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発明の名称 走査電子顕微鏡
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開平6−150865
公開日 平成6年(1994)5月31日
出願番号 特願平4−294805
出願日 平成4年(1992)11月4日
代理人 【弁理士】
【氏名又は名称】筒井 大和
発明者 山田 悟
要約 目的
過剰な電子線照射による試料の損傷を最小限に止めることができるようにする。

構成
試料5に一次電子線2を走査コイル4で走査しながら照射し、その際に生じる二次電子、反射電子などを検出器7で検出し、この検出信号に基づいて像コントラストに基づく画像をディスプレイ装置9に表示する走査電子顕微鏡で、一次電子線2の走査速度を検出器7の検出信号量を積分器14で積分し、その結果に基づいて走査速度制御器15により走査コイル4を制御する。
特許請求の範囲
【請求項1】 試料に一次電子線を走査手段で走査しながら照射し、その際に生じる二次電子、反射電子などを検出器で検出し、この検出信号に基づいて像コントラストに基づく画像を表示し或いは印刷を行う走査電子顕微鏡であって、前記検出器の検出信号量に応じて前記一次電子線の走査速度を変化させる制御手段を設けたことを特徴とする走査電子顕微鏡。
【請求項2】 前記制御手段は、前記信号量が或る一定値に到達するのに要する時間を測定する積分手段と、この積分手段の出力信号に基づいて前記走査手段を制御する走査速度制御手段とを設けたことを特徴とする請求項1記載の走査電子顕微鏡。
【請求項3】 前記積分手段による積分出力に対し、その逆数をとる演算手段を設け、その出力に基づいて前記表示或いは印刷を行うことを特徴とする請求項2記載の走査電子顕微鏡。
発明の詳細な説明
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は顕微鏡に関する技術、特に、半導体デバイスなどの観察のための走査電子顕微鏡に用いて効果のある技術に関するものである。
【0002】
【従来の技術】図4は従来の走査電子顕微鏡の一例を示す構成図である。
【0003】一次電子線2を放出する電子銃1は、筐体3(内部が真空雰囲気にされる)の天井部に取り付けられ、その一次電子線2の通路に沿って走査コイル4が配設され、一次電子の到達先には試料5が配設され、この試料5はテーブル6上に載置される。
【0004】また、筐体3の側壁には、試料5からの信号10を検出する検出器7が取り付けられている。検出器7には増幅器8が接続され、この増幅器8にはディスプレイ装置9が接続されている。
【0005】以上の構成において、電子銃1から発せられた一次電子線2は、試料5に照射されるが、その際、走査コイル4の作る磁界によって偏向され、一次電子線2は試料5上を一定速度で走査するようになる。この走査によって、試料5からは一次電子線2によって励起された信号10が放出される。
【0006】この信号10は、二次電子、反射電子、X線、カソードルミネセンスなどであり、検出器7で検出されて電気信号に変えられ、さらに増幅器8によって像コントラストが形成されるレベルにまで増幅される。さらにディスプレイ装置9によりディスプレイに表示するための信号に処理され、ディスプレイ画面上に試料5の表面形状に応じた画像(例えば、明部と暗部をコントラストで区別した白黒画像)が表示される。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明者の検討によれば、絶縁物が表面に形成された試料に一次電子線を照射し、その二次電子などを検出して画像として表示する従来技術は、画像の中でコントラストの高い部分は信号量が多く、コントラストの低い部分は信号量が減り、これに伴ってS/N比(信号対ノイズ比)が悪くなるという問題がある。
【0008】図5は増幅器8から得られる像コントラストの生成を示す説明図である。
【0009】図示のように、試料5に穴11(例えば、コンタクトホール)が形成されている場合、穴11の部分は他の部分に対し、像コントラスト(信号量)及びS/N比が小さくなる。この場合、S/N比は低下せずに一定であることが望ましいのであるが、信号量に依存し、この信号量の低下に伴って小さくなる。
【0010】また、図6は走査電子顕微鏡で絶縁物の試料を走査した際に生じる帯電の様子を示す断面図である。
【0011】試料5が半導体素子の場合、基板12上に絶縁物13が形成されており、この絶縁物13内に穴11が形成されている。このような試料5に対し、その表面に電子銃1によって一次電子線2を照射すると、絶縁物13が負に帯電される。この帯電により、穴11の深い部分へ照射された電子は内部に閉じ込められ、外にでることができない。このため、信号量が減り、コントラストは小さくなる。
【0012】例えば、半導体デバイスの製造工程におけるコンタクトホール底のレジスト残渣を検査しようとする場合、絶縁物のチャージアップが発生し、コントラスト及びS/N比が小さくなり、見たい部分が見え難くなる。
【0013】この場合、コントラストの低い部分において十分なS/N比を得ようとすると、コントラストの高い部分には必要以上の電子線照射を行うことになり、この結果、試料のチャージアップなどの電子線損傷を引き起こすことになる。
【0014】そこで、本発明の目的は、過剰な電子線照射による試料の損傷を最小限にとどめ、S/N比の低下を防止することのできる技術を提供することにある。
【0015】本発明の前記ならびにその他の目的と新規な特徴は、本明細書の記述及び添付図面から明らかになるであろう。
【0016】
【課題を解決するための手段】本願において開示される発明のうち、代表的なものの概要を簡単に説明すれば、以下の通りである。
【0017】すなわち、試料に一次電子線を走査手段で走査しながら照射し、その際に生じる二次電子、反射電子などを検出器で検出し、この検出信号に基づいて像コントラストに基づく画像を表示し或いは印刷を行う走査電子顕微鏡であって、前記検出器の検出信号量に応じて前記一次電子線の走査速度を変化させる制御手段を設けるようにしている。
【0018】
【作用】上記した手段によれば、検出信号の明るい部分(信号量が多い部分)に対しては走査速度を速くして電子線照射量を少なくし、逆に、検出信号の暗い部分(信号量が少ない部分)に対しては走査速度を遅くして電子線照射量を多くし、検出信号の明るい部分に帯電が生じにくいようにする。これにより、S/N比が一定になり、従来はハレーションのために観察の難しかったコントラストの大きい試料の観察も容易に行えるようになるとともに、過剰な電子線照射による試料の損傷を最小限に止めることが可能になる。
【0019】
【実施例】図1は本発明による走査電子顕微鏡の一実施例を示す構成図である。なお、図1においては、図4に示したと同一であるものには同一引用数字を用いたので、ここでは重複する説明を省略する。
【0020】本実施例は、増幅器8に積分器14を接続し、この積分器14と走査コイル4の間に走査速度制御器15を接続し、さらに積分器14とディスプレイ装置9の間に演算部16を接続したところに特徴がある。
【0021】積分器14は、信号量が或る一定値に達するのに要する時間(以下、積分時間という)を測定する。この積分時間は、穴11のような暗いときには長くなり、絶縁物13表面のように明るいときには短くなるように積分することで得られる。これにより、一次電子線2の照射部の明暗状態が検出できたことになる。
【0022】積分器14によって得られた積分時間に対して、走査速度制御器15は積分時間が長いときには走査速度を遅くし、積分時間が短いときには走査速度を早くするように走査コイル4を制御することで、試料5上の全ての場所から放出される信号量を同一にすることができる。
【0023】この結果、図2に示すように、照射電荷量は像コントラストの低い部分、すなわち絶縁物13の部分ほど低くなり、図3に示すように、絶縁物13の部分は帯電が生じ難くなり、穴11内の電子は外部に飛び出し、検出器7によって検出できるようになる。これにより、図2に示すようにS/N(信号量の平方根)比を一定にしながら、十分なコントラスト(=積分時間)を得ることができる。
【0024】そして、図2に示すように、コントラストの形は従来とは逆(穴11の部分が絶縁物13部分より高くなる)になるため、積分器14の出力信号を演算部16により穴11の部分のコントラストが絶縁物13の部分より低くなるように処理し、ディスプレイ装置9の画面に現れる画像が、従来と同様の現れかたになるようにしている。
【0025】以上、本発明者によってなされた発明を実施例に基づき具体的に説明したが、本発明は前記実施例に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能であることは言うまでもない。
【0026】例えば、前記実施例では、積分器14による積分時間に応じて走査速度を制御するものとしたが、電子銃1による〔照射時間/画素〕を制御してもよい。
【0027】また、前記実施例においては、走査画像をディスプレイに表示するものとしたが、さらにプリンタで印刷を行うようにしてもよい。
【0028】
【発明の効果】本願において開示される発明のうち、代表的なものによって得られる効果を簡単に説明すれば、下記の通りである。
【0029】すなわち、試料に一次電子線を走査手段で走査しながら照射し、その際に生じる二次電子、反射電子などを検出器で検出し、この検出信号に基づいて像コントラストに基づく画像を表示し或いは印刷を行う走査電子顕微鏡であって、前記検出器の検出信号量に応じて前記一次電子線の走査速度を変化させる制御手段を設けるようにしたので、S/N比が一定になり、従来はハレーションのために観察の難しかったコントラストの大きい試料の観察も容易に行えるようになるとともに、過剰な電子線照射による試料の損傷を最小限に抑制することが可能になる。




 

 


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