米国特許情報 | 欧州特許情報 | 国際公開(PCT)情報 | Google の米国特許検索
 
     特許分類
A 農業
B 衣類
C 家具
D 医学
E スポ−ツ;娯楽
F 加工処理操作
G 机上付属具
H 装飾
I 車両
J 包装;運搬
L 化学;冶金
M 繊維;紙;印刷
N 固定構造物
O 機械工学
P 武器
Q 照明
R 測定; 光学
S 写真;映画
T 計算機;電気通信
U 核技術
V 電気素子
W 発電
X 楽器;音響


  ホーム -> 電気素子 -> 株式会社日立製作所

発明の名称 真空排気方法
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開平6−69111
公開日 平成6年(1994)3月11日
出願番号 特願平4−221236
出願日 平成4年(1992)8月20日
代理人 【弁理士】
【氏名又は名称】小川 勝男
発明者 岩崎 照雄 / 松岡 玄也
要約 目的
真空排気において、絞りホルダ交換後の真空立ち上げ時に、絞りホルダの吹き飛び事故を防止する。

構成
コラム1内の隣接する小排気容積の排気室15,16の間仕切り部に開閉自由な通気孔26,27を設け、通気孔26,27は排気開始時の大気状態では開放し、所定の真空度になったら密閉するように制御する。
特許請求の範囲
【請求項1】荷電粒子線を試料面上へ所望の形状に収束させ、前記試料面上にパターンを形成あるいは加工する荷電粒子線装置用真空排気装置において、前記排気装置の一部を成すコラム内の前記荷電粒子線の通過部にある絞りホルダの搭載用仕切り板に開閉自在な通気孔を具備したことを特徴とする真空排気方法。
【請求項2】請求項1において、前記通気孔形成部は、前記通気孔のある一方の固定用の仕切り板に他方の通気孔のある回転用仕切り板を密接して固定し、適宜、前記両通気孔を塞ぐために、前記回転用仕切り板は外部駆動力を授受可能な形状に形成されている真空排気方法。
【請求項3】請求項1において、前記通気孔形成部は、前記排気室より相対的に大きな排気容積を有する他の排気室の真空度をモニタすることにより、開閉制御される真空排気方法。
【請求項4】請求項1において、前記通気孔形成部は、電子線描画装置に設けた真空排気方法。
発明の詳細な説明
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は真空状態を必要とする荷電粒子線装置等の真空排気方法に関する。
【0002】
【従来の技術】図2は、真空を必要とする荷電粒子線装置を応用した電子線描画装置の一例である。コラム1の内部は、大気と区別して、高真空状態にしておく必要がある。それは、電子銃2から放出された電子ビーム3をコラム内のガス分子に衝突させることなく、有効に利用するためである。ところで、放出された電子ビーム3は、電子銃室4内で加速されながら、電子レンズ5,6等によって試料7上に偏向・集束される。試料7は、X−Y平面を自在に移動可能なステージ8上に固定されている。この様な電子ビーム3は、図示しないLSIパターンデータに基づく偏向制御と、ステージ8の移動制御の組合せにより、試料7上にLSIパターンを描く様に制御される。
【0003】さて、同図のコラム1の内部を大気から真空状態に立ち上げる手順は、まず、バルブV4とV6を開けてから、ターボポンプ11,12を起動する。この時、他のバルブV1〜V3及びV5は、まだ閉じたままにしてある。そして、ピラニーゲージPG1が10のマイナス2乗Pa程度になったら、V4を閉じ、V3〜V1を開ける。次に、イオンゲージIG1をモニタ後、V5を開けクライオポンプ10に切り換える。ついで、V6は閉じる。一方、ピラニーゲージPG2とイオンゲージIG2を順次、モニタし、IG2が10のマイナス4乗Pa前後になったら、それぞれイオンポンプ13,14に切り変える。そして、バルブV1,V2を閉じる。
【0004】このような装置の従来例としては、マイクロエレクトロニック・エンジニアリング・第5巻・123頁から131頁(1986)(Microelectronic Engineering5(1986)123−131)がある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】図2中に示した絞りホルダ17または18は、りん青銅またはアルミニウム製で、その内部に図示しないMo製絞り(通常、穴径は1mmφ以下を使用)を固定した一体構造で用いることが多い。絞りホルダ17または18は、電子ビーム3を適宜カットしたり、散乱電子を取り除くために所定の場所に配置される。その結果、絞りは電子ビーム3の頻繁なる照射を受けて、水素炭化物等の付着による汚染がおびただしい。このため、これらの絞りホルダは図3に示したように、一体ごとに、コラム1の側面に設けたのぞき窓19(ガラス製)を外せば、ピンセット20等で容易に交換可能にしてある。これは、絞りホルダ21程度の交換であれば、わざわざコラム1の全体を解体しなくても済むというメンテナンス時間の節約を意図したものである。従って、この種の絞りホルダ21は、図示のように、仕切り板22の中心穴に嵌合を利用して載せているだけである。
【0006】ここで従来は、図2のターボポンプ11を起動させる時、バルブV4と同時にV3〜V1を開けられない理由があった。それは、絞りホルダ17,18のある排気室15や同16側の排気容積が、試料室9側のそれに比べて非常に小さいからである。つまり、排気室15や同16側は試料室9側より高真空が必要なため、絞りホルダ17や18の絞りに差動排気効果を持たせている。その結果、大気状態からV4とV3〜V1とを同時に開ける排気手順では図4に示したように、試料室9側からの排気速度S3よりも排気室15,16側の排気速度S1及びS2の方が早くなるため、両室間の急峻な圧力差によって絞りホルダ17または18は矢印M,Nのように引き上げられてしまう。こうした場合には、再び、コラム1内部全体を大気に戻した後、のぞき窓19を外し、絞りホルダ17または18を設定し直さなければならない。このことは、メンテナンス後の装置の真空立ち上げ時間を著しく冗長にし、且つ効率を非常に低下させることになる。従って、オペレータは、その手順に注意しながらバルブ操作をすることが必要であった。これは誰にも簡単に操作できることではなく、熟練者に限られる欠点もあった。この間の時間ロスは非常に大きく、トラブルの発生に気付かないと再生には数時間にも及ぶことがある。
【0007】また、前述した排気手順は、バルブV4とV3の制御は電磁弁を用いたシーケンス制御で行なえるが、図2の電子銃室4の真空度が10のマイナス8乗Paくらいの超高真空を必要とする装置の場合には、バルブV1およびV2には気密性不足で電磁弁が使えない。従って、この種の装置の場合には、V1やV2用として耐熱性が有り、気密性の高いメタルバルブを用いることが一般的である。このような事情から、絞りホルダの吹き飛び事故を防止する必要性が、依然として残されていた。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記の問題は、絞りホルダの絞りに依る差動排気効果が原因である。これにより、大気からの排気開始時にだけ、前記絞りホルダのある小排気室側と大排気容積を有する試料室側との間に大きな圧力差が生じてしまう。従って、排気開始時にだけこの急峻な圧力差を軽減するために、前記絞りホルダが搭載されている固定用仕切り板の周囲に複数の通気孔を設ける。更に、前記固定用仕切り板に密接して、やはり複数の通気孔がある回転用仕切り板を設ける。両者の孔数等は、対応する場所に配置して設ける。またこの回転用仕切り板は、真空度に連動して、大気側から遠隔駆動される。大気状態では両者の孔位置が一致した貫通状態で排気動作が行われ、試料室側真空度が10のマイナス2乗Pa程度になると回転用仕切り板が自動的に回転され複数の通気孔を塞ぎ、密閉した本来の仕切り板を形成する。
【0009】
【作用】大気から排気するスタート時点で、絞りホルダ側に生じる大きな排気速度を軽減し、絞りホルダの吹き飛び事故が防止できるようになる。これにより、メンテナンス後の装置の真空立ち上げ時間を効率的に短縮する。また、この真空排気操作が、熟練者に限られるという欠点も改善できる。
【0010】
【実施例】図1には、本発明による排気方法の様子を示した。前述のように、圧力差により、排気室15,16における排気速度S1およびS2は、試料室9側からの排気速度S3に比べて非常に速い。そこで大気状態からの排気操作は、絞りホルダ17,18側の排気速度S1,S2を軽減するために、以下の手順で行う。絞りホルダ17を載せた固定用仕切り板23の周囲には、複数の通気孔26を設けている。これに対して、回転用仕切り板24は、固定用仕切り板23の下部(上部でも可能)にスペーサ等を介して密接するように支持されている。この回転用仕切り板24には、モータ28からの回転駆動をかさ歯車25bを介して与えるため、もう一つのかさ歯車25aが一体化して形成してある。そこで、図2の試料室9の内部にあるピラニーゲージPG1からの真空状態信号Sに応じて、モータ28を駆動し、大気状態では、固定用仕切り板23の通気孔26と一致するように回転用仕切り板24側の通気孔27を回転移動させる。これにより、絞りホルダ17,18を含む排気容積は実質的に二つの排気室15,16の和となり、試料室9側のそれとの差を減少させたことになる。この状態で排気開始後、試料室9側の真空度が10のマイナス2乗Pa程度になったら、固定用仕切り板23の通気孔26に対して回転用仕切り板24側の通気孔27が不一致状態と成るように、PG1からの状態信号Sに基づきモータ28を駆動する。そして、かさ歯車25bを介して、相手のかさ歯車25aを回転させる。勿論、モータ28は、図示しないリミッタ位置で停止させる。この場合、通気孔27の開閉に伴う回転移動量は、図から明らかなように、複数の通気孔があるため数十゜程度のわずかな量で済む。以上によって、複数の通気孔26と27は相互に塞がれて、二つの仕切り板23および24は、密閉された本来の仕切り部を形成する。
【0011】
【発明の効果】本発明によれば、二つの絞りホルダ17,18の吹き飛び事故はなくなった。これにより、排気操作のやり直し等による無駄時間がなくなり、真空装置の効率的な立ち上げが可能となった。また、前述した操作は、熟練者以外にも幅広く操作可能となった。その他、通気孔を有する回転用仕切り板への駆動伝達手段は、回転用仕切り板自体の外周に歯車用の歯を直接加工してもよく、更には側方からのスライドシャッタ式や、回転シャッタ式など、多様な手法で実現できる。




 

 


     NEWS
会社検索順位 特許の出願数の順位が発表

URL変更
平成6年
平成7年
平成8年
平成9年
平成10年
平成11年
平成12年
平成13年


 
   お問い合わせ info@patentjp.com patentjp.com   Copyright 2007-2013