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発明の名称 波形等化器
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開平6−125244
公開日 平成6年(1994)5月6日
出願番号 特願平4−274042
出願日 平成4年(1992)10月13日
代理人 【弁理士】
【氏名又は名称】小川 勝男
発明者 澤村 秀彦 / 梅本 益雄 / 工藤 功二 / 石井 裕丈
要約 目的
本発明の目的は、少ないタップ数のトランスバーサルフィルタを用い、符号の最小反転間隔dビット(d≧2)である再生信号を等化できる波形等化器を提供することにある。

構成
遅延量dτの遅延素子(102、103)と遅延量τの遅延素子(101、104)を用い、該各遅延素子の入出力信号に適当な係数を乗じ、これらを演算して所望のフィルタ特性を得るようにした5タップのトランスバーサルフィルタで構成した。
特許請求の範囲
【請求項1】符号化された磁気再生信号(符号)の周波数特性の劣化を補正する波形等化において、符号に予めM−N変換記録符号化方式(Mビットのデータに対応したNビットのデータ列を用意しておき、その中から選択する符号化方式)を適用し、符号の最小反転間隔dの条件を2ビット以上とし、且つ、該符号を波形等化する回路を、遅延量τを有する第1の遅延素子と遅延量dτを有する第2の遅延素子と遅延量dτを有する第3の遅延素子と遅延量τを有する第4の遅延素子からなる4個の遅延素子を用い、上記第1、第2、第3、第4の遅延素子を順番に直列に接続し、各遅延素子の入力及び出力端子から得られる信号に適当な係数を乗じて合成し、所望のフィルタ特性を得るようにした5タップのトランスバーサルフィルタで構成することを特徴とする波形等化器。
発明の詳細な説明
【0001】
【産業上の利用分野】磁気記録再生装置に用いる波形等化器に関し、特に記録媒体からの再生信号を等化する波形等化器に関する。
【0002】
【従来の技術】はじめに、磁気記録再生装置であるディジタルVTR(Video Tape Recorder)の一般的な構成について説明する。図8はディジタルVTRの構成を示したものである。同図において、まず入力の映像信号をA/D変換回路801で標本化し、Mビットのディジタル信号に変換する。ディジタル信号に変換された映像信号は、誤り訂正符号化回路802へ入力し、記録再生時に発生する誤りを訂正できるように、誤り訂正符号を付加する。次に、誤り訂正符号が付加された映像信号は、記録符号化回路803に入力され、一連のディジタル情報を記録再生系の特性に整合するように、適当な符号への変換(変調)が行なわれる。そして、変換された該符号を記録データとして、記録再生回路804においてビデオテープに記録する。
【0003】一方、記録されたデータを再生する場合は、再生時において記録再生系804の出力信号(符号)を復調回路805へ入力し、符号をもとの誤り訂正符号が付加された映像信号に復調する。その後、復調された映像信号は、誤り訂正回路806に入力することにより、誤り訂正符号に基づき、記録再生で発生した誤りの検出、及び訂正が行われる。そして誤り訂正が実行された映像信号は、D/A変換回路807によって、ディジタル信号からアナログ信号に変換し、再生映像信号を得る。
【0004】図8において記録再生系804は、さらに機構系と記録再生等化回路の2つで構成される。図9はその構成を示したものである。機構系は記録等化回路901、ロータリートランス902及び907、回転シリンダー908、記録再生ヘッド904及び905、記録アンプ903、再生アンプ906から成り立っている。
【0005】まず、符号化した記録データ(符号)は記録等化回路901において、信号成分の低周波特性並びに高周波特性の補正が行われる。これは次段に接続されるロータリートランス902によって生ずる低周波成分の低下と、記録再生ヘッド904を駆動する際に生ずる高周波成分の低下を予め補正するためのものである。記録等化回路901の出力信号は、ロータリートランス902のステータ側(本体に固定)に送られる。そのステータ側の信号は、電磁誘導作用によりローター側にも発生する。ローター側に生じた信号は、記録アンプ903へ入力され、ここで信号を記録電流に変換し、記録ヘッド904を駆動するための磁束を発生させる。この磁束の変化分が磁気信号として、ビデオテープ909に記録されることとなる。
【0006】一方、ビデオテープ909に記録された磁気信号を再生する場合は、まず、再生ヘッド905によって磁気信号から電圧信号に変換する。電圧(再生)信号は再生ヘッド905に直結した再生アンプ906で増幅が行われ、ロータリートランス907を介し、再生等化回路910へ送られる。
【0007】該再生信号の周波数特性は、再生ヘッド905を用いた磁気記録による微分特性とロータリートランス907による低域成分の劣化、及び記録再生時のスペーシングロス、ギャップロス、再生アンプ907の周波数特性劣化、等による高域成分の劣化が生じている。再生等化回路910は、上記再生信号の周波数特性の劣化を補正するものであり、積分回路911とトランスバーサルフィルタ912で構成されている。積分回路911は低域特性を、トランスバーサルフィルタ912は高域特性を補正するためのものである。
【0008】再生等化回路910により再生等化された信号は、その後PLL(Phaselocked loop)回路913と識別回路914へ供給する。PLL回路913は、等化信号に同期したクロック信号(クロック周波数f=1/τ、ただしτは識別間隔)を発生させる。識別回路914では、PLL回路913のクロック信号を用い、再生等化信号をディジタル整形し、再生データとするものである。
【0009】上記の記録再生系の構成において、再生等化回路910は再生データの識別を左右するので、信号データに生ずる周波数特性の劣化は、精度よく補正されなければならない。一般に、再生ヘッド905から得られる再生信号の周波数特性は、図3に示すようになっている。周波数特性劣化のうち低域成分の劣化は、単にコンデンサと抵抗で形成される積分回路911により容易に補正可能である。また、高域成分の劣化は、位相特性がよいこと、回路調整が比較的容易であること等の観点からトランスバーサルフィルタ回路912を用い、理想特性(ナイキスト特性)となるように補正を行う。
【0010】ここで再生信号の周波数特性が及ぼす影響を孤立再生波を用いて説明する。まず再生信号の周波数成分がナイキスト特性である場合、孤立再生波は図4の(A)に示すように、隣接の識別点−τ1及び+τ1でレベルが0となる。他方、再生信号の周波数特性が高域で劣化している場合、図4の(B)に示すように、隣接の識別点−τ1及び+τ1でレベルは0とならず、すそのの広がった波形となる。
【0011】実際の再生信号は孤立再生波の重ね合わせによって構成できる。例えば、図5の(1)に示すようなデータ列の信号を記録し再生したときの再生信号は、高域特性が劣化していると、図5の(2)に示すようなデータ列の信号に等化される。この現象は、すそのの広がった孤立再生波の信号同士を重ね合わせることで、互いが干渉しあって生ずるもので、符号間干渉と呼ばれる。符号間干渉が生じると信号レベルが小さくなることから、必然的に識別レベルとの差も小さくなり、雑音による識別誤りをおこしやすくなる。
【0012】そこで、再生等化後の孤立再生波を、図4の(A)に示すように、隣接の識別点−τ1及び+τ1でレベルが0となるように、周波数特性の高域成分を補正すると、図5の(3)に示すように、信号レベルと識別レベルの差が十分に確保されたデータ列の信号を得ることができる。
【0013】図2は、上記再生信号に生ずる周波数特性の高周波成分の劣化を補正できるトランスバーサルフィルタ回路の構成を示したものである。すなわち、同じ遅延量(識別間隔:τ)を有する遅延素子201、202、203、204、205、206と係数回路207、208、209、210、211、212と加算回路213、214、215と差動アンプ216からなる7タップのトランスバーサルフィルタである。同図の7タップトランスバーサルフィルタで等化できる孤立再生波は、図6に示す波形となる。これは符号の最小反転間隔dが1ビットの場合でも等化が可能であることを意味する。
【0014】今、図2の7タップトランスバーサルフィルタで波形等化される演算過程を図10を併用して説明する。図2において各遅延素子及び係数回路を通った信号をa、b1、b2、c1、c2、d1、d2とすると、これらの信号(孤立再生波)は図10に示す位相関係を有する波形となる。なお、各信号の振幅は、6箇所に配置された係数回路207〜212によって調整される。
【0015】加算回路213によって、信号a、c1、c2を合成し、差動アンプ216の正(+)側の入力端子に供給する。これと同時に、加算回路214及び215によって、信号b1、b2、d1、d2を合成し、差動アンプ216の負(−)側の入力端子に供給する。差動アンプ216では、入力された2つの合成信号の演算を行うと共に、信号の増幅を行う。その結果、孤立再生波は図10の信号eのように等化できる。
【0016】なお、上記トランスバーサルフィルタに関連する技術は、例えば特開平1−185009号に記載されている。
【0017】
【発明が解決しようとする課題】上記従来技術のトランスバーサルフィルタによる波形等化では、符号の最小反転間隔が1ビットに対応できるようになっているが、符号の識別間隔が短い実際の磁気再生信号では、レスポンスがほとんど得られない。その結果、符号の最小反転間隔が1ビットに対応した等化では、増幅による高域成分の雑音が増大する。また、波形等化の精度を確保する観点から、トランスバーサルフィルタのタップ数を少なくとも7タップ以上にする必要がある。その結果、回路の調整箇所も6箇所以上となるほか、回路規模も大きくなる。さらに、タップ数が多くなれば、遅延素子の有する雑音成分及び周波数特性の影響も無視できなくなる。
【0018】本発明の目的は、少ないタップ数のトランスバーサルフィルタで再生信号の等化が可能な波形等化器を提供することにある。
【0019】
【課題を解決するための手段】符号化された再生信号(符号)を等化するにあたり、符号に予め、M−N変換記録符号化方式(Mビットのデータに対応したNビットのデータ列を用意しておき、その中から選択する符号化方式)を適用することにより、符号の最小反転間隔の条件が2ビット以上となるように限定しておき、且つ、このような符号になっている再生信号の波形等化回路を、遅延量τを有する第1の遅延素子と遅延量dτを有する第2の遅延素子と遅延量dτを有する第3の遅延素子と遅延量τを有する第4の遅延素子からなる4個の遅延素子を用い、上記第1、第2、第3、第4の遅延素子を順番に直列に接続し、各遅延素子の入力及び出力端子から得られる信号に適当な係数を乗じて合成する5タップのトランスバーサルフィルタで構成するようにした。
【0020】
【作用】波形等化される符号(再生信号)の最小反転間隔d(ただしd≧2ビット)に応じて、前記5タップのトランスバーサルフィルタの第2及び第3の遅延素子の遅延量dτを可変することで、符号語の最小反転間隔の長短に関わらず、波形等化は5タップのトランスバーサルフィルタで実現可能となるように作用する。したがって、回路規模の縮小及び調整の簡素化ができる。
【0021】
【実施例】以下、本発明を図面を用いて詳細に説明する。図1は本発明の実施例であり、M−N変換記録符号化されている再生信号の波形等化が可能な5タップのトランスバーサルフィルタ回路の構成図である。トランスバーサルフィルタは遅延素子101、102、103、104と係数回路105、106、107、108、と加算回路109、110と差動アンプ111で構成される。トランスバーサルフィルタは位相の異なる信号−(d+1)τ、−dτ、0、+dτ、+(d+1)τを得るために、同図に示すように遅延量τを有する遅延素子101及び104と遅延量dτを有する遅延素子102及び103で構成する。各遅延素子101、102、103、104は、それぞれ遅延量τ、dτ、dτ、τの順番となるように直列接続する。入力端子は遅延素子101と係数回路105に接続する。係数回路105は入力信号に係数を乗じてC1の信号を作り、加算回路109に送る。遅延素子101を通った入力信号は、遅延素子102と係数回路106に供給される。係数回路106は遅延素子101の出力信号に係数を乗じてB1の信号を作り、加算回路110に送る。遅延素子102を通った信号(A)は、遅延素子103と加算回路109に供給される。遅延素子103を通った信号は、遅延素子104と係数回路107に送る。係数回路107は遅延素子103の出力信号に係数を乗じてB2の信号を作り、加算回路110に供給される。遅延素子104を通った信号は、係数回路108に送る。係数回路108は遅延素子104の出力に係数を乗じてC2の信号を作り、加算回路109に供給される。加算回路109では、供給された信号A、C1、C2を合成(加算)する。同時に、加算回路110では、供給された信号B1、B2を合成する。次に、加算回路109から得られる信号と加算回路110から得られる信号の差分を求める。そのため、加算回路109の出力を差動アンプ111の正(+)側の入力端子に接続し、加算回路110の出力を差動アンプの負(−)側の入力端子に接続する。該差動アンプ111の出力信号が再生等化後の信号となる。
【0022】ここで再生信号を波形等化するための演算過程を図7を用いて説明する。遅延素子101及び102を通り、入力信号に対して(d+1)τだけ遅れた信号を基準信号Aとする。入力端子から係数回路105を介し、係数が掛けられた信号をC1とする。入力端子から遅延素子101を通り、係数回路106で係数が掛けられた信号をB1とする。入力端子から遅延素子101→102→103を通り、係数回路107で係数が掛けられた信号をB2とする。入力端子から遅延素子101→102→103→104を通り、係数回路108で係数が掛けられた信号をC2とする。図7の信号(孤立再生波)A、B1、B2、C1、C2がこれに対応した信号である。
【0023】基準信号Aの識別点を0とするとき、識別点はそれぞれ−(d+1)τ、−dτ、−(d−1)τ、+(d−1)τ、+dτ、+(d+1)となる。信号C1のピークは識別点−(d+1)τに、信号B1のピークは識別点−dτに、信号B2のピークは識別点+dτに、信号C2のピークは識別点+(d+1)τにそれぞれ位置する。そこでまず、信号Aの隣接した識別点−dτ及び+dτにおけるすそのの広がりをなくし、信号レベルを0にするため信号B1及びB2を用い、信号Aから信号B1と信号B2を同時に差し引く。ところが、信号B1及びB2の波形も、入力信号と同様にすそのの広がった波形である。よって、信号Aから信号B1とB2を差し引くと隣接した識別点−(d+1)τ及び+(d+1)τでの信号レベルはマイナスとなる。そこで信号C1及びC2を加算することにより、逆にマイナスとなった信号レベルを補う。
【0024】以上の処理を実現するため、予め加算回路109で信号A、C1、C2を加算しておき、加算回路110で信号B1、B2を加算しておく。そして、それぞれの加算回路の出力信号を差動アンプ111によって演算増幅し、所望の信号Dを形成する。いわゆる、D=(A+C1+C2)−(B1+B2)である。この結果、本実施例である5タップトランスバーサルフィルタを用いて、符号間干渉の無い再生等化信号を得る事ができる。
【0025】以上、本発明をM−N変換記録符号(最大反転間隔d≧2ビット)を記録符号に用いたディジタルVTRの再生等化回路に適用した場合の実施例について説明した。本実施例によれば、5タップトランスバーサルフィルタで孤立再生波形の各識別点±dτ、±(d+1)τまでの信号レベルを0に調整できるので、識別誤りを少なくする事ができる。
【0026】
【発明の効果】本発明によれば、遅延素子の遅延量をdτとτで構成した5タップのトランスバーサルフィルタを用いることで遅延素子の遅延量τで構成した7タップのトランスバーサルフィルタと同等の特性を得ることができる。またトランスバーサルフィルタのタップ数を減らすことができるので、回路の調整箇所も少なく、回路規模自体も小さくなる。さらに、演算に用いる信号が少ないのでトランスバーサルフィルタで発生する雑音を少なくする効果がある。




 

 


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