペースト中の無機結合剤を構成する非晶質ガラスとBi23の量比を、前者1に対して、0〜5の範囲で6段階に振って実験した。同一基板上に2.5mm×2.5mmの導体パッドを同一条件で40個形成し、その半田ぬれ性を評価した。評価方法は、230℃の共晶半田浴中にフラックスを塗布した前記基板を5秒間保持後引き上げて、半田ぬれ面積を測定した。その結果を図2に示す。無機結合在中のガラスに対する割合が2以上で良好な半田ぬれ性が示された。
【0019】実施例3実施例1と同様の材料及び手順によって、グリーンシートの積層体を得る。このグリーンシートを、予め準備しておいた焼成済みの所定数のビヤホールを有するセラミック基板の表面に位置合わせして積層し、圧着して積層体を得る。このグリーンシートの積層体を実施例1と同様の条件で焼成する。さらに、次の工程で厚膜抵抗体を形成し、実施例1と同様に高密度多層回路基板を得る。
【0020】以上の実施例は、いずれもセラミック多層回路基板の例について示したが、例えば絶縁体材料の表面のみに回路を形成した基板などにも、本発明の適用が可能である。さらに、絶縁材料としてガラス−エポキシを用いたプリント配線基板などであっても、膜状受動素子の形成に、例えば、200℃以下の低温プロセスで処理できるゾル−ゲル法を採用することで、本発明の適用が可能である。
【0021】実施例4実施例1と同様の手順によって、導体層6層及び表面に厚膜抵抗素子を配置した多層回路基板を作製する。この多層基板に、いわゆる表面実装技術によってLSI,トランジスタなどの能動素子を中心とする電子部品を前記厚膜抵抗素子に重畳する位置に配置し、半田によって接合する。さらに、回路外部への入出力用リードフレームを1.27mm の狭ピッチで半田接合し、本発明による映像信号処理回路モジュールが完成する。この基板寸法は35mm×27.5mm である。第1層及び第2層の回路パターンを図3及び図4に示す。本発明によれば、高精度で微細な厚膜抵抗素子を高密度に多数形成でき、さらにその上にLSIなど比較的面積の広い素子を重ねて実装することができ、30素子/cm2 以上の高密度実装が可能となった。このモジュールをカメラ一体型ビデオ装置もしくは携帯用電子機器に適用することによって、装置のより小型化,高性能化に効果的である。
実施例5実施例1と同様の手順によって、導体層15層及び表面に終端抵抗などの厚膜抵抗素子を配置した多層回路基板を作製する。この基板に実施例4と同様に電子部品を表面実装し、周波数GHz帯まで使用できる高周波系回路を作製し、通信用電子機器に適用する。本発明によれば、厚膜抵抗素子に重ねてLSIを配置することができるので基板寸法の小型化が可能となる。その結果LSI間の信号アクセス配線距離を短縮でき、通信回線の高周波化,高速化に効果的である。
【0022】
【発明の効果】本発明によれば、高精度膜状受動素子を包含し、かつ高集積回路素子をこれに重畳して配置する構成であり、実装面積の大幅な低減が可能となり、電子回路の小型化もしくは高密度化に貢献でき、特に高速化または高周波化回路に有効使用できる。




 

 


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