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発明の名称 陰極線管およびその製造方法
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開平6−103930
公開日 平成6年(1994)4月15日
出願番号 特願平4−248101
出願日 平成4年(1992)9月17日
代理人 【弁理士】
【氏名又は名称】武 顕次郎
発明者 小原 克美 / 河村 啓溢 / 河村 孝男 / 富田 好文
要約 目的
反射防止性能と高コントラスト化を同時に満足し、かつ帯電防止性能を併有する新規構成をもつ陰極線管とその製造方法を提供する。また、高コントラスト化のための光波長選択吸収膜の耐光性(耐日光性)を改良し、実用的に充分使用可能な陰極線管を提供する。

構成
パネル10,ファンネル20およびネック30からなる外囲器を有してなる陰極線管において、前記パネル10の外面に有機染料を構成材とした光波長選択吸収性能を有する着色反射防止膜80と透明導電膜90を設けた。
特許請求の範囲
【請求項1】パネル,ファンネルおよびネックからなる外囲器を有してなる陰極線管において、前記パネルの外表面に有機染料を構成材とした光波長選択吸収性能を有する着色反射防止膜を設けたことを特徴とする陰極線管。
【請求項2】パネル,ファンネルおよびネックからなる外囲器を有してなる陰極線管の製造方法において、前記パネルの外表面に、珪素,亜鉛,チタンの各アルコキシドの中から選ばれた少なくとも1種類のアルコール溶液中に有機染料と酸化珪素の微粒子を混合した溶液を塗布して前記パネルの外表面に有機染料を構成材とした光波長選択吸収性能を有する着色反射防止膜を成膜する工程を少なくとも含むことを特徴とする陰極線管の製造方法。
【請求項3】パネル,ファンネルおよびネックからなる外囲器を有してなる陰極線管の製造方法において、前記パネルの外表面に有機染料を構成材とした光波長選択吸収性能を有する着色反射防止膜を成膜する工程と、それ自体が導電性を有する酸化錫,酸化インジウム,および酸化アンチモンの中から選ばれた少なくとも1種類と、珪素,亜鉛,チタンの各アルコキシドの中から選ばれた少なくとも1種類のアルコール溶液との混合溶液を上記光波長選択吸収性能を有する着色反射防止膜の下地,上地に塗布して透明導電膜を成膜する工程あるいは同一層内に着色反射防止膜と透明導電膜の両方を成膜する工程を少なくとも含むことを特徴とする陰極線管の製造方法。
発明の詳細な説明
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、陰極線管およびその製造方法にかかり、特に画像表示面における外光の反射防止と高コントラスト化、および静電誘導による表面帯電防止などを回避した構造を有する陰極線管およびその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】CDT,CPTとして知られる陰極線管は、一般にその画像表示面であるパネル表面(外面)が光沢状態となっているので外光を反射し易くなり、パネル面に表示された画像が読取り難くなるという問題がある。特に、最近ではテレビジョン受像機の外に情報機器の端末として陰極線管を備えたディスプレイ装置が広く使用され、オペレータの作業環境の問題として取上げられている等の事情から陰極線管の反射防止対策が強く要求されている。
【0003】これと同時に、所謂補強型陰極線管の普及に伴い、陰極線管のパネル面に保護ガラスが不要となって、パネルが直接外気に露呈されるようになったことから、当該パネルに静電気が帯電し、利用者にショックを与えたり、大気中の塵埃を吸着して表示画像の視認性を低下させるという問題もある。上記の問題を解決するための対策として、パネル外面に反射防止膜や透明導電膜を被着したものが種々提案されている。
【0004】この種の反射防止膜として、特開昭63−193101号公報に開示された陰極線管では、パネルを構成するガラス体の表面上に酸化珪素(SiO2 )の微粒子を添加したSi(OR)4 (Rはアルキル基)のアルコール溶液を塗布後焼成し、表面に細かく均一な凹凸を有せしめて、屈折率の連続変化による光の干渉を利用した反射防止膜を備えている。
【0005】しかし、上記の反射防止膜は光スペクトルに対して選択吸収性能(光波長選択吸収性能)を有せず、コントラストの向上に対しては特に効果はない。また、特開平1−154445号公報に開示の陰極線管においては、上記反射防止膜に透明導電膜を形成して反射防止性能と帯電防止性能の両特性を併有させている。
【0006】しかし、この透明導電膜でも上記と同様に選択吸収性能を有せず、コントラスト向上に対しては大きな効果がない。さらに、特開昭63−30346号公報には、陰極線管のパネルを構成するガラス表面に有機染料とエチルシリケートを含む溶液から着色被膜を形成する方法が開示されている。
【0007】そして、上記の着色被膜形成方法をベースにして、帯電防止膜である透明導電膜に有機染料を含ませた着色透明導電膜を形成し、画像を高コントラスト化した陰極線管が特開平3−11532号公報に開示されている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】上記したように、近年の陰極線管は多機能性が要求されており、その中の1つとして、反射防止性能と高コントラスト化、さらには、帯電防止性能の全てを保有する陰極線管の要求がある。前記した従来の技術では、これら要求の全てを満足する陰極線管、特に反射防止と高コントラスト化の2点を兼ね備えた陰極線管を提供することは困難である。
【0009】本発明の目的は、反射防止性能と高コントラスト化を同時に満足し、かつ帯電防止性能を併有する新規な構成をもつ陰極線管とその製造方法を提供することにある。また、本発明の目的は、高コントラスト化のための光波長選択吸収膜の耐光性(耐日光性)を改良し、実用的に充分使用可能な陰極線管を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】反射防止性能は、SiO2 の微粒子をエチルシリケート、ジンクブトキサイド、チタンテトラ−イソ−プロポキシドなどのアルコキシドの中から選ばれる少なくとも1種以上のアルコール溶液に添加したものをパネル外面に塗布し、必要に応じてそれを焼き固めてSiO2 の均一な細かい凹凸を当該パネルの外表面に形成することにより得られる。
【0011】このとき、アルコキシドから分解したSiO2 ,ZnO,TiO2 などがバインダーの役目をしてSiO2 結晶の微粒子を固着させる。次に、陰極線管の高コントラスト化は、上記の溶液にさらに有機染料を添加することにより得られる。この有機染料としては、陰極線管の3色の螢光体の各発光スペクトルのピーク波長の間の波長の光をカットするような選択吸収性能を有する膜を形成できる有機染料を選ぶ。
【0012】有機染料は、その種類や構造により耐光性(着色寿命)が異なるが、一般に紫外線や日光に対して褪色や変色する性質がある。これを防止するために、紫外線を吸収する亜鉛やチタンのアルコキシド(錯塩)や微粒子を上記の溶液に添加する。さらに、反射防止と高コントラスト化に加え、帯電防止性能を付与させることの要求に対しては、次のように対処する。
【0013】すなわち、それ自体が導電性を有する酸化すず,酸化インジウム,および酸化アンチモンの中から選ばれる少なくとも1種類と、エチルシリケート,ZnO,TiO2 のアルコキシドの中から選ばれる少なくとも1種類を必須成分とし、これに必要に応じて、ZnO,TiO2 の微粒子の少なくとも1種類をそれぞれ含有させたアルコール溶液を、上記着色反射防止膜の下地または上地に塗布,焼成して形成した透明導電膜により、帯電防止性能を付与させることができる。あるいは、同一層内に着色反射防止膜と透明導電膜の両方を塗布,焼成してもよい。
【0014】すなわち、本発明による陰極線管は、パネル10,ファンネル20およびネック30からなる外囲器を有してなる陰極線管において、前記パネル10の外面に有機染料を構成材とした光波長選択吸収性能を有する着色反射防止膜80を設けたことを特徴とする。また、本発明による陰極線管は、パネル10,ファンネル20およびネック30からなる外囲器を有してなる陰極線管において、前記パネル10の外面に有機染料を構成材とした光波長選択吸収性能を有する着色反射防止膜80と透明導電膜90とを積層して設けたことを特徴とする。
【0015】またさらに、本発明による陰極線管は、前記着色反射防止膜に紫外線吸収粒子を構成材として有することを特徴とする。そして、本発明による陰極線管の製造方法は、パネル10,ファンネル20およびネック30からなる外囲器を有してなる陰極線管の製造方法において、前記パネル10の外面に、珪素,亜鉛,チタンの各アルコキシドの中から選ばれた少なくとも1種類のアルコール溶液中に有機染料とSiO2 の微粒子を混合した溶液を塗布して前記パネルの外表面に有機染料を構成材とした光波長選択吸収性能を有する着色反射防止膜80を成膜する工程を少なくとも含むことを特徴とする。
【0016】そしてまた、本発明による陰極線管の製造方法は、パネル10,ファンネル20およびネック30からなる外囲器を有してなる陰極線管の製造方法において、前記パネル10の外面に有機染料を構成材とした光波長選択吸収性能を有する着色反射防止膜80を成膜する工程と、それ自体が導電性を有する酸化錫,酸化インジウム,および酸化アンチモンの中から選ばれた少なくとも1種類と、珪素,亜鉛,チタンの各アルコキシドの中から選ばれた少なくとも1種類のアルコール溶液との混合溶液を上記着色反射防止膜80の下地,上地あるいは上地と下地の両方に塗布して透明導電膜90を成膜する工程、あるいは同一層内に着色反射防止膜と透明導電膜の両方を成膜する工程を少なくとも含むことを特徴とする。
【0017】そしてまた、さらに、本発明による陰極線管の製造方法は、前記有機染料の耐光性を向上させるために、前記各製造方法において、前記混合アルコール溶液の中に亜鉛およびチタンの微粒子の中から選ばれた少なくとも1種類の微粒子を添加してなることを特徴とする。
【0018】
【作用】反射防止性能は、アルコキシドが加水分解してできたSiO2 ,ZnO,TiO2 がバインダーの役目をして均一に分散したSiO2 の微粒子を固着させてパネル外面に微粒子の凹凸を形成して作られた屈折率の連続変化層による光の干渉吸収作用を利用することにより達成される。なお、この原理の詳細については前記特開昭63−193101号公報に記述があるので、ここでは説明を省略する。
【0019】また、高コントラスト性能は有機染料の選択吸収性によって達成され、以下図面を参照して説明する。すなわち、図3はカラー陰極線管の蛍光体の発光スペクトルの説明図であって、横軸に波長(nm)を、縦軸に発光強度(相対%)をとって示す。同図において、青色,緑色,青色の各発光スペクトルのピーク波長の間の波長は色の鮮明さを損なう不要な波長の光であり、これを斜線にて示してある。
【0020】この斜線部分で示した不要な波長の光をカットすることで高コントラスト化と、鮮明度の向上を計ることができる。従って、上記不要な波長の光を選択吸収するフイルター効果を上記アルコール溶液に有機染料を添加して光波長選択吸収性能を有する着色反射防止膜を形成して保有させるのである。
【0021】図4は着色反射防止膜の選択吸収能の説明図であって、横軸に波長(nm)を、縦軸に透過率(%)をとって示す。なお、有機染料の耐光性向上については、ZnO,TiO2 の紫外線の吸収性能を利用している。図5はZnO,TiO2 の紫外線の吸収能の説明図であって、横軸に波長8nm)を、縦軸に透過率(%)をとって示す。
【0022】同図の特性から、波長400nm以下の紫外線を完全に吸収カットしていることが分かる。有機染料自身に耐光性のあるものはZnO,TiO2 の添加は不要であるが、場合によりさらに耐光性を向上させる必要のあるときには、これらZnO,TiO2 の成分を添加し、有機染料の周囲を包んで紫外線から保護することでその目的が達成できる。
【0023】また、 帯電防止性能については、それ自身が電子導電性を有するSnO2 ,In2 3 およびSb2 3 の中から選ばれる少なくとも1種類を含む成分が均等かつ密に連結して安定な透明導電性を示して良好な帯電防止性能を有せしめる。
【0024】
【実施例】以下、本発明の実施例につき、図面を参照して詳細に説明する。図1は本発明による陰極線管の1実施例の構造を説明する断面図であって、(a)は陰極線管の全体構造の断面図、(b)は(a)のA部分を拡大して示す要部断面図である。
【0025】同図(a)において、10はパネル、20はファンネル、30はネック、40はネック30の内部に収納された電子銃、50はシャドウマスク、60はパネル10の内面に形成された蛍光体層、70はファンネル20とネック30の連接領域に外装された偏向ヨーク、80は着色反射防止膜である。なお、パネル10,ファンネル20およびネック30で陰極線管の外周器を構成し、B,G,Rはそれぞれ青,緑,青の電子ビームを示す。
【0026】同図(b)に拡大して示したように、パネル10の外面に形成した光波長選択吸収性能を有する着色反射防止膜80により前記不要な波長の光を選択吸収するフイルター効果を持たせている。図2は本発明による陰極線管の他の実施例の構造を説明する断面図であって、(a)は陰極線管の全体構造の断面図、(b)は(a)のB部分を拡大して示す要部断面図である。
【0027】同図(a)において、10はパネル、20はファンネル、30はネック、40はネック30の内部に収納された電子銃、50はシャドウマスク、60はパネル10の内面に形成された蛍光体層、70はファンネル20とネック30の連接領域に外装された偏向ヨーク80は着色反射防止膜は前記実施例と同様のもので、90は透明導電膜である。
【0028】同図(b)に拡大して示したように、パネル10の外面に形成した光波長選択吸収性能を有する着色反射防止膜80により前記不要な波長の光を選択吸収するフイルター効果を持たせると共に、この着色反射防止膜80の上地に積層して形成した透明導電膜90により帯電防止効果を持たせている。なお、図示しないが、上記図1,図2に示した着色反射防止膜80に耐光性(耐日光性)を付与するために紫外線吸収粒子を構成材として有せしめることにより経時変化によるフィルター効果の劣化を防止することができる。
【0029】このように、上記本発明の実施例によれば、反射防止,高コントラストおよび良好な帯電防止効果をもつ陰極線管を提供できる。なお、上記での耐日光性とは、着色反射防止膜の初期の透過率落差を100%としたとき、それが日光(外光)に被爆されて透過率が50%に低下するまでの日数で表したものである。
【0030】次に、本発明による陰極線管の製造方法の実施例について説明する。本発明による陰極線管の製造に用いる光波長選択吸収性能を有する着色反射防止膜形成用溶液は、例えば、次のようにして作成する。まず、Si(OR)4 (Rはアルキル基を表わす)をエタノールに溶かしたエチルシリケートのアルコール溶液を作成する。この溶液に、10〜500nmの平均粒径を有するSiO2 微粒子を0.1〜10wt%の範囲で添加する。
【0031】このエチルシリケートに造膜剤あるいは粘結剤としての性能を付与するために、上記アルコール溶液に少量のH2 Oを添加し、触媒の存在下で反応させて、その性質を得る。アルコールは、エタノール,イソプロピルアルコール等を主とする。上記触媒として、硝酸,塩酸等の酸を加えることにより、反応がゆるやかに促進すると共に、この酸の添加はシリカゾルの安定剤ともなる。
【0032】なお、エチルシリケートの代わりに、または伴合して後述の有機染料の耐光性を上げるために、アルコキシド、例えばZinc−Di−n−butoxide〔Zn(O−n−C4 9 2 〕,TiO2 のアルコキシド、例えばチタニウムテトライソプロポキシド〔Ti(O−C3 7 4 〕を使用しても差し支えない。
【0033】また、さらに有機染料の耐光性を上げるために、SiO2 微粒子に伴合して、ZnO,TiO2 の微粒子を添加しても差し支えない。次に、これらの混合アルコール溶液に着色のために有機染料を添加する。本実施例で用いる有機染料には、多くの有機染料を使用できる。即ち、アゾ染料、アントラキノン染料、インジゴイド染料、フタロシアニン染料、カルボニウムイオン染料、及びその他の染料を、着色物の形、色等の目的に応じて選べば良く、本発明はかかる染料の使用に何等限定されない。
【0034】着色溶液に用いる染料の量は、一定の決まった量を示すことは困難である。実際には多くない量の染料で充分満足すべき程度に良好な着色を与えることができた。明るい色調はエチルシリケートとの関係において、より少ない量の染料を使用することによって、あるいは溶液中の反応生成物の濃度をより低めることによって達成することが出来る。また各種の色彩あるいは色合を得るためには染料を組合せることもできる。
【0035】このようにして作成した光波長選択吸収性能を有する着色反射防止膜形成用溶液は、室温または60℃以下の加熱下で、パネルガラス外面に適用される。この適用は、吹付,浸漬,回転塗布または均一な塗装に採用できる好都合なあらゆる方法によって実施することができる。有機シリケートと有機染料との反応生成物は、ある種のキレート構造が形成されているものと推定される。また、ガラスへの結合はSi−O−Si結合およびSi−OHにより強固に被着しているものと考えられる。この溶液をパネルガラス表面に塗布した後に、塗布被膜を硬化するために、その塗装面を100°C〜200°Cで加熱することが望ましい。
【0036】図6は本発明による光波長選択吸収性能を有する着色反射防止膜の構成とそれを適用した陰極線管の特性のの各種具体例を示した説明図である。同図において、具体例1は比較のために上げた本発明以外の例で、色調は無色であり、効果はみられない。具体例2〜4は有機染料の種類を変えた例であるが、コントラスト、鮮明度において効果がみられる。
【0037】具体例5〜8は、有機染料の混合物を使用したもので、コントラスト、鮮明度は非常に良くなっている。また、具体例7〜8は、有機染料の耐光性を向上させるために、ZnOとTiO2 の微粒子を添加した例である。このZnOとTiO2 の微粒子の添加により、耐光性が非常に良好となることが分かる。
【0038】次に上記着色反射防止膜の上地に透明導電膜を形成した陰極線管の特性について説明する。図7は本発明による光波長選択吸収性能を有する着色反射防止膜の上地に透明導電膜を形成した陰極線管の特性の各種具体例を示した説明図である。上記光波長選択吸収性能を有する着色反射防止膜の上地に形成する透明導電膜は、導電性物質として(SnO2 +Sb2 3 )を用いた透明導電性膜形成用溶液を上記着色反射防止膜とまったく同一の塗装方法で塗布し、100°C〜200°Cで約30分間焼成した。こうにして形成した前記着色反射防止膜と透明導電膜の2層膜の特性を図7に示している。
【0039】受像機のスイッチ投入時に陰極線管のパネルに帯電が起こり、それが0KVにまでの時間を同図中の*帯電の減衰時間として示す。この帯電の減衰時間の測定は、パネルのフェース面中央から50mm離れた位置に、シシド静電気製の静電気測定器「スタチロンTH」を設置し、温度20〜23°C、相対湿度30〜35%の環境条件下で測定を行った。
【0040】無処理の陰極線管パネルの表面電位は約12KVで、300秒経過後もほとんど変化を示さないのに対して、本発明の実施例による陰極線管パネルの表面電位は図7の具体例9、10、11に示したように1秒以下で1KV以下となり、良好な帯電防止効果を有しているのが分かる。具体例2と具体例9、実施例8と実施例10,11とをそれぞれ比較すると、反射率は0.2%ほど増加するが、色調,コントラスト,鮮明度などはまったく変化せず、さらには、耐日光性は帯電防止膜により改善される。
【0041】なお、本実施例は上地に透明導電膜,下地に着色反射防止膜を設けた構成例を示したが、本発明の趣旨に従って、下地に透明導電膜を、上地に着色反射防止膜を設けた構成でも、透明導電膜と反射防止膜を同一層内に形成(同時にスプレー塗布,あるいは同時にスプレー塗布して形成)した構成でも差支えない。さらに、透明導電膜,反射防止膜の両方に着色しても、あるいは透明導電膜にのみ着色してた構成としてもよいものである。
【0042】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、パネル外面に光波長選択吸収性能を有する着色反射防止膜、あるいは上記着色反射防止膜と透明導電膜を設けた陰極線管とすることによって、外光の反射を防止して高コントラスト化と鮮色性に優れ、さらに帯電防止効果を有する陰極線管を容易にしかも低コストで提供することができる。




 

 


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