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発明の名称 多層セラミック基板の製造方法及びその方法により製造された多層セラミック基板
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開平6−216530
公開日 平成6年(1994)8月5日
出願番号 特願平5−7317
出願日 平成5年(1993)1月20日
代理人 【弁理士】
【氏名又は名称】薄田 利幸
発明者 高橋 一敏 / 森 泰宏 / 戸崎 博己 / 岡田 健一
要約 目的
焼結した多層セラミック基板のパターン座標のずれを著しく低減し、高精度のパターンが形成される多層セラミック基板の製造方法。

構成
厚膜回路パターンが形成された複数枚のグリーンシートを位置決め積層し、積層されたグリーンシート積層体の外周端面を拘束し、かつ、グリーンシート積層体の内部に枠状のグリーンシートを挿入する等の方法により、グリーンシートの回路パターン部の外周部が受ける圧力を高めて熱圧着し、ついで焼結する多層セラミック基板の製造方法。外周部が受ける圧力は、回路パターン部が受ける圧力と実効的に同等となることが好ましい。
特許請求の範囲
【請求項1】厚膜回路パターンが形成された複数枚のグリーンシートを位置決め積層し、積層されたグリーンシート積層体の外周端面を拘束して熱圧着し、ついで焼結する多層セラミック基板の製造方法において、上記熱圧着は、上記グリーンシートの回路パターン部の外周部が受ける圧力を高めて加圧して行うことを特徴とする多層セラミック基板の製造方法。
【請求項2】請求項1記載の多層セラミック基板の製造方法において、上記グリーンシートの外周部が受ける圧力は、グリーンシートの回路パターン部が受ける圧力と実質的に等しい圧力であることを特徴とする多層セラミック基板の製造方法。
【請求項3】請求項1記載の多層セラミック基板の製造方法において、上記焼結は、上記グリーンシートの回路パターン部とその外周部を一体のまま、同時に行うことを特徴とする多層セラミック基板の製造方法。
【請求項4】請求項1記載の多層セラミック基板の製造方法において、上記グリーンシートの回路パターン部の外周部が受ける圧力を高める方法は、上記グリーンシート積層体の内部に枠状のグリーンシートを挿入して行うことを特徴とする多層セラミック基板の製造方法。
【請求項5】請求項4項記載の多層セラミック基板の製造方法において、上記枠状のグリーンシートは、上記グリーンシートの回路パターン部を空隙とした構造であることを特徴とする多層セラミック基板の製造方法。
【請求項6】請求項1記載の多層セラミック基板の製造方法において、上記グリーンシートの回路パターン部の外周部が受ける圧力を高める方法は、上記グリーンシート積層体とプレス金型の間に、枠状物を挿入して行うことを特徴とする多層セラミック基板の製造方法。
【請求項7】請求項6記載の多層セラミック基板の製造方法において、上記枠状物は、上記グリーンシートの回路パターン部を空隙とした形状と実質的に同じ形状であることを特徴とする多層セラミック基板の製造方法。
【請求項8】厚膜回路パターンが形成された複数枚のグリーンシートを位置決め積層し、積層されたグリーンシート積層体の外周端面を拘束し、かつ、該グリーンシートの回路パターン部の外周部が受ける圧力を高めて熱圧着し、ついで焼結してなることを特徴とする多層セラミック基板。
発明の詳細な説明
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、多層セラミック基板の製造方法及びその方法によって製造された多層セラミック基板に係り、特に複数個の電子装置及び素子を相互接続するための導体パターンを有するグリーンシートを積層し、熱圧着して形成する多層セラミック基板の製造方法及びその方法によって製造された多層セラミック基板に関する。
【0002】
【従来の技術】多層セラミック基板は、数枚から数十枚のセラミックグリーンシートにそれぞれ所定の厚膜導体パターン及びビア導体を形成し、上下のグリーンシートを位置合わせし、グリーンシートを積み重ね、加熱プレスによりグリーンシートのポリマーを融化させて相互のシートを熱圧着して一体化し、熱処理によりグリーンシートのポリマーを分解除去し、そしてセラミックスを焼結するすることにより製造されている。
【0003】ここで加熱プレスでは、単純な平行平板プレスから、例えば図11に示すように、グリーンシート積層体11の外周端面を拘束型(金型)12で拘束して圧着プレスすることにより、プレス時の伸びを拘束し、かつシート積層体に掛る圧力の均一性を増すことにより焼結収縮の高精度化が図られてきている。なお、図において、15はプレスの加圧板、9と13はそれぞれプレス下型と上型、14はヒータ、10はグリーンシート積層体11の保持位置決め用のピン穴に通したピンである。なお、このような拘束プレスについては実開昭63−170232号等に開示されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記従来技術は、製造された多層セラミック基板のパターン座標がずれ、座標寸法が十分な精度で得られないために、高精細ピッチの端子への部品接続ができなくなるという問題があった。図10を用いて、より詳しくこれについて説明する。図10は従来方法で製造された多層セラミック基板の歪を示すためのその平面図である。方形の回路パターン部の座標の変形は、その対角方向(図10の点AC間、点BD間)の焼結収縮が辺の中線方向(図10の点EG間、点FH間)の焼結収縮より大きいため、辺の中央部(図10の点E、F、G、H)が外側に膨らむように回路パターン座標がずれる。例えば、方形の回路パターンのパターン座標が+0.15%(100mm角の中心割り振りで+0.075mm)ずれる。そのため、高精細ピッチの端子への部品接続ができなくなる。
【0005】本発明の目的は、焼結した多層セラミック基板のパターン座標のずれを著しく低減し、高精度のパターンが形成される多層セラミック基板の製造方法及びその方法によって製造された多層セラミック基板を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するために、本発明の多層セラミック基板の製造方法は、厚膜回路パターンが形成された複数枚のグリーンシートを位置決め積層し、積層されたグリーンシート積層体の外周端面を拘束し、グリーンシートの回路パターン部の外周部が受ける圧力を高めて熱圧着し、ついで焼結するものである。
【0007】上記グリーンシートの回路パターン部の外周部が受ける圧力を高める方法は、グリーンシート積層体の内部に枠状のグリーンシートを挿入して行う方法や、グリーンシート積層体とプレス金型の間に、枠状物を挿入して行う方法等が用いられる。外周部が受ける圧力は、回路パターン部が受ける圧力と実効的に同等となることが好ましい。また、グリーンシートの回路パターン部とともにその外周部を一体とし、同時に焼結することが好ましい。
【0008】さらに本発明の多層セラミック基板は、厚膜回路パターンが形成された複数枚のグリーンシートを位置決め積層し、積層されたグリーンシート積層体の外周端面を拘束し、かつ、該グリーンシートの回路パターン部の外周部が受ける圧力を高めて熱圧着し、ついで焼結してなるように構成する。外周部が受ける圧力は、回路パターン部が受ける圧力と実効的に同等となることが好ましい。
【0009】
【作用】従来方法により製造したセラミックグリーンシート積層体の部分的な大きな焼結収縮は、グリーンシート積層体のその部分の密度が低いためであり、これは加熱圧着工程で積層体の受ける圧力が部分的に低く、グリーンシート積層体の密度がその部分で低くなるためである。多層セラミック基板では、積層される各グリーンシートの表面に膜厚が数10マイクロメーターの厚膜回路パターン膜(導体膜)が形成され、他方その外周部には回路パターン膜がないため、グリーンシート積層体の回路パターン部の厚さが外周部より厚く、並行平板金型での圧着プレスでは回路パターン部とその外周部が実質的に受ける加圧力の差が大きくなり、回路パターン部とその外周部の密度の差が大きくなり、グリーンシート積層体の端面を金型内壁で拘束する効果がなくなる。従って従来技術においては、例えば、プレスの加圧圧力中心即ちパターン中心からの距離が相対的に長い方形の回路パターン部の角部分の受ける圧力が低く、その部分のグリーンシート積層体の密度が低くなるために、対角方向の焼結収縮率が中線方向に比べて大きくなり、方形の回路パターン部が変形する。
【0010】そこで、本発明は、厚膜回路パターンが形成された複数枚のグリーンシートを位置決め積層し、積層されたグリーンシート積層体の外周端面を拘束し、グリーンシートの回路パターン部の外周部が受ける圧力を高めて熱圧着し、ついで焼結することにより、回路パターン膜の形成された回路パターン部と膜のないその外周部とが実質的に受ける加圧力の差を解消して、グリーンシート積層体密度の一層の均一化を図り、さらに好ましくは回路パターン部とその外周部を含む圧着体を一体で焼結することにより、焼結における回路パターン部の異方性収縮を抑制し、基板の対角方向と辺の中線の収縮差をなくし、回路パターン部のパターン座標のずれを解消することができた。
【0011】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面を用いて説明する。
【0012】〈実施例1〉図1〜6により第1の実施例の多層セラミック基板の製造方法を説明する。図1は枠状グリーンシートをグリーンシート積層体の内部に挿入する方法により製造する多層セラミック基板の製造プロセスを示す。図2は、その枠状のグリーンシートを内部に挿入した積層体(プレスの下型を含む)の断面図である。図3は、その積層体を加熱圧着した圧着体(プレスの下型を含む)を示す断面図である。そして図4は、最終的に製造した多層セラミック基板を示す断面図である。
【0013】以下、図1に示した製造プロセスに従って説明する。図5に示すように、ドクターブレード法等により製作され、200mm角に切断加工された0.25mm厚さのセラミックグリーンシート1には、160mm角の回路パターン部2(図の一点鎖線の内部)に配線及び部品接続用端子の導体膜及び多層基板における上下方向の導通をとるためのビア導体が、例えばスクリーン印刷法などによりパターン印刷、穴埋め印刷される。そして回路パターン部が形成されたグリーンシートの外周部5に、積層圧着中の保持位置決め用のピン穴6を打ち抜く。
【0014】一方、図6に示すように、200mm角、0.25mm厚さのグリーンシートに積層圧着中の保持位置決め用のピン穴6と共に160mm角の回路パターン部の形状が切り抜かれた枠状グリーンシート7を1枚準備する。そして積層圧着中の保持位置決め用ピン穴を打ち抜いた耐熱プラスチックの離型フィルムを2枚用意する。
【0015】その後図2に示すように、プレス下型9にピン10を利用してまず離型フィルム8を1枚置き、最終的に14枚積層するグリーンシートのうちの半数(7枚)までを積層する。なお、3は導体膜、4はビア導体である。次いで枠状グリーンシート7を既に積層したグリーンシートの上に重ね、さらに回路パターンを形成した残りのグリーンシートを7枚、そしてその上に離型フィルム8を1枚を積層して、グリーンシート積層体を作成する。
【0016】そして図11に示すように、グリーンシート積層体11の外周端面の拘束型12及びプレス上型13を組込み、上下の内部ヒータ14によりグリーンシート積層体を加熱するとともに、プレス機の加圧板15を介して積層体に圧縮力を加えてグリーンシートを相互に接着し、グリーンシートが一体となった圧着体16(図3:下型及びピンも図示)を作成する。
【0017】続いて、金型を解体した後、圧着体を焼結炉により、グリーンシートのセラミック粒を結合していた高分子材料を除去するとともに、セラミック粒が焼結する温度で熱処理して焼結体を作成する。その後回路パターンの形状に従って回路パターンの外周部を切断し、多層セラミック基板17(図4)を製造した。
【0018】製造した多層セラミック基板の表面回路パターン部の変形状況を表1に示す。ここで回路パターン部の変形は、方形の回路パターン部2の方形の各辺の中央部の膨らみ量で示した。比較例1として枠状シートの挿入のない方法で製造した基板、比較例2として、枠状シートを挿入して積層圧着するが、回路パターンの外周部を切断除去して回路パターン部のみを焼結した基板の変形を合わせて示す。本発明の適用により、表面回路パターン部の変形の極めて小さい高精度の多層セラミック基板が得られた。
【0019】
【表1】

【0020】〈実施例2〉本発明の第2の実施例を図7〜9を用いて説明する。図7はグリーンシートの回路パターンの外周部に相当する枠状物をグリーンシート積層体とプレス金型の間に挿入して加圧する方法により製造する多層セラミック基板の製造プロセスを示す。図8はグリーンシート積層体(プレス下型及びピンも図示)の断面図、図9は加熱圧着した圧着体(プレス下型及びピンも図示)の断面図である。最終的に製造した多層セラミック基板は前記図4に示したものと同じである。
【0021】以下、図7に示した製造プロセスに従って説明する。図5に示すように、実施例1と同様にして製作された200mm角のグリーンシート1には、160mm角の回路パターン部2に配線及び部品接続用端子の導体膜、多層基板における上下方向の導通をとるためのビア導体が、例えばスクリーン印刷法などによりパターン印刷、穴埋め印刷される。そして回路パターン部が形成されたグリーンシートの外周部5に積層中の保持位置決め用のピン穴6を打ち抜く。一方、積層中の保持位置決め用ピン穴のみ打ち抜いた離型フィルムを2枚、そして保持位置決め用ピン穴と回路パターン部を打ち抜いた0.08mm厚さの離型処理した枠状の耐熱プラスチックフィルム7’を2枚用意する。この枠状の耐熱プラスチックフィルム7’の平面図は、図6に示す枠状のグリーンシートのそれと同じである。
【0022】図8に示すように、プレス下型9にピン10を利用してまずピン穴のみを打ち抜いた離型フィルム8、そして保持位置決め用ピン穴と回路パターン部を打ち抜いた枠状の耐熱プラスチックフィルム7’を敷き、グリーンシートの全数14枚を積層する。次いで枠状の耐熱プラスチックフィルム7’、その上に離型フィルム8を積層して、グリーンシート積層体を作成する。
【0023】図11に示すように、グリーンシート積層体11の外周端面の拘束型12及びプレス上型13を設置し、上下の内部ヒータ14によりグリーンシート積層体を加熱するとともに、プレス機の加圧板15を介して積層体に圧縮力を加えてグリーンシートを相互に接着し、グリーンシートが一体となった圧着体16(図9:プレス下型及びピンも図示)を作成する。
【0024】続いて拘束型を解体した後、圧着体を焼結炉によりグリーンシートのセラミック粒を結合していた高分子材料を除去するとともに、セラミック粒が焼結する温度で熱処理して焼結体を作成する。その後回路パターンの形状に従って回路パターンの外周部を切断し、多層セラミック基板17(図4)を製造した。
【0025】製造した多層セラミック基板の表面回路パターン部の変形状況を表2に示す。ここで回路パターン部の変形は、方形の回路パターン部2の方形の各辺の中央部の膨らみ量で示した。比較例1として、枠状の耐熱プラスチックフィルムの挿入のない圧着方法による基板、比較例2として、枠状フィルムを挿入して積層圧着するが、回路パターンの外周部を切断除去して回路パターン部のみを焼結した基板(比較例2)の変形を合わせて示す。本発明の適用により、表面回路パターン部の変形の極めて小さい高精度の多層セラミック基板が得られた。
【0026】
【表2】

【0027】なお、グリーンシート積層体内に挿入する枠状のグリーンシートの厚さ又はグリーンシート積層体とプレス金型の間に挿入される枠状の耐熱プラスチックフィルムの厚さは、製造する多層セラミック基板の層数、用いるセラミックグリーンシートのセラミック密度とそのシート厚さ等々に応じて適正な選択がなされる。例えば、回路パターン部の導体膜の厚さの合計が、枠状のグリーンシートや枠状の耐熱プラスチックフィルムの厚さの合計とほぼ等しくなるようにすることができる。上記実施例1は導体膜の厚さが10から40μm程度のもの14枚について、枠状のグリーンシートの厚さは0.25mmとした。
【0028】
【発明の効果】本発明の多層セラミック基板の製造方法によれば、熱圧着後のグリーンシート積層体の密度の均一化を達成でき、焼結時の異方性収縮により生じる方形回路パターンの変形を解消した多層セラミック基板を形成できるようになり、回路パターン寸法の座標ずれの小さい高精度な多層セラミック基板を得られた。上記実施例の方形の回路パターンでは、パターン座標の位置ずれが±0.05%以下であった。




 

 


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