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発明の名称 荷電粒子ビーム集束装置及びこれを用いたブラウン管用電子銃
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開平6−150845
公開日 平成6年(1994)5月31日
出願番号 特願平4−296785
出願日 平成4年(1992)11月6日
代理人 【弁理士】
【氏名又は名称】小川 勝男
発明者 樋口 佳也 / 小瀬 洋一
要約 目的


構成
電子銃が内蔵されているブラウン管ネック部にソレノイドコイル等の磁場発生装置を装着し、プリフォーカスレンズ1及び主レンズ2をそれぞれレーストラック状のアパーチャを持つレンズで構成してRGBの3本のビーム3を一つの集束レンズで集束させる。このとき、各レンズ1,2は縦方向にしか集束力を持たないが、印加磁場によってビーム断面を回転することにより、縦横両方向にビームを集束させる。
特許請求の範囲
【請求項1】荷電粒子ビームを一方向に集束させる複数の集束レンズと、前記集束レンズの近傍に荷電粒子の飛行方向に平行な磁場を印加する磁場発生装置とを設け、第一の集束レンズによってビーム断面内の一方向に集束され、前記ビーム断面内でこの方向とは垂直な方向に発散する前記荷電粒子ビームを、前記磁場発生装置により前記荷電粒子ビームに印加した磁場によって、前記荷電粒子ビームの進行に伴って前記荷電粒子ビームの発散方向を前記ビーム断面内において回転し、この発散方向が第二の集束レンズの集束方向と一致するようにしたことを特徴とする荷電粒子ビーム集束装置。
【請求項2】ブラウン管用電子銃において、電子銃の近傍に電子ビームの軌道方向と平行に磁場を印加する装置を設け、特定方向に発散する前記電子ビームのビーム断面を前記印加磁場によって回転させ、前記電子ビームのビーム断面形状をビームの進行に伴って回転変換することを特徴とするブラウン管用電子銃。
【請求項3】請求項1において、前記磁場発生装置と前記集束レンズとを備えるカラーブラウン管電子銃の第一の集束レンズの機能をもつ一つづきの開孔電極内に赤,緑,青の蛍光体発光を分担する3本の電子ビームを通過させて前記3本の電子ビームをまとめて一方向に集束し、その後、前記磁場発生装置によりビームに印加した磁場によって前記電子ビームの発散方向をビーム断面内で回転し、回転した前記電子ビームの発散方向とレンズの集束方向とが一致する第二の集束レンズを用いて、再び一方向に、電子ビーム全体を集束させる荷電粒子ビーム集束装置。
【請求項4】請求項3において、赤,緑,青の蛍光体発光を分担する3本の電子銃が一平面上に並ぶブラウン管電子銃に、前記磁場発生装置と、一つづきの開孔電極による集束レンズとを設け、第一の集束レンズによって3本の電子ビームをまとめて3本の電子銃が並ぶ平面に垂直な方向に集束し、その後、前記磁場発生装置によりビームに印加した磁場によって前記電子ビームの発散方向をビーム断面内で回転し、回転した前記電子ビームの発散方向が3本の電子銃が並ぶ平面に垂直な方向になるようにし、前記第二の集束レンズを用いて、このそれぞれの電子ビームを再び3本の電子銃が並ぶ平面に垂直な方向に集束させ、前記電子ビーム全体を集束させる荷電粒子ビーム集束装置。
【請求項5】請求項4において、前記ブラウン管のネック部内における3本の電子銃が並ぶ平面に垂直な方向の裕度を用い、一つづきの開孔電極による集束レンズを、前記3本の電子銃が並ぶ平面に垂直な方向に開孔径を拡大して実効レンズ径を拡大し、収差を低減したブラウン管用電子銃。
発明の詳細な説明
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、荷電粒子ビーム集束装置に係り、特に、インライン型カラーブラウン管電子銃のビーム集束レンズにおいてブラウン管ネック径とビーム間隔とを拡大することなく、RGBに対応する3本の電子銃のレンズ口径をそれぞれ拡大するビーム集束装置及びこれを用いた電子銃に関する。
【0002】
【従来の技術】近年カラーブラウン管の高画質化が求められているが、特に大型管の高画質化のためには、蛍光面におけるビームスポット径の縮小が必要である。ビームスポット径を縮小させるには、電子銃の集束レンズの収差低減が最も効果がある。集束レンズの収差を低減するには、レンズ口径を拡大すれば良いことが理論的には知られている。しかし、図2に示すように、レンズ口径8を拡大するには、ビーム間隔9を広げることが必要であり、これはブラウン管のネック径7を増大させることを意味する。ビーム間隔が広がるとコンバーゼンスがとりにくくなるという問題が発生し、また、ブラウン管のネック径が増大すると偏向コイルを強化することが必要になる。この問題は図2に示すような現在の主流となった3本の電子銃がネック部6内で一列に並ぶインライン型カラーブラウン管4で特に著しい。従って、インライン型カラーブラウン管においてレンズ口径8を拡大することには限界がある。
【0003】このような背景のもとに、ビーム間隔及びネック径を広げることなく集束レンズの口径を実効的に拡大する手法がこれまで考案されてきた。
【0004】例えば、特開昭58−103752号公報に記載されているカラー受像管電子銃の主レンズでは、図3(a)に示すような楕円形状の開孔形状をもつEAアパーチャ型レンズ10を用いて縦径を拡大し、横方向は隣接する電子銃同士の電界の干渉を利用して、実効的なレンズ径の拡大を図っている。この場合、横方向と比較して縦方向の焦点距離が長くなるので、縦方向だけの集束に効くレーストラック型レンズ11によりこれを補正する。図3(b)はこのレンズ系と等価な光学レンズ12及び13を示したものである。この方法の問題点は横方向のレンズ口径の拡大が充分でなく、また複雑な非軸対称電極形状の微妙な差異が縦横の集束特性等を大きく変動させる等、設計最適化上の困難も大きい。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、ブラウン管ネック径を増大させることなく、集束レンズの実効レンズ径を飛躍的に拡大し、横方向のレンズ口径が不十分な点、及び形状最適化が困難な点を解決することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記課題は、以下に示す手段により実現する。
【0007】(1)電子銃部に電子の軌道方向と平行に磁場を印加する。
【0008】(2)プリフォーカスレンズ及び主レンズを縦方向のみ集束力を持たせたレーストラック型大口径レンズで構成する。
【0009】(3)プリフォーカスレンズを出たビームのビーム断面を印加した磁場のローレンツ力によって回転させ、横長の断面を縦長の断面にする。
【0010】(4)このときビーム断面が縦長の状態で主レンズに入射するよう印加磁場及びレンズ間隔を決めておく。
【0011】
【作用】本発明の作用を図1から図7を用いて説明する。通常ブラウン管用電子銃はプリフォーカスレンズ1と主レンズ2との組合せで構成される。これを等価な光学レンズで示したものが図4である。インライン型カラーブラウン管では図4のように3本の電子銃が一平面上に並べられる。収差を低減するにはレンズ口径を拡大すれば良いことが知られているが、ビーム間隔及びネック径を拡大させずにレンズ口径を拡大することには、限界があることが図2及び図4からすぐにわかる。
【0012】そこで3本の電子銃に独立なレンズを供することを止め、一つのレンズで3本のビームを一緒に集束させることを考える。しかし、3本のビームを水平に並べた状態では、両端の二つのビームが中心ビームの方向に曲げられてしまう。
【0013】ところが今、水平方向には集束力を持たない垂直方向専用の集束レンズを用いるなら、両端の二つのビームが中心ビームの方向に曲げられることなく、一つのレンズで集束させることができる。これを等価な光学レンズ系で示したのが図5である。
【0014】ブラウン管のネック部の断面は円形であるから、3本のビームを水平に並べた場合、垂直方向には裕度があることがわかる。従って、垂直方向にはレンズ口径を拡大することができる。しかし、図5に示すように、このままでは水平方向に集束力を持たせられないため、水平方向には広がったビームになってしまう。そこで、図6に示すように、ネック部にソレノイドコイル14を装着し、電子銃部にビーム進行方向に平行に磁場を印加する。プリフォーカスレンズで縦方向に集束力を受けたビームは、図7に示すように、引出し電極のレンズ効果及び空間電荷効果等により水平方向の発散速度17を持つ。プリフォーカスレンズを出たビームは、この水平方向速度成分が印加磁場16によるローレンツ力18を受けるため、図7に示すように、ビーム断面15が回転し始める。図1に示すように、主レンズに入射するまでに4分の1回転すれば、主レンズには縦長のビームとなって入射する。主レンズでは、再び、垂直方向に集束力を受けるから、結果的に縦横両方の集束力を受けることになり、図1に示すようにビーム全体が集束する。
【0015】
【実施例】本発明の一実施例を以下に説明する。図1に示した等価光学系は、実際の電子レンズでは図8に示すようなレーストラック型の電極となる。まず、一般的な電子銃のパラメータを用いてビーム断面の回転について数値検討した結果を図9を用いて以下に示す。
【0016】バイポテンシャル型の電子銃ではプリフォーカスレンズ通過時に8000eV程度の運動エネルギを有している。これは電子の速度にして5.3×107m/sec 程度である。このとき引出し電極のレンズ効果及び空間電荷効果等の影響により、ビームは外向きの発散角を持つ。発散方向の速度成分は主速度の10分の1程度あり、この発散方向の速度成分がローレンツ力を生みビーム断面が回転する。ビーム断面が4分の1回転するのに必要な磁場強度を次に評価する。プリフォーカスレンズと主レンズとの間の距離が30mmであるとすると、主速度成分と発散方向の速度成分との関係から円軌道18上を約3mm回ることになる。図9のようにビーム断面が4分の1回転するには、それぞれの軌道が約2分の1回転すれば良いことがわかる。最初のビーム断面の長半径19が1mm程度であれば、図9から回転半径20もほぼ1mm程度であればよいことがわかる。回転速度vが5×106m/secで回転半径rが1mmとなるような磁場強度Bは次式で計算でき、Bは140Gauss 程度となる。この程度の磁場はソレノイド型のコイルにより容易に発生することができる。
【0017】
【数1】
B=mv/(2er) …(数1)
ここでmは電子の質量、eは素電荷である。
【0018】本発明を実施する際の問題はソレノイドコイル14から外部に漏れる漏れ磁場22がビーム軌道に悪影響を及ぼす可能性である。この問題は次のように解決される。
【0019】図10に示すように、ソレノイドコイル14の軌道方向前方には偏向磁石のポールピース21がある。ソレノイドコイル14から発生する漏れ磁場22はその大部分が透磁率の高いポールピース21を貫通するため、軌道の通過する空間にはほとんど漏れださない。わずかに漏れる磁場があったとしても、図10に示すようにその磁力線はほぼ軌道に沿う方向であるため、ローレンツ力が働かず軌道にはほとんど影響を与えない。
【0020】
【発明の効果】本発明による集束装置を用いれば、インライン型カラーブラウン管電子銃においてネック径を増大させることなく大口径レンズが使用できるようになる。その結果、収差が低減できスクリーンスポット径を縮小して画質を向上できる。




 

 


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