米国特許情報 | 欧州特許情報 | 国際公開(PCT)情報 | Google の米国特許検索
 
     特許分類
A 農業
B 衣類
C 家具
D 医学
E スポ−ツ;娯楽
F 加工処理操作
G 机上付属具
H 装飾
I 車両
J 包装;運搬
L 化学;冶金
M 繊維;紙;印刷
N 固定構造物
O 機械工学
P 武器
Q 照明
R 測定; 光学
S 写真;映画
T 計算機;電気通信
U 核技術
V 電気素子
W 発電
X 楽器;音響


  ホーム -> 電気素子 -> 株式会社日立製作所

発明の名称 ドライエッチング装置
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開平6−163465
公開日 平成6年(1994)6月10日
出願番号 特願平4−312526
出願日 平成4年(1992)11月24日
代理人 【弁理士】
【氏名又は名称】薄田 利幸
発明者 辻本 和典 / 組橋 孝生 / 小藤 直行 / 田地 新一
要約 目的
エッチング深さのパターン寸法依存性を減少させて、微細で高アスペクト比のパターンを、高い精度で形成する。

構成
プラズマ発生部と試料エッチ部の間に圧力差を形成して、中性粒子を試料エッチ部へ導入し、さらに中性粒子に方向性を与える手段を設けて、中性粒子をウェハの表面に垂直に入射させる。
特許請求の範囲
【請求項1】エッチングガスのプラズマを発生させる手段と、真空容器内に置かれた被エッチ物を上記プラズマを用いてエッチする手段と、上記真空容器内を排気する手段と、上記プラズマに含まれる中性粒子を移動させる手段と、上記中性粒子の移動の方向性を制御する手段を少なくとも具備し、上記中性粒子は上記被エッチ物の表面に入射されてエッチングが行なわれることを特徴とするドライエッチング装置。
【請求項2】上記中性粒子の移動は、上記真空容器内に形成された圧力差によって行なわれることを特徴とする請求項1記載のドライエッチング装置。
【請求項3】上記圧力差は、上記プラズマが発生される部分の圧力を、上記被エッチ物の近傍の圧力より高くすることによって行なわれることを特徴とする請求項2記載のドライエッチング装置。
【請求項4】上記中性粒子の移動の方向性を制御する手段は多孔板であることを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載のドライエッチング装置。
【請求項5】上記中性粒子の移動の方向性を制御する手段はラジカルビ−ム源であることを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載のドライエッチング装置。
【請求項6】上記中性粒子の移動の方向性を制御する手段はハニカム板であることを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載のドライエッチング装置。
【請求項7】上記排気する手段によって得られる総排気速度は2000 l/秒以上であり、上記真空容器内を排気する実効排気速度は300 l/秒以上であることを特徴とする請求項1から6のいずれかに記載のドライエッチング装置。
【請求項8】上記実効排気速度は500 l/秒以上であることを特徴とする請求項6記載のドライエッチング装置。
【請求項9】上記実効排気速度は1000 l/秒以上であることを特徴とする請求項6記載のドライエッチング装置。
【請求項10】上記真空容器内における上記エッチングガスの滞在時間は、100ミリ秒以下であることを特徴とする請求項1から9のいずれかに記載のドライエッチング装置。
【請求項11】上記真空容器内には、上記エッチングガスのプラズマが形成される放電室と、上記被エッチ物が配置される試料処理室が形成され、当該放電室と試料処理室は多孔板若しくはハニカム板によって互いに区分されていることを特徴とする請求項1から4および6から10のいずれかに記載のドライエッチング装置。
【請求項12】上記エッチング装置は、マイクロ波プラズマエッチング装置であることを特徴とする請求項1から4および6から11のいずれかに記載のドライエッチング装置。
【請求項13】上記エッチング装置は、反応性イオンエッチング装置であることを特徴とする請求項1から4および6から11のいずれかに記載のドライエッチング装置。
発明の詳細な説明
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はドライエッチング装置に関し、詳しくは異方性が極めて高エッチングを行なうことができ、アスペクト比が高く微細な深溝や深孔の形成に特に好適なドライエッチング装置に関する。
【0002】
【従来の技術】周知のように、ドライエッチングは、エッチ液を用いたウェットエッチングに比べて、微細加工を高い精度で行うことができるため、半導体集積回路(LSI)の製造に広く用いられている。ドライエッチングの加工精度に対する要求は、LSIの微細化にともなってますます厳しくなっており、このため、極めて微細なマスクパターンの形状や寸法に忠実に、垂直にエッチングすることが困難になっている。
【0003】ドライエッチングの異方性(垂直加工性)を向上させるためには、ラジカルや斜めに入射されるイオンによる、パターン側面のエッチングを防止しなければならない。従来、ラジカルによるエッチングを防止するため、例えば、エクステンデイッド・アブストラクト・オブ・ソリッド・ステート・デバイシス・アンド・マテリアルス、229頁、1986年( Extended Abstracts of Solid State Devices and Materials, P229 (1986))に記載されているように、パターン側面に反応防止用保護膜を形成する方法、ジャパニーズ・ジャーナル・オブ・アップライド・フイジクス、29巻、792、1990年( Jpn.J.Appl.Phys., 29, 792 (1990))に記載されているガス圧を低くする方法、およびアップライド・フイジクス・レター、52巻616頁( Appl. Phys. Lett., 52, P616 (1988)に記載されている、基板を低温化する方法などが提案されている。
【0004】しかし、これらの方法を用いても、微細パターンを形成する際に、斜めに入射されるイオンによる側面のエッチングを、防止できない場合があった。
【0005】これに対して、プロシーデイング・オブ・イレブンス・シンポジウム・オン・ドライ・プロセス、33頁、1989年(Proceedings of 11th Symposium on Dry Process, p33 (1989))に記載されているような低ガス圧化や、ジャパニーズ・ジャーナル・オブメアプライド・フイジクス、28巻、2147頁、1989年(Jpn. J. Appl. Phys., 28, p2147 (1989))に記載されているような磁場制御等の方法が提案されている。
【0006】しかし、これらの方法を用いても、アスペクト比(エッチング深さのエッチング幅に対する比)が非常に大きい溝や孔などを形成するのに必要な、十分大きな垂直加工性を得るのが困難でる。この理由は、エッチングの異方性を極めて高くするためには、イオンの方向性を大きくするだけでは不十分で、ラジカルの方向性も大きくする必要があるにもかかわらず、これら従来の方法では、ラジカルの方向性を大きくすることは、全く考慮されていなかったためである。
【0007】エッチングにおける表面反応では、イオンおよびラジカルと固体表面との相互作用による、イオンアシスト反応が起こるため、これらイオンおよびラジカルの両者を、十分に供給することが必要である。しかし、上記のように、従来はイオンの入射方向の垂直性を高めることのみが配慮され、ラジカルの入射方向性を高めることは配慮されていなかった。従って、深い孔や溝を形成する際、その底部には、イオンは十分入射されるが、ラジカルの入射は困難であり、この結果、イオンとラジカルの両者が必要なイオンアシスト反応が、深い溝や孔の底部では生じ難く、エッチングが進行し難いという問題があった。
【0008】このような問題は、パターンの寸法が小さいほど、また、エッチングされる部分の深さが深いほど顕著に現われる。そのため、種々の寸法のパターンをエッチングによって同時に形成する場合は、これらのパターン間で、パターンの寸法の差によってエッチングされる深さが異なる現象(マイクロローディング)が顕著になり、得られる溝の深さが互いに異なってしまう。
【0009】従来のエッチングにおいて、イオンの入射方向のみが配慮されていた理由は、イオンは電荷を持っているので、基板表面に電界を印加することによってイオンを加速し、入射の方向性を容易に制御できるのに対し、ラジカルやガス分子等の中性粒子の場合は、電界によって加速することができず、方向性の制御も困難であるためである。
【0010】従って、本発明の目的は、上記従来の問題を解決し、上記マイクロローデイング効果を防止して、寸法が微細でアスペクト比が高い溝や孔を、高精度、かつ、高いエッチング速度で形成することができる、ドライエッチング装置およびドライエッチング方法を提供することである。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため、本発明は、プラズマ放電室のガス圧を、試料処理室(エッチング室)のガス圧よりも高くして、中性のラジカルやガス分子に基板方向への運動エネルギーを与え、基板方向への流れを作るとともに、上記中性のラジカルやガス分子の流れに方向性を与える手段を設けて、エッチすべき試料の表面に、上記中性ラジカルやガス分子を垂直に入射させるものである。上記中性のラジカルやガス分子の流れに方向性を与える手段としては、例えばノズル、メッシュ状の細孔を有する多孔板、ハニカム板若しくはラジカルビーム板などを用いることが出来る。
【0012】
【作用】中性粒子はガス圧の高い方から低い方へと流れ、その速度はガスの圧力勾配に比例すると考えられる。従って、プラズマ放電室の圧力を、試料処理室のガス圧より高くすることにより、中性粒子の試料表面への流れを作ることができ、この流れの速度は、ガス圧の差が大きいほど早くなる。
【0013】一方、ガスがノズルから噴出するときの流速は、およそcosθ則に従うと考えられるから、ノズルの軸方向に噴出されるガス粒子の速度が最も大きく、軸と垂直な方向の速度成分は無い。従って、エッチすべき試料の表面に対してノズルを垂直に対向して配置すると、方向の揃った中性粒子を、試料の表面に垂直な方向に入射させることができる。また、このノズルを多数使用することにより、ガスの流れ方向がさらに揃うことはいうまでもない。同様の効果はノズルの長さを長くしても得られる。
【0014】ノズルとしては、例えば開口部が一様に形成された多孔板を用い、この多孔板によってプラズマ放電室と試料処理室の間を仕切り、この多孔板を介して、ガスをシャワー状に基板の表面に照射することができる。また、多数の細管を束ねてて使用してもよく、断面が六角形の開口部を蜂の巣状に備えたハニカム板を用いることもできる。
【0015】このような構成を有する装置を高速排気システムと組合せると、実用上極めて優れたエッチング装置が得られる。すなわち、試料処理室内のガス圧を低くすることによって、ガス粒子の再散乱による方向性の低下が防止され、さらに、高速排気を行なって、ガス流量が大きいエッチングを行なうことにより、低いガス圧下で高いエッチ速度を得ることができる。
【0016】
【実施例】
〈実施例1〉図1を用いて本実施例を説明する。プラズマ放電室1内にエッチングガスを導入する。マグネトロン2によって発生された周波数2.45GHzの高周波は、導波管3および石英窓4を経て放電室1内に入り、上記エッチングガスのプラズマ5が発生される。放電の効率を高くするため、磁場発生用のソレノイドコイル6が放電室1の周囲に配置され、875ガウスの磁場による電子サイクロトロン共鳴(Electron Cyclotron Resonance:ECRと略す)によって高密度のプラズマが発生される。
【0017】試料処理室14内には試料台7が設けられており、この上にエッチすべきウェハ8を配置して、上記ガスプラズマによるエッチングが行なわれる。
【0018】エッチングガスはガス流量コントローラー9を通り、ガス配管10を経てプラズマ放電室1内に導入され、マイクロ波と磁場によってガスプラズマ化される。排気は試料処理室14に接続された2台のターボ分子ポンプ11を用いて行なわれ、実効排気速度はコンダクタンスバルブ12によって制御される。ガスプラズマは、多数の開口部(小孔)をメッシュ状に有する石英製多孔板13を通って、試料処理室14内へ導入される。この石英製多孔板13には、多数の小孔(直径3mm以下)が形成されており、厚さは10mmである。この石英製多孔板13としては、厚さが薄いもの、例えば厚さ1mmのものを複数枚やや離して重ね、使用しても同様の効果が得られる。
【0019】プラズマ放電室1は、エッチング反応に必要な量のエッチング種を生成するために、ある程度大きな体積が必要であり、本実施例では1000cm3とした。エッチング時におけるガス圧力は、試料処理室14に設置されたガス圧力センサ15によって測定した。また、プラズマ放電室1と試料処理室14との差圧を測定するため、プラズマ放電室1にもガス圧力センサ15を設置した。ウェハ8を配置する試料台7には、ウェハ8を0℃以下に冷却できる冷却機構16を設け、この試料台7には13.56MHzから400KHzのRFバイアス17を印加できる。
【0020】排気ポンプとしては、排気速度2000 l/秒のターボ分子ポンプ2台を放電部の中心軸に対して対称に配置し、総排気速度4000 l/秒とした。また、真空処理室14の実質的なガス排気口部分も、ウエハ中心軸に対して対称に配置した。これにより、排気コンダクタンスを極力大きくしながら、ガスの流れをウェハ中心に対して対称にすることができた。ガスの通路となる放電室1、試料処理室14、排気管およびコンダクタンスバルブの総排気コンダクタンスは、4000 l/秒とした。エッチング時におけるウェハ8の位置は、最下段のコイルの厚さ方向の中心よりも下とし、放電室1の下方の排気コンダクタンスが極力大きくなる構造とした。この時の最大実効排気速度は2000 l/秒であったが、この値より大きくても、良好な結果が得られる。また、放電室1、試料処理室14および排気管の総容積は80 lであり、試料処理室14内のガス滞在時間は50m秒であった。
【0021】このマイクロ波プラズマエッチング装置を用いて、Si単結晶をエッチングして、深い溝の形成を行なった。試料としては、単結晶Si基板の表面上に厚さ500nmの熱酸化膜を形成し、その上にホトレジストマスクを形成したものを用い、上記酸化膜をドライエッチングして直径0.1μmから1.0μmのホ−ルパタ−ンを形成した後、ホトレジストマスクを除去してSiO2マスクを形成して、上記単結晶Si基板のエッチングを行なった、エッチングガスにはCl2を用い、試料処理室のガス圧力を0.5mTorr、マイクロ波パワー500W、RFバイアスは2MHzで20W、ウェハ温度は−30℃とした。磁場強度分布は、放電室の上方から下方に向けて小さく、ECR条件を満たす875ガウスの位置は、ウェハ上方約40mmとした。
【0022】プラズマ放電室と試料処理室の間に、ガス圧力差が生ずる本実施例およびプラズマ放電室と試料処理室に仕切が無く、従って両者の間にガス圧力差が生じない従来の場合における、エッチング深さのパターン寸法依存性を、図2に示した。なお、本実施例では、ガス流量を100sccmとし、プラズマ放電室のガス圧が10mTorr、試料処理室のガス圧が0.5mTorrにそれぞれなるように、排気速度および多孔板の開口面積を設定した。一方、従来法は、上記のように試料処理室とプラズマ放電室の間に仕切が無く、ガス圧は0.5mTorrとした。
【0023】図2から明らかなように、従来法では、パターン寸法(幅)が小さい場合は、エッチング深さのパターン寸法依存性が大きく、幅が1.5μm以上のときのエッチング深さはほとんど変わらないが、幅が0.1μmの場合のエッチング深さは、幅が1.5μmのパターンの深さの約1/2に過ぎなかった。
【0024】一方、本発明のエッチング装置を用いた場合は、幅0.1μmのときのエッチング深さは、幅が1.5μmのパターンの深さの約0.9倍であり、上記従来の場合よりも、パターンの幅による影響がはるかに少なかった。これにより、幅が0.1から0.2μmである微細パターンであっても、エッチング深さの変動を小さく抑えてエッチングできることが確認された。
【0025】プラズマ放電室と試料処理室の、ガス圧の比を変えてSiをエッチングした場合の、エッチング深さのパターン寸法依存性を図3に示した。ガス圧の比は、多孔板の孔径を変えることによって変化させた。ガス流量100sccmで、プラズマ放電室のガス圧を、50mTorrおよび2mTorrに変化させ、試料処理室のガス圧を0.5mTorrに調整した。図3から明らかなように、Siのエッチング深さのパターン寸法依存性は、プラズマ放電室のガス圧が2mTorrのとき、すなわち、試料処理室のガス圧との比が4の場合、幅0.1μmのパターンのエッチング深さは、幅が1.5μm以上のパターンの深さの0.7倍であった。
【0026】これに対し、プラズマ放電室のガス圧を50mTorrとして、試料処理室のガス圧との比を100倍にした場合、幅が0.1μmのパターンのエッチング深さは、幅1.5μm以上のパターンの深さの0.95倍であった。すなわち、試料処理室のガス圧が同じである場合は、プラズマ放電室と試料処理室のガス圧比が大きい方が、エッチング深さのパターン寸法依存性が小さく、好ましいことが認められた。
【0027】〈実施例2〉本発明の他の実施例を図4に示す。本実施例は、反応性イオンエッチング装置に本発明を適用した例である。図4において、エッチングガスはプラズマ放電室1内に導入され、高周波電源17によって周波数13.56MHzの高周波が発生されて、上部電極18、下部電極19からなる平行平板電極の間に、ガスプラズマ5が発生される。低ガス圧での放電を可能にするため、試料台である下部電極19の下に磁石21を設置した。プラズマ放電室1と試料処理室14の間は多孔板13により仕切られ、試料処理室14のガス圧はプラズマ放電室1のガス圧よりも低くされる。試料処理室14内に設けられた下部電極19の上にウェハ8を置き、ガスプラズマによりエッチングする。
【0028】試料室14からの排気は、試料処理室14に設置された2台のターボ分子ポンプ11を用いて行ない、実効排気速度は、コンダクタンスバルブ12によって制御した。エッチングガスの流量はガス流量コントローラによって制御され、多数の小孔を有するガス導入口20からプラズマ放電室1内に導入される。プラズマ放電室1内で発生したガスプラズマ5は、メッシュ状の開口部を有する石英製多孔板13を通って試料処理室14へ導入される。プラズマ放電室1の容積は5000cm3とした。
【0029】エッチング時のガス圧力は、プラズマ放電室1に設けられたガス圧力センサ15によって測定した。排気ポンプには排気速度2000 l/秒のターボ分子ポンプ2台を用いて、総排気速度を4000 l/秒とし、放電部の中心軸に対して対称に配置した。この時、最大実効排気速度は2000 l/秒であった。また、放電部、真空処理室、排気管の総容積は80 lである。
【0030】このような装置を用いてSiO2膜のエッチングを行ない、コンタクトホールを形成した。試料としては、厚さ2μmのSiO2膜を、CVD法によってSi基板上に形成し、その上にホトレジストマスクを周知の方法を用いて形成した。エッチングガスにはCHF3を用い、プラズマ放電室1のガス圧力は500mTorr、試料処理室14のガス圧力は5mTorrにそれぞれ設定した。高周波パワーは900W、ガス流量は200sccm、ウェハ温度は20℃とした。
【0031】このような条件でエッチングを行なった結果、直径が0.2μmのコンタクトホールのエッチング深さを、直径が1.5μmの場合の深さの0.9倍以上にすることができ、エッチング深さのパターン寸法依存性が小さいエッチングを行なうことができた。
【0032】〈実施例3〉本発明のさらに他の実施例を図5に示した。本実施例は、ヘリコンコイル23を具備したヘリコンエッチング装置を用いた例である。ラジカルビーム源24を設けて、ラジカルに方向性を与え、中性粒子がウエハ8に垂直に入射されるようにした。
【0033】図5において、プラズマ放電室1内にエッチングガスを導入し、ヘリコンコイル23に周波数13.56MHzの高周波を供給して、ガスプラズマ5を発生させる。プラズマ放電室1は、エッチングが行なわれる試料処理室と連続しており両者間を仕切る隔壁は設けられていない。従って、高速排気によって真空容器内によって真空容器内に生じた圧力差によって、ラジカルは上部から下部へ流れるが、ウェハ8へのラジカルの入射の方向性は、上記ラジカルビーム源24のみによって制御される。
【0034】試料台22には、プラズマ放電電源とは独立に高周波バイアス(2MHz)が印加される。その中でエッチングが行なわれる放電室1内のガス圧は1mTorrとし、ラジカルビーム導入口25とウェハ8の表面の間の距離を15cmとした。排気ポンプには排気速度2000 l/秒のターボ分子ポンプ2台を用いて、総排気速度を4000 l/秒とし、放電部の中心軸に対して対称に配置した。この時、最大実効排気速度は2000 l/秒であった。また、放電部、真空処理室、排気管の総容積は80 lである。
【0035】このような装置を用い、多層レジスト法におけるマスクとして用いられる、厚いホトレジスト膜のエッチングを行った。すなわち、厚さ1.5μmのホトレジスト膜をSi基板上に周知の塗布法によって形成した後ベークし、SOG(Spin−On−Glass)もしくはチタンシリカ等からなる中間層をその上に形成した。この中間層の上に、所定の形状を有するレジストマスクを形成し、上記中間層の露出された部分をドライエッチングして、下層である上記厚いホトレジスト膜をエッチングするためのマスクを形成した。
【0036】次に、エッチングガスとしてはO2を用い、ガス圧力1mTorr、ヘリコンコイルへのRFパワー500W、ウェハ温度20℃、ガス流量100sccm、およびバイアス50Wという条件で、上記厚いホトレジスト膜のエッチングを行なった。
【0037】このような条件のエッチングによって形成されたレジスト膜パターンの断面形状は、1mTorrという低いガス圧力でエッチングが行なわれたため、高い方向性が認められ、ほぼ垂直な側面が得られた。また、高速排気および大ガス流量によって、800nm/分という高いエッチ速度が得られた。さらに、ラジカルビーム源24からウェハ8の表面に垂直方向にラジカルビームが供給されるので、エッチング深さのパターン寸法依存性は非常に小さくなり、例えばパターンの幅が0.2μmである場合のエッチング深さを、幅が1.5μmである場合のエッチング深さの、0.9倍以上とすることができた。
【0038】
【発明の効果】上記説明から明らかなように、本発明によれば、幅が0.2μm以下という、微細で高アスペクト比を有するパターンを形成する際においても、エッチング深さのパターン寸法依存性を極めて小さくすることができ、高精度な微細加工を実現できる。また、高いアスペクト比のパターンを、高いエッチング速度で形成することができるので、例えばアイソレーションやキャパシタなどに用いられる深い溝などの形成に有効である。
【0039】本発明は、上記実施例に限られるものあなく、他の材料すなわちアルミニウム、タングステン、窒化シリコン、酸化タンタル、GaAs、銅など、各種導電体や各種強誘電体若しくは各種超電動体のエッチングに用いても、同様の効果が得られる。
【0040】また、他のエッチング装置、例えばマグネトロンエッチング装置、誘導結合型エッチング装置などを用いても良いことはいうまでもない。
【0041】なお、本発明において、上記排気速度は、ほば300 l/秒以上であれば効果が認められ、ほぼ1000 l/秒以上であれば、極めて優れた結果が得られた。上記実施例では、実効排気速度を2000 l/秒としたが、さらに大容量の排気ポンプが利用できるならば、排気速度を、さらに大きくしても良いことは言うまでもない。また、真空容器などの容量が異なれば、排気速度が同一であっても、真空容器内におけるエッチングガスの滞在時間が異なるのは当然であるが、滞在時間がほぼ0.01〜0.1秒の範囲内であれば、良好な結果が得られた。




 

 


     NEWS
会社検索順位 特許の出願数の順位が発表

URL変更
平成6年
平成7年
平成8年
平成9年
平成10年
平成11年
平成12年
平成13年


 
   お問い合わせ info@patentjp.com patentjp.com   Copyright 2007-2013