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発明の名称 ジョセフソンA/D変換器
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開平6−61539
公開日 平成6年(1994)3月4日
出願番号 特願平4−213955
出願日 平成4年(1992)8月11日
代理人 【弁理士】
【氏名又は名称】小川 勝男
発明者 長谷川 晴弘 / 中原 宏治 / 永石 英幸 / 西野 壽一
要約 目的
rf−SQUIDを量子化器として用いながら、rf−SQUIDを形成する閉ループ内に電圧を発生させることなく、定常的に安定な状態で出力が取り出せ得るジョセフソンA/D変換器。

構成
一つのジョセフソン接合101と複数のインダクタンス102,103から構成される閉ループからrf−SQUIDを構成し、アナログ入力電流が結合するインダクタンス109と、量子化された出力電流をサンプル/ホールドするインダクタンスとを異なるものとする。
特許請求の範囲
【請求項1】一つのジョセフソン接合と複数個のインダクタンスとからなり、上記ジョセフソン接合と上記複数個のインダクタンスが一つの閉ループをなすrf−SQUID と、上記rf−SQUIDを構成する第1のインダクタンスの両端子に直接注入することによりまたは磁気結合をすることによりアナログ電流を入力する手段と、サンプル/ホールド回路と、を含むA/D変換器において、上記サンプル/ホールド回路は上記第1のインダクタンス以外のインダクタンスに流れる電流をサンプル/ホールドすることを特徴とするジョセフソンA/D変換器。
【請求項2】請求項1において、上記サンプル/ホールド回路がハッフル回路からなるジョセフソンA/D変換器。
【請求項3】請求項1または2において、上記rf−SQUIDが複数のrf−SQUIDの直列接続体からなるジョセフソンA/D変換器。
発明の詳細な説明
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はジョセフソン接合を用いたジョセフソンA/D変換器に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、rf−SQUIDを量子化器として用いたジョセフソンA/D変換器については、アイ・イー・イー・イー,トランザクションズ オン マグネティックス,vol.25,No.2,第826頁から第829頁,1989年3月(IEEE Transactions on Magnetics,vol.25,No.2,pp826−829, March1989)において論じられている。同文献に示されているように、rf−SQUIDが一つのインダクタンスと二つのジョセフソン接合の閉ループから形成されており、このインダクタンスにアナログ入力電流が直接注入される。この時、ジョセフソン接合に流れる電流は磁束の量子化条件によってアナログ入力電流に関して周期関数となり、その電流の向きの正負によりデジタル変換を行っている。実際、サンプリングジョセフソン接合にサンプリングパルスを流すことによって、サンプリングジョセフソン接合の電圧を判定、すなわち、サンプル/ホールドし、電流の向きを電圧として出力している。
【0003】また、従来、ハッフル回路を論理回路として用いた例は、アイ・イー・イー・イー,ジャーナル オブ ソリッドーステイト サーキッツ,vol.26,No.8,第1123頁から第1132頁,1991年8月(IEEE Journal of Solid−State Circuits,vol.26,No.8,pp1123−1132,August 1991)において論じられている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】前者の従来例はrf−SQUIDの閉ループに流れる電流を電圧として取り出しているが、この閉ループはインダクタンスとジョセフソン接合から形成されているため、電圧は定常状態では零となる。従って、出力電圧は急峻なサンプリングパルスによって取り出されたサンプリングジョセフソン接合の過渡的な電圧状態を表し、定常的に安定な出力電圧は取り出しにくいことになる。
【0005】また、後者の従来例はハッフル回路のみを用いて論理回路を構成した例であり、ハッフル回路とrf−SQUIDを混載させる試みはなされていない。
【0006】また、rf−SQUIDは、内部磁束と外部磁束の関係にヒステリシスを生じさせないためにインダクタンスの値とジョセフソン接合の超電導臨界電流の値の積をΦ/2π(但しΦは磁束量子)以下に抑える必要がある。このためたとえば超電導臨界電流の値が0.1mA の場合、インダクタンスはおよそ3pH以下とする必要がある。従って、回路のレイアウト設計に際しては、たとえば閉ループの大きさを大きくできず、空間的に離れた2カ所に同一のrf−SQUIDの出力を取り出しにくい等の障害が生じる。
【0007】本発明の第1の目的はrf−SQUIDを量子化器として用い、安定な出力を得るために好適なジョセフソンA/D変換器を提供することにある。
【0008】本発明の第2の目的はrf−SQUIDの出力のサンプル/ホールドや出力結果の信号処理に好適な論理回路を提供することにある。
【0009】本発明の第3の目的はrf−SQUIDのレイアウト設計上の障害を緩和する手段を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】第1の目的を達成するために、本発明のジョセフソンA/D変換器はrf−SQUIDを形成する閉ループが一つのジョセフソン接合と複数のインダクタンスを含み、これらのインダクタンスは、アナログ入力電流が入力されるインダクタンスと、サンプル/ホールド回路に磁気的に結合されたインダクタンスが異なることを特徴とする。
【0011】第2の目的を達成するために、本発明のジョセフソンA/D変換器は上記サンプル/ホールド回路がハッフル回路から構成されることを特徴とする。
【0012】第3の目的を達成するために、本発明のジョセフソンA/D変換器はrf−SQUIDが複数のrf−SQUIDの直列接続体からなることを特徴とする。
【0013】
【作用】rf−SQUIDを形成するインダクタンスの一つにアナログ入力電流が直接または磁気結合を介して入力されると磁束の量子化条件によってジョセフソン接合に正または負の電流が流れる。この正負に対応してデジタル化された電流が、アナログ電流が入力されるインダクタンス以外のインダクタンスに流れる。この時、このインダクタンスに磁気的に結合したサンプル/ホールド回路を設けた時、従来例のようにサンプル/ホールドによって閉ループ中には電圧は発生しないので、従って過渡的な電圧ではなく定常的に安定な出力が得られるジョセフソンA/D変換器を提供することができる。
【0014】ハッフル回路は磁束結合型の論理回路であり、電流の向きの正負によってデジタル値1,0を決める。rf−SQUIDによる出力も電流の向きの正負としてデジタル出力が取り出されるので上記サンプル/ホールド回路としてハッフル回路を用いることにより、量子化器の出力が直接論理回路に入力されることになり、出力結果の信号処理に好適なジョセフソンA/D変換器を提供することができる。
【0015】rf−SQUIDの直列接続体を形成し、レイアウト設計における空間的に離れた所望の複数の位置にこの直列接続体のrf−SQUIDをそれぞれ配置する。これより、rf−SQUIDの閉ループを大きくせず、ヒステリシスが生じない条件を満足しながら量子化器の出力を所望の位置に取り出せるので、レイアウト設計上の障害を緩和したジョセフソンA/D変換器を提供することができる。
【0016】
【実施例】以下、図1および図2を用いて本発明の第1の実施例を説明する。
【0017】rf−SQUIDを用いたジョセフソンA/D変換器を図1に示す。ジョセフソン接合101と第1のインダクタンス102と第2のインダクタンス103は閉ループをなし、rf−SQUIDを構成する。ジョセフソン接合101の最大超電導電流Imは0.1mA 、第1のインダクタンス102はL1=1pH、第2のインダクタンス103はL2=2pHであり、ヒステリシスが生じない条件(L1+L2)Im<Φ/2π(但しΦは磁束量子)を満足している。アナログ入力電流は端子104から第1のインダクタンス102に直接注入される。この時、rf−SQUIDは量子化器として機能し、磁束の量子化条件に基づいてジョセフソン接合101にはアナログ入力電流に関してΦ/L1を周期とする周期的な−Im以上、Im以下の電流が流れる。第2のインダクタンス103はジョセフソン接合101と直列に接続されているため、ジョセフソン接合101と同一の電流が流れる。さらに第2のインダクタンス103はdc−SQUID111の制御線となっている。
【0018】dc−SQUIDのシンボル図を図2に示す。二つのジョセフソン接合201とインダクタンスが閉ループをなしバイアス電流Igが端子212から端子213に流れる。図2では制御線は2本であり、制御線電流がそれぞれ端子214から端子215へ、端子216から端子217へ流れる。
【0019】図1においてクロックパルスが端子105より給電抵抗106を介してdc−SQUID111に印加される。dc−SQUID111にはさらに端子110より適当な直流電流が制御線電流としてインダクタンス109を介して印加されており、しきい値曲線上の動作点を適当な位置に移動させる。
【0020】今、クロックパルスが印加された時、第2のインダクタンス103に流れる電流の向きの正負に応じてdc−SQUID111が有限電圧状態もしくは零電圧状態に遷移するように、端子110より直流電流を印加すれば、負荷抵抗107を介して端子108より有限電圧もしくは零電圧が出力電圧として取り出せることになり、これより1ビットのジョセフソンA/D変換器を提供することができる。
【0021】図3に本発明の第2の実施例におけるハッフル回路を用いたジョセフソンA/D変換器を示す。ジョセフソン接合301と第1のインダクタンス302と第2のインダクタンス303と第3のインダクタンス304は閉ループをなし、rf−SQUIDを構成する。ジョセフソン接合301の最大超電導電流Imは0.05mA、第1のインダクタンス302はL1が1pH、第2のインダクタンス303はL2が2.5pH、第3のインダクタンス304はL3が2.5pHであり、ヒステリシスが生じない条件(L1+L2+L3)Im<Φ/2π(但しΦは磁束量子)を満足している。アナログ入力電流は端子304から第1のインダクタンス302に直接注入され、端子306から取り出される。以下、本発明の第1の実施例と同様にしてジョセフソン接合301に直列接続された第2のインダクタンス303,第3のインダクタンス304にはアナログ入力電流の大きさに応じて正負の電流が流れる。
【0022】第2のインダクタンス303,第3のインダクタンス304はそれぞれ第1のdc−SQUID307,第2のdc−SQUID308の制御線である。端子309から端子310へは一定の直流電流がバイアスされている。第1のdc−SQUID307,第2のdc−SQUID308にはさらに適当な直流のバイアス電流を印加することにより、このうちいずれか一方を超電導状態に他方を電圧状態におくことができる。例えば、第1のdc−SQUID307が超電導状態、第2のdc−SQUID308が電圧状態にあるときバイアス電流は端子309から第1のdc−SQUID307,負荷インダクタンス311,第2の負荷抵抗313,端子310の順に、第1のdc−SQUID307が電圧状態、第2のdc−SQUID308が超電導状態にあるとき端子309から第1の負荷抵抗312,負荷インダクタンス311,第2のdc−SQUID308,端子310の順に流れる。
【0023】安定化抵抗314は端子309,310間を定電圧に保ち、dc−SQUID307,308が両者共電圧状態に遷移すること、すなわち、ハングアップ状態に陥ることを防止するための抵抗である。
【0024】この時、負荷インダクタンス311に流れる電流の向きの正負を論理レベル“1”,“0”に対応させれば、A/D変換したアナログ入力電流の出力をハッフル回路によりサンプル/ホールドし、すなわち、直接論理回路に読み込ませたことになり、出力結果の信号処理に好適なジョセフソンA/D変換器を提供することができる。
【0025】図4に本発明の第3の実施例におけるrf−SQUIDの直列接続体を用いたジョセフソンA/D変換器を示す。本発明の第2の実施例と同様にして、第1のdc−SQUID409,第2のdc−SQUID410,第1の負荷抵抗414,第2の負荷抵抗415,安定化抵抗416,負荷インダクタンス413からハッフル回路を構成し、端子411から端子412へ一定の直流電流をバイアスする。
【0026】第1のdc−SQUID409,第2のdc−SQUID410には本発明の第1の実施例において、端子110から直流バイアス電流を印加したのと同様に、さらに適当なバイアス電流を印加し、しきい値曲線上の動作点を適当な位置に移動させることが可能である。
【0027】第1のジョセフソン接合401と第1のインダクタンス403と第2のインダクタンス405は閉ループをなし、第1のrf−SQUIDを構成する。これらの最大超電導電流,インダクタンスの値は本発明の第1の実施例と同様であり、さらに第2のインダクタンス405は第1のdc−SQUID409の制御線となっている。
【0028】同様に、第2のジョセフソン接合402と第3のインダクタンス404と第4のインダクタンス406は閉ループをなし、第2のrf−SQUIDを構成する。これらの最大超電導電流,インダクタンスの値は第1のrf−SQUIDの値と同一であり、さらに第4のインダクタンス406は第2のdc−SQUID410の制御線となっている。
【0029】アナログ入力電流は端子407から第1のrf−SQUID,第2のrf−SQUIDの順に注入され、端子408から取り出される。この時、これらrf−SQUIDにより量子化された出力電流はそれぞれ第2のインダクタンス405,第4のインダクタンス406により第1のdc−SQUID409,第2のdc−SQUID410を通じてハッフル回路に入力される。
【0030】第1のrf−SQUIDと第2のrf−SQUIDは同一であり直列接続されているので、空間的に任意の位置に配置することができる。従って、空間的に離れた複数の位置で同一の量子化された出力電流が必要な場合、rf−SQUID一つでは閉ループの大きさが大きくなり、従ってインダクタンスが大きくなり、ヒステリシス防止の条件が満足されなくなるとき、rf−SQUIDの直列接続体を用いることにより、ヒステリシス防止の条件を満足しながら、任意の位置に出力電流を取り出すことができ、これより設計上の障害を緩和したレイアウトができることになる。
【0031】
【発明の効果】本発明によれば、rf−SQUIDにより量子化された出力電流をインダクタンスを介してサンプル/ホールドするのでrf−SQUID内に電圧が発生することがなく、定常的に安定なジョセフソンA/D変換器を提供することができる。
【0032】またサンプル/ホールド回路としてハッフル回路を用いることにより、出力結果の信号処理に好適なジョセフソンA/D変換器を提供することができる。
【0033】またrf−SQUIDの直列接続体を用いることにより、ヒステリシス防止の条件を満足しながら空間的に離れた任意の場所で量子化器の出力電流を取り出すことができるのでレイアウト設計上の障害を緩和したジョセフソンA/D変換器を提供できる。




 

 


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