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発明の名称 含浸形カソード構体の製造方法
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開平6−139927
公開日 平成6年(1994)5月20日
出願番号 特願平4−286068
出願日 平成4年(1992)10月23日
代理人 【弁理士】
【氏名又は名称】中村 純之助
発明者 ▲高▼倉 博 / 竹田 義治 / 野中 育光 / 河野 隆
要約 目的
信頼性を向上し、製造コストを安価にする。

構成
プレス成形によりフレア7bを有する有底カップ7を作製し、2本の線4を有底カップ7とスリーブ5との間で十字に交差させた上で、線4、有底カップ7、スリーブ5を抵抗溶接などで一体固着したのち、湿水素ガス雰囲気中で熱処理を行ない、ペレット8を有底カップ7内に加圧挿入し、下部ロッド15にスリーブ5等の組立部品を装着し、上部ロッド14で加圧することにより、可動ブレード13で有底カップ7のフレア7bをしごき、フレア7bをペレット8側に変形させる。
特許請求の範囲
【請求項1】多孔質体高融点金属からなる基体にアルカリ土類金属酸化物からなる電子線放射物質を含浸させたペレットを高融点金属からなる有底カップに格納した含浸形カソード構体を製造する方法において、上記有底カップの縁部にフレアを設け、上記有底カップ内に上記ペレットを挿入したのち、上記フレアを上記ペレット側に変形させることを特徴とする含浸形カソード構体の製造方法。
発明の詳細な説明
【0001】
【産業上の利用分野】この発明はカラー陰極線管等の陰極線管に用いられる含浸形カソード構体の製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】陰極線管の効率や寿命を左右する重要な構成部品にカソードがあるが、カソードの中でも含浸形カソードは高電流密度が得られ、長寿命が期待できることから、含浸形カソードがカラー陰極線管、テレビジョン用撮像管などのカソードとして注目されている。
【0003】この含浸形カソードは使用時にカソード温度を900〜1000℃程度にする必要があるから、熱効率の向上や室温から約1000℃までの熱サイクルによる変形や剥離、脱落の防止などに対して種々の工夫がなされている。
【0004】図3は含浸形カソード構体を示す断面図である。図に示すように、Fe−Niからなる支持体1に結晶化ガラス2を介してFe−Ni−Coからなるアイレット3が取り付けられ、アイレット3にRe(レニウム)−Wからなる2本の線4の端部が取り付けられ、線4にMoからなる有底のスリーブ5が取り付けられ、スリーブ5内にカソード加熱用のヒータ6が設けられ、線4にMoからなる有底カップ7が取り付けられ、有底カップ7内に多孔質体Wからなる基体にアルカリ土類金属酸化物からなる電子線放射物質を含浸させたペレット8が格納されている。
【0005】従来の含浸形カソード構体の製造方法(特公昭61−7697号公報)においては、まず図4(a)に示すように、ダイ9の開口部にMo板7aを載置し、Mo板7a上にペレット8を載置し、つぎに図4(b)に示すように、上部ロッド10、下部ロッド11でMo板7a、ペレット8を挾んだ状態で、Mo板7a、ペレット8を紙面下方に押すことにより、ペレット8をプランジャとしてMo板7aをプレス成形して有底カップ7とし、つぎに図4(c)に示すように、上部ロッド10、下部ロッド11を上方に移動して、有底カップ7に収納されたペレット8を上昇する。
【0006】また、従来の他の含浸形カソード構体の製造方法(特開昭63−76227号公報)においては、図5に示すように、Mo−Ru合金からなるろう材12によって有底カップ7とペレット8とをろう付接合する。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかし、図4で説明した含浸形カソード構体の製造方法においては、ペレット8をプランジャとしてプレス成形するから、ペレット8の電子放射物質が汚染され、しかもペレット8のW多孔質体の表面の孔が潰れるから、電子放射特性が著しく劣化し、信頼性が低い。
【0008】また、図5で説明した含浸形カソード構体の製造方法においては、ろう付接合する際に2000℃を越える高温処理を行なうから、Moが粗大結晶化を起こし、有底カップ7が脆くなり、含浸形カソード構体製作中、陰極線管使用中にペレット8が剥離、部分脱落等を起こすので、信頼性が低く、また2000℃を越える高温処理を行なうための加熱装置が必要であるから、製造コストが高価である。
【0009】この発明は上述の課題を解決するためになされたもので、信頼性が高く、製造コストが安価である含浸形カソード構体の製造方法を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】この目的を達成するため、この発明においては、多孔質体高融点金属からなる基体にアルカリ土類金属酸化物からなる電子線放射物質を含浸させたペレットを高融点金属からなる有底カップに格納した含浸形カソード構体を製造する方法において、上記有底カップの縁部にフレアを設け、上記有底カップ内に上記ペレットを挿入したのち、上記フレアを上記ペレット側に変形させる。
【0011】
【作用】この含浸形カソード構体の製造方法においては、ペレットをプランジャとしてプレス成形しないから、ペレットの電子放射物質が汚染されることがなく、しかもペレットの基体の表面の孔が潰れることがなく、また高温処理を行なわないから、高融点金属が粗大結晶化を起こすことがなく、しかも高温処理を行なうための加熱装置が必要でない。
【0012】
【実施例】図1によってこの発明に係る含浸形カソード構体の製造方法を説明する。まず、平均粒径6μmのW粉末を外径約1.2mm、厚さ約0.5mmの円柱状にプレス成形したのち、真空中で1900℃以上の高温で焼結して、多孔質体Wからなる基体を作製する。この基体の空孔率は20%である。つぎに、基体に電子線放射物質であるBaO、CaO、Al23をモル比で4:1:1の組成比で混合したものを溶融含浸させ、基体からはみだした余分な電子線放射物質を機械的に除去して、ペレット8を製作する。つぎに、図1(a)に示すように、Moからなり厚さが50μmの板をプレス成形して、内径が約1.2mm、高さが0.45mmの有底カップ7を作製する。この場合、有底カップ7の縁部にフレア7bを設ける。すると、有底カップ7のフレア7bの部分の厚さが側部の厚さよりも厚くなる。つぎに、厚さ0.1mmのスリーブ5と直径0.05mmの2本の線4をプレス成形する。つぎに、2本の線4を有底カップ7とスリーブ5との間で十字に交差させた上で、線4、有底カップ7、スリーブ5を抵抗溶接などで一体固着したのち、湿水素ガス雰囲気中で熱処理を行なう。つぎに、ペレット8を有底カップ7内に加圧挿入する。つぎに、図1(b)に示すように、下部ロッド15にスリーブ5等の組立部品を装着し、上部ロッド14で加圧する。すると、図1(c)に示すように、上部ロッド14の加圧に伴って下部ロッド15が逃げ、4割となっている可動ブレード13で有底カップ7のフレア7bがしごかれ、フレア7bがペレット8側に変形し、ペレット8が十分な保持力で有底カップ7内に格納される。つぎに、このようにして得られたカソード一体組立部品を支持体1を有する結晶化ガラス2に保持されたアイレット3にレーザ溶接等により取り付け、スリーブ5内にヒータ6を挿入する。
【0013】この含浸形カソード構体の製造方法においては、ペレット8をプランジャとしてプレス成形しないから、ペレット8の電子放射物質が汚染されることがなく、しかもペレット8の基体の表面の孔が潰れることがないので、信頼性が高く、また高温処理を行なわないから、高融点金属が粗大結晶化を起こすことがなく、有底カップ7が脆くならず、含浸形カソード構体製作中、陰極線管使用中にペレット8が剥離、部分脱落等を起こすことがないので、信頼性が高く、しかも高温処理を行なうための加熱装置が必要でないから、製造コストが安価である。また、有底カップ7を水素ガス雰囲気中で熱処理したのちにペレット8を有底カップ7内に加圧挿入しているから、有底カップ7がクリーニングされたのちにペレット8が挿入されるので、有底カップ7とペレット8との密着性が向上するとともに、有底カップ7がやわらかくなり、変形しやすくなる。
【0014】また、図2によってこの発明に係る他の含浸形カソード構体の製造方法を説明する。まず、フレア7bを有する有底カップ7を水素ガス雰囲気中で熱処理したのち、有底カップ7にペレット8を加圧挿入する。つぎに、図2(a)に示すように、治具の丸ダイス16の開口部に有底カップ7を設置し、ロッド17で加圧する。すると、図2(b)に示すように、丸ダイス16で有底カップ7のフレア7bがしごかれ、フレア7bがペレット8側に変形し、ペレット8が十分な保持力で有底カップ7内に格納される。つぎに、2本の線4を有底カップ7とスリーブ5との間で十字に交差させた上で、線4、有底カップ7、スリーブ5を抵抗溶接などで一体固着する。つぎに、このようにして得られたカソード一体組立部品を支持体1を有する結晶化ガラス2に保持されたアイレット3にレーザ溶接等により取り付け、スリーブ5内にヒータ6を挿入する。
【0015】なお、上述実施例においては、基体からはみだした余分な電子線放射物質を機械的に除去したが、基体からはみだした余分な電子線放射物質を純水中で取り除いてもよい。
【0016】
【発明の効果】以上説明したように、この発明に係る含浸形カソード構体の製造方法においては、ペレットの電子放射物質が汚染されることがなく、しかもペレットの基体の表面の孔が潰れることがないから、信頼性が高く、また高融点金属が粗大結晶化を起こすことがないから、有底カップが脆くならず、含浸形カソード構体製作中、陰極線管使用中にペレットが剥離、部分脱落等を起こすことがないので、信頼性が高く、しかも高温処理を行なうための加熱装置が必要でないから、製造コストが安価である。このように、この発明の効果は顕著である。




 

 


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