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発明の名称 変圧器巻線
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開平6−151206
公開日 平成6年(1994)5月31日
出願番号 特願平4−300790
出願日 平成4年(1992)11月11日
代理人 【弁理士】
【氏名又は名称】小川 勝男
発明者 坂元 健
要約 目的
小型化を狙った超々高圧変圧器の折流板を有する巻線において、折流区下方部の水平ダクトの低流量域の流量増大を図り、巻線の局部過熱を防止と温度上昇の低減を図る。

構成
巻線の折流区4の下方部に位置する水平スペーサ6を、冷却媒体の入口側垂直ダクト7bに突き出させ、その部分に高さ方向に対して円周方向に交互に拡大部6aを設ける。さらに、折流区下方部の円板巻線の複数個のターン間にターン間間隙材9を挿入し、ターン間間隙10を設ける。
特許請求の範囲
【請求項1】鉄心の周りに円板巻線からなる電圧の異なる巻線を同心的に複数配置し、前記円板巻線を軸方向に複数の折流区に分割する折流板を挿入した巻線において、前記各折流区の下方部に位置する水平スペーサの、入口側垂直ダクトに突き出た部分に、高さ方向に対して円周方向に交互に拡大部を設け、前記各折流区の下方部に位置する前記円板巻線の複数のターン間に、間隙材を挿入し、軸方向の間隙を設けたことを特徴とする変圧器巻線。
【請求項2】請求項1において、前記各折流区の下方部に位置する前記水平スペーサの、前記入口側垂直ダクトに突き出た部分に、高さ方向にたいして円周方向に交互に拡大部を設けた変圧器巻線。
【請求項3】請求項1において、損失の大きな前記円板巻線のターン間に、半径方向に複数個の間隙を設けた変圧器巻線。
【請求項4】請求項1において、前記各折流区の下方部の前記円板巻線が接する入口側垂直スペーサに、高さ方向にたいして円周方向に交互にコイル高さと同程度の高さの円周方向に伸びる抵抗体を設けた変圧器巻線。
発明の詳細な説明
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、変圧器巻線の冷却性能を向上させる構造に関係し、特に、超々高圧変圧器を小型化する際の巻線の温度上昇低減と局部過熱防止構造に関する。
【0002】
【従来の技術】近年の都市部の電力需要増大の傾向に伴い、超々高圧(以下UHVと略す)送電の必要性が高まっている。UHV送電には大容量のUHV変圧器が必要であるが、UHV変圧器は山間部に設置される場合が多く、これを設置点まで鉄道により輸送する場合には、小型化しその寸法を車両限界内に納める必要がある。従来大容量変圧器では、一般に、巻線内の漂遊損を低減するため、巻線素線に銅線を捩った転移電線を採用しているが、転移電線を用いると、巻線の寸法が大きくなり、変圧器の大きさを車両限界内に納めることが困難になる。UHV変圧器では高電圧のため素線に巻く絶縁紙の厚さを厚くして絶縁強化を図る必要があり、この変圧器を小型化するには、巻線素線を平角線にし巻線の寸法を縮小する必要がある。平角線にすると、特に、巻線の上下端部の漂遊損が増加し、巻線素線の温度上昇が大きくなる可能性がある。また巻線は、円板巻線にする場合が多く、その高さ方向に複数枚の折流板を挿入して折流区を形成するが、冷却媒体である変圧器油の水平ダクトでの流れは、折流区内の上方部で多量の冷却媒体が流れ、折流区入口付近(下方部)では流量が少なく、巻線素線の温度上昇が高くなる傾向にある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、UHV変圧器巻線の、特に損失の大きいコイルの温度上昇を低減し局部過熱を防止する巻線構造を提供することにある。また、他の目的は折流区内の冷却媒体流量分布を改善し温度上昇の均一化を図ることにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】折流板を設けた巻線の、折流区下方部の水平ダクトでの流量を増大させるため、水平スペーサを、冷却媒体の入口側垂直ダクトに突き出させ、その部分の円周方向の幅を高さ方向に対して円周方向に交互に拡大部を設ける。或いは、折流区下方部の円板巻線に接する部分の垂直スペーサに、高さ方向に対して円周方向に交互に抵抗体を設ける。さらに、折流区入口付近(下方部)の円板巻線、あるいは損失の大きな円板巻線の複数個のターン間に間隙材を挿入し、軸方向の間隙を設ける。
【0005】
【作用】折流区の下方部で、入口側垂直ダクトに突き出た幅広の水平スペーサにより、入口側垂直ダクトを上昇する冷却媒体の流れに抵抗が生じ、抵抗が生じた水平スペーサの上流側(下方部)にある水平ダクトへ冷却媒体が多く流れるようになる。また、入口側の垂直ダクトを形成する垂直スペーサの幅の拡大(流路断面積の縮小)により、同様の効果を示すため、その上流側にある水平ダクトへ冷却媒体が多く流れる。この効果に加え、折流区下方部の円板巻線のターン間に設けられた複数の間隙に冷却媒体が流れることにより、その間隙に接する素線の冷却面積が増大し、その素線、あるいはその円板巻線の冷却が促進され、温度上昇が低下する。
【0006】
【実施例】本発明による実施例を図1及び図2により説明する。図1は、巻線の折流区下部付近の部分斜視図、図2aは巻線の折流区下端から第1番目のコイルの上面の平面図、図2bは、折流区下端から第2番目のコイルの上面の平面図である。図1及び図2において、1は巻線素線で、導体2が絶縁紙3により被覆されている。4は冷却媒体の半径方向の流れの向きを折流区ごとに変える折流板、5a,5bは絶縁筒、6は水平ダクト11を形成する水平スペーサで、円周方向に数十個所設置されている。7a,7bは垂直ダクトであるが、6aは入口側垂直ダクト(ここでは7b)に突き出た水平スペーサ拡大部である。なお、図2a,図2bに示すように、折流区下方部において、水平スペーサ拡大部6aは、高さ方向に対しては円周方向に交互に、入口側垂直ダクト7bに配設される。また、8a,8bは垂直スペーサ、9はターン間間隙材、10はターン間間隙、12は折流区入口である。ターン間間隙材9は、図3に示すように、薄い板状の絶縁板材9aに、コイル高さと同程度の長さの絶縁性材料の棒状支持材9bが一定の間隔をおいて付けられており、素線を巻くときに素線とともに巻かれて円板巻線を構成し、巻線ターン間に間隙10を形成する。
【0007】なお、図4に、折流区入口が巻線の内側にある場合の水平スペーサを示すが、この場合も水平スペーサ拡大部6bを高さ方向に対しては円周方向に交互に設けて、垂直ダクト7aを流れる冷却媒体に抵抗を与える。
【0008】このような構成の巻線で、冷却媒体は、折流区入口12を通ってその上部の折流区に入り、入口側垂直ダクト7bを上昇し、各水平ダクト11へ分岐される。ここで、その折流区で、下から第2番目の水平ダクトを形成する水平スペーサ6の、入口側垂直ダクト7bに突き出た部分や水平スペーサ拡大部6aにより、冷却媒体の流れが抵抗を受け、その上流側(ここでは第1番目)の水平ダクトに多くの冷却媒体が流れることになる。また、その上方の、第3番目の水平ダクトにある水平スペーサ6や水平スペーサ拡大部6aの抵抗により、第2番目の水平ダクトへの流量が増大する。なお、水平スペーサ拡大部6aは、円周方向に交互に設けられているため、入口側垂直ダクト7bを流れる冷却媒体は新たな抵抗を受けることになり、水平ダクト11へ流れやすくなる。
【0009】さらに、本実施例では、折流区下方部のコイルのターン間に半径方向に複数個所、間隙材9を挿入しているため、水平ダクトへ分岐した冷却媒体の一部は、ターン間に形成された各間隙10を上方に流れ、各間隙10に面する巻線素線1を冷却する。本発明を、例えば1折流区当たり10段のコイルがある巻線に実施した場合の巻線内流動・冷却特性の説明図を図5に示す。ターン間間隙は下方の5段のコイルに設けた場合の例である。図5には、1折流区内の巻線断面と、水平ダクト内の冷却媒体の流速、及び各コイルの平均温度上昇を示す。流速と温度上昇を示す線のうち、破線は従来構造の場合で、水平ダクト内の流速は、折流区の下方部で小さく、上方部で大きい。それに対応して、コイルの平均温度上昇は、下方部で高く、上方部で低い。一方、実線で示した本発明の場合は、水平スペーサ拡大部の抵抗のため、折流区下方部の水平ダクト内の流速が増加し、そのかわり折流区上方部の流速は低下している。また、コイルの平均温度上昇は、折流区下方部で低くなっており、効果が表われている。また、図6には、ターン間間隙を設けた場合のコイルの半径方向の温度上昇分布を示す。図5の場合と同様に、破線は従来例の場合で、実線が本発明を実施した場合である。ターン間間隙のある位置では、間隙に面する素線が良く冷却されるため、その近辺の素線も冷却され、コイル全体として、温度上昇は小さくなっている。
【0010】本発明による他の実施例を図7により説明する。図7は、折流区下方部の円板巻線に接する部分の垂直スペーサ8bに、高さ方向に対して円周方向に交互にコイル高さと同程度の垂直ダクト抵抗体8cを設けたものである。本実施例では、折流区下端部から第1段目のコイルに相当する垂直ダクト抵抗体8cにより、冷却媒体が流れの抵抗を受けて第1番目の水平ダクトに多くの流量が流れる。以下、第2段目以降のコイルに相当する垂直ダクト抵抗体8cによっても同様の効果が期待できる。
【0011】
【発明の効果】本発明によれば、折流区の下方部で、入口側垂直ダクトに突き出た水平スペーサ拡大部により、入口側垂直ダクトの流路が狭まり、入口側垂直ダクトを上昇する冷却媒体が抵抗を受け、抵抗となる水平スペーサの上流側(下方部)にある水平ダクトへ冷却媒体が多く流れる。このため、水平ダクト内の流速が増加し、素線の温度上昇が低下する。また、入口側の垂直スペーサに付けた垂直ダクト抵抗体によっても、同様の効果を示すため、その上流側(下方部)にある水平ダクトへ冷却媒体が多く流れる。さらに、この効果に加え、折流区下方部のコイルのターン間に設けられた間隙にも冷却媒体が流れることにより、その間隙に接する素線の冷却面積が増加し、またその素線に隣あう素線も冷却が促進され、温度上昇が低下する。これらのことにより、巻線素線の局部過熱を防止することが出来る。




 

 


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