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発明の名称 セラミック配線板の接続用導体形成方法
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開平6−216485
公開日 平成6年(1994)8月5日
出願番号 特願平5−7806
出願日 平成5年(1993)1月20日
代理人 【弁理士】
【氏名又は名称】富田 和子
発明者 富沢 明 / 関端 正雄 / 奥平 弘明 / 佐藤 了平 / 水越 浩幸 / 渡辺 哲也
要約 目的
セラミック配線板の部品接続導体の形成方法において、接合ロウ材の濡れ性および接合強度と接続信頼性を飛躍的に向上させる。

構成
焼結導体2にニッケルめっき膜3、置換金めっき膜4および厚付け金めっき膜5を逐次形成し、その後熱処理により焼結導体上にニッケルと金の拡散層6を形成する。
特許請求の範囲
【請求項1】セラミック配線板の導体上に、ロウ材にて部品を接続するための表面導体の形成方法において、セラミック基板焼結導体上にニッケル膜および金膜をこの順に形成し、500〜900℃で熱処理することにより、該ニッケル膜と該金膜との拡散層を生成させることを特徴とするセラミック配線板の接続用導体形成方法。
発明の詳細な説明
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、各種ロウ材にて部品を接続搭載するセラミック配線板の表面導体形成方法に係り、特に、セラミック配線板の焼結導体にニッケルと金との拡散層を有する接続用導体形成方法に関する。
【0002】
【従来の技術】セラミック配線板の高密度化にともない、部品搭載の高密度化および搭載方式の多様化が進んでいる。例えば、配線板表面への半導体チップ、入出力端子リードなどの部品搭載や、配線変更にともなうワイヤーボンディングなどの搭載方法があり、その接続方法も、はんだ、金−錫、金−ゲルマニウムなどのロウ材を用いる方法、あるいは超音波ボンディング技術が利用されている。
【0003】これらの上記各種部品の接続において、基板表面の接続導体金属は通常、ニッケル膜および金膜がめっき法(無電解または電気めっき法)により形成される。最も一般的な金属膜形成方法としては、例えば、特開平1−268876号公報等に記載された技術、すなわち無電解めっき法が知られている。この方法は、焼結されたセラミック基板の焼結導体(タングステンまたはモリブデン)に選択的にパラジウム触媒を形成させ、次いで無電解めっき法により所望の膜厚までニッケル膜を形成させた後、セラミック焼結導体とニッケル膜の密着性を確保する目的で、500〜900℃の還元雰囲気中で熱処理を施し、さらに、上記ニッケル膜の上に、電気めっき法または無電解めっき法により、金膜を施して、接続用導体を形成する方法である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところが、ニッケル膜の熱処理時に僅かではあるがニッケル膜の酸化が生じることなどから、熱処理後の金膜の形成において、ニッケルと金との界面結合力、即ち密着力が十分満足するものとならない。
【0005】さらに、ニッケル膜表面への、はんだ、金−錫、金−ゲルマニウム等のロウ材での接続においては、ニッケル膜表面あるいはニッケル膜内へのロウ材成分の拡散が十分進行しない。また、接合ロウ材との金属間化合物層は生成するが、その界面が明確に出現してしまう。これらの理由などから、ニッケル膜表面への接続は、熱応力に対する部品接続の信頼性に問題があった。
【0006】本発明の目的は、前述した従来技術より接合強度が高く、部品接続の信頼性が高い、半導体チップ、入出力端子リードあるいはワイヤーボンディングによる部品接続を確実に行なうことのできる接続導体の形成方法を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明の一態様によれば、上記目的を実現するため、セラミック基板焼結導体にニッケル膜および金膜を形成した後、熱処理により該ニッケル膜と該金膜とを拡散させる方法を採る。
【0008】本発明において、セラミック配線板の焼結導体、すなわち、タングステンまたはモリブデン導体上へのニッケル膜および金膜の形成には、電気めっき法または無電解めっき法、蒸着、スパッタ法が好適である。特に、高密度なセラミック基板への適用では、無電解ニッケルめっき法および無電解金めっき法がより好適である。
【0009】焼結導体上に形成するニッケル膜および金膜の厚さは、ニッケルが1.5〜8μm、好ましくは2.5〜5μm、金は1〜5μm、好ましくは1.5〜3μmが良好である。
【0010】上記の焼結導体上に形成されたニッケル膜および金膜を拡散させる温度は、500〜900℃、好ましくは650〜750℃が良好である。また、上記熱処理雰囲気としては、水素、窒素の混合ガスが好適である。前述した手段によるニッケルと金との拡散層(相互拡散層)の厚さを少なくとも0.5μm以上、好ましくは1μm以上とすることにより、ニッケルと金との界面の密着性が良好で、かつ部品接続ロウ材との強固な接合強度が達成される。
【0011】なお、焼結導体とニッケル膜との接合性も上記の熱処理により同時達成できる。
【0012】
【作用】焼結導体上に形成されたニッケル膜および金膜を熱処理することにより、金とニッケルの相互拡散によって、その界面の密着力は非常に強固なものとなる。また相互拡散によって金、ニッケルの拡散濃度勾配が生じ、金表面へのニッケルの露出も少なく、例えば配線変更にともなう金線のボンディング(超音波ボンディング)あるいはロウ材との濡れ性の観点から接続導体として好適である。
【0013】また、はんだ、金−ゲルマニウム、金−錫等のロウ材との接続においては、ロウ材成分が、ニッケル膜中に拡散した金を介在して速やかに浸入し、ニッケル、金およびロウ材成分との金属間化合物を形成する。さらに、上記化合物層の濃度勾配により明確な金属間化合物層の界面が出現しない。この結果、膜中での熱膨張等による応力集中が生じにくく各部品の接合信頼性を飛躍的に向上できる。
【0014】
【実施例】以下に本発明によるセラミック配線板の接続用導体の形成方法を図面を用いて詳細に説明する。
【0015】(実施例1)めっき処理により形成される金属膜の断面図を、図1に図示し、この図を用いてめっきの工程について説明する。
【0016】タングステン焼結導体1からなるムライトセラミック基板2を用い、めっき前処理として90℃、10重量%の水酸化ナトリウム溶液に10分浸漬し、水洗後、パラジウム活性化処理(60℃、5分、日本カニゼン製活性化液No3)を行ない、次いで60℃の無電解ニッケルめっき液(日本カニゼン製SB−55−1)に浸漬、タングステン焼結導体上に2.5μmの厚さを有するニッケル膜3を形成した。その後、置換金めっき液(田中貴金属製レクトロレスプレップ)に10分浸してニッケル膜に約0.08μmの置換金膜4を形成、さらに無電解金めっき液に浸漬して2.5μmの厚さの金膜5を形成した。用いた無電解金めっき液の組成および条件は以下の通りである。
【0017】
(組成)
塩化金酸ナトリウム:2.5g/l水酸化ナトリウム : 4g/lチオ硫酸ナトリウム: 10g/l亜硫酸ナトリウム : 25g/l四ホウ酸ナトリウム: 30g/lチオ尿素 : 2g/l(条件)
pH : 10.0温度 : 80℃次いで、上記のセラミック配線板を水素−窒素(1:1)の還元雰囲気を有する750℃ベルト式電気炉に10分間投入し、焼結導体上に形成されたニッケルおよび金を熱拡散させ、部品接続用の導体を形成した。
【0018】この処理により形成された接続用導体の断面図を、図2に図示する。図2中の6がニッケルと金との熱拡散により生成した拡散層を示している。なお、各層間の境界は明確ではないため、模式的に直線で表わしている。
【0019】上記の接続導体は、37Sn組成のはんだロウ材(共晶はんだ)、Au−12Geロウ材、Au−20Snロウ材および金線のボンディングにおいて全て良好な接続性を示した。また熱衝撃試験(−25〜150℃)1000サイクル後も全て良好な接合性を示した。接合の一例として、以下にAu−12Geロウ材によるリ−ドピンの接合方法を述べる。
【0020】Au−12Geロウ材を予めリ−ドピンに融着しておき、カ−ボン製治具に入れ、接合パッドに位置合わせをしたあと、還元雰囲気炉で400℃で10分間加熱し、ロウ材を溶融させ、上記接続導体に濡れることでリ−ドピン付けを行なった。図3にリ−ドピン接合後の接合部の構造を示す。なお、各層間の境界は明確ではないため、模式的に直線で示している。
【0021】(実施例2)実施例1と同様な方法で、図1に図示されるような、ニッケルめっき膜2.5μmと金めっき膜2.5μmとを形成し、配線板を水素−窒素(1:1)雰囲気中で、600℃または900℃のいずれかの温度にて、10分間熱処理して実施例1と同様に図2に図示されるような、部品接続用の導体を形成した。この2種の温度により処理された導体の両方について、実施例1と同様の接合方法により、37Sn組成のはんだロウ材(共晶はんだ)、Au−12Geロウ材および金線の超音波ボンディングをそれぞれ行なった結果、全て良好な接合性を示した。
【0022】(実施例3)実施例1と同様な方法で、ニッケルめっき膜2.5μmを形成したのち、電気金めっき液(田中貴金属製テンペレックス401)を用い、液温50℃、電流密度1A/dm2の条件で膜厚25μmの金膜を形成した。その後、水素−窒素(1:1)の還元雰囲気を有する750℃のベルト式電気炉に、上記の処理を行なったセラミック配線板を投入して10分間保持し、ニッケルと金とを熱拡散させて接続用導体を形成した。
【0023】上記接続用導体は、実施例1と同様の接合方法により、37Sn組成のはんだ、3.5AgはんだおよびAu−12Geロウ材に対し、全て良好な接合性を示した。
【0024】(実施例4)次の処理により、実施例1と同様に図1で図示する、金属膜構造を得た。即ち、セラミック基板上に、基板の焼結と同時に、タングステン膜2を焼結したタングステン焼結導体1を形成した。タングステン膜を、機械研磨、液体ホ−ニングにより表面処理し、めっき前処理としてタングステンの化学的エッチングおよびパラジウム活性化処理を行った後、ジメチルアミノボランを還元剤とした無電解めっき法により、タングステン焼結導体上に1〜5μmの厚さを有するニッケル膜3を形成した。その後、置換金めっきにより、ニッケル膜3に約0.1μmの置換金膜4を形成し、さらに、無電解金めっき液に浸漬して0.5μm以上の厚さの金膜5を形成した。
【0025】次いで、上記のセラミック配線板を水素−窒素(1:1)の還元雰囲気を有する750℃ベルト式電気炉に10分間投入し、焼結導体上に形成されたニッケルおよび金を熱拡散させ、図2に図示するような、部品接続用の導体を形成した。
【0026】Au−13Geロウ材を予めリ−ドピンに融着しておき、カ−ボン製治具に入れ、接合パッドに位置合わせをしたあと、還元雰囲気炉で400℃で加熱し、ロウ材を溶融させ、上記接続導体に濡れることでリ−ドピン付けを行なうと、図3に示されるような構造を有する接合部が得られ、良好な接合強度を示した。
【0027】
【発明の効果】本発明により、拡散濃度勾配が生じるため、接合ロウ材と接続導体との金属間化合物層の鮮明な境界がなくなり、熱膨張時の応力集中が抑止できる。これにより、各部品の接合信頼性を飛躍的に向上できる。
【0028】また、金表面へのニッケルの露出が非常に少なく、金線の超音波ボンディング性あるいはロウ材との濡れ性をも十分確保可能である。さらに、ニッケル膜を露出させたまま熱処理を行なうことがなくなるので、熱処理中のニッケルの酸化が生じず、ニッケルと金との界面結合力が損なわれない。




 

 


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