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発明の名称 半導体レーザ素子
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開平6−232500
公開日 平成6年(1994)8月19日
出願番号 特願平5−19888
出願日 平成5年(1993)2月8日
代理人 【弁理士】
【氏名又は名称】小川 勝男
発明者 中塚 慎一 / 辻 伸二 / 佐川 みすず / 平本 清久 / 土屋 朋信
要約 目的
光出力と独立に焦点位置が制御可能な半導体レーザ素子を提供する。

構成
半導体レーザのストライプ構造をMOCVD法による選択成長により光導波路及び電流狭搾を行う構造とし、光導波路の形成後選択成長マスクをサイドエッチングにより細くする。この構造の端面領域のみ素子全体とは独立に電流注入量を変調できるように電極を形成する。
特許請求の範囲
【請求項1】導電型の異なる2層の半導体層よりなるクラッド層とこれに挟まれた該2層の半導体層よりも狭い禁制帯幅を有する単一又は複数の半導体層からなる活性層を少なくとも有し通電により光利得を発生する機能を持つ構造と、これらの層に平行な空間内において光を閉じ込めるためのストライプ状の導波構造および該構造に光を反射する少なくとも1対の反射面を少なくとも有し、該反射面の近傍を除く素子全域に渡り該導波構造の近傍の一定の幅の成長領域を除き結晶の析出を妨げる絶縁物の膜を有することを特徴とする半導体レーザ素子。
【請求項2】上記活性層は禁制帯が互いに異なる半導体層により形成され、少なくともこれらの層のうち禁制帯幅の最も狭い層は厚さ20nm以下の層で構成された請求項1記載の半導体レーザ素子。
【請求項3】上記クラッド層はGa、In、As、およびPにより形成された請求項1又は2記載の半導体レーザ素子。
発明の詳細な説明
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は固体レーザ励起やファイバーアンプの励起に用いる高出力半導体レーザに関する。
【0002】
【従来の技術】従来の高出力半導体レーザは例えばA.Shimaらの文献〔Electronics Letters 23(13) pp.672(1987)〕にあるように、液層成長法の成長速度の基板形状依存性を利用して光出射端面の近傍のみ活性層を薄くして光スポット径を拡大しレーザ全体の特性を損なわずに端面光破壊がおこる出力を向上するものであった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記従来の技術においては端面近傍とその他の領域の活性層の厚さの変化は半導体基板の形状により制御するが、このような制御は液層成長法の特殊な成長特性を利用したものであるため制御性が悪かった。また、この構造においては端面近傍の活性層にも光吸収があるため、端面光破壊を完全に防止することはできなかった。
【0004】
【課題を解決するための手段】上記従来の半導体レーザの問題点を解決するため、本発明においては半導体レーザの反射面の近傍を除く素子全域に渡りレーザ導波路構造の近傍の一定の幅の成長領域を除き結晶の析出を妨げる絶縁物の膜を設ける。この構造において活性層を禁制帯が互いに異なり、少なくともこれらの層のうち禁制帯幅の最も狭い層は厚さ20nm以下の層で構成される量子井戸構造とすることにより大きな端面光破壊防止効果が得られる。
【0005】
【作用】基板面の一部をSiO2等の結晶の析出を抑制する物質でおおった状態で結晶成長を行うとこの領域で過剰となった結晶原料が周辺領域に移動し周辺領域の結晶成長速度が早くなる。化合物半導体の場合には、さらに原料物質の移動性の差によりこの領域における結晶の組成の変化も発生する。従って、ストライプ状の窓をもったSiO2膜を設けた基板上に結晶成長を行うと窓部分の結晶成長速度がSiO2膜のない場合に比べ早くなり、膜厚が厚くなる。このため、半導体レーザの端面となる領域の近傍を除く素子中央領域に上述のようなSiO2膜を設けておけば中央領域のみ活性層が厚く、端面近傍では活性層の薄い構造が実現できる。半導体レーザにおけるレーザビームの強度分布は活性層とクラッド層の厚さ及び屈折率により決定され、通常の半導体レーザで持ちいられている条件においては活性層の厚さが薄いほど広がる。従って、端面の活性層が薄くなると端面における光の広がりが大きくなり、同一の光強度でも光密度が低下して端面破壊の起こる出力が増大する。このような、端面近傍の結晶成長速度を他の領域に比べ遅くする技術を量子井戸構造活性層に応用することにより端面近傍の活性層の禁制帯幅をレーザ光のエネルギーよりも大きくすることができ、端面の光吸収をなくすることができるので一層の高出力化が可能となる。
【0006】
【実施例】(実施例1)本発明第1の実施例を図1及び図2に従い説明する。本構造ではまずn-GaAs基板1上のレーザ端面となる領域を除いてあらかじめ図1のようなストライプ状の窓2の開いたSiO2パタン3を設けておき、この上にn-Al0.2Ga0.8Asバッファ層4、n-Al0.5Ga0.5Asクラッド層5、多重量子井戸活性層6、p-Al0.5Ga0.5Asクラッド層7、p-GaAsコンタクト層8を順次結晶成長した。多重量子井戸活性層6は4層のAl0.3Ga0.7Asバリア層9に挟まれた3層のAl0.1Ga0.9Asウエル層10とからなっている。またSiO2パタン3のストライプ状の窓2の幅は約20〜100μmとした。つぎに、気相化学成長法およびホトリソグラフ技術を用いて幅約6μmのストライプ状のSiO2マスクをストライプ状の窓2の中央を通過するように形成する。次に、SiO2膜をマスクとして、p-GaAsコンタクト層8及びp-Al0.5Ga0.5Asクラッド層7の一部をエッチングした後、有機金属気相成長法によりn-GaAsブロック層11をSiO2膜のない領域に選択的に成長した。素子の直列抵抗低減のため、SiO2膜を除去した後、p-Al0.5Ga0.5As埋込層12及びp-GaAsキャップ層13を形成した。次に、ウエハの表面及び裏面にAu電極14を形成し、SiO2パタン3のない領域をへき開してレーザチップとした。以上のようにして形成した半導体レーザの断面構造を図2に示す。SiO2パタン3のある領域ではSiO2上の結晶の析出が起こりにくいためSiO2上で余剰となった成長原料がストライプ状の窓2に移動して析出し、結晶成長速度が約50%早くなる。このため、この領域の量子井戸層の厚さが厚くなりこれにともない多重量子井戸の禁制帯幅も約30meV小さくなる。
【0007】(実施例2)本発明第2の実施例を図3に従い説明する。本構造ではまずn-GaAs基板1上のレーザ端面となる領域を除いてあらかじめ図2のようなストライプ状の窓2の開いたSiO2パタン3を設けておき、この上にn-Al0.2Ga0.8Asバッファ層4、n-(Al0.7Ga0.3)0.5In0.5Pクラッド層15、多重量子井戸活性層16、p-(Al0.7Ga0.3)0.5In0.5Pクラッド層17、p-Ga0.5In0.5Pコンタクト層18を順次結晶成長した。多重量子井戸活性層16は2層の(Al0.3Ga0.7)0.5In0.5Pバリア層19に挟まれたGa0.5In0.5Pウエル層20からなっている。またSiO2パタン3のストライプ状の窓2の幅は約30〜100μmとした。つぎに、気相化学成長法およびホトリソグラフ技術を用いて幅約6μmのストライプ状のSiO2マスクを形成する。次に、SiO2膜をマスクとして、p-Ga0.5In0.5Pコンタクト層18及びp-(Al0.7Ga0.3)0.5In0.5Pクラッド層17の一部をエッチングした後、有機金属気相成長法によりn-GaAsブロック層11をSiO2膜のない領域に選択的に成長した。素子の直列抵抗低減のため、SiO2膜を除去した後、p-Al0.5Ga0.5As埋込層12及びp-GaAsキャップ層13を形成した。次に、ウエハの表面及び裏面にAu電極14を形成し、SiO2パタン3のない領域をへき開してレーザチップとした。以上のようにして形成した半導体レーザの断面構造を図3に示す。SiO2パタン3のある領域ではSiO2上の結晶の析出が起こりにくいためSiO2上で余剰となった成長原料がストライプ状の窓2に移動して析出し、結晶成長速度が約50%早くなる。このため、この領域の量子井戸層の厚さが厚くなりこれにともない多重量子井戸の禁制帯幅も約30meV小さくなる。
【0008】(実施例3)本発明第3の実施例を図4に従い説明する。本構造ではまずn-GaAs基板1上のレーザ端面となる領域を除いてあらかじめ図1のようなストライプ状の窓2の開いたSiO2パタン3を設けておき、この上にn-GaAsバッファ層27、n-Ga0.5In0.5Pクラッド層21、多重量子井戸活性層22、p-Ga0.5In0.5Pクラッド層23、p-GaAsコンタクト層24を順次結晶成長した。多重量子井戸活性層6は2層のGa0.85In0.15Asウエル層25を3層のGaAsバリア層26で挟んで形成している。またSiO2パタン3のストライプ状の窓2の幅は約20〜100μmとした。つぎに、気相化学成長法およびホトリソグラフ技術を用いて幅約6μmのストライプ状のSiO2マスクをストライプ状の窓2の中央を通過するように形成する。次に、SiO2膜をマスクとして、p-GaAsコンタクト層24及びp-Ga0.5In0.5Pクラッド層23の一部をエッチングした後、有機金属気相成長法によりn-GaAsブロック層11をSiO2膜のない領域に選択的に成長した。素子の直列抵抗低減のため、SiO2膜を除去した後、p-Al0.5Ga0.5As埋込層12及びp-GaAsキャップ層13を形成した。次に、ウエハの表面及び裏面にAu電極14を形成し、SiO2パタン3のない領域をへき開してレーザチップとした。以上のようにして形成した半導体レーザの断面構造を図2に示す。SiO2パタン3のある領域ではSiO2上の結晶の析出が起こりにくいためSiO2上で余剰となった成長原料がストライプ状の窓2に移動して析出し、結晶成長速度が約50%早くなる。このため、この領域の量子井戸層の厚さが厚くなりこれにともない多重量子井戸の禁制帯幅も約30meV小さくなる。
【0009】
【発明の効果】本発明によれば半導体レーザの端面領域のみレーザビーム形状を大きくすることが可能となり、従来端面破壊現象により制限されていた半導体レーザの光出力限界を大幅に増大することが可能であった。




 

 


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