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発明の名称 投写形ブラウン管
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開平6−139968
公開日 平成6年(1994)5月20日
出願番号 特願平4−288392
出願日 平成4年(1992)10月27日
代理人 【弁理士】
【氏名又は名称】小川 勝男
発明者 大沢 通孝 / 渡邊 敏光 / 吉田 隆彦 / 浅野 哲夫
要約 目的
本発明はブラウン管を用いた投写型ディスプレイに関するもので、特にコントラストを向上させて高画質化を実現するものを提供する。

構成
投写ブラウン管のフェースプレートパネルの光透過率を減少させてパネルガラス端面、レンズの入射面・出射面で生ずる反射光を吸収しコントラストを向上させる。
特許請求の範囲
【請求項1】ブラウン管の蛍光面が単一、あるいは複数の曲率を有し、蛍光面中央部が周辺部よりも電子銃側に近づいている形状を有しており、蛍光面の映像を投写レンズでスクリーンに拡大投影する投写形ディスプレイにおいて、ブラウン管蛍光膜の付いているフェースプレートガラスを光透過率の低いものとしたことを特徴とする投写形ブラウン管。
【請求項2】請求項1記載のブラウン管フェースプレートに光の波長選択性を持たせたことを特徴とする投写形ブラウン管。
【請求項3】投写型ブラウン管において、ガラスバルブ内壁面を光の吸収率の高い物質で覆ったことを特徴とする投写型ブラウン管。
発明の詳細な説明
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、投写形ブラウン管と投写レンズを用いた投写形ディスプレイ、投写形テレビに利用できるものに関する。
【0002】
【従来の技術】従来のブラウン管と投写光学系においては、発表文献(テレビジョン学会技術報告:Vol.14, No.66, pp.39-44, CE'90-79 (Nov.1990))に示すように、蛍光体の出力光の一部が投写レンズの入射側レンズに反射し、それがまた蛍光面に戻り、画面の黒の部分を明るくし画面のコントラストを低下させていた。これを改善するため、文献にもあるように、種々の試みがなされ成果を上げてきているが、高画質への要求はさらに強くさらなる改良がのぞまれている。
【0003】一方、蛍光体から発する色の純度を上げるために、投写レンズの入射側レンズに色素を着色し光学フィルターを形成したものや、ブラウン管とレンズの間に封入される冷却液に着色したもの(特開昭60−41741号公報、実開昭57−180957号公報など)が実用化されている。これらの方式のうちで、前者の入射レンズに着色したものは、レンズの透過率が若干低下するため、このレンズの出射面で反射する不要光に対しては効果が有る。しかしながら、後者の冷却液に着色する方式では、投射レンズの入射側レンズの入射面が平面であればよいが、ブラウン管フェースプレート側に凸の形状のレンズの場合、中央部は冷却液の厚さが薄く周辺部では厚くなってしまう。このため、着色された冷却液の透過率が100%でない場合には、画面周辺部での光の減衰量が大きくなり、ただでさえ少ない周辺部の光量がさらに少なくなり、スクリーン上では画面周辺部が非常に暗くなってしまう。入射レンズの入射面が平面の場合、レンズの全面にわたり明るいレンズを実現し、セットのコンパクト化のために投射距離を短くしようとする際に不利になると同時に、冷却のための液量もあまり増加できない。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明では、上記の点を考慮し、画面周辺部の光量を失うことなく、従来の投写光学系の特長をそのまま活かす形でコントラストの向上を図った投写光学系を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】反射光を低減するための手段として、光の経路に光が減衰する領域を設ければよいことは知られている。本発明は、この原理を応用したものである。蛍光面の塗布されるフェースプレートの形状が、電子銃側に凸である場合、このフェースプレートの光の透過率を低減することで、不要反射光を低減しコントラストの向上を図ることが出来る。
【0006】コントラスト改善のもう一つの手段として、投写管内面の黒色化がある。投写管は通常蛍光膜の電子銃側は光の反射と導電性を考慮しアルミニウム薄膜によるメタルバックが施されている。投写管の場合は、ブラウン管製法上このアルミニウム薄膜がブラウン管のガラスバルブ内に広く付着している。メタルバックを通り抜けた光は、バルブ内面のアルミ薄膜で反射され再び蛍光体に戻っており、これもコントラストの低下に作用していた。そこで、本発明では、このアルミ薄膜の上に光をよく吸収する黒色カーボン等の物質を付着させることによりコントラストを改善するものである。
【0007】
【作用】ブラウン管フェースプレートの光透過率を80%とすると、蛍光体からの出力光は80%となるが、反射光はフェースプレートに入り蛍光体で反射され再びフェースプレートを通過するので、反射光の強さは0.82=0.64倍となる。このように、フェースプレートの透過率を考慮しない従来方式に比べ、反射光は大幅に減衰し、コントラストの高い映像が実現できる。
【0008】一方、画面周辺部は、フェースプレートのガラスの厚さが中央部よりも薄くなっているため、蛍光体の出力光の減衰は小さく従来問題となった画面周辺光量の低下は軽減される。反面、反射光に対する効果も少なくなるが、周辺部に戻った反射光はもともと強度的に小さくなっており、コントラスト低下に与える影響は小さい。
【0009】前述のように蛍光膜の裏にあるメタルバックを通過した光は、ブラウン管ガラスバルブ内面についているカーボン膜に吸収されるため、コントラストの改善が図られる。
【0010】
【実施例】図1は本発明の構成を示す図である。図1において、1はブラウン管フェースプレート(光透過率を考慮したのの)、2は蛍光体(蛍光面)、3は冷却液、4は投写レンズ、5は投写レンズの入射レンズを示す。6は電子ビーム、7は出力光、8は反射光を示す。ここで、コントラスト向上効果をさらに増加させるためには、5の入射レンズに着色レンズを用いればよい。以下、図1を用いて本発明の原理を示す。電子ビーム6によって励起された蛍光体は、蛍光体特有のスペクトルを持つ光を発する。この光は、ブラウン管フェースプレートを通し冷却液3を通りレンズ4の入射レンズ5に入射する。冷却液3は、フェースプレートの冷却だけでなくフェースプレート1と入射レンズ5と屈折率の近い液体を使い、フェースプレート1と冷却液3の境界面、冷却液3と入射レンズ5の境界面での反射を低減させている。ブラウン管とレンズの間に屈折率の近い物質を充填する上記の液冷直結方式によりコントラスト特性は飛躍的に向上した。しかしながら、高画質化の要求も急速に高まりコントラスト特性のさらなる向上が求められてきている。この要求を満たすには、図1に示す不要反射光8のさらなる低減が必要となる。そこで、本発明においてはブラウン管フェースプレート1に光透過率の小さなものを用いた。この発明の原理は、光透過率の低い物質の中を反射光を2回通すことにより、この効果は前記のようになり、透過率を80%とすると、1次反射光は本発明を適用しない場合の64%となる。同様に、フェースプレート1の光透過率を70%とすると、1次反射光の強さは、本発明を用いない場合に比べ0.72=0.49、すなわち49%となる。2次反射に至っては0.492=0.24、すなわち24%となりほぼ無視できる値となる。この透過率は、画面輝度とコントラスト特性の両者を考慮し決めればよい。
【0011】以上の説明は、光の減衰特性が光の波長によらずに一定として述べたものであるが、フェースプレート1に波長選択性の物質を混入することにより、出力光の純度を上げることができる。とくに、発光スペクトルで視感度の高い黄色から赤色方向の成分が混入する緑蛍光体では、効果が大きい。この時、緑のメインスペクトル成分の透過率を70〜80%としておけば前記の作用が働き不要反射光の低減が図られる。このような光学特性の1例を図2に示す。図中9はフェースプレートの光透過率を示し、10は緑蛍光体の発光スペクトルの1例を示す。同様な考えは、特開昭59−112545号公報にも示されているが、ブラウン管のフェースプレートが平面の場合であり、曲率を持った場合については考慮されていなかった。
【0012】図3は本発明の他の実施例を示す。図中図1と同じものは同一番号を付けた。ここで11は光透過率を制御するフィルタを示す。このフィルタによっても反射光の強度が低減できる。しかしながら、図1に示す構成と比較すると、フェースプレート1の内部で反射する成分については効果がない。また、蛍光面から発する光に対し場所によらず一様な減衰特性を示す。最も、フィルタ11の特性をフェースプレートの中央部では減衰量を大きくし、周辺にいくに従い小さくすれば周辺光量の低下は防げる。
【0013】図4は本発明の他の実施例を示すものである。図1に述べた実施例と既存の技術を組み合わせたものである。すなわち、フェースプレート1は波長の全帯域に対して同一の減衰量を持っていてもよいし、波長選択性の特性を持ったものであってもよい。ここでは、冷却液3と入射レンズ5の光透過率をコントロールすることを特徴としている。図4では、光透過率をコントロールする要素を3つのブロックに分けているため、特性の微妙なコントロールが可能となる。以下、詳細に説明する。ブラウン管フェースプレート1の曲率に代表される形状は、光学系の一部として設計されているもので、光学特性が最適になるように決定される。このため、フェースプレートの光減衰量が厚さに反比例する場合、コントラスト特性、周辺光量特性との兼合が最適化されない可能性もある。この時、冷却液の光減衰量が液厚に比例するものとすると、周辺部では液厚が大きくなり、光の減衰量は大きくなる。すなわち、フェースプレート1の周辺部における光減衰量が少ない場合に、冷却液の光透過率はフェースプレートの光透過率とは独立に設定できるため、トータルの光透過率をコントロールすることで最適に調整できる。
【0014】入射レンズ5は、従来、色純度を向上させるために波長選択性を持つ色素で着色したののを使用している。
【0015】図5は、図1の構造を持つ光学系に於て、本発明を適用しない場合の不要光による迷光のパターンの一例を示したもので、この迷光がコントラストの低下を招く。図5において、13はウインドウパターンを示し、14は不要光による迷光パターンを示す。14の迷光によるパターンの輝度は、ウインドウパターンの輝度の増加にともない増加する。一般画像では、この迷光が他の映像の上に光学的にかぶさる形となり、黒の浮いたコントラストの悪い映像が再現される。従来、文献にも示されているように、入射レンズ5の曲率や入射レンズ5とブラウン管フェースプレート1との距離を最適化する、あるいは、入射レンズ5の出射面側にマルチコーティングを施す、などで対応してきたが、これらは直接不要光のエネルギーを低減するものではなかった。このため、コントラストの改善効果は、あるレベルから大きな伸びが期待できなくなる。
【0016】図6は、コントラストを改善するもう1つの手段を示すものである。図中、16はアルミニウム薄膜によるメタルバックを示し、17はカーボン膜などのような光吸収物質を示し、ブラウン管ガラスバルブ内面に付着している。17のカーボン膜は、16のメタルバックの蛍光面と反対側の面にも付着させるとさらに効果は上がるが、電子ビーム6の吸収も大きくなり注意が必要である。
【0017】
【発明の効果】図1に示す投写光学系はスクリーン上での像面湾曲歪みを低減し、蛍光面周辺部の光を効率良くレンズに取り込むために蛍光面は電子銃側に凸の大きな曲率を持っている。すなわち、フェースプレートのガラスの厚さは、中央部で厚く周辺部で薄い構造となっている。光透過率をフェースプレートの厚みに反比例させると、中央部では光の減衰量が大きく周辺部では小さい。このため、周辺部での光量低下が小さいので本発明を用いることにより画面周辺部が暗くなるということはない。むしろ、中央部が暗くなるため、従来の投写型ディスプレイの欠点であった画面中央部が異常に明るい問題が緩和され、見やすい映像が実現できる。画面中央部における透過率の低下は、中央部付近の反射光強度が最も大きいため、出力光の低減効果以上に反射光の低減効果も大きくコントラストの向上に大きな効果があり画質向上に貢献する。
【0018】本発明により、投写型テレビの欠点であった黒の部分が浮いてくるという問題が大幅に改善される。さらに、本発明とスクリーンの黒色化(光透過率の低減)を組み合わせることにより、コントラストの改善はさらに大きくなる。本発明、スクリーンの黒色化は、いずれも画面の輝度を低減させるが、現流投写型テレビは視野角を直視テレビ(ブラウン管の発光を直接みるタイプのテレビ)並に欲張らなければ十分な画面輝度がえられており、画面輝度の低減は実用上大きな問題とはならない。むしろ、画質向上には、不要光を抑えたコントラストの改善の方がはるかに効果的である。




 

 


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