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発明の名称 半導体装置
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開平6−196507
公開日 平成6年(1994)7月15日
出願番号 特願平5−238278
出願日 昭和59年(1984)6月18日
代理人 【弁理士】
【氏名又は名称】中村 純之助
発明者 黒田 崇郎 / 白木 靖寛
要約 目的


構成
第1の半導体層(21)と、第1の半導体層(21)とは格子不整合であるがミスフィット転位が実質上生じない第1の半導体層(21)上に形成された第2の半導体層(24)と、第2の半導体層(24)上に形成された第3の半導体層(3、4)と、第2の半導体層(24)にキャリヤを供給制御するためのキャリヤ供給制御手段とを備えたものであって、第2の半導体層(24)は超格子構造から成る構成。
特許請求の範囲
【請求項1】第1の半導体層と、上記第1の半導体層とは格子不整合であるがミスフィット転位が実質上生じない上記第1の半導体層上に形成された第2の半導体層と、上記第2の半導体層上に形成された第3の半導体層と、上記第2の半導体層にキャリヤを供給制御するためのキャリヤ供給制御手段とを備えたものであって、上記第2の半導体層は超格子構造から成ることを特徴とする半導体装置。
【請求項2】上記第1の半導体層の材料はGaAs、上記第2の半導体層の材料はInGaAsであることを特徴とする請求項1記載の半導体装置。
【請求項3】上記超格子構造は、GaAs層とInGaAs層から成ることを特徴とする請求項2記載の半導体装置。
【請求項4】上記第1の半導体層の材料はGaAs、上記第2の半導体層の材料はGaAsSbであることを特徴とする特許請求の範囲第1項記載の半導体装置。
【請求項5】上記超格子構造は、GaAs層とGaAsSb層から成ることを特徴とする請求項1記載の半導体装置。
発明の詳細な説明
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、化合物半導体のヘテロ接合界面に生じる二次元電子ガスを用いた半導体装置に係り、特に高電子移動度トランジスタに関する。
【0002】
【従来の技術】高速コンピュータや高速信号処理システムへの応用をめざして、電子移動度の高いGaAsやInPを用いたIC、LSIの開発が進められている。特に、GaAsとGaAlAsあるいはInPとInGaAs等のヘテロ接合界面に生じた二次元電子ガスの高速性を利用した高電子移動度トランジスタ(ハイ エレクトロン モビリティ トランジスタ(High Electron Mobility Transistor):ヘムト(HEMT))は、室温で1ゲート当たりのスイッチング時間が12psecのものが得られるまでになった(特開昭56−94780号公報参照)。
【0003】図2(a)に、典型的なHEMTの断面図を示す。図において、1は半絶縁性GaAs基板、2は厚さ約1μm、キャリヤ濃度1014cm~3以下の高純度のアンドープGaAs層、3は厚さ約100ÅのGa1-xAlxAs層(x〜0.3)、4は厚さ約500Å、キャリヤ濃度1017〜1018cm~3のn−Ga1-xAlxAs層(x〜0.3)、5はアンドープGaAs層2中の該アンドープGaAs層とアンドープGa1-xAlxAs層3とのヘテロ接合界面に誘起された二次元電子ガス層、6は電界効果トランジスタ(以下FETと記す)にしたときのソース電極、7はゲート電極、8はドレイン電極である。なお、このようなHEMT用半導体結晶は、分子線エピタキシー法(MBE法)や、有機金属熱分解法(OM−VPE法)で作製される。
【0004】図2(b)は、図2(a)で示したHEMTのエネルギーバンド図である。図において、ECは伝導帯、EFはフェルミレベル、EVは価電子帯、ESは電子蓄積層、wはポテンシャル井戸を示す。その他の数字は図2(a)と同様のものを示す。
【0005】このようなHEMTは、二次元電子ガスが高純度のアンドープGaAs層2中を走るために、室温で8000cm2/V・sec以上の大きな移動度を有し、素子の高速性等多くの優れた特性を示す。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかし、FETにした場合には、二次元電子ガスのシート濃度が1011cm ̄台で、該二次元電子ガスが界面から厚さ僅か100Å以内に閉じ込められているために、流れる電流を大きくすることができず、ファンアウトの数が大きい場合に、素子の高速性が低下するというFET共通の問題を有する。また、ゲート電極幅Lがサブミクロンと小さくなると、短チャンネル効果によりしきい電圧Vthが低下してしまう傾向がある。すなわち、HEMTは通常のGaAsFET(MESFET)に比べれば、界面のポテンシャルの三角井戸wに電子が閉じ込められている(電子蓄積層ES)ために素子の高速性の面でやや有利ではあるが、Lが0.5μm程度になると、これによってVthのばらつきが大きくなり、重要な問題となる。
【0007】これらの点を改良するために、図3(a)、(b)に示すようなダブルヘテロ構造のHEMTが提案されている(特開昭57−76879号公報参照)。図3(a)はこのHEMTの断面図、図3(b)はそのエネルギーバンド図である。図において、21、23はアンドープGaAs層、22はアンドープGa1-xAlxAs層を示す。このHEMTでは、二次元電子ガス層5をアンドープGa1-xAlxAs層3と基板側に設けたアンドープGa1-xAlxAs層22とにより挾み込み、これらによって作られたポテンシャル井戸w内に閉じ込めるようにしたものである。この場合、アンドープGa1-xAlxAs層22のAlAsのモル比Xを、電子の閉じ込めに必要な0.1〜0.3とすれば、この間に挾まれたアンドープGaAs層23のポテンシャル井戸wの幅を例えば200Å程度に広げることにより、キャリヤのシート濃度を従来の2倍近くまで増加させることができ、また、短チャンネル効果も小さくなることが予想される。
【0008】しかし実際には、アンドープGa1-xAlxAs層22の上に成長させたアンドープGaAs層23の結晶性が悪くなってしまうというプロセス上の理由により、この図3(a)、(b)で示したHEMTの電子移動度は、図2(a)、(b)に示したものよりも低くなってしまっていた。
【0009】本発明の目的は、上記の問題点を解消した、新しい構造の高電子移動度半導体装置を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するために、本発明の半導体装置は、第1の半導体層と、上記第1の半導体層とは格子不整合であるがミスフィット転位が実質上生じない上記第1の半導体層上に形成された第2の半導体層と、上記第2の半導体層上に形成された第3の半導体層と、上記第2の半導体層にキャリヤを供給制御するためのキャリヤ供給制御手段とを備えたものであって、上記第2の半導体層は超格子構造から成ることを特徴とする。
【0011】なお、上記第1の半導体層の材料は例えばGaAs、上記第2の半導体層の材料は例えばInGaAsあるいはGaAsSb、上記超格子構造は例えばGaAs層とInGaAs層、あるいはGaAs層とGaAsSb層から成る。
【0012】
【作用】本発明では、上記のような構成により、二次元電子ガスを用いた高電子移動度の半導体装置を提供することができる。
【0013】
【実施例】本発明の実施例であるHEMT構造を図1(a)、(b)に示す。図1(a)は本発明の一実施例のHEMTの断面図、図1(b)はそのエネルギーバンド図である。
【0014】これらの図に示すように、本実施例では、二次元電子ガス層5は、基板側のアンドープGaAs層21と表面側のアンドープGa1-xAlxAs層(x>0)3とに挾まれたアンドープInyGa1-yAs層(y>0)24の幅であるほぼ200Åのポテンシャル井戸wの中に閉じ込められている。なお、このアンドープInyGa1-yAs層24の代わりにアンドープGaAs1-zSbz層(z>0)を用いてもよく、またアンドープInyGa1-yAs層とアンドープGaAs1-zSb層とをそれぞれ少なくとも1層重ねて設けてもよい。またアンドープGaAs層とアンドープInGa1-yAs層との2層またはアンドープGaAs層とアンドープGaAs1-zSbz層との2層からなる超格子構造を用いてもよい。さらに上記のそれぞれの2層を多段に設けてもよい。y,z〜0.1のとき、アンドープGaAs層21とこれらの三元混晶(図1(a)ではアンドープInyGa1-yAs層24)とのバンドギャップ差は約0.1eVで、y,z〜0.2では約0.2eVとなり、井戸を形成するに十分である。
【0015】なお、図1(a)で示した構造は、例えば分子線エピタキシー法によって、従来のHEMTとほとんど同じ成長条件で、新しくInまたはSbの蒸発るつぼを装置に追加することにより容易に作製することができる。以下、本実施例のHEMTの製造方法について述べる。
【0016】1.まずGa、As、In、Al、Siの分子線源である蒸発るつぼを備えたMBE装置内に半絶縁性GaAs基板〈100〉1を挿入する。
【0017】2.次に、該基板を約630℃に加熱して基板表面のクリーニングを行なう。
【0018】3.次に、基板温度を約600℃に保ってGa、Asの分子線源のシャッタを開けて厚さ約1μmのアンドープGaAs層21を成長させる。なお、そのときのGaとAsの分子線の強度比は1:2であった。
【0019】4.次に、Inの分子線源のシャッタを開けて厚さ約200ÅのアンドープInyGa1-yAs層24を成長させる。
【0020】5.次に、Inの分子線源のシャッタを閉め、Alのシャッタを開けて厚さ約100ÅのアンドープGa1-xAlxAs層3を成長させる。
【0021】6.次に、Siの分子線源のシャッタを開けて厚さ約1000Åのn−Ga1-xAlxAs層4を成長させる。
【0022】7.最後に、全部の分子線源のシャッタを閉じて基板温度を下げ、完成品とする。
【0023】このアンドープInyGa1-yAs層24は、アンドープGaAs層21の上に成長させた場合に品質が劣化することもなかった、また、アンドープGaAs層と比べて合金散乱により僅かに移動度が低下する分は、シート電子濃度を増加させることにより実効的に打ち消されて、ICとしてはより高速化を達成することができる。このアンドープInyGa1-yAs層24は、下地のアンドープGaAs層21や上のアンドープGa1-xAlxAs層3に比べると格子定数が小さいために、あまり厚くするとミスフィット転位を界面に生じてしまうが、厚さ200Åまでは転位の発生は見られなかった。以上のことは、アンドープInyGa1-yAs層24の代わりに、アンドープGaAs1-zSbz層を用いた場合も同様であった。
【0024】また、上記アンドープInyGa1-yAs層24の代わりに、アンドープInyGa1-yAs層やアンドープGaAs1-zSbz層を、アンドープGaAs層と交互に50Å程度ずつ付けた場合には、総計1000Åの厚さぐらいまでミスフィット転位は発生せず、実効シート濃度をさらに増大することができた。
【0025】なお、室温での高純度GaAs、InAs、GaSbの電子移動度はそれぞれ約8500、33000、5000cm2/V・secであるから、二次元電子ガス層5を閉じ込める層(図1(a)の24)の材料としては、(GaIn)As混晶の方がGa(AsSb)よりも有利であることは言うまでもない。InyGa1-yAsを用いた場合には、GaAsの場合よりもより高速のHEMTを実現することができるが、0≦x≦0.25では、InGaAsとGaAsとの移動度は大差はない。x<0.3では、InAsの移動度に向かってほぼ直線的に移動度が上昇するが、格子ミスマッチングも増大するため、InGaAsやGaAsSbをアンドープGaAsと交互に設ける方が望ましい。
【0026】上記のGa1-xAlxAs、InyGa1-yAs、GaAs1-zSbzの各混晶材料の組成範囲であるが、x〜0.1〜0.5、y,z〜0.05〜0.5が望ましい。
【0027】なお、以上述べたのはFETへの応用であったが、その他に二次元電子ガスの特性を利用したCCD(チャージ カプルド デバイス(Charge Coupled Device))等の素子に対しても本発明は有効である。
【0028】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、二次元電子ガスを用いた高電子移動度の半導体装置を提供することができる効果がある。




 

 


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