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発明の名称 封止方法
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開平6−140522
公開日 平成6年(1994)5月20日
出願番号 特願平4−288322
出願日 平成4年(1992)10月27日
代理人 【弁理士】
【氏名又は名称】秋田 収喜
発明者 神田 廣造 / 白井 貢
要約 目的
接合される部材間の気密を確実に保持でき、しかも接合材料であるろう材の飛散を確実に防止すること。

構成
少なくとも2つの部材を押付けることによって接合部内側に形成される空間を気密封止する際に、ハンダ等のろう材を溶融した後、一つの部材の封止合わせ面を他の部材の封止合わせ面に対し、所定角度傾斜した状態から押付けを開始し、最終的に全面が平行状態になるように傾斜角度を徐々に減少させながら押付ける。
特許請求の範囲
【請求項1】 少なくとも2つの部材が接合される部分に予め供給しておいたハンダ等のろう材を溶融した後、前記部材を押付けることによって接合部内側に形成される空間を気密封止する方法において、前記ろう材を溶融した後、一つの部材の封止合わせ面を他の部材の封止合わせ面に対し、所定角度傾斜した状態から押付けを開始し、最終的に全面が平行状態になるように傾斜角度を徐々に減少させながら押付けることを特徴とする封止方法。
【請求項2】 少なくとも2つの部材が接合される部分に予め供給しておいたハンダ等のろう材を溶融した後、前記部材を押付けることによって接合部内側に形成される空間を気密封止する方法において、前記ろう材を溶融した後、一つの部材の封止合わせ面を他の部材の封止合わせ面に対し、所定角度傾斜した状態から押付けを開始し、最終的に全面が平行状態になるように傾斜角度を徐々に減少させながら押付けた後、2つの部材外圧を所定量を上昇させることを特徴とする封止方法。
発明の詳細な説明
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、例えば電子計算機等の一般電子機器に使用されている電子回路部品等をハンダ等の低融点ろう材によって接合し、接合部内部空間を気密封止する封止方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、電子計算機等に使用されている電子回路部品は図7の断面図に示すように、例えばAl23やSiC材等からなるiC(集積回路)18を多数実装したAl23やムライト材等からなるセラミック基板1に対し、冷却の面から該iC18より発生する熱を除去するための銅合金等からなる放冷部品19を設け、更に該放冷部品19を支持し、かつiC18の周囲の雰囲気を不活性で且つ伝熱効果のあるHe等のガス雰囲気にするために、四面が囲われた例えば銅合金やAlN等の材料からなるキャップ2をハンダ15によって押付け接合し、iC18の周囲がHe等のガス雰囲気に維持されるように気密封止してなる電子回路部品がある。
【0003】このような電子回路部品において、セラミック基板1とキャップ2とをハンダ15によって押付接合する場合、従来においては、気密性を重視するため、セラミック基板1およびキャップ2の両方とも、その向い合わす面にSn−Pb材等の低融点ろう材からなるハンダ15を拡散可能とするメタライズ処理を予め施しておき、そこにハンダ15を付着させ、その後、カーボンヒータ等により全体を加熱し、ハンダ15が安定して溶けた所定の温度状態で、セラミック基板1の押上げ、またはキャップ2の押下げによってハンダ15を共に接合させることによりiC18の周囲がHe等のガス雰囲気に維持されるように気密封止するという封止方法を実施していた。
【0004】この場合、キャップ2の内側天井面から垂設した放冷部品19とiC18とを互に接触させ、iC18より発せられた熱を放冷部品19を介してキャップ2に伝達し、さらにキャップ2水冷や空冷等の強制冷却手段によって冷却するようにしている。
【0005】また、ハンダ15の形状コントロールについては、ハンダ量のコントロール、メタライズ形状押付後の圧力調整等によって対処している。
【0006】なお、関連する技術を記載した文献として、IBM Journal「1982年1月No1」がある。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記した従来の封止方法では、セラミック基板1のハンダ15とキャップ2のハンダ15との押付け開始位置から押付け終了位置までの過程において、図8に示すように、押付けが進むに従ってキャップ2の内圧P3が徐々に上昇するのに対し、キャップ2の外圧P2は一定になっているため、押付けの最終時点で、セラミック基板1とキャップ2の向い合わせ面に存在していたハンダ15が外側に押出されて「ふくれハンダ」20となり、その向い合わせ面のハンダが殆どなくなるという現象が生じる。すると、向い合わせ面では僅かな厚みのハンダで接合された状態になるので、製品として出荷し実際に動作させた場合、熱ストレスが向い合わせ面に加わり、この向い合わせ面のハンダにクラックが生じ、キャップ内部の気密が破壊してしまうという問題があった。
【0008】また、押付け途中において、ハンダ15が外側に押出されると、接合部で保持しきれないハンダ21が外部へ飛散し、基板1の外周部分に形成されている電源パターン等に付着し、電気的な短絡事故を起こすという問題があった。
【0009】この場合、内圧P3に対し、封止直後に外圧P2を所定量上昇させて外側に突出したハンダ21を内側に戻す方法が考えられるが、セラミック基板1とキャップ2の押付途中において互いのハンダ15が封止されるタイミングが不確定のため、最終押付位置での内圧P3が不均一となり、外圧を所定量上昇させたのみでは、封止形状が様々となり、結局、キャップ2の下面のハンダ15がなくなるという問題が発生する。
【0010】本発明の第1の目的は、接合される部材間の気密を確実に保持でき、しかも接合材料であるろう材の飛散を防止することができる封止方法を提供することである。
【0011】また、本発明の第2の目的は、接合される部材間の気密を長時間確実に保持するために接合部のろう材の断面形状を適切なものにすることができる封止方法を提供することである。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記第1の目的を達成するために本発明は、少なくとも2つの部材が接合される部分に予め供給しておいたハンダ等のろう材を溶融した後、前記部材を押付けることによって接合部内側に形成される空間を気密封止する方法において、前記ろう材を溶融した後、一つの部材の封止合わせ面を他の部材の封止合わせ面に対し、所定角度傾斜した状態から押付けを開始し、最終的に全面が平行状態になるように傾斜角度を徐々に減少させながら押付けるようにした。
【0013】また、上記第2の目的を達成するために本発明は、少なくとも2つの部材が接合される部分に予め供給しておいたハンダ等のろう材を溶融した後、前記部材を押付けることによって接合部内側に形成される空間を気密封止する方法において、前記ろう材を溶融した後、一つの部材の封止合わせ面を他の部材の封止合わせ面に対し、所定角度傾斜した状態から押付けを開始し、最終的に全面が平行状態になるように傾斜角度を徐々に減少させながら押付けた後、2つの部材外圧を所定量を上昇させるようにした。
【0014】
【作用】上記手段によれば、ろう材を溶融した後、少なくとも1つの部材を他の部材の合わせ面に対し傾けて押付けることにより、合わせ面に存在している溶融ハンダのうち未だ接触状態となっていない溶融ハンダが接触部分の表面張力により接触部分方向へ引き寄せられる。そこで、この状態から1つの部材を他の部材に対して傾斜角度が徐々に平行になるように押し付けて行くと、接触部分に引き寄せられたハンダは非接触部分方向に押し出されながら合わせ面を接合して行く。
【0015】従って、2つの部材は一端部から他端部方向に徐々に接合されることになる。すなわち、2つの部材は、その接合面が全て同じタイミングで接合されることはない。これにより、最終押付け位置までの過程において部材内部の圧力上昇が少なくなり、接合部のろう材料の飛散を防止し、かつ部材間の機密を確実に保持できるようになる。
【0016】また、表面張力によるろう材の動きを期待できない場合でも、ろう材の完全接着から最終押付け位置までに及ぶ圧力上昇分をほぼ1/2に減少させることができるので、封止直後に部材外部から加える外圧の追従制御が容易になり、この追従制御によって、すなわち最終的に全面が平行状態になるように傾斜角度を徐々に減少させながら押付けた後、2つの部材外圧を所定量を上昇させる制御を行うことによって封止断面形状を適切なものにすることができる。
【0017】
【実施例】以下、本発明を図示する実施例に基づいて詳細に説明する。
【0018】図1は本発明の封止方法を実施する機構の一実施例を示す一部断面構成図であり、部材としてのA23やムライト材等からなるプリント基板1とAlNや42アロイ等の金属からなるキャップ2には、互いの接合面にハンダ接続可能な予備のハンダ15が施されている。
【0019】この場合、プリント基板1とキャップ2は予備のハンダ15が溶融状態の時、互いに接続されないように所定の間隔に保持されている。
【0020】また、プリント基板1とキャップ2の周囲には、カーボン等のヒータ5からの熱を均一化し、部材(プリント基板1とキャップ2)に伝達するためと機械的保護するための銅合金等からなるキャップ保護治具3および基板保護治具4を備えている。
【0021】さらに、セラミック基板1とキャップ2の封止後、セラミック基板1とキャップ2の外側からHe等のガスにより圧力を上昇するためチャンバー6を具備している。
【0022】セラミック基板1の下方には、上方に突出した左右2対の部材接触部11を持つ押付機構7が設けられている。この押付機構7の部材接触部11は、図示右側の部材接触部11の高さがyだけ高く、基板保護治具4を上方に押し上げる際に、基板保護治具4の図示右側を先に押し上げ、セラミック基板1をキャップ2に対し、所定角度傾斜した状態から押し付けることが可能なようになっている。
【0023】この場合、部材接触部11は、図2に示すように、軸方向に伸縮可能なバネ12を有し、更に基板保護治具3を位置決めできるように先端に突出した針状の部材位置決め部13を有している。
【0024】また、基板保護治具4とキャップ保護治具3とは、図3に示すように、傾き押付け時において昇降動作が可能であり、位置決めできるようなピン9と位置決め穴10を具備している。
【0025】この場合、ピン9と位置決め穴10の設置方向は問わない。また、押付機構7の部材接触部11は複数個必要であるが、4コーナーでなくてもよく、形状も問わない。さらに、左右の部材接触部11の高さの差yもセラミック基板1が傾くことが可能であればよく、方向性は問わない。
【0026】次に、動作について説明する前にハンダ15が変化する原因を図4で説明しておくと、セラミック基板1及びキャップ2の予備ハンダ15がヒータ5により溶融した後、押付けられる際、押付け途中において一旦予備のハンダ15同士が接続された状態から更に押付けられ最終位置となった時、図4(a)に示す元々の圧力Pは更に押付けられ内容積が少なくなったことにより、図4(b)に示すように、△P分だけ上昇し、ハンダ15を外側に押し出し、ハンダの飛散を招く。
【0027】従って、この押出されたハンダ15を内側に戻すため部材1,2の外側に△P分だけの圧力をかけて元に戻すことが必要になる。但し、△Pは変動し易く、後から所定の△P分だけ戻しても形状が定まらない特徴をもっているので、圧力制御は容易ではない。
【0028】これに対し、本発明においては、上記のような機構により、セラミック基板1とキャップ2を接合する際、図5に示すような工程で接合する。なお図5は、図6に示すセラミック基板1およびキャップ2のハンダ面をAA部分で切断した場合の断面を示すものである。
【0029】まず、ハンダ15を溶融させた後、図5(a)のセラミック基板1とキャップ2の接合面が所定角度傾斜した初期状態から基板保護治具4を押付機構7によって上方に押し上げ、(b)のように2つの接合面の一端(図示右側端部)を接触させる。
【0030】すると、接合面に存在している溶融ハンダ15のうち未だ接触状態となっていない溶融ハンダ15が接触部分の表面張力により、図5(c)のように接触部分方向へ引き寄せられる。そこで、この状態から押付機構7を徐々に押し上げると、2対の部材接触部11のうち右側の部材接触部11の上昇が抑制され、左側の部材接触部11のみが上昇するため、基板保護治具4は傾斜角度が徐々に小さくなる格好で上昇し、最終的には平行状態となる。
【0031】セラミック基板1も同様にして状態が変化するため、図5(c)の接触部分に引き寄せられたハンダ15は非接触部分方向に押し出されながら合わせ面を接合して行く。
【0032】そして、接合面が平行状態となったならば、押し付けを終了する。この場合、押し付け終了位置では、2対の部材接触部11の押し付け力が同一になるようにバネ12の定数が設定され、左右両端での接合力が均一になるようにしてある。
【0033】従って、セラミック基板1とキャップ2は一端部から他端部方向に徐々に接合されることになる。すなわち、セラミック基板1とキャップ2は、その接合面が全て同じタイミングで接合されることはない。これにより、最終押付け位置までの過程において部材内部の圧力上昇が起こるのは、2つの接合面が接着したタイミング以降であり、この直前までは内圧と外圧とは同じであり、かつその間は一端に引き寄せられたハンダ15によって内容積が少なくなっているので、内圧の上昇は少なくなる。
【0034】この結果、接合部は図5(d)のような断面形状となったうえ、ハンダ15の飛散を防止し、かつ部材間の機密を確実に保持できるようになる。
【0035】また、表面張力によるハンダ15の移動を期待できない場合でも、ハンダ15の完全接着から最終押付け位置までに及ぶ圧力上昇分をほぼ1/2に減少させることができるので、すなわち内容積の変化をほぼ1/2に減少させることができるので、封止直後に外部から加える外圧の追従制御が容易になり、この追従制御によって、すなわち最終的に全面が平行状態になるように押付けた後、2つの部材外圧を所定量を上昇させる制御を行うことによって、封止断面形状をさらに適切なものにすることができる。
【0036】この場合、外圧はバラトロンやピラニン等の圧力センサを使用し、Heガスを所定量供給することにより上昇させることができる。
【0037】なお、上記実施例においては、セラミック基板を上昇させているが、キャップを下降させるようにしてもよい。
【0038】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、少なくとも2つの部材を押付けることによって接合部内側に形成される空間を気密封止する際に、ハンダ等のろう材を溶融した後、一つの部材の封止合わせ面を他の部材の封止合わせ面に対し、所定角度傾斜した状態から押付けを開始し、最終的に全面が平行状態になるように傾斜角度を徐々に減少させながら押付けるようにしたので、接合される部材間の気密を確実に保持でき、しかも接合材料であるろう材の飛散を確実に防止することができる。
【0039】また、最終的に全面が平行状態になるように傾斜角度を徐々に減少させながら押付けた後、2つの部材外圧を所定量を上昇させるようにしたので、接合部のろう材の断面形状を適切なものにすることができるといった効果がある。




 

 


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