Warning: copy(.htaccess): failed to open stream: Permission denied in /home/jp321/public_html/header.php on line 8
化合物超電導線材とその製造方法 - 株式会社日立製作所
米国特許情報 | 欧州特許情報 | 国際公開(PCT)情報 | Google の米国特許検索
 
     特許分類
A 農業
B 衣類
C 家具
D 医学
E スポ−ツ;娯楽
F 加工処理操作
G 机上付属具
H 装飾
I 車両
J 包装;運搬
L 化学;冶金
M 繊維;紙;印刷
N 固定構造物
O 機械工学
P 武器
Q 照明
R 測定; 光学
S 写真;映画
T 計算機;電気通信
U 核技術
V 電気素子
W 発電
X 楽器;音響


  ホーム -> 電気素子 -> 株式会社日立製作所

発明の名称 化合物超電導線材とその製造方法
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開平6−168635
公開日 平成6年(1994)6月14日
出願番号 特願平4−318144
出願日 平成4年(1992)11月27日
代理人 【弁理士】
【氏名又は名称】小川 勝男
発明者 鈴木 孝明 / 飯田 文雄 / 高橋 龍吉 / 多田 直文
要約 目的
Nb3Al 化合物超電導線材において、線材内にセラミックス微粒子を分散させることにより、超電導体の結晶粒を微細化し高い磁場中において高臨界電流密度を有する化合物超電導線材を得る。

構成
A15型超電導相中1にセラミックス粒子3を分散させ、分散したセラミックス粒子が、障害物となり超電導体の結晶成長を防止し結晶粒を微細化する。
特許請求の範囲
【請求項1】A15型化合物超電導線材において、超電導体の結晶粒の粗大化を抑え微細化するための防止剤を超電導相内に分散した構造を有することを特徴とする化合物超電導線材。
【請求項2】請求項1において、結晶粒の粗大化を抑える材料として、Al23,MgO、等の酸化物、AlN,BN等の窒化物,TiC等の炭化物のセラミックス粉末のうち少なくとも一種を用いる化合物超電導線材。
【請求項3】請求項1または2において、分散させる前記セラミックス粉末の粒径は0.5μm以下で分散する間隔が100nm以下である化合物超電導線材。
【請求項4】請求項1,2または3において、セラミックスを分散することによりフィラメント内の超電導体の結晶粒径が0.1μm 以下である化合物超電導線材。
【請求項5】A15型化合物超電導線材において、A元素金属粉末とセラミックス微粉末を機械的合金化手法により混合粉砕を行ない、得られた粉末を円筒形の形状に焼結,加工を行ない、円筒形の試料にB元素金属又はその合金を挿入し押出し加工や引き抜き加工などにより減面加工を行ない細線化する。更に、前記線材を多数本束ねて金属パイプに充填し減面加工を行なうことによって得られた多芯構造線を熱処理により超電導線材を得ることを特徴とする化合物超電導線材の製造方法。
【請求項6】A15型化合物超電導線材のうち、機械的合金化手法により、A元素粉末中にセラミックス微粒子が分散した粉末を作製し、前記セラミックス粉末をB元素金属又は合金製のパイプに充填し減面加工を行ない細線化し、更に前記超電導線材を複数本束ねて金属パイプ内に挿入し減面加工を繰返し作製した多芯構造を有する線材を熱処理によりA元素とB元素とを拡散反応させて超電導線材とすることを特徴とする化合物超電導線材の製造方法。
【請求項7】A15型化合物超電導線材のうち、A元素粉末とB元素粉末及びセラミックス微粒子を機械的合金化手法により混合し固溶体化又は非晶質化させた粉末を金属パイプに充填し減面加工を行ない細線化し前記超電導線材を更に複数本束ねて金属パイプ内に挿入し、減面加工を繰り返すことにより得られた多芯構造線を熱処理することにより超電導相を生成させその内部にセラミックス粉末が分散することを特徴とする化合物超電導線材の製造方法。
【請求項8】A15型超電導体の内部にセラミックスが分散することにより超電導体の結晶粒子が微細化した化合物超電導線材を金属シースに多数本内蔵された超電導線材をコイル状に巻線し製作した超電導マグネット及び前記超電導マグネットを駆動させるための電源と、前記超電導マグネットを液体ヘリウム等の低温冷媒で冷却するためのクライオスタットとから構成されることを特徴とする超電導励磁装置。
発明の詳細な説明
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、化合物超電導線材及びその製造方法に係り、特に、核融合及び物性評価用マグネット等に用いる高臨界磁界,高臨界電流密度を有するA15型化合物超電導線材のうちNb3Al或いはV3Ga等超電導線材の及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】Nb3Al,V3Ga等の化合物超電導体は材料により温度は異なるものの高温熱処理すると臨界温度(Tc)は高くなるが超電導相の結晶粒が粗大化し臨界電流密度は劣化する。また、低温熱処理では長時間が必要となるため組成ずれが生じ超電導特性が低下するという問題点がある。これまでは、材料自身の持つ特性に近づけるため高温短時間の熱処理と低温短時間の熱処理を組み合わせた2段熱処理(特開昭63−150815号公報)等により検討されてきた。また、結晶粒の微細化を目的とした方法では、金属元素を添加し微細化する方法等がある。さらに、化合物超電導体はその粒界が磁束線のピン止め点として働くことが知られている。しかし、実際は熱処理等により結晶粒が粗大化し低い値に留まっている。そこで、セラミックスの繊維又は粒子を人工ピン止め点として導入が検討されている。例えば、超電導微粉末に非超電導微粉末(Al23,TiH2 ,Cu等)を数%加え金属管に充填,加工熱処理を行ない超電導線材を作製する方法(特公開55−24207 号公報),化合物フィラメント内部に非超電導物質(Cu,Ta)からなるピンニングを有する線材(特開平3−216915 号公報)等がある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記したように、Nb3AlあるいはV3Ga等のA15型化合物超電導体はA元素(Nb)とB元素(Al)を反応させるために高温熱処理を行なう必要があるが結晶粒が粗大化し材料自身が持つ本来の特性が得られにくいという問題がある。また、結晶粒の微細化のため他の金属元素を分散する方式では、超電導体との反応があるため高温での熱処理ができないという問題点がある。
【0004】本発明の目的は、高温での熱処理を行なってもフィラメント内の超電導体の結晶粒を微細化し、優れた超電導特性を有する超電導線材を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため本発明では、セラミックスの超微粉を超電導相内に分散することにより結晶粒を微細化できる。超電導相への分散は機械的合金化手法により容易に行なえる。例えば、Nb等のA元素粉末中にセラミックス粒子を分散させた後、A元素とB元素(Al等)とを反応させてA15型超電導体を生成させることにより、超電導相の中にセラミックが分散し高温熱処理での結晶粒の成長を妨げ微細化できる。
【0006】機械的合金化手法はセラミックス製(Al23,ZrO2 など)の容器とボールを用いて行なう。セラミックスの容器,ボールを用いることで容器からの不純物の混入が無く、又、容器等への付着が防止できる。この時、ポット内及び装置内の雰囲気は真空中又は不活性ガス雰囲気中で行なう必要が有る。これ以外の雰囲気では酸素が混入し原料粉末が酸化される為である。この様な方法により高臨界温度と高臨界電流密度を有する化合物超電導線材を得ることができる。
【0007】
【作用】以下に本発明の詳細を説明する。一般的にA15型超電導体はその結晶粒が細かいほど臨界電流密度が高くなることが知られている。
【0008】本発明ではA15型超電導体の結晶粒を微細化するために、セラミックスの微粉末を分散することにより達成できる。セラミックスの粉末が分散していることでA元素とB元素を高温で拡散反応することができる。また、成長しようとする超電導体の結晶粒に対して障害物として存在するため結晶粒の粗大化を抑えることができる。A15型超電導体を構成するA元素にはニオブ,バナジウム等のVa族から一種また、B元素はアルミニウム,ガリウム等のIIIb,IVb 族の中から選ばれる。分散させるセラミックスは、Al23,MgOなどの酸化物、AlN,BNなどの窒化物,TiCなどの炭化物のうち少なくとも一種を用いる。セラミックスはいずれも高融点の材料であるため高温熱処理などで溶融や超電導体との反応等の問題が無い。分散するセラミックス,粉末の粒径は0.5μm以下で分散した時の粉末同士の間隔は、100nm以下であることが望ましい。粒径が0.5μm 以上になると加工性が低下し細い径までの加工が難しくなる。細い径までの加工が困難になると拡散距離が長くなるために反応しにくく超電導特性が低くなる。更に、はじめの粒径が大きくても機械的合金化手法により上記した粒径にすることができる。粒子の間隔が広くなると微細化が困難になり超電導特性の低下につながるため100nm以下が有効である。さらに、セラミックス粉末はA元素金属粉末中に分散させることが望ましい。
【0009】本発明に用いられる機械的合金化手法は既に公知の技術であるが、この方法により作製した粉末は粉末表面が非常に活性化されいるため酸化という問題が有る。酸素が有ると粒界等に異相として存在し高い電流密度が得られにくい。表面の酸素を取り除く方法としては、水素中での熱処理した後、真空中で熱処理を行なうことにより除去できる。ただし、熱処理の温度はA元素とB元素が反応しない比較的低い温度が望ましい。
【0010】
【実施例】以下に本発明の実施例を詳細に説明する。
【0011】〈実施例1〉図1は本発明を示す化合物超電導線材の長手方向の断面図である。図2に示すセラミックス粒子を分散しない線材と比較すると、セラミックス粒子を分散することにより従来の方法で作製した線材に比べて結晶粒が微細化している様子が観察できた。
【0012】図3に、本発明の化合物超電導線材の製造方法を示す。粒径50μmのNb粉末と0.25at%のアルミナ粉末(粒径0.5μm)をZrO2 製のボールミルの容器にボールと共に充填しアルゴンガスと共に密封した。ボールミルの時間は10時間行なった。得られた粉末を透過型電子顕微鏡を用いて観察した結果、Nbの粉末中にアルミナ粉末が分散していることを確認した。この粉末をパイプ状に成形した後、棒状のAl−Mg合金をパイプ内に挿入し外周にCu−Niパイプを被せて減面加工を行ない細線化した。次に、外側のCu−Niを取り除いた後多数本束ねてNbのパイプに挿入しその外側に安定化金属を被せて静水圧押出し加工と減面加工を行ない多芯構造を有する線材を作製した。線材を石英管に真空封入し1200℃で5分間+750℃で100時間の熱処理を行ない拡散反応により線材内にA15相を生成し超電導線材を作製した。熱処理後の線材の断面を透過型電子顕微鏡で観察をしたところ、Nb3Al の結晶粒径が約50nmであることがわかった。また、セラミックス粉末が粒径約30nmのサイズで約50nmの間隔で分散していることを確認した。この線材の超電導特性を評価したところ12Tの磁場中での臨界電流密度が約900A/mm2 であった。
【0013】〈実施例2〉ニオブの粉末とアルミニウムの粉末をニオブ75at%,アルミニウム25at%の割合を秤量し、更に、ジルコニア(0.3at% )の粉末加えて、実施例1と同様の方法を用いてボールミルを行ない非晶質の粉末を作製した。得られた粉末結晶構造を調べた結果、それぞれの元素を示すピークは無いので非晶質であることを確認した。この粉末を二オブのパイプに充填し、更にその外側にCu−Niのパイプを被せて減面加工を行ない細線化した。次に、外側のCu−Niを硝酸で取り除いた線材を複数本束ねてTa製のパイプ内に挿入し、静水圧押出し法と引き抜き加工法により細線化した。得られた線材を真空中で熱処理を行ない線材内部に超電導相を生成させた。熱処理後の線材の超電導特性を評価したところ、12Tの磁場中での臨界電流密度が約910A/mm2 であった。更に、線材内部を透過型電子顕微鏡で観察をしたところ、実施例1と同様に超電導体の粒径が微細化していることが確認できた。
【0014】〈実施例3〉バナジウム粉末とアルミナ粉末をジルコニア製の粉砕容器内に粉砕用のボール(ジルコニア製)と共に入れてアルゴンガスを充填し密閉した。次に、粉砕容器を粉砕機にセットし粉砕・混合を10時間行ないセラミックスが分散した粉末を作製した。得られた粉末をプラズマ溶射法を用いて幅10mmのNb基板上に溶射し、テープ状の試料を作製した。テープ状の試料を冷間圧延を行ない厚みを薄くした。次に、テープ状の試料を真空中のガリウム液中に浸しガリウムメッキを施した。この時、ガリウム液の温度を800℃とした。さらに表面に5μmの厚みでCuをメッキし、660℃×100時間、真空中の熱処理を行ないV3Ga 相を生成させた。この時テープ状線材の厚みは0.15mm であった。このテープ状線材の超電導特性を評価したところ、12Tの磁場中での臨界電流密度が約500A/mm2 であった。
【0015】〈実施例4〉Al23,MgO,ZrO2 ,AlN,BN,TiC,NbCの各セラミックス粉末とニオブ粉末とをそれぞれセラミックス製粉砕容器に充填し、粉砕用ボールとアルゴンガスと共に密閉し粉砕混合を行なった。各粉末を観察したところ、いずれのセラミックス粉末もニオブ粉末の中に微細分散していることを確認した。分散したセラミックス粉末の粒径は約45nmであり粒子間の間隔は約30〜70nmであった。各粉末をそれぞれパイプ状に成形した後、パイプ内にAl−Mg合金を挿入し更にその外側にCu−10%Niのパイプを被せて減面加工を行ない細線化した。外側のCu−10%Niを取り除いた後、得られた線材をそれぞれ7本ずつ束ねてニオブのパイプに挿入し、その外側に安定化金属を被覆し細線化した。細線化した線材を石英管に真空封入し1200℃×10分間の熱処理を行ない超電導線材を作製した。各線材の断面を透過型電子顕微鏡を用いて観察したところ、いずれのセラミックス粉末を用いた場合でも超電導体と反応していないことを確認した。また、各線材内部の超電導体粒子が微細化していることを確認した。
【0016】
【発明の効果】本発明によれば、化合物超電導線材に粒成長を制御するためにセラミックスの超微粒子を分散することにより、高温熱処理などでの超電導体の粒成長を抑え微細な組織を有する化合物超電導線材であり、従って、高臨界温度と高臨界磁界を有する化合物超電導線材を得ることができる。




 

 


     NEWS
会社検索順位 特許の出願数の順位が発表

URL変更
平成6年
平成7年
平成8年
平成9年
平成10年
平成11年
平成12年
平成13年


 
   お問い合わせ info@patentjp.com patentjp.com   Copyright 2007-2013