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発明の名称 多層モジュ−ル回路基板
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開平6−85100
公開日 平成6年(1994)3月25日
出願番号 特願平4−230618
出願日 平成4年(1992)8月31日
代理人 【弁理士】
【氏名又は名称】高橋 明夫 (外1名)
発明者 薮下 明 / 松崎 永二 / 松山 治彦
要約 目的
多層モジュ−ル回路基板の薄膜層上に抵抗値バラツキが少なく安定な薄膜抵抗素子を形成する。

構成
ポリイミド系樹脂などの有機絶縁膜上にシリコン薄膜とW、Ta、Ti、Ni、Mo、Crなどの金属薄膜を順次積層し、熱処理によりその界面に金属シリサイド薄膜を生成し、上記金属薄膜を除去して金属シリサイド薄膜面をパタ−ニングして薄膜抵抗素子を形成する。
特許請求の範囲
【請求項1】 厚膜と薄膜を積層した多層モジュ−ル基板において、上記薄膜配線回路内に金属シリサイド膜の薄膜抵抗素子を内蔵したことを特徴とする多層モジュ−ル回路基板。
【請求項2】 請求項1において、上記薄膜をポリイミド系樹脂などの有機絶縁膜とし、上記薄膜抵抗素子を上記有機絶縁膜上に順次積層したシリコン薄膜と金属薄膜を熱処理してその界面に生成される金属シリサイド薄膜により形成するようにしたことを特徴とする多層モジュ−ル回路基板。
【請求項3】 請求項1または2において、上記金属薄膜をタングステン(W)、タンタル(Ta)、チタン(Ti)、ニッケル(Ni)、モリブデン(Mo)、クロム(Cr)のいずれかにしたことを特徴とする多層モジュ−ル回路基板。
【請求項4】 請求項3において、上記金属シリサイド薄膜の下層に未反応の上記シリコン薄膜の残存層を設け、上記金属シリサイド薄膜の上層の未反応金属薄膜を除去して得られる金属シリサイド薄膜にアルミニウム(Al)などの電極膜を接続するようにしたことを特徴とする多層モジュ−ル回路基板。
発明の詳細な説明
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は厚膜/薄膜混成回路基板に係り、とくに積層された薄膜多層配線回路内に高精度な薄膜抵抗素子を内蔵するモジュ−ル回路基板に関する。
【0002】
【従来の技術】最近のプリント配線基板では高密度化の傾向が著しく、計算機では演算速度を高速化するために基板の配線経路の短縮化や低抵抗化が大きな課題となっており、スル−ホ−ルを介する多層配線構造が主流となっている。なかでもポリイミド系樹脂などの有機薄膜を層間絶縁膜とする薄膜多層回路は高密度化にとくに有利であり、従来は外部実装されていたインピ−ダンス整合用の高精度終端抵抗素子を多層回路内に実装することも行なわれている。
【0003】図2は計算機などに用いられる厚膜/薄膜多層構造を有するモジュ−ル回路基板の部分断面図の一例である厚膜多層回路基板1はスクリ−ン印刷などにより導体パタ−ンを形成した高抵抗基材シ−トを積層して1000℃以上の高温熱処理を行い多層回路を形成する。厚膜多層回路基板1の上にはポリイミドなどの有機薄膜の層間絶縁膜21,22,23を多層に積層して薄膜多層回路4を形成する。
【0004】各層の配線経路はスル−ホ−ル3を界して接続され、層間絶縁膜21には円形状の薄膜抵抗素子4が形成され、内部電極41、外部電極43、スルホ−ル3、配線導体5等により上層、下層の配線パタ−ンに接続されている。また、最上層には外部接続端子6を介してLSIなどの半導体素子7がはんだ付けされる。上記抵抗素子4、配線導体5、外部接続端子6はスパッタリング、真空蒸着等による金属薄膜が用いられる。
【0005】しかし、基板が大形化すると上記金属薄膜の膜質、膜厚などを均質に形成することが困難となるという問題があった。とくに抵抗素子4はパタ−ン形状が高精度に加工されてもその膜質(固有抵抗など)や膜厚分布により抵抗値バラツキが大きくなる。しかし、初期の膜質が均一であれば経時的な変動やバラツキも一様に変化することが期待できるので、成膜時に均一な膜質をえることが課題であった。
【0006】電子情報通信学会創立70周年記念総合全国大会論文集p1−113(昭62)「Cr−Si−O薄膜抵抗体の高温安定性」には、B4サイズレベルの大型基板に形成したサ−マルプリントヘッド用抵抗薄膜の経時的特性に関する検討結果が報告されている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】上記スパッタリングにより形成した薄膜抵抗素子はパタ−ンの加工精度もさることながら、膜厚分布、膜の固有抵抗率等の均一さが抵抗値精度を決定するので、薄膜形成装置や同形成条件等を厳しく管理する必要が高まっているが、実際上は次第に対応困難となってきていることが問題であった。また、膜厚が一般的に薄いので長期使用に伴う熱履歴等によりクラックが発生しやすいことも大きな問題であった。本発明の目的は、高い抵抗値精度で高信頼性の薄膜抵抗を大面積に均一に形成して内蔵する多層モジュ−ル回路基板を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するために、上記薄膜配線回路内の薄膜抵抗素子を金属シリサイド膜により形成するようにする。このため、上記薄膜をポリイミド系樹脂などの有機絶縁膜とし、上記金属シリサイド薄膜を上記有機絶縁膜上に順次積層したシリコン薄膜と金属薄膜を熱処理してその界面に形成するようにする。
【0009】さらに、上記金属薄膜をタングステン(W)、タンタル(Ta)、チタン(Ti)、ニッケル(Ni)、モリブデン(Mo)、クロム(Cr)のいずれかとし、上記金属シリサイド薄膜の下層に未反応の上記シリコン薄膜の残存層を設け、上記金属シリサイド薄膜の上層の未反応金属薄膜を除去して得られる金属シリサイド薄膜にアルミニウム(Al)などの電極膜を接続するようにする。
【0010】
【作用】上記チタンシリサイド(TiSi2),クロムシリサイド(CrSi2)等の金属シリサイド膜の膜厚は(処理温度×処理時間)により制御され、熱処理温度を均一に管理することにより基板サイズやシリコン薄膜、金属薄膜等の膜厚バラツキには無関係に一定に生成され、また、その物性値も均一になるので広範囲の固有抵抗率がバラツキ少くな生成される。また、ウエットエッチングにより金属シリサイド薄膜上層に残った金属薄膜を除去ことにより薄膜抵抗素子のパタ−ンが精度良く簡便に形成される。また、金属シリサイド薄膜下層の未反応シリコンは薄膜抵抗素子の機械的強度が大きく補強する。
【0011】
【実施例】図1は図2(a)に示した薄膜配線回路内に終端抵抗として内蔵される薄膜抵抗素子4の平面図、同(b)は断面図である。薄膜抵抗素子4は、スピン塗布後、約400℃で熱処理したポリイミド系樹脂の層間絶縁膜21上に、化学気相成長法(プラズマCVD)により膜厚=0.5μmの非晶質シリコン(a−Si)のシリコン薄膜420を形成し、その上にクロム(Cr)をスパッタリングして膜厚=0.3μmの金属薄膜421を積層する。
【0012】この状態で窒素(N2)雰囲気の炉内で熱処理を行うとシリコン薄膜420と金属薄膜421の中間にクロムシリサイド薄膜422(CrSi2)が生成される。次いで、ウエットエッチングにより金属薄膜421クロム(Cr)を除去して薄膜抵抗素子4パタ−ンを形成し、さらにクロムシリサイド薄膜422とシリコン薄膜420を所望の形状にウエットエッチングし、約4μm膜厚のアルミニウムによりスルホ−ル3には内部電極41を、また、周辺部には外部電極43を形成する。
【0013】上記のようにシリコン薄膜420に比抵抗が108Ωcmオ−ダ−の非晶質シリコン膜(a−Si)を用いる理由は、より高い絶縁性(スパッタリングによるシリコン薄膜の場合は約105Ωcm)が得られるためである。次いで後工程として、層間絶縁膜21と同様のプロセスによりポリイミド系樹脂の層間絶縁膜22を形成し、スルホ−ル、配線導体5を形成し、このプロセスを繰り返して薄膜多層層を形成する。
【0014】最上層にはCr/Cu/Auの積層よりなる外部接続端子6を形成し、その上にはんだ8によりLSI7等を接続する。なお、各層間絶縁膜21はポリイミド系の樹脂であるため、その熱変質を考慮してクロムシリサイド薄膜422のキュア温度を400℃とする。ポリイミド系樹脂材料の安定性を考慮すればこれ以上の高い熱処理は不可能である。
【0015】図3はクロムシリサイド薄膜422の200〜400℃の熱処理温度における特性図である。クロムシリサイド薄膜422の膜厚dは反応生成後の金属薄膜(Cr膜)421をエッチング除去した後、光学的に測定したものであり、光の波長をλ(632.8nm)、nを屈折率とするとd=λ/(4n)で与えられる。熱処理時間60分において、膜厚dは熱処理温度に対してほぼリニアに増加し、シ−ト抵抗値Rsも一様な傾向を示した。これはクロムシリサイド薄膜422の固有抵抗率(ρ)が膜厚方向に均一であることを反映しており、屈折率nの一様性からも膜特性は良好であることがわかる。
【0016】図1において、薄膜抵抗素子4の抵抗値RはR=(Rs/2π)・ln(b/a)
で与えられる。抵抗値Rの仕様値を100Ωにたいして、a(内径)=80μmφ,b(外径)=250μmφとすると、クロムシリサイド薄膜422のシ−ト抵抗値Rsを約550Ω/□とする必要がある。図3においては、約380℃、60分の熱処理で約60nmの膜厚dが得られる。同様に380℃で2時間の熱処理を行なうと膜厚dは120nmに増加し、上記抵抗値R=100Ωに必要なシ−ト抵抗値Rs=約550Ω/□が得られる。
【0017】上記処理条件において、シリコン薄膜420の未反応膜厚は約350〜400nmであった。したがってクロムシリサイド薄膜422と金属薄膜421を含めた総合膜厚は約500nmとなる。この膜厚は従来のスパッタリグで直接成膜される抵抗薄膜の4倍である。このため機械的強度が増加するので、長期使用に伴う熱履歴などにより発生するクラックなどのパタ−ン欠陥が減少し、抵抗値や配線等の信頼性を著しく改善することができる。
【0018】上記熱処理によりシリコン薄膜/金属薄膜の界面に生成する金属シリサイド薄膜は金属薄膜421の金属をMとすると一般的にMSi2の構造で示され、例えばMにタングステン(W)、タンタル(Ta)、チタン(Ti)、ニッケル(Ni)、モリブデン(Mo)、クロム(Cr)等を用いることができる。金属シリサイド薄膜422の膜厚は(処理温度×処理時間)により制御可能であるため、熱処理温度を均一に管理することにより基板サイズやシリコン薄膜420、金属薄膜421の膜厚バラツキには無関係に膜厚一定に生成することができ、また、均一な温度で生成される金属シリサイド薄膜422の物性は均一となるため、用途に応じてバラツキの少ない固有抵抗率値を広範に設定することができる。
【0019】例えば,800℃以上の高温熱処理により、チタンシリサイド(TiSi2)ではRs=10μΩcmが得られ,クロムシリサイド(CrSi2)ではRs≦600μΩcmが得られる。また、薄膜抵抗素子4のパタ−ンは金属シリサイド薄膜422の上層部に残った金属薄膜421をウエットエッチングで除去すればよいので従来と同様の方法で簡便に形成することができる。
【0020】また、金属シリサイド薄膜422の膜質(固有抵抗率)が基板内で均一であるため、抵抗値は使用環境下で一定の傾向で若干変化するものの安定な素子特性が得られる。また、金属シリサイド薄膜422の下層には未反応のシリコン薄膜が比較的厚く残るので、従来の層間絶縁膜21上にごく薄く形成した抵抗薄膜に比べて機械的強度が著しく向上し、熱履歴などによるクラック等の発生を防止して長期的な信頼性を向上することができる。
【0021】
【発明の効果】上記本発明による金属シリサイドの薄膜抵抗素子はポリイミド系樹脂などの有機絶縁膜の層間絶縁膜上に設けたシリコン薄膜と金属薄膜間の熱反応により形成されるので、その熱処理温度分布を均一に保つことにより基板サイズに関わり無く均質な薄膜抵抗を得ることができ、さらに、ウエットエッチング等により簡便に精度良くパタ−ニングできるので、抵抗値精度に優れ長期的に安定なバラツキの少ない抵抗素子を薄膜層間に備えた多層モジュ−ル回路基板を提供することができる。
【0022】さらに、熱処理条件の選定により上記薄膜抵抗のシ−ト抵抗範囲を広範に設定することができる。さらに、上記薄膜抵抗はポリイミド系樹脂などの有機絶縁膜上の比較的厚いシリコン薄膜上に形成されるので、その実効的な厚みを従来の薄膜抵抗に比べて例えば約4倍にして機械的強度を大幅に高めることができ、これにより長期使用に伴う熱履歴クラック発生を防止して信頼性を大幅に向上することができる。
【0023】




 

 


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