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発明の名称 磁気浮上列車用超電導装置
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開平6−96945
公開日 平成6年(1994)4月8日
出願番号 特願平4−241662
出願日 平成4年(1992)9月10日
代理人 【弁理士】
【氏名又は名称】小川 勝男
発明者 園部 正 / 滝沢 照広
要約 目的
本発明は磁気浮上列車用超電導装置のごとく、列車走行時の台車との相対振動に起因してヘリウム槽に発生する渦電流を低減し、液体ヘリウム系への熱侵入の少ない超電導装置を提供することを目的とする。

構成
本発明は台車に面した側の真空槽の板を2重壁構造として、超電導装置と台車との相対振動により台車に発生する渦電流の外部変動磁束を磁気シールドし、電磁誘導作用でヘリウム槽に発生する渦電流を大幅に減らす構成としたものである。
特許請求の範囲
【請求項1】液体ヘリウムに浸漬されている超電導コイルと、該超電導コイルを収納するヘリウム槽と、該ヘリウム槽を囲むシールド板と、これら全体を収納する真空槽とを備え、前記真空槽が列車の台車に固定されている磁気浮上列車用超電導装置において、前記真空槽の列車台車側を、少なくとも2重の壁構造としたことを特徴とする磁気浮上列車用超電導装置。
【請求項2】液体ヘリウムに浸漬されている超電導コイルと、該超電導コイルを収納するヘリウム槽と、該ヘリウム槽を囲むシールド板と、これら全体を収納する真空槽とを備え、前記真空槽が列車の台車に固定されている磁気浮上列車用超電導装置において、前記真空槽の列車台車側が多重壁構造であることを特徴とする磁気浮上列車用超電導装置。
【請求項3】液体ヘリウムに浸漬されている超電導コイルと、該超電導コイルを収納するヘリウム槽と、該ヘリウム槽を囲むシールド板と、これら全体を収納する真空槽とを備え、前記真空槽が列車の台車に固定されている磁気浮上列車用超電導装置において、前記真空槽の列車台車側は、列車台車から前記ヘリウム槽に誘導される渦電流を低減する渦電流減衰手段が施されていることを特徴とする磁気浮上列車用超電導装置。
【請求項4】液体ヘリウムに浸漬されている超電導コイルと、該超電導コイルを収納するヘリウム槽と、該ヘリウム槽を囲むシールド板と、これら全体を収納する真空槽とを備え、前記真空槽が列車の台車に固定されている磁気浮上列車用超電導装置において、前記真空槽の列車台車側を、中間部材で接続された少なくとも2重の壁構造としたことを特徴とする磁気浮上列車用超電導装置。
【請求項5】液体ヘリウムに浸漬されている超電導コイルと、該超電導コイルを収納するヘリウム槽と、該ヘリウム槽を囲むシールド板と、これら全体を収納する真空槽とを備え、前記真空槽が列車の台車に固定されている磁気浮上列車用超電導装置において、前記真空槽の列車台車側は、各々の間が中間部材で接続された多重壁構造であることを特徴とする磁気浮上列車用超電導装置。
【請求項6】前記中間部材は、それぞれの壁と該中間部材との間で断面形状が三角形を作るように配置されていることを特徴とする請求項4、または5記載の磁気浮上列車用超電導装置。
【請求項7】前記中間部材は、それぞれの壁と該中間部材との間で断面形状が楔形を作るように配置されていることを特徴とする請求項4、または5記載の磁気浮上列車用超電導装置。
【請求項8】前記台車側の壁間で形成される真空空間は、前記ヘリウム槽が配置されている真空槽の真空空間と同じ真空状態であることを特徴とする請求項1,2,4、及び5記載の磁気浮上列車用超電導装置。
【請求項9】前記真空槽の最も台車側の壁を除く他の壁に、各真空空間を連通する貫通孔を設けたことをことを特徴とする請求項1、2、4、及び5記載の磁気浮上列車用超電導装置。
発明の詳細な説明
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は磁気浮上列車用超電導装置に係わり、特に、磁気浮上列車の台車に超電導装置が固定され、走行する際に強磁場中の振動が起こってしまうものに好適な磁気浮上列車用超電導装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の磁気浮上列車用超電導装置は、低温工学ハンドブック(株式会社 内田老鶴圃新社発行)P489に示されている。
【0003】これを図4を用いて説明する。該図において、超電導コイル1は液体ヘリウム2中に浸漬され、ヘリウム槽3に収納されている。また、輻射熱を遮蔽するためのシールド板4がヘリウム槽3を取り囲み、全体は断熱するための真空槽5内に収納されている。
【0004】図5は、図4の超電導装置を台車に取り付けた状況を示したものである。該図に示すごとく、真空槽5は、磁気浮上列車の台車6に取付座7と弾性体8を介して取り付けられる。
【0005】また、図5には、超電導コイル1の作る小断面方向の磁力線9の分布も示すが、この磁力線9は、真空槽5の地上コイルに面する壁5aと、台車6に面する壁5b、及び台車6等に鎖交している。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】図5に示すような磁束鎖交状態で列車が移動するときは、図示しない地上側コイルからの電磁力、及び車体運動等により、超電導装置は電磁的、及び機械的加振を受けて振動する。
【0007】超電導装置と台車6間は、乗り心地等の理由から弾性的に結合されているため、超電導装置と台車6間には相対変位を生じる。
【0008】この相対変位の振動により、台車6が切る磁力線9の磁束鎖交数が時間的に変化し、台車6には渦電流が発生する。
【0009】この渦電流による相互誘導作用で、真空槽5にも渦電流が誘起される。同様にして相互誘導作用により、シールド板4、そして遂にはヘリウム槽3にも渦電流が発生してジュール損失を生じ、液体ヘリウム2の消費量を増大させ、最悪の場合には他の損失と相乗して、液体ヘリウム2の液面低下で超電導コイル1がヘリウムガス中に露出し、超電導装置のクエンチに発展する欠点を有していた。
【0010】また、超電導コイル1は、図示しない荷重支持体で真空槽5の台車側の壁5bより支持されているが、台車側の壁5bの剛性が低いために真空壁自身が振動し、これにより、上記の欠点を増大させていたという問題があった。
【0011】本発明は上述の点に鑑みなされたもので、その第1の目的とするところは、列車走行時に振動が発生して渦電流が生じても、台車に面する側の真空壁の渦電流に対するシールド効果を上げて真空壁内部に侵入する外部磁束を減らし、これによりヘリウム系への入熱を極力抑えてクエンチに至る可能性の少ない磁気浮上列車用超電導装置を提供するにある。
【0012】また、本発明の第2の目的とするところは、台車に面する側の真空壁の剛性を上げて真空壁自身の振動を減らし、これにより相対振動量,渦電流、及びヘリウム系の入熱を極力抑えてクエンチに至る可能性の少ない磁気浮上列車用超電導装置を提供するにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明は液体ヘリウムに浸漬されている超電導コイル,該超電導コイルを収納するヘリウム槽、及び該ヘリウム槽を囲むシールド板を収納する真空槽の列車台車側を、少なくとも2重の壁構造とすることにより、上記第1の目的を達成するように成したものである。
【0014】また、真空槽の列車台車側を、中間部材で接続された少なくとも2重の壁構造とすることにより、上記第2の目的を達成するように成したものである。
【0015】
【作用】真空槽の真空壁を2重化することにより、内側の真空壁には、外側からの侵入磁束を打ち消す方向に電流が誘起される。その結果として、台車側からの渦電流による真空槽内部への外部侵入磁束を大幅に低減し得るので、第1の目的が達成される。
【0016】また、2重の真空壁間を中間部材で結合することにより、2重の真空壁間の距離の2乗に比例して剛性が上がる。その結果として、台車に面した側の真空壁自身の振動振幅を大幅に低減し得るので、第2の目的が達成される。
【0017】
【実施例】以下、図示した実施例に基づいて本発明を説明する。尚、符号は従来と同一のものは同符号を使用する。
【0018】図1に本発明の磁気浮上列車用超電導装置の一実施例を示す。該図のごとく、本実施例では、真空槽5の台車に面する側の真空壁を2重にしている。即ち、従来の真空壁5bの内側にもう1枚の真空壁5cを設けたものである。
【0019】これにより、台車側に発生した渦電流に基づく変動磁束が真空槽5に侵入しょうとすると、先ず真空壁5bに変動磁束を打ち消す方向に渦電流が流れる。変動磁束を打ち消す結果を試算すると、厚み10mmのアルミニウムで、周波数50Hzの時、外部磁束は真空壁5bの通過量で約1/2となる。
【0020】上記1/2になった変動磁束が更に内部へ侵入することに対しては、本実施例で設けた真空壁5cに前記と同様な変動磁束を打ち消す方向の電流が流れ、侵入磁束の通過量で更に約1/2となる。
【0021】ヘリウム系での入熱で考えると、真空壁5cを設けた分の侵入磁束量で約1/2であるから、ジュール損では1/2の2乗となり、約1/4の入熱量に低減する。
【0022】このように、上記した実施例によれば、渦電流のジュール発熱によるヘリウム槽3への、つまり、液体ヘリウム系への熱侵入を大幅に低減し得る効果がある。図2、及び図3は、2重の真空壁5b,5c間を中間部材10で接合する構造を示すものである。
【0023】図2に示す構造は、中間部材10を真空壁5b,5cとの間で三角形を作るように配置したものである。
【0024】この配置により、真空壁5b,5cは板面のx軸,y軸方向共剛性を上げることができ、従って、真空壁5b,5cの振動振幅を低減し、液体ヘリウム系への熱侵入を低減し得る効果がある。
【0025】図3に示す構造は、中間部材10を真空壁5b,5cとの間で楔形を作るように配置したものである。
【0026】この場合も図2と同様に真空壁5b,5cの剛性を上げることができ、真空壁5b,5cの振動振幅を低減し、液体ヘリウム系への熱侵入を低減し得る効果がある。
【0027】2重の真空壁5b,5c間を中間部材10で接合することによる効果を試算すると、厚み10mmのアルミニウムで、真空壁5bと5cの内側間隔を30mmとすれば、真空壁5b1枚の場合と比較して、剛性で約100倍向上する。
【0028】従って、真空壁自身の振動振幅値を約1/100に低減でき、この結果、真空壁に支持されるシールド板4、及びヘリウム槽3の振幅を小さくでき、液体ヘリウム系への熱侵入を低減し得る効果がある。
【0029】更に、本実施例では内側に真空壁5cの一部に孔11を設けて、真空壁5bと5cで形成される真空空間と真空槽5内の真空空間とを連通し、両者空間を同様な真空状態にしている。また、この孔11により、真空リーク個所を真空槽5の真空壁5bの外側より検査できる効果もある。
【0030】
【発明の効果】以上説明した本発明の磁気浮上列車用超電導装置によれば、液体ヘリウムに浸漬されている超電導コイル,該超電導コイルを収納するヘリウム槽、及び該ヘリウム槽を囲むシールド板を収納する真空槽の列車台車側を、少なくとも2重の壁構造としたものであるから、内側の真空壁には、外側からの侵入磁束を打ち消す方向に電流が誘起されるため、台車側からの渦電流による真空槽内部への外部侵入磁束を大幅に低減し得るので、列車走行時に振動が発生して渦電流が生じても、台車に面する側の真空壁の渦電流に対するシールド効果を上げて真空壁内部に侵入する外部磁束を減らし、これによりヘリウム系への入熱を極力抑えて超電導装置がクエンチに至る可能性は極めて少なくなる。
【0031】また、真空槽の列車台車側を、中間部材で接続された少なくとも2重の壁構造としたものであるから、2重の真空壁間の距離の2乗に比例して剛性が上がるため、台車に面した側の真空壁自身の振動振幅を大幅に低減し得るので、台車に面する側の真空壁の剛性を上げて真空壁自身の振動を減らし、これにより相対振動量,渦電流、及びヘリウム系の入熱を極力抑えて超電導装置がクエンチに至る可能性を少なくすることができる。




 

 


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