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発明の名称 半導体装置とその製造方法
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開平6−163930
公開日 平成6年(1994)6月10日
出願番号 特願平4−306750
出願日 平成4年(1992)11月17日
代理人 【弁理士】
【氏名又は名称】小川 勝男
発明者 佐和田 明美 / 宇佐川 利幸
要約 目的
ヘテロ接合界面に鋭い鋸(三角)歯構造を作製する。

構成
変調ドープ型ヘテロ接合界面の断面が鋸(三角)歯形状の細線を超高真空中においてGaAs膜をマスクに用いた選択成長で作製する。
特許請求の範囲
【請求項1】半導体Iと前記半導体Iより電子親和力が小さい半導体IIを有し、前記半導体II内には少なくとも不純物をドープした半導体層を有し、前記半導体I及び前記半導体IIによって構成されるヘテロ接合界面の断面構造が鋸歯構造を形成し、前記鋸歯構造がライン状に周期的に配列していることを特徴とする半導体装置。
【請求項2】半導体基板上にストライプ状に開口部を有する半導体III を構成し、前記半導体III をマスクに用いた選択成長による請求項1に記載の半導体装置の製造方法。
【請求項3】請求項2において、前記基板の面方位を(100)とし、前記基板の(011-)方向に平行にライン方向を取り、前記半導体III を(111)A面からなる鋸歯形状に形成し、これによって前記半導体Iが選択成長によって鋭い鋸歯形状に成長される半導体装置の製造方法。
【請求項4】請求項2において、前記基板の面方位を(001)とし、前記基板の(110)方向に平行にライン方向を取り、前記半導体III を(111)B面からなる鋸歯形状に形成し、これによって前記半導体Iが選択成長によって鋭い鋸歯形状に成長される半導体装置の製造方法。
【請求項5】半導体Iと半導体IIのヘテロ接合界面が鋸歯状の断面を有した周期的多重ラインを形成する事によって前記鋸歯形状側面に一次元半導体領域を形成し、一次元担体を制御する第一の電極と、一次元電子系にオーミック接続する電極を複数個形成したことを特徴とする半導体装置。
【請求項6】請求項2乃至4のいずれかにおいて、前記半導体IにアンドープGaAs層,前記半導体IIにドープされたAlxGa1-xAs層,前記半導体III にアンドープGaAs層を用いてなる半導体装置の製造方法。
【請求項7】請求項2乃至4のいずれかにおいて、前記半導体IにアンドープGaAs層,前記半導体IIにドープされたAlxGa1-xAs層,前記半導体III にアンドープAlxGa1-xAs層を用いてなる半導体装置の製造方法。
発明の詳細な説明
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はチャネルキャリアトランジスタに係り、特に、高周波対応性,低ノイズ特性の要求される衛星放送,セル無線等の送,受信機に置ける増幅器として用いて好適な一次元チャネルキャリアトランジスタに関する。
【0002】
【従来の技術】半導体低次元(量子細線,量子箱等)構造作製法として、有機金属気相成長(MOCVD)法による選択成長技術を用いた手法がある。その一例として、文献1:電気学会研究会資料(1991.12.11)OQD−91−56,光量子デバイス研究会が挙げられる。GaAs(100)基板を用いて(011-)方向に平行にSiO2 膜の細線パターンを多重に配列する(図2(a))。SiO2 膜をマスクとして、GaAs層の(100)面の成長速度よりも遅い(111)A面がファセット面として現われるように成長させる。その結果、断面が鋭い鋸(三角)歯形状のGaAs層の台座を作製出来る。その台座上にAlGaAs/GaAs/AlGaAs構造による量子細線を作製しているが、そのホトルミネッセンスの半値幅は20meVと同じサイズの多重量子井戸構造に比べて20倍大きい。この原因の一つとして、SiO2 膜を用いているために酸素拡散によるGaAs結晶の荒れが挙げられる。
【0003】一方、発明者等は、変調ドープ構造を用いた1DEG−FET(One-Dimensional Electron Gas-Field Effect Transistor)を既に発明しており(文献2:特願平3−211878号明細書)、その断面構造を図2(b)に示す。本発明は、GaAs基板にグレーティングラインを施し、さらにヘテロ接合界面の鋸(三角)歯形状を選択成長によって作製する事で実現できる。ヘテロ接合界面の凸の部分には、高密度電子が形成されその領域を一次元電子ガス系のチャンネル部分として扱うが、そのためにはより急峻なヘテロ接合界面の形成が不可欠であった(文献3:アプライド フィジクス レターズ(Appl. Phys. Lett.)60 1992 p.1492)。
【0004】冒頭で述べたMOCVD法を用いた選択成長は、急峻なヘテロ接合界面を作製することに適しているが、前述したSiO2 膜の存在による結晶の荒れという問題を抱えていた。それを回避するために発明者等は予め半導体基板にグレーティングラインを作製し、その基板上に結晶成長によってヘテロ接合界面の鋸歯形状を作製する手法をとった。ところが、基板のグレーティングラインの断面形状を鋭い三角歯に形成しても、(1) 結晶成長時の温度上昇に伴って、断面の鋭い鋸(三角)歯形状がゆるやかなサインカーブ形状に鈍ってしまう、(2) GaAsバッファ層を成長させるにつれて、Ga原子のマイグレーション効果により、バッファ層厚が厚くなるほど平坦化が進む等の理由によりグレーティング基板の形状が鈍ってしまい、AlGaAs/GaAsヘテロ接合界面の急峻性が維持出来ないという問題があった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】選択成長による鋸歯構造を作製する際に、SiO2 膜を用いずにヘテロ接合界面の断面が鋸(三角)歯形状を有するFET構造を作製する。これによって、1DEG系のFETとしての性能が発揮出来る。
【0006】
【課題を解決するための手段】超高真空中でGaAsの酸化膜をレジストとして用いる電子線(Electron Beam;EB)リソグラフィー技術が報告されている(文献4:ジャーナル オブ アプライド フィジクス(J. Appl. Phys.)Vol. 67 (1990) 4297−4303)。これは、全工程を真空中あるいは高純度なガス中で行うことにより可能となる。
【0007】発明者等は、SiO2 膜の代わりにGaAs酸化膜をマスクとした結晶成長を行う事によって選択成長後、容易に酸化膜を除去し上記課題を解決出来る着想を得た。図1に本発明の基本プロセスを示す。
【0008】(1) GaAs(100)基板10を用いて清浄表面を作り、光酸化によってGaAs酸化膜40を作製する(図1(a))。
【0009】(2) 電子線50と塩素ガス51を同時に照射して、GaAs酸化膜40を除去する(図1(b))。この操作によって、(011-)方向に平行に細線パターンを多重に形成する。
【0010】(3) GaAs酸化膜40をマスクとして、GaAs層11上にさらにGaAs層11aの選択成長を行う。GaAs層(100)面の成長速度と比べると(111)A面は成長速度が遅いために、(111)A面を側面とした鋭い鋸(三角)歯形状を作製出来る(図1(c))。
【0011】(4) As圧52下での熱処理によりGaAs酸化膜を除去する(図1(d))。これによって、GaAs層11aの鋸(三角)歯形状を作製する。
【0012】(5) (111)A面は(100)面の成長速度に比べて成長速度が遅いことから、図1(d)で形成した鋸(三角)歯のライン11aをマスクに用いて、再び選択成長を行い鋸(三角)歯形状のGaAs層多重ライン11bを作製する(図1(e))。
【0013】以上、(1)〜(5)のプロセスを施すことによって、SiO2 膜を用いることなく、1DEG構造におけるヘテロ接合界面の断面形状を鋭い鋸(三角)歯形状に作製することが出来る。
【0014】
【作用】上述したように、超高真空一貫プロセスで選択成長を行うことによって、鋭い鋸(三角)歯形状の断面を持つバッファ層を有し最終的にGaAs/AlGaAsのみで形成した変調ドープ型構造を提供する。このヘテロ接合界面の断面の鋸(三角)歯の形状効果によって凸部に誘起される高密度1DEG系を特徴としたFET構造を提供することができる。
【0015】
【実施例】
〔実施例1〕以下、本発明を実施例を通して更に詳しく説明する。図4は本発明の一次元チャネルキャリアトランジスタを1DEG−FETに適用した場合の基本的構成を示す斜視図、図3(a)は同図4におけるA−B断面図のチャンネル部分である。図3(a)において、ソース電極およびドレイン電極は紙面の表部と裏部に位置するが、図では省略し、ゲート電極20に対応する部分のみ記載している。
【0016】以下の過程は全て真空一貫マルチチャンバ内で行われる。ただし、結晶成長はMOCVD法で行うため、文献4で示されている装置にMOCVD装置をさらに接続している。絶縁性GaAs(100)基板10を真空一貫マルチチャンバ内にセットして、GaAs層11を100nm成長させる。つぎに、H2SO4系ライトエッチングによってGaAsの清浄表面を作る。その後、ハロゲンランプを基板表面に照射することにより、GaAs酸化膜40を形成する。次に基板をMOCVD装置室からEBエッチング室へ移す。Cl2 雰囲気中でEB描画により、幅200nmの部分を(011-)に平行にエッチングする。更に、200nmの間隔を開けて、同様にEB描画によりエッチングを行う。これを繰り返すことによって、200nm/200nm間隔のライン/スペースを作製する。
【0017】再び、基板10を、MOCVD装置部分に移動した後、成長温度700℃,V/III 比100,AsH3 の流量を6l/min としてアンドープのGaAs層11aを成長すると、40nmのスペース部分に(111)A面を側面とした鋭い鋸(三角歯)形状が出来る。その後MBE室にてAs圧下700℃で熱酸化によってGaAs酸化膜を除去する。以上で、鋸(三角)歯ライン11bの工程が完了する。
【0018】次に、このGaAs層11aをマスクに用いて、さらにアンドープGaAs層を上記と同様の条件で選択成長する。これによって、周期が200nmの鋭い鋸(三角)歯形状のGaAsバッファ層11bが作製出来る。さらにアンドープのAlyGa1-yAs層16(y=0.3)を6nm、Siを1.0×1018cm-3含有するn−AlXGa1-XAs層(x=0.3)13を40nm成長させた。この時、n−AlXGa1-XAs層13とGaAs層11とのヘテロ接合界面に電子蓄積層が形成される。さらにSiを2.0×1018cm-3 含有するn+GaAs層19を160nm形成し、以降、ゲート電極,ソース,ドレイン電極は、通常のHEMTを形成する時と同様に作製する。又、n−AlGaAs層 13の上にアンドープAlGaAs層17を10〜15nm形成して、ゲート耐圧を向上させるための構造も通常のHEMT構造同様有効である。周知の方法によりソース,ドレイン電極を形成し、ゲート電極20を設けて素子を完成する。
【0019】以上の工程によって構成された本発明の素子の平面上のトランジスタ幅wは、200μm、ゲート長Lg は0.25μm、ソース電極とゲート電極間の距離Lsgは1.5μmである。
【0020】本実施例では、(111)A面を鋸(三角)歯形状の側面とする選択成長を挙げたが、(011)方向に平行に細線のラインを描画して(111)B面を側面と用いても良い。アンドープAlGaAs層16,n型AlGaAs層13は成長温度を800℃に上昇させて成長させる。
【0021】選択成長の際のマスクに用いる鋸(三角)歯形状及びバッファ層をAlyGa1-yAs層16によって作製し、ついでGaAs層11を20nm成長させて、図3(b)の様な構造にしても良い。
【0022】
【発明の効果】本発明は、GaAs層をマスクに用いた選択成長によってヘテロ接合界面の鋭い鋸(三角)歯形状を作製することを特徴としている。これは従来の手法の様にSiO2 膜をマスクに用いていないため、品質の良い結晶を作製することを可能にする。したがって、選択ドープ型ヘテロ接合界面の鋸歯形状の凸部に形成される一次元電子ガス構造をFETの能動層として用いた場合に電荷担体(電子等)の経過通路のゆらぎを一次元的に抑えると共にチャネルキャリア密度を著しく向上することで高周波でのノイズを大幅に低減する。




 

 


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