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発明の名称 多層基板の製造方法
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開平6−152132
公開日 平成6年(1994)5月31日
出願番号 特願平4−295740
出願日 平成4年(1992)11月5日
代理人 【弁理士】
【氏名又は名称】鈴木 誠
発明者 山内 徹 / 長谷川 寛 / 古川 清則 / 今橋 富美雄
要約 目的
内層基材の層間ずれを防止するとともに、ガイドピンを抜くときの抜き力値を低くする。

構成
ガイドピン2は、熱膨張係数の大きい円筒状の部材2bと、熱膨張係数の小さい円筒状の部材2aからなり、凹凸部21、22によって、2つの部材2aが部材2bを挟むように構成する。内層基材の積層時に、ガイドピン2を加熱し、部材2bの熱膨張によって層間ずれを防止する。また、接着プレス時に、部材2bが膨張し、ガイドピン2と多層基板のガイド穴との隙間をなくし、穴間に浸入するプリプレグの量を制限する。常温に戻ると、部材2bは常温時の寸法に戻るので、ガイドピン2表面からプリプレグが剥離し、ガイドピンを抜く作業が容易になる。
特許請求の範囲
【請求項1】 複数のガイドピンに対応したガイド穴が形成されている基材を積層して多層基板を製造する方法において、前記接着ガイドピンは、熱膨張係数の大きい第1の部材と、該第1の部材を挾む、熱膨張係数の小さい第2、第3の部材で構成し、前記基材の積層時に前記ガイドピンを加熱し、前記第1の部材を熱膨張させて各基材間のずれが最小限になるように積層することを特徴とする多層基板の製造方法。
発明の詳細な説明
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、複数の内層基板を用いて、層を構成する多層基板の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来から多層基板の製造方法として、10層以上の高多層用のピンラミネーション法と4〜6層用のマスラミネーション法が知られている。図6は、前者のピンラミネーション法による多層基板の製造を説明する図である。図6において、1は、多層基板、2は、ガイドピン、3は、上金型、4は、下金型、6は、ガイド穴である。多層基板1は、片面外層基板1aと両面内層基板1bと層間の接着および絶縁のためのプリプレグ5からなる。
【0003】そして、片面外層基板1a、両面内層基板1b等の基材のガイド穴6を、予め複数のガイドピン2が設けられた下金型4に挿入する。また、加熱・加圧による接着時に、接着且つ絶縁体となるプリプレグ5によって上記した基板同士を挟むようにして、ガイドピン2に挿入して積層状態とする。積層体の上部に上金型3を置いて、上下方向より加熱・加圧することによって多層基板1の成型が行われる。
【0004】上述したように、ガイドピンによって積層した基材を拘束するピンラミネーション法に対し、マスラミネーション法は、単に基材を積層し熱圧着する方法が採られているので、大量生産性、低価格等の点からピンラミネーション法に比べて優位である。しかし、高多層・高密度多層基板の製造に於いては、基材の位置決め精度が悪いため層間ずれが大きく、このため多少の層間ずれを前提とした精度を要求しない4〜6層の基板に適している。
【0005】上記した内層基材の層間ずれを防止する技術として、例えば、特開平3−161785号公報に記載の製造方法がある。この製造方法においては、ガイド孔に挿入されるピン本体につばを形成し、ピン本体の受孔に嵌入される突起体につばを形成し、ピン本体のつばと突起体のつば部とで、内層材を保持することによって、加熱・加圧して積層成型するときの内層基材の層間ずれを防止するものである。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上記したピンラミネーション法は、導体層を有する各内層基材に位置決め用の基準穴をドリリングし、図6のようにガイドピンを立て、積層・熱圧着させる方法であるので、高多層・高密度多層基板を製造する場合には有利である。しかし、更に高密度・微細化が進むと積層・接着時の層間ずれが問題となる。
【0007】すなわち、このピンラミネーション法は、積層時に基材のガイド穴を基準としているので、基材のガイド穴とガイドピンにはある程度の隙間がある。このため、高精度に接着する場合、この隙間をなくして、ガイドピンと各基材のガイド穴を高精度化する必要がある。更に、多層基板の積層においては、複数のガイドピンに挿入するため、ガイドピン間のピッチおよびガイド穴間のピッチの精度が要求され、特に積層時の各基材のずれを少なくすることが必要となる。
【0008】また、接着プレス時においても次のような問題がある。すなわち、基板間の接着を行うための接着剤でありかつ絶縁体であるプリプレグ5が加熱時に溶融して、ガイドピン2の表面と多層基板1のガイド穴6のわずかな隙間に侵入し強固に固化する。このため、接着プレス後に熱圧着された多層基板1のみ取り出すときに、図7に示すように、ガイドピン2を抜く工程があり、その際にガイドピン2を抜くための力として、数100kgf〜2tf程度の非常に大きな力が必要になるという問題がある。
【0009】さらに、前記公報に記載のマスラミネーション法では、加熱・加圧時に、つば部の厚さ分による加圧差が生じ、このためプリプレグ溶融時にボイドが発生しやすく、基板を損傷してしまうという問題がある。
【0010】このように、多層基板の製造方法においては、ピンラミネーション法およびマスラミネーション法が一般的に採用されているが、いずれも複数の基材を使用しているために材料自体の熱膨張係数が異なるため、加熱・加圧時に層間ずれが発生してしまう。今後、多層基板の高多層化、高密度化に伴って、積層、接着時の層間ずれをなくすることが重要な課題となってくる。
【0011】本発明の目的は、内層基材の層間ずれを防止するとともに、ガイドピンを抜くときの抜き力値を低くし、生産性の向上と装置の小型化に対応できる多層基板の製造方法を提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するために、本発明では、複数のガイドピンに対応したガイド穴が形成されている基材を積層して多層基板を製造する方法において、前記接着ガイドピンは、熱膨張係数の大きい第1の部材と、該第1の部材を挾む、熱膨張係数の小さい第2、第3の部材で構成し、前記基材の積層時に前記ガイドピンを加熱し、前記第1の部材を熱膨張させて各基材間のずれが最小限になるように積層することを特徴としている。
【0013】
【作用】ガイドピンに熱膨張係数の大きい部材を採用することにより、常温(通常)時と加圧・加熱時による寸法差が生じる。この性質を利用して基材積層後、加熱することにより、応力変形によるガイドピンと内層基材のガイド穴との隙間をなくし、内層基材同志のずれが防止される。
【0014】さらに、接着時に、加圧・加熱を行うので、この工程においても応力変形によるガイドピンと内層基材のガイド穴との隙間がなくなることから、穴間に侵入する接着剤の量が制限され、冷却時(常温に戻すとき)には再び常温時の寸法に戻るので、ガイドピン表面から接着剤が剥離する。従って、ガイドピンを抜く力を低い値とすることが可能となる。
【0015】
【実施例】以下、本発明の一実施例を図面を用いて具体的に説明する。図1は、本発明のガイドピン2の構成を示す図である。本発明のガイドピン2は、熱膨張係数の大きい性質を持った円筒状の部材2bと、熱膨張係数の小さい性質を持った円筒状の部材2aからなり、2つの円筒状の部材2aが円筒状の部材2bを挟むようにして構成されている。
【0016】このような互いに熱膨張係数が異なる2種類の部材によって1つのガイドピンを構成する場合には、加熱時の応力変形による異なる材質間の寸法差違を考慮する必要がある。例えば、両端面を溶接等により接合した場合、加熱時の応力変形によってその接合面が破断してしまう。
【0017】そこで、本発明では、異なる材質間の端面に凹凸部21、22を設けることによって対処している。図2(a)、(b)、(c)は、本発明のガイドピンの変形動作を説明する図で、(a)は、加圧・加熱前のガイドピンの状態を示し、(b)は、加圧・加熱時のガイドピンの状態を示し、(c)は、加圧・加熱終了時のガイドピンの状態を示す。
【0018】本発明では、円筒状の部材2bと部材2aの端面に凹凸部21、22を設けているので、図2(b)に示すように、加熱したときにのみ熱膨張係数の大きい性質を持った円筒状の部材2bが膨らみ、図2(c)の冷却時には、図2(a)の加熱前に形状が戻り、従って加熱時の応力変形に対応することができる。
【0019】以下、本発明のガイドピンを多層基板の製造工程に適用した場合について説明する。図3(a)、(b)は、多層基板の整列状態を示す図である。まず、図3(a)において、内層基材の積層工程では、下金型4にガイドピン2を挿入して内層基材を積層する。
【0020】ここで、内層基材を積層した直後では各基材1のガイド穴は、図3(a)に示すように、ガイドピン2に対してずれた状態になっている。この状態で接着を行うと、内層基材がずれたまま接着されてしまうので、図3(b)に示すように、本発明のガイドピン2を加熱する。これにより熱膨張係数の大きい性質を持った円筒状の部材2bの径が大きくなり、従って内層基材を積層した直後の基材のずれを防止することができる。
【0021】次いで、接着プレスが行われる。図4(a)、(b)、(c)は、接着プレス時におけるガイドピンの状態変化を示す図である。この工程では、加圧・加熱するために、図4(a)に示すように、接着プレス前は、下金型4に積層された多層基板1上に上金型3を搭載する。そして、接着プレス中(図4(b))においては、積層体の上下方向より加圧・加熱する。この加圧・加熱によりプリプレグ5が溶融する。
【0022】この溶融したプリプレグ5は、ガイドピン2の表面と基板穴のわずかな隙間に侵入して、ガイドピン2の表面に付着し、強固に固化する。このために、前述したようにガイドピンを抜く時に大きな力(数100kgf〜2tf程度)が必要とされる。
【0023】ところで、このガイドピンを抜く時の力は、上記した隙間に浸入する溶融したプリプレグ量によって変わる。そこで、本発明では、溶融したプリプレグの侵入する量を制限するようにしている。すなわち、本発明のガイドピン2を使用して接着プレスを行うと、図4(b)に示すように、加熱した時のみ熱膨張係数の大きい部材2bが膨らむ形状となり、接着プレス終了時には図4(c)に示すように、接着プレス前の状態に戻る。
【0024】従って、接着プレス中においては、ガイドピン2の部材2bが膨張するので、ガイドピン2と多層基板1のガイド穴との隙間がなくなり、その穴間に浸入する溶融したプリプレグ5の量が制限される。そして、冷却時つまり常温に戻るときには、ガイドピン2の部材2bは常温時の寸法に戻るので、ガイドピン2の表面からプリプレグ5が剥離し、この結果、ガイドピンを抜く作業が容易になる。
【0025】図5は、接着プレス後の接着剤の溶融状態を示す図であり、プリプレグの侵入が極力抑えられ、しかもガイドピンの表面にプリプレグが固着していないことが分かる。
【0026】
【発明の効果】以上、説明したように、本発明によれば、熱膨張係数の大きい第1の部材と、第1の部材を挾む、熱膨張係数の小さい第2、第3の部材とによってガイドピンを構成し、基材の積層時にガイドピンを加熱して第1の部材を熱膨張させているので、積層時の層間ずれを防止することができる。さらに、第1の部材は接着プレス時にも熱膨張するので、ガイドピンと内層基材のガイド穴との隙間がなくなることから、穴間に侵入する接着剤の量が制限され、ガイドピンを抜く力を低い値とすることができる。




 

 


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