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発明の名称 接合構造体及びその製造方法
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開平6−69387
公開日 平成6年(1994)3月11日
出願番号 特願平4−219993
出願日 平成4年(1992)8月19日
代理人 【弁理士】
【氏名又は名称】小川 勝男
発明者 徳田 正秀 / 藤田 祐治
要約 目的


構成
被接合部材1、3の半田接合面に半田濡れ性のことなる面4、5を分布させて形成する。減圧した雰囲気下で半田材6を溶融させ、半田材6を溶融状態で保持しながら、雰囲気の減圧、加圧を繰り返して被接合部材1、3を接合し、ボイド10を分散、狭小化する。
特許請求の範囲
【請求項1】複数の部材が接合材を介して構成される接合構造体において、前記複数の部材の対向する少なくとも1つの接合面上に、該接合材に対する濡れ性の異なる領域が分布して形成されていることを特徴とする接合構造体。
【請求項2】請求項1記載の接合構造体において、前記接合面は、前記接合材に対する濡れ性の異なる材料からなる複数の領域から形成されていることを特徴とする接合構造体。
【請求項3】請求項1記載の接合構造体において、前記接合面は、機械的な面粗さの異なる領域から形成されていることを特徴とする接合構造体。
【請求項4】請求項1乃至3記載の接合構造体において、濡れ性の異なる領域が、少なくとも2つの濡れ性の悪い領域を閉じ込めるように分布していることを特徴とする接合構造体。
【請求項5】請求項1乃至4記載の接合構造体において、前記接合材が半田であることを特徴とする接合構造体。
【請求項6】請求項5記載の接合構造体において、接合面は、半田濡れ性の高いメタライズ層領域と、半田濡れ性の低い非メタライズ領域から形成されていることを特徴とする接合構造体。
【請求項7】請求項1乃至6記載の接合構造体において、前記部材の一方は半導体チップであり、他方は前記半導体チップを冷却するための冷却体であることを特徴とする接合構造体。
【請求項8】複数の部材が接合材を介して構成される接合構造体の製造方法において、前記複数の部材の対向する面の間に形成される空間領域を閉じ込めるように該空間領域の外周に沿って前記接合材を配置し、所定の圧力の雰囲気下で前記接合材を溶融し、該接合材の流動性を高めた状態で前記雰囲気を加圧し、前記接合材を前記空間領域内へ流動させることを特徴とする請求項1乃至7記載の接合構造体の製造方法。
【請求項9】請求項8記載の接合構造体の製造方法において、前記接合材の流動性を高めた状態で減圧及び加圧工程を複数回繰り返すことを特徴とする接合構造体の製造方法。
発明の詳細な説明
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は半田接合技術に係り、特に、半導体集積回路装置における半導体チップと冷却体との接合部において、半導体チップから発生する熱を均一に放熱するに好敵な半田接合構造体に関する。
【0002】
【従来の技術】電子計算機等に用いられる半導体集積回路装置においては、半導体チップで発生する熱を放熱するために、半導体チップ上に冷却体を接合して、冷却体を介して半導体チップで発生した熱を放熱している。一般に、集積回路チップと冷却体との接合には半田が用いられているが、半田接合部分にボイドが発生すると半導体チップの放熱特性を悪化させ、半導体集積回路装置の動作中に半導体チップ自身が高温に熱せられる原因となる。そこで、半導体接合部におけるボイドの発生を低減するために、半田接合時に所定圧力の雰囲気下で半田を溶融させ、その後外部雰囲気の圧力を上げて半田を固化させる複合構造体の製造方法が発明者らによって、特開昭63−226031号公報に開示されている。この技術によれば、平均ボイド率5%以下の半田接合を再現性良く実現できる。また、特開昭62−131548号公報には、ヒートシンク板の半導体チップとの半田接合面にボイド排出用の溝を形成し、接合面におけるボイドの発生を防止した集積回路用冷却装置が開示されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】近年、高集積化すると共に大面積化の傾向にある半導体チップでは、半導体チップ内の温度分布を抑えることのできる冷却構造体が必要とされてきている。上記従来技術では、半田接合部のボイド率を大幅に低減し、半導体チップと冷却体間の熱抵抗を減少させる効果を得ることができる。しかし、半田付け後のボイドは半導体チップの中央部に集中して発生するため、半導体チップの中央部と周辺部における放熱特性にバラツキが生じ、ボイド位置に対応するチップ内の温度が高くなって半導体チップ内の温度分布が均一にならなくなるという問題が生じている。
【0004】そこで、本発明の目的は、上記従来技術による問題点を解決し、半田付けの際に半田接合部に発生するボイドを分散させると共に、ボイドの大きさを狭小化することにより、半導体チップ内の温度分布を抑えることのできる半田接合構造体を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的は、接合材によって接合される被接合部材の半田接合面の少なくとも1つに、接合材に体する濡れ性の異なる部分を分布させて形成して接合することによって達成される。係る接合構造体は、複数の被接合部材の対向する面の間に形成される空間領域を閉じ込めるように、該空間領域の外周に沿って前記接合材を配置し、所定の圧力の雰囲気下で前記接合材を溶融し、該接合材の流動性を高めた状態で前記雰囲気を加圧し、前記接合材を前記空間領域内へ流動させることにより達成される。
【0006】
【作用】被接合部材の接合面の少なくとも1つに接合材に対する濡れ性の異なる面を形成することにより、接合の際のボイドは、接合材に濡れにくい面にトッラプされて発生することになる。そこで、接合面内に、例えば接合材が濡れない非金属面を複数個に分布して形成することにより、ボイドを分散させることが可能となる。また、被接合部材の接合に際して、接合材が溶融状態であれば、雰囲気の減圧、加圧を繰り返すことにより、ボイドの大きさを狭小化することができる。
【0007】
【実施例】以下、本発明を図面を用い詳細に説明する。
【0008】図1(a)乃至(d)は本発明による接合構造体の接合工程の一実施例を示す図である。本実施例では、被接合体として半導体装置における半導体チップと冷却体との接合を例として説明する。
【0009】図1において、1は半導体チップであり、その半田接合面には、半田を濡れ易くするために全面にメタライズ層2が形成されている。また、3は半導体チップ1を冷却するための冷却体であり、その半田接合面には、例えば、格子状に形成されたメタライズ層5と、メタライズ層5の間に形成される非メタライズ面4が複数形成されている。
【0010】まず、図1(a)に示すように、被接合体である半導体チップ1と冷却体3の間にリング状の半田プリフォーム6を挾み込み、加熱機構の付いた真空槽7内に入れる。そして、真空槽7内の雰囲気を減圧する。このとき、半田プリフォーム6は固体状態にあり、半導体チップ1および冷却体3との間には必然的に僅かな隙間が生じており、半田プリフォーム6内の空間も真空槽7内の雰囲気と同様に減圧される。
【0011】次に、真空槽7内を減圧状態に保ったまま真空槽7の加熱機構を作動させ、半田プリフォーム6を溶融する。その後、真空槽7内の雰囲気の圧力を上げると、図1(b)に示すように雰囲気と半田プリフォーム6内側の圧力とに差が生じて、溶融半田はプリフォーム6内側へ一挙に流動し、ボイドは半導体チップ1の中央部に集中して発生する。加熱状態で再び、雰囲気を減圧するとボイル・シャルルの法則に則り半田接合部の集中ボイド8はその体積が増加する。ここで複数個に分割された非メタライズ面4にボイドが到達すると、これらの面にボイドがトラップされ、その体積が増加する。すなわち、図1(c)に示すように、半田が濡れ易い格子状メタライズ層5上は溶融半田が残り、複数個の非メタライズ面4には大きな空洞9が発生する。
【0012】更に雰囲気を加圧して常圧に戻すと、図1(d)に示すように空洞9は、非メタライズ面4に限定されて複数個に分散すると共に、雰囲気と空洞9内の圧力比に対応して狭小化した分散ボイド10となる。
【0013】図2に、冷却体3の半田接合面に形成されるメタライズ層5、および非メタライズ面4の形状の一例を示す。
【0014】図2(a)は、、高熱伝導絶縁性SiC(シリコンカーバイド)からなる冷却体3の半田固着面に9個の角状孔を形成したメタライズパターンを示している。このようなメタライズ層5は、以下のように形成される。
【0015】まず、冷却体3の半田固着面の全面に真空蒸着法により、第1層目にTi(チタン)層、第2層目にNi(ニッケル)層、第3層目にAu(金)層を積層してメタライズ層5を形成する。次に周知の技術であるホトレジ手法によりAu層の上に格子上のパターンに形成したホトレジスト膜をマスクとして、メタライズ層5をエッチングし、非メタライズ面4にあたる部分のメタライズ層を除去する。このようにして、複数の非メタライズ面4すなわち、母材であるSiCの露出部が形成される。なお、本実施例では、非メタライズ面4の形状は角状としているが、図2(b)に示すような丸状、あるいは、その他の形状であっても構わない。また、本実施例では非メタライズ面4は、冷却体3の半田接合面に形成したが、半導体チップ1及び冷却体3の半田接合面の少なくとも、どちらか一方に形成されていればよい。
【0016】図3(a)及び(b)は、本発明を適用して半田接合した試料の軟X線透過像を示す。図3(a)には4個の非メタライズ面、図3(b)には9個の非メタライズ面をそれぞれ格子状に形成した試料における半田接合の様子が示されている。なお、図中、黒く示した部分11が半田接合部に形成されたボイドであり、他の部分12が半田濡れ部分である。
【0017】図3(c)には、非メタライズ面4をそれぞれ4個、9個に分散したときに、できる個々のボイドの大きさの測定結果を示す。
【0018】図3(a)、(b)から明らかなように、半田接合部に発生するボイド11の位置は非メタライズ面4が形成された部分に限定されており、それぞれの非メタライズ面4に対応して分散して発生している。また、図3(c)から、メタライズ分割数(非メタライズ面4の個数)が4個、9個の場合にできるボイドのそれぞれのボイド径は、いずれも1mm以下であることがわかる。
【0019】以上説明した実施例では、半田付け面に半田濡れ性が異なる面を形成する手段として、半田接合面の全面に形成されたメタライズ層を部分的にエッチングして除去し、メタライズ層の存在する部分と存在しない部分とを形成することにより半田濡れ性の異なる面を形成したが、このような方法に限らず、その他の方法によって半田濡れ性の異なる面を形成しても構わない。例えば、半田接合面に形成されるメタライズ層の表面粗さを変えることによっても同様の効果を得ることができる。
【0020】以上説明したように、半田接合面に半田濡れ性の異なる面を形成することによって、半導体チップの半田接合部に発生するボイドは、分散すると共に狭小化される。このため、半導体チップから発せられる熱を均一に冷却体に伝えて放熱し、半導体チップ面内の温度分布のバラツキを抑えることができ、半導体チップの性能向上に多大な効果が得ることができる。また、本発明の原理から自明のように、予め設定した濡れ性を落した面内にボイドを限定することができ、半導体チップ内の特定領域に温度分布の厳しい仕様が要求される領域からボイドを遠ざけることができるので、半導体チップの素子レイアウトの自由度が増し、性能向上に寄与することができる。
【0021】
【発明の効果】以上述べたように、本発明によれば、半田接合の際に発生するボイドを分散すると共にその大きさを狭小化することができるので、半導体チップの放熱特性を向上させ、半導体チップ面内の温度上昇を抑制することができるという顕著な効果を達成することができる。




 

 


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