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発明の名称 多層配線基板
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開平6−61648
公開日 平成6年(1994)3月4日
出願番号 特願平4−211457
出願日 平成4年(1992)8月7日
代理人 【弁理士】
【氏名又は名称】高橋 明夫 (外1名)
発明者 種井 平吉 / 岩永 昭一 / 藤田 毅
要約 目的
焼結時に生ずるセラミック多層基板1の反りを除去し、露光面の平坦とし、パターン精度を高精度化,配線の高密度を計り、また、原料が粒子であるために表面に生ずる凹凸,残留空孔よる凹みを除き、薄膜配線パターン10が微細化,配線の高微細化ができる適正な構造を有する多層配線基板を提供する。

構成
基板の表裏面間を接続する内層配線を有するセラミック基板1上に薄膜配線パタ−ン10を形成する多層配線基板上に、少なくとも薄膜が形成される側の前記セラミック基板1表面には研削により削除されても配線機能が保持される厚さを有する導体パタ−ン3を備えたスル−ホ−ルパタ−ン2を形成し、このスル−ホ−ルパタ−ン2を平面研削して導体パタ−ン3を露出させ、該露出させた導体パタ−ン2上をあとのガラス層8形成の際酸化しない金属で覆った金属被膜層7を設け、さらに、その上に、ガラス層8を設け研削により該金属被膜層7を露出させたものである。
特許請求の範囲
【請求項1】 基板の厚さ方向の表裏面間を接続する内層配線を有するセラミック基板上に薄膜配線パタ−ンを形成してなる多層配線基板において、少なくとも薄膜が形成される側の前記セラミック基板上に研削により削除されても配線機能を保持しうるような厚さに形成された導体パタ−ンを備えたスル−ホ−ルパタ−ンと、該スル−ホ−ルパタ−ンを平面研削し導体パタ−ンを露出し、露出した該導体パタ−ン上にあとのガラス層形成の際酸化しない金属を被覆した金属被膜層と、少なくとも前記金属被膜層を含む前記セラミック基板表面の全面を被覆し、被覆後平面研削により該金属被膜層を露出させたガラス層とを設けたことを特徴とする多層配線基板。
【請求項2】導体パタ−ンのパッド材料は、少なくともタングステンまたはモリブデンもしくはこれらの複合材料を用い、金属被膜層は、少なくとも金を用いて形成したことを特徴とする請求項1記載の多層配線基板。
【請求項3】導体パタ−ンのパッド材料は、銅を用い、金属被膜層は、ニッケルおよび金の二重構造とし形成したことを特徴とする請求項1記載の多層配線基板。
【請求項4】金属被膜層を露出させたガラス層は、ガラスの軟化する温度で熱処理を行い、軟化ガラス層を形成したこと特徴とする請求項1記載の多層配線基板。
発明の詳細な説明
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、配線基板に係り、半導体デバイスの実装密度を向上させるのに好適な多層配線基板に関するものである。特に、例えば、電子計算機など、電子デバイスの実装密度がその製品の優劣を大きく左右する電子装置に利用される【0002】
【従来の技術】従来の大形計算機など、処理速度の向上が強く要求される電子装置では、LSI等能動素子の高速化と素子間接続距離の短縮が装置の性能を向上させるのに大きな問題であった。このような背景から高密度の配線を有するLSI搭載基板の技術も、より高速信号の伝送に適した微細な高密度配線を形成できる多層配線基板に関する手法の導入が検討された。
【0003】例えば、セラミック多層基板上に、主に有機物を絶縁層とした薄膜多層配線を形成した基板が提案されるに至っている。これに関連するものとしては、例えば、特開昭59−117197号公報記載の技術が知られている。また、厚膜薄膜混成多層配線基板において両膜間の接続にメタルパッドを形成した基板も提案されるに至っている。これに関連するものとしては、例えば、特開昭60−148191号公報記載の技術が知られている。これらの多層配線基板は、配線の多層化が容易なグリ−ンシ−ト法によるセラミック多層基板技術と配線の微細化が容易な薄膜技術とを併用することにより配線の高密度化を達成しようとするものである。
【0004】このような従来の技術においては、次のような欠点があった。セラミック多層基板は、焼結時、導体材料とセラミックとの収縮率の不一致,成形時の不均一等により0.1mm/25mm程度の反りを生ずるのが通常であり、この反りが基板上に形成できる薄膜配線パターンの微細度に制限を与える。
【0005】また、セラミック多層基板の原料は、数μmから10μmの大きさの粒子の粉末よりなるため、その製品の表面に粒子径とほぼ同等の凹凸が生じるのは避けがたい。また、セラミック多層基板は、絶縁層となるセラミック粉末部と導電層となる金属粉末部とを成形して同時焼結されるが、この両粉末部間の接着性を確保し、かつ、焼結収縮量の整合化を図るため、セラミックス粉末部に数%から10%のガラス成分を混入させるのが通常である。これは溶融ガラスによる液相焼結によりセラミックスの組成を緻密化するためである。しかし、この液相焼結によりセラミックス焼結体内には成形時の空孔を生ずる。この空孔はその表面を研削しても完全に除去できず残留が避け難い。このため、セラミックス基板表面には残留空孔による凹みが生ずる。この凹みも、スパッタ,蒸着等により形成した薄膜に欠陥を生じさせ、薄膜配線パターンの微細化における障害となる。このように、反りや凹みのあるセラミックス基板表面に、配線の微細化が容易な有機物を絶縁層とする薄膜技術を併用しても、配線の高密度化を達成できない。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上記従来の技術では、上述のセラミック多層基板が焼結時反りを生ずることについては、次の如き問題を有していた。すなわち、薄膜配線パターンは、ホトリゾグラフィ技術により形成されるが、パターン露光装置の焦点深度の関係上露光面の平坦度でパターン精度が決定される。上記の反りの発生はパターンの高精度化の妨げとなる。
【0007】さらに、従来、焼結時に生ずるセラミック多層基板の原料粒子径とほぼ同等の凹凸を生ずることや成形時の空孔の残留による凹みが発生することにあっては、スパッタ,蒸着等により形成した薄膜に欠陥を生じさせ、これが薄膜配線パターンの微細化における障害となるという問題があった。
【0008】本発明は、上記従来技術の問題点を解決するためになされたもので、焼結時に生ずるセラミック多層基板の反りを除去し、露光面を平坦とし、パターン精度を高精度化し、配線を高密度化し、また、粒子であるために表面に生ずる凹凸,残留空孔による凹みを取り去り、薄膜配線パターンを微細化し、配線を高微細化することにより、LSI等の電子部品が搭載でき、LSI間を接続する配線長を著しく低減するものである。すなわち、本発明は、セラミック多層、薄膜多層混成基板におけるセラミック,薄膜界面の適正な構造を有する多層配線基板を提供するものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するために、本発明の構成は、基板の厚さ方向の表裏面間を接続する内層配線を有するセラミック基板上に薄膜配線パタ−ンを形成してなる多層配線基板に、少なくとも薄膜が形成される側の前記セラミック基板上に研削により削除されても配線機能を保持しうるような厚さに形成され導体パタ−ンを備えたスル−ホ−ルパタ−ンと、このスル−ホ−ルパタ−ンを平面研削し前記導体パタ−ンを露出し、露出した該導体パタ−ン上にあとのガラス層形成の際酸化しない金属で被覆した金属被膜層を設けたものである。さらに、ガラス層を少なくとも前記金属被膜層を含む前記セラミック基板表面の全面に被覆し、被覆後該ガラス層を平面研削により、前記金属被膜層を露出させたものである。
【0010】上記セラミック基板の前記導体パタ−ンの少なくともパッド材料は、高融点,高温強さを有するタングステンまたはモリブデンもしくはこれらの複合材料を用い、金属被膜層は少なくとも金を用いて形成するものである。上記導体パタ−ンの少なくともパッド材料は耐熱性の良い銅を用い、金属被膜層はニッケルおよび金の二重構造にし形成するものである。露出させた金属被膜層を有するガラス層は、微細な欠陥を徐去するため、ガラスの軟化温度で熱処理を行い、軟化ガラス層を形成するものである。
【0011】
【作用】上記各技術的手段の働きは次のとおりである。本発明の構成によれば、セラミック多層配線基板の薄膜配線パタ−ンが形成される側に導体パタ−ンを含むスル−ホ−ルパタ−ンを設け、このスル−ホ−ルパタ−ンの厚さを焼結後研削により平坦化されても配線機能を保持できるような厚みにしたので、研削により、導体パタ−ンを露出し焼結時の反りが除去され、露光面を平坦化する。これにより、薄膜形成時の露光工程でのパターン解像度が向上して微細パターンの形成が可能となる。
【0012】また、平坦化されたスル−ホ−ルパタ−ンの露出した導体パタ−ン上を、ガラス層形成のとき、酸化しない金属の皮膜層で覆い、さらに、この金属皮膜層を内部欠陥のないガラス層で被覆し強化するので、表面を研削することにより、粒子の大きさによる表面の凹凸,成形時に生じるボイドによる凹みが除去され薄膜配線パタ−ンの高歩留まり化が達成される。
【0013】導体パタ−ン上の導電パッドを少なくともタングステンまたはモリブデンもしくはこれらの複合材料を使用し、金属被膜層として少なくとも金を使用すると、この金とこれらの導電パッド金属との拡散が行なわれる。なお、金にニッケル等を重ね多層化しても同様に拡散が行なわれ、良好な接合状態が得られる。また、導体パタ−ンの導電パッドは耐熱性の良い銅を用い、金属被膜層はニッケルおよび金の二重構造にすると、銅と金との拡散速度をニッケルが抑制し、良好な接合が行なわれる。ガラス層は、ガラスの軟化温度で熱処理を施し、軟化ガラス層とすると微細な欠陥が徐去される。
【0014】
【実施例】以下本発明の各実施例を図1を参照して説明する。
〔実施例 1〕図1(a)は本発明の一実施例に係る多層配線基板の断面図であり、図1(b)は本発明の一実施例に係る多層配線基板の製造工程図である。本発明の多層配線基板は、基板の厚さ方向の表裏面間を接続する内層配線を有するセラミック基板上に薄膜配線パタ−ンを形成してなる多層配線基板上に、少なくとも薄膜が形成される側の前記セラミック基板表面には、研削により削除されても配線機能を保持しうるような厚さを有する導体パタ−ンを備えたスル−ホ−ルパタ−ンを形成し、このスル−ホ−ルパタ−ンを平面研削して導体パタ−ンを露出させ、該露出させた導体パタ−ン上をあとのガラス層形成の際、酸化しない金属で覆った金属被膜層を設け、さらに、少なくとも前記金属被膜層を含む前記セラミック基板表面の全面に形成し、平面研削により該金属被膜層を露出させたガラス層とを備えたものである。
【0015】図1(a)において、1はセラミック多層配線基板、2はセラミック多層配線基板のスルーホールパタ−ン、3はセラミック多層配線基板の導体パタ−ン、4はセラミック多層配線基板の入出力ピンパッド、5はセラミックの成形時に生ずるボイド、6は研削後に残る原料粒子による凹凸または残留空孔による凹みに起因する表面凹部(以下、凹みという)、7はスルーホールパターン上の金属被膜層、8はガラス層、10aは薄膜配線パターンの導体パ−タン、10bは薄膜配線パターンの絶縁部である。
【0016】図1(b)において、101は導体パ−タン3を有するスルーホールパターン2を備えたセラミック多層配線基板1を形成する工程、102は形成されたスルーホールパターン2を研削し平坦化し導体パ−タン3を露出する工程、103は導体パ−タン3上に金属被膜層7を覆い、スルーホールパターン2上全面にガラス層8とを形成する工程、104はガラス層8を研削し金属皮膜層7を露出する工程、105は前記セラミック多層配線基板1上に薄膜配線パターン10a,10bを形成する工程である。
【0017】以下、具体的数値例を挙げて製造工程と併せて実施例を説明する。セラミック多層配線基板1は、その薄膜形成面側に厚さ約1mmのスルーホールパターン2のみを形成し、その下部には多層配線層を形成する。また、この裏面には、セラミック多層配線基板1の入出力ピンパッド4が設けられ、この入出力ピンパッド4はセラミック多層配線基板1の導体パターン3と接続されている。このようなセラミック多層配線基板1を以下の工程で形成した。
【0018】図1(a)において図1(b)の101の工程を説明する。まず、アルミナ粉末とアルミナ・シリカ・マグネシア系ガラス粉末を重量比9:1混合し、これにポリビニールブチラールおよび可塑剤を加え、ドクターブレード法により0.3mm厚さのグリーンシートを成形する。このグリーンシートにパンチングにより所定の位置に0.15mmφのスルーホールパターン2を形成し、スルーホールパターン2に印刷法によりタングステン粉末を充填したのち、同様の印刷法によりタングステンペーストを用いて所定の導体パターン3を形成する。
【0019】以上の処理を施した150mm×150mmのグリーンシートを所定の枚数重ね合せ圧着することにより多層配線構造を実現した。この場合、薄膜形成面側のグリーンシート4枚は、タングステン粉末の充填やタングステンペーストを用いて所定の導体パターン3の形成をおこなわず、スルーホールパターン2の空孔のみが形成されたものを使用する。圧着された多層配線構造をもつグリーンシートは、N2,H2の混合ガス雰囲気で1600℃、2時間の熱処理を行い焼結させ、セラミック多層配線基板1を完成させた。
【0020】図1(a)において図1(b)の102の工程を説明する。焼結後の前記セラミック多層配線基板1は、薄膜形成面側で0.15mm〜0.8mmの反りを有していた。次にこの基板1の薄膜形成面側を、ダイヤモンド粉を用いた平面研削により、表面の反りおよびうねりが20μm以下となるよう研削した。このとき、基板1表面のスルーホールパターン2の空孔のみで形成された部分だけが研削されることとなり、多層配線の機能には影響しない。この研削により、基板1の表面は、基板1のセラミック材表面と研削によって露出したスルーホールパターン2のタングステン導体パターン3により構成される。この基板1のセラミック材表面には、焼結時に生じたボイド5が研削により露出し、大ささ5μm〜20μmφの凹みが約100個/mm2の割合で発生した。
【0021】図1(a)において図1(b)の103の工程を説明する。前記102の工程により、露出したセラミック多層配線基板1の表面のスルーホールパターン2には、その無電解鍍金により金めっき膜を約5μmの厚さで積層し金属皮膜層7を形成する。無電解鍍金法としたのは、積層金属膜にピンホ−ルがなく厚さが一定となるからである。図1(a)において図1(b)の104の工程を説明する。酸化ホウ素、シリカを主成分とする多種類のガラス材料から熱膨張係数が45〜55×10~7/℃の組成の材料を選択し、この粉末をペースト化する。
【0022】ペースト化した材料をスクリーン印刷法で、セラミック多層配線基板1の薄膜形成面側の全面に、厚さ30μmの被膜を形成したのち、N2雰囲気下で1000〜1100℃の温度で4時間の熱処理を施す。この熱処理によりガラスは軟化し、前記基板1の表面の凹み6に充填されると同時に、ガラス絶縁層8に内包する気泡も消滅する。また、その厚さは約15μmにまで収縮した。ガラス層8形成後、前記基板1の表面を先に形成した金めっき膜が露出するまで、二度目の平面研削を行われ、セラミック多層配線基板1を完成される。この完成された基板1表面は、5μmφ以上の凸凹欠陥が0.01個/cm2程度にまで低減し、微細薄膜配線パターン10の形成に良好な状態を示している。
【0023】図1(a)において図1(b)の105の工程を説明する。まず基板1表面に、Cr/Al/Cr(各々0.1μm,5μm,0.1μm厚さ)の膜をスパッタリングにより作製し、フォトエッチングにより、セラミック基板焼結時、収縮バラツキにより生ずるスルーホール位置のズレを吸収できる大きさの接続用円形金属パッド10cを各スルーホール2に対応する位置に形成した。その後、ポリイミド系有機材料のワニスを滴下し、セラミック多層配線基板1に均一に被膜させる。その厚さは硬化後10μm厚さとなるようにする。熱処理硬化後、ポリイミド系有機材料膜表面には、基板1表面の凹凸に起因した凹凸が生ずるが、本実施例の基板では、径5μmφ以上、深さ2μm以上の凹部はみられなかった。
【0024】有機材料膜硬化後、フォトエッチングにより、有機硬化膜に、径30μmのスルーホール2を形成した。この時のスルーホール径は±2μmの高精度が得られた。基板表面の研削工程を入れない従来基板では、この径の値が±20μm程度となり、実用的にはスルーホールの微細化は径50μmまでが限界であった。以後、有機膜上に基板1の表面と同様な膜構成にて配線を形成し、スルーホール形成を繰り返し、所望の層数の薄膜多層配線パタ−ンを形成した。この場合、配線幅は5μm程度の微細化まで可能であり、配線層10層を形成したセラミック多層配線基板1において、基板の表面の凹凸,反りに起因した配線の断線,配線間短絡は認められなかった。
【0025】〔実施例 2〕本発明の他の実施例を説明する。〔実施例 1〕における図1(a)の図1(b)の103工程において、表面研削により、露出させたスルーホールパターン2上の導体タングステンパターン3を覆う金属皮膜層7として、ニッケル5μm厚さと無電解金めっき3μm厚さとの二重構造とし、その他の部分の工程は同一とした。この場合、ガラス層8の熱処理工程で、ニッケルとタングステンおよび金とタングステンとの間に拡散が生じ、前記めっき膜7と導体タングステンパターン3上のパッド間との接続引っ張り強度で1スルーホールパッドあたり1kg以上の値が得られた。一方、前記熱処理工程で、ニッケル・金拡散層中のニッケルの酸化が認められたが、ガラス絶縁層8の研削時に、前記金めっき層7を1μm以上研削することとすれば、導体タングステンパターン3上のパッドと薄膜配線パターン10との間にオ−ミック接合が得られた。
【0026】〔実施例 3〕本発明のさらに他の実施例を説明する。〔実施例 1〕における図1(a)の図1(b)の101工程において、セラミック基板材料として、ムライト粉末とアルミナ,シリカ,マグネシア系ガラス粉末とを重量比で7:3の割合で混合し、〔実施例 1〕と同様にスルーホールパターン2形成、導体パターン3形成、薄膜形成面研削処理、薄膜パターン10形成を行い、同様な結果を得た。本実施例の基板では、セラミックの誘電率が〔実施例 1〕の約9に対し6以下となり、基板1のセラミック部での信号伝播速度を30%向上させることが出来た。
【0027】〔実施例 4〕本発明のさらに他の実施例を説明する。〔実施例 1〕における図1(a)の図1(b)の101工程において、セラミック基板材料としてアルミナ粉末とホウ硅酸系ガラス粉末とを重量比で5:5の割合に混合し、〔実施例 1〕と同様にグリーンシート成形、スルーホールパターン2形成を行った後、銅粉末ペーストを用いスルーホールを充填、導体パターン3の形成を行い、圧着することにより多層配線構造を実現した。このあと、N2雰囲気中、900℃、1時間で熱処理し焼結した。該基板は〔実施例1〕と同様の0.15mm〜0.8mmの反りを示した。焼結後、〔実施例 1〕と同様な平面研削を行い、〔実施例 1〕における図1(a)の図1(b)の103工程においては、スルーホールパターン2上の導体パターン3を覆う金属皮膜層7として、ニッケル5μm厚さ,金3μm厚さの二重構造のめっき膜を形成した。
【0028】このあと、〔実施例 1〕における図1(a)の図1(b)の104工程においては、基板材料として用いたアルミナ粉末とアルミナ・シリカ・マグネシア系ガラス粉末ガラスより低温で軟化するホウ硅酸系ガラス粉末を用い、〔実施例1〕と同様に基板表面にガラス層8を形成した。この時の熱処理は800℃、8時間施した。この熱処理時に、銅,ニッケル、金の各々の間に相互拡散を生ずるが、金属皮膜層7として金のみを用いると、金が導体パターン3の銅への急速な拡散が生じ、基板1表面よりめっきで形成した金の突出が無くなるため、のちの研削時にガラス層8を残存させたまま、金属皮膜層7である金めっき層を露出させることが不可能となる。以後、〔実施例 1〕と同様に薄膜配線パターン10を施して基板を完成させた。本実施例によれば、セラミック基板中の配線抵抗を低減できるため、セラミック基板内での信号レベルの低下を防止できる。
【0029】〔実施例 5〕本発明のさらに他の実施例を説明する。セラミック多層配線基板1の薄膜形成面でのガラス層8を研削後に施される図1(a)の図1(b)の104工程における熱処理を〔実施例 1〕,〔実施例3〕において成型したものについては、1100℃、1時間,実施例4において成型したものについては800℃、1時間の再熱処理を施した。この工程を付加すると、ガラス層8表面に生じた研削時のキズや、少量残存したガラス層8中のボイド5により生じた表面凹凸部6が平坦化され、再熱処理を施さない〔実施例 1〕で得られた表面欠陥率を約10%に低減できた。
【0030】
【発明の効果】以上、詳細に説明したように、本発明によれば、セラミック多層基板の本質的欠陥である焼結時に生ずるセラミック多層基板の反りを除去し、露光面を平坦とし、パターン精度を高精度化し、配線を高密度化し、また、セラミック多層基板の原料が粒子であるために表面に生ずる凹凸,残留空孔による凹みが取り去り、薄膜配線パターンを微細化し、配線を高微細化できるセラミック多層、薄膜多層混成の多層配線基板が得られる。さらに、上述の配線を高密度化,薄膜配線パターンの微細化は、LSI等の電子部品を基板上に搭載できることとなり、LSI間を接続する配線長を著しく低減でき、特に基板配線での信号遅延が問題となる大形計算機においては、性能向上に顕著な効果を有するものである。




 

 


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