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発明の名称 半導体装置の製造方法
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開平6−85278
公開日 平成6年(1994)3月25日
出願番号 特願平4−237991
出願日 平成4年(1992)9月7日
代理人 【弁理士】
【氏名又は名称】薄田 利幸
発明者 大路 譲 / 牛山 雅弘 / 久米 均 / 吉沢 巳佳
要約 目的
ホットキャリアやトンネル電流の注入に対し耐性の高いゲート酸化膜を有する半導体装置の製造方法を提供すること。

構成
シリコン基板11を800℃以上の温度で熱酸化して表面にゲート酸化膜16を形成し、次に700℃以下の温度で酸化性雰囲気で酸化処理し、ゲート酸化膜16下部のシリコン界面に薄い酸化層を形成する。フッ素ガス、塩素ガス、分子中にN、Cl、Fの少なくとも一種の元素を含む化合物等が存在する雰囲気で熱処理し、さらに800℃以上の温度の酸化性雰囲気で熱処理して半導体装置を製造する。
特許請求の範囲
【請求項1】少なくとも表面がシリコンである基板を800℃以上の温度で熱酸化して表面に酸化膜を形成する第1の工程、該基板を700℃以下の温度の酸化性雰囲気で酸化処理する第2の工程、分子中にN、F、Clの少なくとも一種の元素を含む化合物並びに塩素ガス及びフッ素ガスからなる群から選ばれた少なくとも一種の物質が存在する雰囲気で熱処理する第3の工程、800℃以上の温度の酸化性雰囲気で熱処理する第4の工程、上記酸化膜上に電極を形成する第5の工程を有することを特徴とする半導体装置の製造方法。
【請求項2】請求項1記載の半導体装置の製造方法において、上記第2の工程は、600℃から700℃の範囲の温度で行われることを特徴とする半導体装置の製造方法。
【請求項3】請求項1又は2記載の半導体装置の製造方法において、上記第2の工程の酸化処理は、1nmから2nmの範囲の厚さのシリコン酸化層を形成する酸化処理であることを特徴とする半導体装置の製造方法。
【請求項4】請求項1から3のいずれか一に記載の半導体装置の製造方法において、上記分子中にN、F、Clの少なくとも一種の元素を含む化合物は、NH3、N2O、NO、NF3及びClF3からなる群から選ばれた少なくとも一種の化合物であることを特徴とする半導体装置の製造方法。
【請求項5】請求項1から4のいずれか一に記載の半導体装置の製造方法において、上記物質を含む雰囲気は、上記物質が1ppbから1容量%の範囲の濃度で存在する雰囲気であることを特徴とする半導体装置の製造方法。
【請求項6】請求項1から5のいずれか一に記載の半導体装置の製造方法において、上記第3の工程の熱処理は、700℃から1100℃の範囲の温度で行われることを特徴とする半導体装置の製造方法。
【請求項7】請求項1から6のいずれか一に記載の半導体装置の製造方法において、上記第5の工程の後に、上記電極の上に絶縁膜を形成する第6の工程と、該絶縁膜の上に第2の電極を形成する第7の工程を有し、上記電極は絶縁ゲート型電界効果型トランジスタの浮遊ゲート電極を、該第2の電極はその制御ゲート電極を構成することを特徴とする半導体装置の製造方法。
発明の詳細な説明
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、MOS(金属−酸化物−半導体)構造を有する半導体装置の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】図1は従来のMOSトランジスタの断面概略図である。シリコン基板11にゲート酸化膜16を介してゲート電極15が設けられ、拡散層13には金属配線14が接続される。12は素子分離絶縁膜である。このような従来のMOSトランジスタのゲート酸化膜16は、高温の酸化性雰囲気中でシリコンの表面を酸化することにより形成されてきた。さらに、熱酸化膜をNH3、N2O等を含む雰囲気中で熱処理し、微量の窒素をシリコンとシリコン酸化膜との界面近傍に添加することにより、ホットキャリアやトンネル電流による損傷に対する耐性の向上が図られてきた。またフッ素をイオン注入や、HF溶液への浸積により添加することも行われてきた。これらの方法により添加されたフッ素は、界面の不飽和結合と結び付いて電子や正孔の捕獲準位を減少させ、ホットキャリアやトンネル電流の注入に対してもMOSトランジスタの特性を安定に保ってきた。これらのことはアイ・イー・イー・イー、エレクトロン・デバイス・レターズ(IEEE ElectronDevice Letters)第10巻、第4号、第141頁(1989)又はアイ・イー・イー・イー、エレクトロン・デバイス・レターズ(IEEE Electron Device Lett.)第10巻、第64頁(1987)に詳しい。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記従来技術は、フッ素や窒素を熱的に拡散させて界面近傍に導入するために、多量に導入しすぎて界面の整合性を破壊してしまったり、逆に量が不足で、不飽和結合を十分に埋めることが出来なかったりして最適な導入量の制御が難しいという問題があった。
【0004】以下、上述のことについて詳しく説明する。図2(a)は、厚さ8nmのシリコン熱酸化膜をアンモニアガス雰囲気中で熱処理したときの、シリコン熱酸化膜中の窒素の深さ方向の分布を計測したオージェ電子分光分析の測定例である。図2(b)はこの窒素を含むシリコン熱酸化膜を850℃の酸素雰囲気中で、再度5分の酸化処理を行った後の窒素の分布のオージェ電子分光分析の測定例である。図3は、図2(a)(b)で示した2種類のシリコン酸化膜の上に多結晶シリコン電極を形成してMOSキャパシタを作成し、電子を0.1クーロン/cm注入した時の界面準位の増加量と、フラットバンド電圧の変動量を比較した図である。図3において、Aはシリコン熱酸化膜、Bは図2(a)の場合に対応するシリコン熱酸化膜に窒素を導入したもの、Cは図2(b)の場合に対応し、Bをさらに熱酸化したものを示す。
【0005】これらの図から明らかなように、窒化処理したシリコン酸化膜は、窒素がSiO2/Si界面近傍に選択的に固容しており、電子注入が起こった場合の界面準位及び捕獲電荷の増加量は、窒化処理しないシリコン熱酸化膜よりも大きくなってしまう。再酸化処理を行うと、固容窒素量を界面近傍で減少させることができ、界面準位の増加をシリコン熱酸化膜よりも少なくすることができる、しかし、窒素がSiO2膜中に拡散し、広く分布してしまうため、電子の捕獲準位の数を低減することが出来ないという欠点がある。このため、MOSトランジスタにおいて、ホットキャリアやトンネル電流の注入による閾値電圧の変動、移動度の低下の双方を改善することが困難であった。
【0006】本発明の目的は、ホットキャリアやトンネル電流の注入に対し耐性の高いゲート酸化膜を有する半導体装置の製造方法を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するために、本発明の半導体装置の製造方法は、少なくとも表面がシリコンである基板を800℃以上の温度で熱酸化して表面に酸化膜を形成する第1の工程、基板を700℃以下の温度の酸化性雰囲気で酸化処理する第2の工程、分子中にN、F、Clの少なくとも一種の元素を含む化合物並びに塩素ガス及びフッ素ガスからなる群から選ばれた少なくとも一種の物質が存在する雰囲気で熱処理する第3の工程、800℃以上の温度の酸化性雰囲気で熱処理する第4の工程、上記酸化膜上に電極を形成する第5の工程を有する。
【0008】上記第1の工程は、800℃から1000℃の範囲の温度で熱酸化することが好ましい。またこれによって形成された酸化膜は、第2の工程で形成される酸化層との合計の厚みが4nmから10nmの範囲になるようにすることが好ましいい。第2の工程は、600℃から700℃の範囲の温度で行い、形成される酸化層の厚さを1nmから2nmの範囲とすることが好ましい。
【0009】第3の工程で用いられる物質は、Cl2、F2、NH3、N2O、NO、NF3、ClF3、HCl、HF等であって、2種以上のものを同時に用いてもよい。これらの物質を含む雰囲気は、この物質が1ppbから1容量%の範囲の濃度で存在する雰囲気であることが好ましい。そしてこの第3の工程における熱処理は、700℃から1100℃の範囲の温度で行われることが好ましい。また、第4の工程で行う酸化性雰囲気での熱処理は、800℃から1000℃の範囲の温度で行うことが好ましい。
【0010】
【作用】少なくとも表面がシリコンである基板を800℃以上の温度で加熱して、所定の厚さ、例えば10nmの熱酸化膜をシリコン表面に形成した後、700℃以下の温度で酸化性雰囲気で酸化処理すると、SiO2/Si界面に所定の厚さ、例えば1nmの低温熱酸化膜が成長する。シリコンの熱酸化はシリコン酸化膜中をO2やH2O等の酸化種が拡散し、SiO2/Si界面で新たにシリコン酸化物が生成するので、所望の低温熱酸化膜は界面にのみ生成する。この低温熱酸化膜は、800℃以上の温度で形成した熱酸化膜に比べ、シリコンと酸素の間の化学結合の歪が大きく、密度が異なった構造になっているため、その後に拡散させた窒素、フッ素又は塩素等を低温熱酸化膜に選択的に固溶させることができる。これによって、窒素、フッ素、塩素等のSiO2/Si界面近傍の分布を制御して、ホットキャリアやトンネル電流の注入に対し耐性の高いゲート酸化膜を形成することができる。
【0011】
【実施例】以下、実施例を用いて本発明を詳細に説明する。
【0012】〈実施例1〉まず、シリコン基板表面に、いわゆるLOCOS(選択酸化)構造酸化膜により素子分離酸化膜を形成し、キャパシタ又はトランジスタを形成すべき領域の表面の薄い酸化膜を除去してシリコンの表面を露出させた。このシリコンの表面上にゲート酸化膜を形成するに当たり、シリコン表面をフッ酸水溶液で洗浄した後、シリコン基板を酸化炉に導入し、900℃の酸素雰囲気中で6nmの熱酸化膜を形成した。その後600℃の酸素雰囲気中で1nmの低温熱酸化膜をSiO2/Si界面に形成し、高温熱酸化膜/低温熱酸化膜の2層構造シリコン酸化膜を形成した。その後、NH3を50%含む800℃の窒素雰囲気中で20分間熱処理を行い、さらに900℃の酸素雰囲気中で酸化処理を行った。形成した酸化膜全体の厚さは7.8nmであった。
【0013】図4はオージェ電子分光法で測定した酸化膜中の厚さ方向の窒素の分布であり、1は本実施例の、2は従来の高温熱酸化膜のみのシリコン酸化膜に窒素を導入した場合の値である。窒素は従来の酸化膜の場合に比べ、より狭い範囲に限定されて分布している。
【0014】このゲート酸化膜上にリンを添加した多結晶シリコン電極を形成し、キャパシタを形成した。このキャパシタで、電極に−8Vの電圧を印加し0.1クーロン/cm2の電子をゲート酸化膜中に注入した。この時の界面準位とフラットバンド電圧の増加量を高温熱酸化膜のみの場合と比較して図5に示す。Cは従来の、Dは本実施例の場合である。図5から、本発明により窒素を添加したゲート酸化膜は、トンネル電流に対する耐性が従来の窒素を添加した熱酸化膜よりも高いことが明らかである。
【0015】同様な効果は、NH3の替りにN2O又はNOを用いても得られることを確認した。また、窒化処理を行なう温度は700℃から1100℃の範囲であっても効果があった。また、界面に形成した低温の酸化層の厚さが、1nmから2nmの範囲において同様の効果が確認できた。
【0016】図10は、上記窒化酸化膜処理を施した絶縁膜の界面順位密度5及びフラットバンド電圧6の変動量のNH3濃度の依存性を示す図である。同図に示すように、トンネル電流に対する耐性は1%から1ppbの濃度の範囲で最小となる。
【0017】〈実施例2〉実施例1と同様に高温熱酸化膜/低温熱酸化膜の2層酸化膜を形成し、実施例1において用いたNH3又はN2Oに替って、ClF3を100ppm含んだN2Oガス中で900℃の温度で熱処理した。以下、実施例1と同様に電極を形成した。図6は、同酸化膜に固溶した窒素及びフッ素の深さ方向分布である。3は窒素の、4はフッ素の分布である。フッ素も窒素と同様の領域に分布している。Clも酸化膜中に固溶しており、Fと含有量は異なるが、分布の状態はFとほぼ同じようである。この酸化膜に0.1クーロン/cm2のトンネル電子注入を行ったところ、N2Oのみを用いた場合よりも界面準位及びフラットバンド電圧の変動が小さかった。
【0018】ClF3の替りにNF3、F2Cl2、HCl、HF、Cl2、F2を用いると、Nを含む化合物の場合は上記窒素が固容した場合と、F又はClを含む化合物の場合は上記フッ素が固容した場合と同様の効果が得られた。
【0019】〈実施例3〉図7は浮遊ゲート電極24を持つ積層ゲート型フラッシュEEPROM(電気的書き換え可能な読み出し専用メモリー)の断面構造概略図である。本実施例では、このフラッシュEEPROMのトンネルゲート酸化膜26に実施例1と同じ窒化したシリコン酸化膜を適用した。以下、多結晶シリコンからなる浮遊ゲート電極24、SiO2/SiN/SiO2三層絶縁膜、多結晶シリコンからなる制御ゲート電極25、SiO2絶縁膜を形成し、所定のパターンとし、これをマスクにイオン打ち込みにより拡散層13を形成した。
【0020】図8はこのフラッシュEEPROMセルに対し、情報の書換えを繰返し行なった際の情報消去時間Tewの変動の様子を、従来のシリコン熱酸化膜(A)、従来の窒化酸化膜(B)及び本発明による窒化したシリコン酸化膜(D)について比較した例である。その結果、本発明により消去動作によるトンネルゲート酸化膜の劣化が著しく改善されることが明らかになった。
【0021】また、図9は、いわゆるMOSFETのホットキャリア現象により、トランジスタの駆動能力を表すβの値が変動する様子を同様に比較したものである。この結果においても本発明により耐ホットキャリア現象の改善が著しいことが示せた。このような効果は、上記ゲート酸化膜の厚さが4nmから10nmの範囲において、同様に確認できた。また、NH3の替りにN2O又はNOを用いても同様な効果が得られた。さらにまた、窒化処理を行なう温度は700℃から1100℃の範囲であっても効果があった。
【0022】
【発明の効果】上記の方法によって、窒素、フッ素又は塩素を添加したゲート酸化膜を用いることにより、MOSトランジスタのホットキャリア現象による特性劣化を低減することが出来る。また同様の絶縁膜を用いたフラッシュ型不揮発性メモリにおいては、書き込み/消去の繰返しによる特性劣化を低減することが出来た。




 

 


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