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発明の名称 陰極構体のエージング方法
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開平6−196096
公開日 平成6年(1994)7月15日
出願番号 特願平4−343813
出願日 平成4年(1992)12月24日
代理人 【弁理士】
【氏名又は名称】小川 勝男
発明者 小金沢 信之 / 田口 貞憲
要約 目的
陰極線管のカットオフ電圧調整時の際にその調整を困難にしたり、あるいは製品として完成した受像装置(ディスプレィ)を視聴する際にその画質を損ねる等の弊害をなくす。

構成
多孔質高融点金属からなる基体にアルカリ土類金属酸化物からなる電子放出物質を含浸させたペレットを備えるカソードと、このカソードに対して電子の放出方向に順次配設された第1グリッド電極と第2グリッド電極とを具備した陰極構体のエージング方法において、カソードに対して第1グリッド電極に10〜100V、第2グリッド電極に100〜500Vの電圧を印加する。
特許請求の範囲
【請求項1】 多孔質高融点金属からなる基体にアルカリ土類金属酸化物からなる電子放出物質を含浸させたペレットを備えるカソードと、このカソードに対して電子の放出方向に順次配設された第1グリッド電極と第2グリッド電極とを具備した陰極構体のエージング方法において、カソードに対して第1グリッド電極に10〜100V、第2グリッド電極に100〜500Vの電圧を印加することを特徴とする陰極構体のエージング方法。
発明の詳細な説明
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、陰極構体のエージング方法に係り、特に、いわゆる含浸形のカソードを備える陰極構体のエージング方法に関する。
【0002】
【従来の技術】この種の陰極構体は、多孔質高融点金属からなる基体にアルカリ土類金属酸化物からなる電子放出物質を含浸させたペレットを備えた構成となっている。
【0003】このような含浸形のカソードを具備した陰極線管(ブラウン管)は、ほぼ10A/cm2の高電流密度の電子ビームを高い陽極電圧で使用し、輝度が極めて高い画像を長時間にわたって表示することができるようになっている。
【0004】そして、前記陰極構体は、その製造の過程における活性化・エージング時に、電子放出面のクリーニング、あるいは電子放出物質の電子放出面への供給の目的で、カソードの温度を約1150℃にまで高めるようにして行っている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このような陰極構体の活性化・エージングの際に、前記電子放出物質の一部元素であるBaあるいはCa等が第1グリッド電極および第2グリッド電極に付着してしまうという現象が生じることが発見された。
【0006】このように第1グリッド電極および第2グリッド電極にBaあるいはCa等が付着されてしまうと、その陰極構体を組み込んだ陰極線管のカットオフ電圧調整時の際にその調整を困難にしたり、あるいは製品として完成した受像装置(ディスプレィ)を視聴する際にその画質を損ねる等の問題が残されるに到った。
【0007】すなわち、第1グリッド電極および第2グリッド電極にBaあるいはCa等が付着されることによって、これら第1グリッド電極および第2グリッド電極から不要なグリッド電極エミッションあるいはストレーエミッションが発生してしまうことに原因するからである。
【0008】本発明は、このような事情に基づいてなされたものであり、その目的とするところのものは、陰極線管のカットオフ電圧調整時の際にその調整を困難にしたり、あるいは製品として完成した受像装置(ディスプレィ)を視聴する際にその画質を損ねる等の弊害をもたらすことのない陰極構体のエージング方法を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】このような目的を達成するために、本発明は、基本的には、多孔質高融点金属からなる基体にアルカリ土類金属酸化物からなる電子放出物質を含浸させたペレットを備えるカソードと、このカソードに対して電子の放出方向に順次配設された第1グリッド電極と第2グリッド電極とを具備した陰極構体のエージング方法において、カソードに対して第1グリッド電極に10〜100V、第2グリッド電極に100〜500Vの電圧を印加することを特徴とするものである。
【0010】
【作用】このように構成した陰極構体のエージング方法は、特に、カソードに対して第1グリッド電極に10〜100V、第2グリッド電極に100〜500Vの電圧を印加することによって、第1グリッド電極および第2グリッド電極にそれぞれ付着するBaあるいはCaの量が減少することが確認された。
【0011】このため、第1グリッド電極および第2グリッド電極から不要なグリッド電極エミッションあるいはストレーエミッションが発生してしまうことがなくなり、陰極線管のカットオフ電圧調整時の際にその調整を困難にしたり、あるいは製品として完成した受像装置(ディスプレィ)を視聴する際にその画質を損ねる等の弊害をもたらすようなことはなくなる。
【0012】
【実施例】図2は、本発明の対象となる陰極構体の一実施例が組み込まれる受像装置の概略を示した構成図である。
【0013】同図において、ガラス外囲器1があり、そのフェースプレート部2の内壁に蛍光面3が形成されている。この蛍光面3は3色(R、G、B)の蛍光体を交互にストライプ状に塗布されたものとなっている。
【0014】そして、ガラス外囲器1のネック部22内には、前記蛍光面3に対向して電子銃構体30が配置されている。
【0015】この電子銃構体30は、赤色(G)用、緑色(G)用、および青色(B)用のそれぞれの電子銃から構成されている。
【0016】このうちの一の電子銃は、陰極(カソード)6、第1グリッド電極9、第2グリッド電極10、前段レンズを構成する電極11、12、13、後段レンズを構成する収束電極13、遮蔽カップ15がそれぞれ中心軸を一致付けて順次配置されて構成されている。他の電子銃においても同様の構成がとられ、前述した各電極等は他の電子銃の同機能の電極と一体的に構成されている。
【0017】ここで、前記陰極(カソード)6は、多孔質高融点金属からなる基体にアルカリ土類金属酸化物からなる電子放出物質を含浸させたペレットを備えるいわゆる含浸形のカソードとして構成されたものとなっている。
【0018】このように一体的に構成された各電極および陰極6は、ステムピン23を介して電圧が印加されるようになっており、このような電圧印加によって各陰極6から放射される電子ビームは前記蛍光面3に所定のビーム径で照射されることになっている。
【0019】なお、前記蛍光面3の電子銃構体30側にはシャドウマスク4が配置されており、各電子銃からの電子ビームはこのシャドウマスク4面で結像すると同時に、互いに重なりあうようになっている。
【0020】すなわち、各電子ビームは該シャドウマスク4によって色選別をうけるようになっているものであり、それぞれの電子ビームに対応する色の蛍光体を励起発光させる成分だけが該シャドウマスク4の開口を通過して蛍光面3に到るようになっている。
【0021】また、このような電子ビームを蛍光面3上で走査するために、ガラス外囲器1の一部の外面には外部磁気偏向ヨーク16が設けられている。
【0022】このように構成されている受像装置における電子銃構体(陰極構体)30は、その製造の際の活性化・エージング時において、カソード(6、7、8)に対して第1グリッド電極9、第2グリッド電極10のそれぞれに所定の電圧を印加するようにして行うようにしている。
【0023】ここで、図1は、第1グリッド電極9および第2グリッド電極10のそれぞれに印加する電圧と、カソードから蒸発して第1グリッド電極9および第2グリッド電極10のそれぞれに付着するBaの量との関係を示したグラフである。
【0024】このグラフから明らかとなるように、第1グリッド電極9に印加する電圧を高くしていくと、この第1グリッド電極9に付着するBaの量が減少し、また、第2グリッド電極10に印加する電圧を高くしていくと、この第1グリッド電極10に付着するBaの量が減少することが判明する。
【0025】しかし、電圧を無制限に高くすると、電子ビーム照射によって第1及び第2の各グリッド電極が高温になって、溶融するという問題、あるいはカソードの電子放出能力以上に電界がカソードにかかるため、エミッションスランプ等の問題等が生じることになる。
【0026】このようなことから、カソード(6、7、8)に対して第1グリッド電極9に10〜100V、第2グリッド電極10に100〜500Vの電圧を印加するようにして行うようにすることが最適となる。
【0027】なお、図3は、本発明を適用させない場合において、いわゆる含浸形のカソードのペレットから蒸発するBa量の関係を実験に基づいて示したグラフである。
【0028】このグラフから明らかなように、電子放出物質の主成分であるBaは、動作温度が高くなるほどその蒸発量が多くなり、時間経過とともに減少することがわかる。
【0029】この実験結果からBa蒸発量を求めたのが図4である。同図において、製品実装2万時間までのBa蒸発量を100%とすると、製品工程中にその3割が蒸発することになる。
【0030】上述した実施例による陰極構体のエージング方法によれば、特に、カソードに対して第1グリッド電極に10〜100V、第2グリッド電極に100〜500Vの電圧を印加することによって、第1グリッド電極および第2グリッド電極にそれぞれ付着するBaあるいはCaの量が減少することが確認された。
【0031】このため、第1グリッド電極および第2グリッド電極から不要なグリッド電極エミッションあるいはストレーエミッションが発生してしまうことがなくなり、陰極線管のカットオフ電圧調整時の際にその調整を困難にしたり、あるいは製品として完成した受像装置(ディスプレィ)を視聴する際にその画質を損ねる等の弊害をもたらすようなことはなくなる。
【0032】
【発明の効果】以上説明したことから明らかなように、本発明による陰極構体のエージング方法によれば、陰極線管のカットオフ電圧調整時の際にその調整を困難にしたり、あるいは製品として完成した受像装置(ディスプレィ)を視聴する際にその画質を損ねる等の弊害をもたらすようなことはなくなる。




 

 


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