米国特許情報 | 欧州特許情報 | 国際公開(PCT)情報 | Google の米国特許検索
 
     特許分類
A 農業
B 衣類
C 家具
D 医学
E スポ−ツ;娯楽
F 加工処理操作
G 机上付属具
H 装飾
I 車両
J 包装;運搬
L 化学;冶金
M 繊維;紙;印刷
N 固定構造物
O 機械工学
P 武器
Q 照明
R 測定; 光学
S 写真;映画
T 計算機;電気通信
U 核技術
V 電気素子
W 発電
X 楽器;音響


  ホーム -> 電気素子 -> 株式会社日立製作所

発明の名称 半導体装置及びその製造方法
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開平6−151416
公開日 平成6年(1994)5月31日
出願番号 特願平4−298427
出願日 平成4年(1992)11月9日
代理人 【弁理士】
【氏名又は名称】小川 勝男
発明者 峰 利之 / 飯島 晋平
要約 目的
低温流動絶縁膜、およびトレンチアイソレーション用流動埋込絶縁膜とその製造方法を提供する。

構成
流動絶縁膜、またはトレンチアイソレーション用流動埋込絶縁膜のリフロー雰囲気の少なくとも一部に、アンモニアまたは、アンモニアに水蒸気を添加する。
特許請求の範囲
【請求項1】硼素(B),燐(P),砒素(As),ゲルマニウム(Ge)のうちのいずれかの不純物、又はこれらのうちの二つ以上の不純物を含んだSiO2 膜を熱処理する工程を有する半導体装置の製造方法において、少なくともその雰囲気中にアンモニア(NH3)ないしアンモニア(NH3)と水蒸気(H2O)が含まれていることを特徴とする半導体装置の製造方法。
【請求項2】請求項1において、上記雰囲気中にさらに酸素が含まれている半導体装置の製造方法。
【請求項3】請求項1において、上記雰囲気中に、さらに窒素が含まれる半導体装置の製造方法。
【請求項4】請求項2において、上記アンモニアの濃度が爆発上限以上の濃度であり、かつ上記アンモニア雰囲気中に上記酸素を導入する半導体装置の製造方法。
【請求項5】請求項1,2,3または4において、熱処理温度が600℃以上950℃以下である半導体装置の製造方法。
【請求項6】B,P,As,Geのうちのいずれかの不純物、又はこれらのうちの二つ以上の不純物を含んだSiO2 膜中に、窒素が含まれていることを特徴とする半導体装置。
【請求項7】請求項6において、前記不純物を含んだSiO2 膜中の窒素濃度が1%以上15%以下である半導体装置。
【請求項8】請求項6において、前記窒素および不純物を含んだSiO2 膜が、トレンチアイソレーションの埋込絶縁膜である半導体装置。
発明の詳細な説明
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、半導体装置およびその製造方法に係り、特に、LSI用平坦化流動絶縁膜,溝埋め込み用流動絶縁膜、およびその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】メガビットDRAMの表面段差は世代毎に大きくなっており、特に、スタックトキャパシタセル(STC)では、キャパシタ形成工程で0.5μm 程度まで大きくなる。この段差を緩和するため、硼素(B)と燐(P)を含んだSiO2 膜、いわゆる、BPSG膜のリフローが幅広く用いられている。通常、BPSG膜中のB,P濃度は、それぞれ12〜20mol% ,3〜10mol% 程度の範囲で用いられ、また、そのリフローは850℃〜900℃の窒素雰囲気中が主流となっている。
【0003】BPSG膜のリフロー温度は、集積度の向上に伴う素子の微細化の必要性から、更なる低温化が強く望まれている。しかし現在のBPSG膜の膜質とリフロー方法では、約850℃が低温化の限界で、これ以上の低温化は物理的に困難である。この対策として、水蒸気雰囲気中でリフローする方法が提案され、これにより従来より約50℃の低温化が達成できることが知られている。
【0004】一方、BPSG膜は流動性をもつためトレンチアイソレーションの埋込み絶縁膜としても注目されている。例えば、低圧化学気相成長法(LP−CVD法)でモノシラン(SiH4)と亜酸化窒素(N2O)を原料ガスとして形成するノンドープのSiO2 膜で溝部を埋め込むと、段差被覆性が若干悪いため膜の合わせ目にボイドが生じる。LSIの製造過程でこのボイドが表面に露出すると、洗浄工程のフッ酸水溶液等でエッチングされ、更に大きなボイドとなる。このボイドは、後の配線形成の際に断線,短絡等の不良の原因となり、著しく歩留りを低下させる。
【0005】これに対し、BPSG膜は熱処理を施すことにより流動性を有するために、溝内に生じているボイドを消滅させることができ、SiO2 膜のような問題は生じない。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上記したように、BPSG膜を平坦化用の層間絶縁膜として用いる場合、水蒸気雰囲気中で熱処理することにより、約50℃の低温化が可能となる。しかし、下層の配線、例えば、キャパシタのプレート電極やビット線が激しく酸化されるため、Si34膜を酸化のバリア層として形成する工程を追加しなければならない。また、図17に示したようにSi34膜はフッ酸水溶液等により殆んどエッチングされないため、コンタクトホール形成後の洗浄でコンタクトホール側壁部に段差が生じ、断線等の不良を招くという問題がある。
【0007】一方、BPSG膜をトレンチアイソレーションの埋め込み絶縁膜として用いた場合、溝内にボイドは発生しないがBPSG膜のエッチング速度がウエットエッチング液に対して速いという欠点がある。例えば、図18に示したように洗浄工程で用いるフッ酸水溶液やSi34膜の除去に用いる熱リン酸に対するエッチング速度が速いため、溝内を埋め込んだ膜が著しくエッチングされる。これらのウェットエッチングで溝エッジ部に急峻な段差が生じ、配線形成工程で断線,短絡等の不良が生じるといった問題があった。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するためには、BPSG膜のリフロー雰囲気の少なくとも一部に、アンモニア、もしくはアンモニアと水分を添加することにより達成できる。
【0009】図19に、アンモニアと酸素により形成した酸窒化膜の、酸窒化時間と膜厚の関係を示す。アンモニアの流量は2000cc/min 、窒素は1000cc/min 、酸素流量はそれぞれ500cc,400cc,300cc、および200cc/min とした。図の上段は900℃のデータを、下段は850℃のデータを示す。本図は低濃度のSi基板(P型,不純物濃度5×1014/cm3,面方位(100))を酸窒化したときの結果を示しているが、その低濃度Si基板に熱処理によりリンを高濃度(3×1020/cm3)に含んだSi基板を酸窒化しても膜厚に大きな変化は見られなかった。
【0010】これに対し、通常の水素燃焼方式(水蒸気雰囲気による酸化)により形成するSiO2 膜の酸化速度は、Si基板中のリン濃度の増加に伴い著しく大きくなる。具体的には、低温で酸化するほどその比は大きくなり、低濃度基板上の5〜10倍にもなる。このため、水蒸気雰囲気中でBPSG膜をリフローする場合は、Si34膜等のバリア層が不可欠となる。
【0011】このように、BPSG膜のリフローをアンモニアと水蒸気雰囲気で行うことにより、酸化に対するバリア層(Si34膜)を形成することなく、約50℃の低温化を達成することができる。
【0012】また、アンモニアと水蒸気雰囲気では、アンモニアが窒化剤となってBPSG膜の窒化反応が同時に進行する。BPSG膜を窒化することにより、ウェットエッチング速度を非常に小さくすることができる。
【0013】図20に、アンモニアと水蒸気雰囲気、および窒素雰囲気中で熱処理したBPSG膜のフッ酸水溶液に対するエッチング速度の比較を示した。参考のために、SiH4−N2O系で形成したノンドープのSiO2 膜(HTO)のデータも合わせて示した。熱処理条件は、850℃,20分とした。このように窒素雰囲気中で熱処理したBPSG膜のエッチング速度31nm/min に対して、アンモニアを含んだ雰囲気中で熱処理したBPSG膜は、3.6nm/minと約一桁小さくなる。また、HTO膜と比較しても、約0.7倍ほど小さいことが分かる。
【0014】
【作用】図21に、アンモニアと酸素を用いてSi基板上に形成したSi酸窒化膜のオージェ分析(AES)結果を示した。Si酸窒化膜は、アンモニア=2000cc/min ,窒素=1000cc/min ,酸素=300cc/min を流して、850℃,60分間酸窒化することにより形成した。本図より、Si酸窒化膜中の窒素は膜中にほぼ均一に分布しており、酸化と窒化が同時に進行していることが分かる。この膜中の数%の窒素により、熱処理雰囲気中に水蒸気が存在しても酸化が抑制され、低濃度Si基板のドライ酸化と同等または、それ以下の酸化速度となる。
【0015】また、硼素,燐,砒素,ゲルマニウム等の不純物は、アンモニア雰囲気中で熱処理することにより容易に窒化物を形成する。窒化物となった不純物を含んだSiO2 膜は、耐フッ酸性が大きく、通常の窒素雰囲気でアニールした膜のエッチング速度に比べ、約1/10にまで小さくすることができる。
【0016】図22にアンモニアを含んだ雰囲気中で熱処理したBPSG膜の熱処理温度依存性を示した。このように熱処理温度を変えることにより、BPSG膜のエッチング速度を制御することができる。例えば、950℃で熱処理した場合、熱酸化法で形成したSiO2 膜と同等のエッチング速度まで小さくすることが可能となる。
【0017】なお、アンモニアは可燃性のガスであるため、支然性ガスと混合して用いる場合はアンモニアが爆発しない範囲内で使用するように注意しなければならない。具体的には、アニール雰囲気中のアンモニア濃度は87%以上の濃度範囲で使用するようにした方が良い。
【0018】
【実施例】
〈実施例1〉以下、図1〜図4を用いて本発明の第1の実施例としてダイナミック型ランダムアクセスメモリ(以下DRAM)の製造方法について説明する。
【0019】まず、P型(100),10Ω・cmの単結晶Si基板101上に周知の選択酸化法により素子分離酸化膜102を形成する。本実施例では、1000℃のウェット酸化法により450nmのSiO2 膜102を形成した。次に、850℃のウェット酸化法により能動素子領域に20nmのプレ酸化膜を形成した後(図示せず)、イオン打込み法により、しきい値調整用の硼素(B)をプレ酸化膜直下に注入する。続いて、SiO2 膜をフッ酸水溶液で除去した後、850℃のウェット酸化法により10nmのゲート酸化膜103を形成する。次に、LP−CVD法によりリンを含んだ150nmの多結晶Si膜、および150nmのCVD−SiO2 膜105を順次堆積する。
【0020】本実施例では、リンドープ多結晶Si膜の形成にSiH4ガスとPH3ガスを用い、温度600℃,圧力50Paの条件で形成を行い、膜中のリン濃度を1×1020個/cm3 とした。続いて、周知のリソグラフィおよびドライエッチング技術によりCVD−SiO2 膜105,リンドープ多結晶Si膜を順次エッチングしてゲート電極104を形成する。この後、ゲート電極104をマスクとして、ソース,ドレインとなる領域に砒素(As)をイオン注入し、850℃,15分の窒素アニールを行い拡散層106(a),106(b)を形成する。続いて、LP−CVD法により150nmのSiO2 膜107を堆積した後、異方性ドライエッチング法によりCVD−SiO2 膜107をエッチングしてゲート電極104側壁に側壁絶縁膜107を形成する。次に、LP−CVD法により50nmのSiO2 膜108を堆積した後、リソグラフィおよびドライエッチング法により、ビット線109(b)を接続する拡散層106(a)上のCVD−SiO2 膜108をエッチングして拡散層106(a)表面を露出させる(図2)。
【0021】次に、表面の洗浄を行った後、LP−CVD法によりビット線109となる500nmのリンドープ多結晶Si膜を堆積する。本実施例では、膜中のリン濃度を3×1020個/cm3 とした。次に、ドライエッチング法によりリンドープ多結晶Si膜を250nmエッチバックして表面の平坦化を行った後、LP−CVD法により250nmのSiO2 膜110を堆積する。続いて、リソグラフィおよびドライエッチング技術により、CVD−SiO2 膜110,リンドープ多結晶Si膜を順次エッチングしてビット線109を形成する。次に、LP−CVD法により150nmのSiO2 膜111を堆積した後、異方性ドライエッチング法で全面エッチバックを行い、ビット線109(b)側壁部に側壁絶縁膜111を形成する。次に、リソグラフィおよびドライエッチング法によりスイッチングトランジスタのもう一方の拡散層106(b)上のSiO2 膜108をエッチングして拡散層106(b)表面を露出させる。この後、露出した拡散層106(b)表面を洗浄し、リンを含んだ多結晶Si膜をLP−CVD法により400nm堆積する。次に、リンドープ多結晶Si膜をパターンニングして蓄積電極112を形成する。続いて、蓄積電極112の表面の自然酸化膜を除去した後(図示せず)、800℃のアンモニア雰囲気中で熱処理を行い蓄積電極112表面に約1nmの熱窒化Si膜113(a)を形成する。この後、LP−CVD法により5nmのSi34膜113(b)を堆積してキャパシタ絶縁膜113(a),113(b)とする。本実施例では、Si34膜113(b)の形成にSiH2Cl2(ジクロルシラン)ガスとNH3(アンモニア)ガスを用い、温度650℃,圧力80Paの条件で形成を行った(図3)。
【0022】次に、LP−CVD法によりプレート電極114となる100nmのリンドープ多結晶Si膜を形成する。この後、LP−CVD法により50nmのSiO2膜115、および500nmのBPSG膜116(a)を順次堆積する。本実施例では、SiO2 膜115の形成にTEOS(Si(OC254)、とO2ガスを用い、温度700℃,圧力150Paの条件で形成を行った。また、BPSG膜116(a)の形成にはTEOS(Si(OC25)4),TMOB(B(OCH3)3),PH3、およびO2ガスを用い、温度620℃,圧力150Paの条件で形成を行った。また、BPSG膜116(a)中のリン,ボロン濃度をそれぞれ4mol%,18mol% とした(図4)。
【0023】次に、800℃のアンモニアと水蒸気雰囲気中でBPSG膜116(a)のリフローを行い窒素を含んだBPSG膜116(b)を形成する。本実施例では、以下の手順によりBPSG膜116(a)のリフローを行った。まず単独排気設備を有した縦型の拡散炉に、N2 ガスを5000cc/min 流しながらウエハを挿入する。ウエハの挿入が終了した時点で、N2 を1000cc/min 、およびアンモニアを3000cc/min 流す。約1分後、N2ガスのラインに300cc/minのO2 を流す。アンモニアとN2 雰囲気中にO2 を流すことにより水蒸気が発生し、炉内はアンモニア,窒素、および水蒸気雰囲気になる。この状態で15分間熱処理した後、アンモニアとO2を停め、N2を7000cc流し炉内を5分間パージする。このように、アンモニアと水蒸気雰囲気中で熱処理することにより、下地のプレート電極114(リンドープ多結晶Si膜114)を殆んど酸化することなく低温でBPSG膜116(a)をリフローさせることが出来る。本実施例では、熱処理により、プレート電極114表面に3nmの酸窒化膜117が形成される程度で、プレート電極114形状に変化は見られなかった。
【0024】また、本発明ではアンモニアの流量に対するO2 流量、つまり、アンモニア雰囲気中の水分濃度を制御することにより、Si膜の酸化量、およびリフロー角度を制御することが出来る。BPSG膜116のリフロー角度は、酸素の流量が増加するに伴い大きくなる、つまり、流動しやすくなる。本実施例では、アンモニア,窒素、および酸素流量をそれぞれ、3000cc/min ,1000cc/min ,300cc/min としたが、アンモニア中の酸素濃度が18%以下の範囲であれば、安全上特に問題は無い。
【0025】また、本実施例では、BPSG膜のリフローについて記述したが、P,B,As、およびGeのうちの何れかの不純物、又は二つ以上の不純物を添加したSiO2 膜(シリケートグラス)でも同様の結果が得られた。
【0026】次に、この方法でBPSG膜116のリフローを行い表面の平坦化を行った後、リソグラフィおよびドライエッチング法により、所定の部分にコンタクトホールを設ける(図示せず)。最後に、アルミニウム(Al)/チタンナイトライド(TiN)積層配線118を所定の形状に形成し、本実施例の半導体装置の製造を終了する(図1)。
【0027】本実施例によればSi34膜堆積等の工程を追加することなく、BPSG膜等の流動絶縁膜を低温でリフローできるので、より微細な素子を歩留り良く形成することが可能となる。
【0028】また、本実施例ではDRAMの応用例を記述したが、その他の半導体LSIの製造プロセスに適用しても同様の結果が得られる。
【0029】〈実施例2〉次に、図5ないし図8を用いて本発明の第2の実施例としてトレンチアイソレーションの形成方法について説明する。
【0030】まず、P型(100),10Ω・cmの単結晶Si基板201上に熱酸化法により20nmのSiO2 膜202を形成する。続いて、LP−CVD法により、100nmのSi34膜203を堆積した後、リゾグラフィおよびドライエッチング技術により、Si34膜203,SiO2 膜202、およびSi基板201をエッチングしてSi基板201中に溝204を形成する。本実施例では、溝204の最小幅を500nm、深さを3μmとした(図5)。
【0031】次に、熱酸化法により溝204内を酸化して、50nmのSiO2 膜205を形成した後、LP−CVD法により500nmのBPSG膜206を堆積する。本実施例では、BPSG膜206の形成に、TEOS(Si(OC254),TMOB(B(OCH3)3),PH3、およびO2ガスを用い、温度620℃,圧力150Paの条件で形成を行った。また、膜中のリン,ボロン濃度をそれぞれ4mol% ,12mol% とした。
【0032】本実施例で形成したBPSG膜206は、従来のSiH4−PH3−B26−O2 系で形成した膜に比べ段差被覆性が極めて良く、垂直に形成された深い溝204内であっても僅かにボイド207が発生する程度で堆積できる。
【0033】次に、実施例1に記載したように、アンモニアと窒素および水蒸気雰囲気中でBPSG膜206のリフローを行う。ここでは、アンモニア流量を3000cc/min 、窒素流量を1000cc/min 、酸素流量を200cc/min およびリフロー温度を900℃とした。この熱処理により、BPSG膜206の表面は平坦化され、溝内のボイド207も消滅する。また、過飽和に存在するアンモニアによりBPSG膜206、および溝204内のSiO2 膜205の窒化が起こる。このため、BPSG膜206は窒素を含んだBPSG膜208に、また、アンモニアは溝204内のSiO2膜205にも拡散していくため、溝204内のSiO2膜205は窒素を含んだSiO2 膜209になる。一方、能動素子領域のSi基板201表面はSi34膜203で覆われているため窒化されない。次に、ドライエッチング法で、窒素含有BPSG膜208をSi34膜203表面が露出するまでエッチバックする(図中の破線の部分まで)。この時、窒素含有BPSG膜208表面がSi基板201表面より下にならないようにエッチングする(図7)。
【0034】続いて、能動素子領域を覆っているSi34膜203の除去を行い、溝204の埋め込みを終了する(図8)。
【0035】通常、Si34膜のエッチングには、熱リン酸によるウェットエッチング、またはドライエッチング法の何れかが用いられる。窒素雰囲気で熱処理しただけの従来のBPSG膜は、熱リン酸によるウェットエッチング速度が非常に速くSi34膜を除去する際に、溝内に予め埋め込んだBPSG膜がエッチングされ消滅するという問題が有った。しかし、本実施例で形成した窒素を含んだBPSG膜は、膜が窒化されているためエッチング速度が非常に遅く、従来の膜に比べエッチング速度を1/5〜1/10まで小さくできる。そのため、Si34膜の除去工程でもBPSG膜のエッチングを抑えることができ、溝内に埋込絶縁物として残存させることが可能になった。
【0036】BPSG膜のウェットエッチング速度と膜中の窒素濃度の関係をSIMSにより測定した。測定した試料は、アンモニア流量を2000cc/min ,窒素流量を1000cc/min 一定とし、酸素流量100cc/min 〜500cc/min ,窒化温度600℃〜1000℃の範囲でそれぞれ測定した。この結果、膜中の窒素濃度は酸素流量よりも窒化温度に強く依存し、約1%〜約15%程度の窒素が含まれていることが分かった。ウェットエッチング速度も窒素含有量約1%程度から変化があり、約15%以上では飽和状態であった。
【0037】本実施例ではBPSG膜リフローにアンモニア,窒素,酸素を用いたが、40℃〜90℃程度の純水中を通した窒素とアンモニアを用いても同様の結果が得られた。
【0038】また、本実施例では、BPSG膜をトレンチアイソレーションの埋込絶縁膜として用いたが、P,B,As、およびGeのうちの何れかの不純物、又は二つ以上の不純物を添加したSiO2 膜(シリケートグラス)を用いても同様の結果が得られた。
【0039】〈実施例3〉次に、本発明をMOSLSIのトレンチアイソレーション用埋め込み絶縁膜に適用した実施例について説明する。
【0040】実施例2と同様に、ホトレジストパターンをマスクとして、100nmのSi34膜303,20nmのSiO2 膜302、およびSi基板301をエッチングしてSi溝304を形成する。本実施例では、Si溝304の幅を0.3μm、深さを0.4μmとした(図9)。
【0041】次に、熱酸化法でSi溝304内に40nmのSiO2 膜305(a)を形成した後、斜めイオン打込み法によりSi溝304側壁部、および底部にチャネルストッパとなるボロンを注入する(図10)。
【0042】続いて、LP−CVD法により100nmのBPSG膜306(a)を堆積した後、900℃のアンモニア−水蒸気雰囲気中でBPSG膜306(a)を熱処理し、溝304内に窒素を含んだBPSG膜306(b)を流し込む(図11)。
【0043】次に、LP−CVD法により300nmのBPSG膜306(a)を堆積した後、950℃のアンモニア−水蒸気雰囲気中でBPSG膜306(a)を熱処理し、表面を平坦化すると同時に溝304内を窒素を含んだBPSG膜306(b)で完全に埋め込む(図12)。このように、2回に分けてBPSG膜の窒化を行うことで、BPSG膜全体を十分に窒化することができる。
【0044】発明者の実験によれば、BPSG膜の窒化効果は、約600℃から始まり、約950℃程度で飽和した。600℃未満の熱処理ではウェットエッチング速度に変化はなく、また950℃を超える温度で熱処理してもウェットエッチング速度はそれ以上小さくならなかった。従って、BPSGの窒化ないし酸窒化温度は、600℃〜950℃の範囲で行うことが好ましい。
【0045】次に、ドライエッチング法により、窒素含有BPSG膜306(b)をエッチバック(図12中の破線の部分まで)してSi34膜303表面を露出させる。続いて、ドライエッチング法によりSi34膜303を除去した後、しきい値調整用の砒素(As)をSi基板中に打ち込む。次に、希フッ酸水溶液によりSi基板301表面のSiO2 膜302を除去する(図13)。本実施例では、Si基板301上のSiO2 膜302を希フッ酸水溶液により除去したが、フッ酸緩衝液(HF/NH4F)を用いてもよい。
【0046】次に、ゲート酸化膜307となる10nmのSiO2 膜307を850℃のウェット酸化法で形成した後、リンを1×1020個/cm3 含んだ多結晶Si膜308をLP−CVD法により150nm堆積する(図14)。
【0047】この際、埋め込み絶縁膜として窒素雰囲気で熱処理した従来のBPSG膜を用いれば、フッ酸水溶液に対するエッチングレートが非常に大きいため、Si基板上のSiO2 膜の除去やゲート電極形成前の洗浄等の工程で溝内のBPSG膜が大幅にエッチングされてしまう。しかし、本発明による窒素含有BPSG膜306(b)のウェットエッチングレートは、従来のBPSG膜に比べ非常に小さいため、Si溝304のエッジ等に急峻な段差が生じることは無い。
【0048】次に、リソグラフィおよびドライエッチング法により、リンドープ多結晶Si膜308をパターンニングしてゲート電極308を形成する。続いて、ゲート電極308をマスクとしてソース,ドレインとなる領域に、Asのイオン注入した後、850℃の窒素雰囲気中で熱処理を行い拡散層309を形成する(図15)。
【0049】次に、LP−CVD法により300nmのSiO2 膜310を堆積する。続いて、リソグラフィおよびドライエッチング法により、CVD−SiO2 膜310の所望の領域をエッチングして拡散層309上部にコンタクトホール311を設ける。次に、スパッタ法により100nmのチタンナイトライド(TiN)、および500nmのアルミニウム(Al)を堆積した後、所定の形状にパターンニングし積層配線を形成する。この後、450℃,30分のH2 アニールを行い、本発明の半導体装置の製造を終了する(図16)。
【0050】本実施例によれば、BPSG等の不純物を含んだ流動絶縁膜をトレンチアイソレーションの埋込絶縁膜として用いても、洗浄工程等のウェットエッチングによる膜減りを極めて小さくできる。これにより、配線形成工程の歩留まりが飛躍的に向上する。
【0051】
【発明の効果】本発明によれば、製造工程を増やすことなくBPSG膜のリフロー温度を約50℃低温化することが可能となる。
【0052】また、従来法に比べウェットエッチング速度を極めて小さくすることができるので、トレンチアイソレーションの埋込絶縁膜として用いることができる。




 

 


     NEWS
会社検索順位 特許の出願数の順位が発表

URL変更
平成6年
平成7年
平成8年
平成9年
平成10年
平成11年
平成12年
平成13年


 
   お問い合わせ info@patentjp.com patentjp.com   Copyright 2007-2013