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発明の名称 半導体集積回路素子の冷却構造及びそれに使用する半導体集積回路素子冷却用基板、並びに、それを利用した計算機の半導体集積回路素子冷却構造
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開平6−61390
公開日 平成6年(1994)3月4日
出願番号 特願平4−212934
出願日 平成4年(1992)8月10日
代理人 【弁理士】
【氏名又は名称】高崎 芳紘
発明者 佐藤 一雄 / 原田 武 / 田中 伸司 / 黒崎 英喜 / 畑田 敏夫
要約 目的
計算機等の内部に高密度で実装可能な半導体集積回路素子の発熱を効率良く冷却するミニチュア冷却ファンを使用した冷却構造。

構成
計算機の演算処理部等を構成する高密度に実装される複数の半導体集積回路素子パッケージを冷却するための冷却構造であって、複数の素子パッケージ3を搭載した第一の基板(回路基板)1と、それと対向する位置に設置された複数の冷却ファン4を搭載してなる第二の基板(冷却基板)2を独立して設け、この第二の基板2の表面上には、冷却ファン4を駆動するためのモータ5に駆動電力を供給するための配線6、または、冷却ファンの動作を制御するためのセンサー9や制御回路素子10等が配置されている。このように、素子パッケージ3を搭載した第一の基板1とは独立に、素子パッケージの冷却機構を第二の基板2上に統合的に配置することにより、限られたスペ−スの中で高密度に実装して駆動することを可能とし、冷却効率を向上すると共に、その実装や保守をも容易に行うことを可能とする。
特許請求の範囲
【請求項1】 表面上に複数の半導体集積回路素子を搭載すると共に、前記複数の半導体素子への電気的配線を少なくともその表面上に施した第一の基板と、少なくとも前記第一の基板上に搭載された前記複数の半導体集積回路素子に対向する位置に通気口を形成し、前記通気口には回転ファンを回転可能に設け、かつ、前記回転ファンに回転駆動力を供給するための回転駆動装置を設けた第二の基板とを備え、前記第二の基板の表面上には、前記回転駆動装置に電力を供給するための配線が施されており、さらに、前記第二の基板は、前記第一の基板とは独立し、かつ、前記第一の基板の前記複数の半導体回路素子の搭載表面に対して所定の空隙をもって、対向して平行に配置されていることを特徴とする半導体集積回路素子の冷却構造。
【請求項2】 前記請求項1において、前記第二の基板の表面上には、前記回転駆動装置の回転を制御するための制御回路を構成する半導体集積回路素子が搭載され、かつ、その制御信号用の配線は前記第二の基板面に配設されていることを特徴とする半導体集積回路素子の冷却構造。
【請求項3】 前記請求項1において、前記第二の基板の前記通気口に設けられた回転ファンは、脱着可能であることを特徴とする半導体集積回路素子の冷却構造。
【請求項4】 前記請求項1において、前記第二の基板の、前記複数の半導体集積回路回路素子と対向する面には、外部から空気を前記通気口へ導くための空気ダクトが形成されていることを特徴とする半導体集積回路素子の冷却構造。
【請求項5】 前記請求項1において、前記第二の基板の少なくとも一縁に沿って、前記電力供給用配線に接続された複数の配線パッドが形成されていることを特徴とする半導体集積回路素子の冷却構造。
【請求項6】 複数の半導体集積回路素子を表面に搭載した回路基板上に所定の空隙を介して対向して配置され、前記複数の半導体集積回路素子に空気流を供給して半導体集積回路素子を冷却するための半導体集積回路素子冷却用基板であって、前記回路基板上に搭載された複数の半導体集積回路素子を覆うに十分な対向面を有すると共に、その表面には、前記複数の半導体集積回路素子に対向する位置に、少なくとも前記半導体集積回路素子数に対応した数の通気口を形成し、前記通気口には回転ファンと前記回転ファンに回転駆動力を供給するための回転駆動装置とを設け、さらに、前記回転駆動装置に電力を供給するための配線を設けたことを特徴とする半導体集積回路素子冷却用基板。
【請求項7】 前記請求項6において、前記半導体集積回路素子冷却用基板のその表面には、さらに、前記回転駆動装置の回転を制御するための制御回路を構成する半導体集積回路素子を搭載すると共に、その制御信号のための配線をも形成したことを特徴とする半導体集積回路素子冷却用基板。
【請求項8】 前記請求項6において、前記複数の通気口は前記半導体集積回路素子冷却用基板の全面にわたって均一に形成され、かつ、前記複数の半導体集積回路素子に対向する位置には、前記回転ファンを取り付けるための取付け手段が設けられていることを特徴とする半導体集積回路素子冷却用基板。
【請求項9】 前記請求項8において、前記回転ファンは、前記半導体集積回路素子冷却用基板の前記回路基板側表面上に取り付けられたことを特徴とする半導体集積回路素子冷却用基板。
【請求項10】 前記請求項8において、前記回転ファンは、前記半導体集積回路素子冷却用基板の前記回路基板側とは反対側表面上に取り付けられたことを特徴とする半導体集積回路素子冷却用基板。
【請求項11】 計算機の演算処理部を構成する高密度に実装される複数の半導体集積回路素子を冷却するための計算機の半導体集積回路素子冷却構造であって、複数の半導体集積回路素子を搭載した第一の基板と、該半導体集積回路素子と対向する位置に個別に設置された複数の冷却ファンを搭載した第二の基板とからなる計算機の半導体集積回路素子冷却構造。
【請求項12】 前記請求項11において、前記冷却ファンを搭載した第二の基板の表面には、前記冷却ファンを駆動するための電気配線が施されていることを特徴とする計算機の半導体集積回路素子冷却構造。
【請求項13】 前記請求項11において、前記冷却ファンを搭載した第二の基板には、さらに、前記冷却ファンを駆動する駆動装置を制御する駆動制御回路の半導体集積回路素子が設置されていることを特徴とする計算機の半導体集積回路素子冷却構造。
【請求項14】 前記請求項11において、前記冷却ファンを搭載した第二の基板が、冷却媒体の流れを導く構造を持つことを特徴とする計算機の半導体集積回路素子冷却構造。
発明の詳細な説明
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、マイクロマシン的な発想のもとに電子計算機等、電子応用機器の内部に高密度実装される半導体集積回路素子を冷却するのに好適な半導体集積回路素子の冷却構造及びそれに使用するための半導体集積回路素子用冷却基板、並びに、それを利用した計算機の半導体集積回路素子冷却構造に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、電子計算機等の電子応用機器の小型軽量化に伴い、電子回路基板への半導体集積回路の実装密度が高まってきており、この電子回路の集積化が進むに従って、集積回路素子表面の単位面積あたりの発熱量が多くなっている。そのため、これらの集積回路素子を電子計算機システムとして高密度に実装するには、これら素子のコンパクトな実装構造と共に、これら素子の表面から効率よく熱を取り去る冷却機構が必要になっている。
【0003】集積回路素子の冷却法としては、計算機等の半導体集積回路を高密度実装した本体の一部に、空気流を起こすための回転式ファンを設けて気流を形成し、この気流を各素子の表面に吹き付けて冷却する方法が一般的である。かかる従来技術の一例としては、例えば、特開平2−130894号公報により、大型の回転式ファンから出た空気を複数の回路素子表面に導く方法が知られている。
【0004】しかしながら、上述の従来技術になる半導体素子の冷却方法では、装置内部に高密度に実装した全ての半導体回路基板に冷却気流を均等に送ってやることが難しい。また、必要な冷却気流を発生するためには、送風用に大型ファンを必要とし、そのため、ファンの体積が計算機本体に占める割合が大きいため、装置全体が大型化してしまうという問題点があった。
【0005】これらの欠点を回避し、高密度に実装した集積回路素子表面の冷却を効果的に行うため、マイクロマシン的な発想のもとになされた公知例として例えば特開平2−83958号公報、あるいは、特開平2−196454号公報によれば、計算機のチップ基板の冷却方式において、超小型化したミニチュア回転式ファンを個々の発熱素子である半導体チップに設置して冷却する方法が提案されている。すなわち、前者においては、冷却すべきチップの上部、あるいは、周辺部に、回転翼を持つ超音波駆動モータを近接配置するというものであり、後者では、さらに、半導体パッケージ自体に、冷却ファンを備えた放熱器を取り付け、当該放熱器の冷却ファンにより、パッケージベース表面の発熱を放散させようとするものである。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の従来技術は、ミニチュアファンを各素子毎に設けることによる冷却性能の向上及び装置全体の小型化には著しい効果を発揮することは期待出来るものの、実機へ実装する際の問題点や補修作業における問題点をも考慮したものではない。
【0007】すなわち、上記の従来技術においては、チップを搭載した基板上に回転翼を持つ超音波駆動モータを取り付け、あるいは、半導体パッケージ自体に冷却ファンを取り付けるものであり、これでは、ミニチュアファンを個々の素子に直接設置する場合、複数のファンの駆動および制御のための配線数が多くなってしまい、その配線自体が空気流を妨げてその効果を減じることになる。また、これらの従来技術では、冷却ファンまたは冷却ファンを駆動、制御するための配線は、チップを搭載する基板上に、あるいは、半導体パッケージを搭載する実装用基板上に配線するものであり、これでは、基板表面上の配線パターンが複雑になってしまう。さらに、ファンと半導体集積回路パッケージとがに一体化されている場合、その一方のファンだけが故障した場合にも、両者を一体として交換しなければならず、これでは経済性に欠けるという問題点があり、ファンだけを取り換える補修作業や回路素子の交換作業は非常に煩雑になるという欠点があった。
【0008】そこで、本発明では、上述の従来技術における問題点に鑑み、回路素子パッケージを個別に冷却するミニチュア冷却ファンを限られたスペ−スの中で高密度に実装して駆動することが可能で、かつ、その実装や保守をも容易に行うことが可能であり経済的に優れた半導体集積回路素子の冷却構造及びそれに使用するための半導体集積回路素子用冷却基板を、並びに、この冷却構造を利用した計算機の半導体集積回路素子冷却構造提供することを目的とするものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するため、発明者等により提案される基本的な技術的思想は、回路素子を搭載する基板と、ミニチュアファンを搭載する基板とを分離し、これらを個別に着脱可能に装着するものである。
【0010】より具体的には、上記本発明の目的を達成するための半導体の冷却構造としては、まず、表面上に複数の半導体集積回路素子を搭載すると共に、前記複数の半導体素子への電気的配線を少なくともその表面上に施した第一の基板と、少なくとも前記第一の基板上に搭載された前記複数の半導体集積回路素子に対向する位置に通気口を形成し、前記通気口には回転ファンを回転可能に設け、かつ、前記回転ファンに回転駆動力を供給するための回転駆動装置を設けた第二の基板とを備え、前記第二の基板の表面上には、前記回転駆動装置に電力を供給するための配線が施されており、さらに、前記第二の基板は、前記第一の基板とは独立し、かつ、前記第一の基板の前記複数の半導体回路素子の搭載表面に対して所定の空隙をもって、対向して平行に配置されていることを特徴とする半導体集積回路素子の冷却構造が提案されている。
【0011】また、上記の半導体素子の冷却構造に使用される半導体素子冷却用基板として、複数の半導体集積回路素子を表面に搭載した回路基板上に所定の空隙を介して対向して配置され、前記複数の半導体集積回路素子に空気流を供給して半導体集積回路素子を冷却するための半導体集積回路素子冷却用基板であって、前記回路基板上に搭載された複数の半導体集積回路素子を覆うに十分な対向面を有すると共に、その表面には、前記複数の半導体集積回路素子に対向する位置に、少なくとも前記半導体集積回路素子数に対応した数の通気口を形成し、前記通気口には回転ファンと前記回転ファンに回転駆動力を供給するための回転駆動装置とを設け、さらに、前記回転駆動装置に電力を供給するための配線を設けたことを特徴とする半導体集積回路素子冷却用基板が提案されている。
【0012】さらに、本発明によれば、上記半導体素子の冷却構造を最も有効に利用する形態として、計算機の演算処理部を構成する高密度に実装される複数の半導体集積回路素子を冷却するための計算機の半導体集積回路素子冷却構造であって、複数の半導体集積回路素子を搭載した第一の基板と、該半導体集積回路素子と対向する位置に個別に設置された複数の冷却ファンを搭載した第二の基板とからなる計算機の半導体集積回路素子冷却構造が提案されている。
【0013】すなわち、本発明は、半導体集積回路素子を個別に冷却する複数のミニチュア冷却用回転ファンを、当該回路素子あるいは回路素子を搭載した基板に取り付けずに、この基板と対向する第二の基板上に配置し、ミニチュア冷却用回転ファンの駆動、制御に関する機能を第二の基板上に統合したものである。
【0014】
【作用】上記の本発明になる半導体集積回路素子の冷却構造及びそれに使用する半導体集積回路素子冷却用基板、並びに、それを利用した計算機の半導体集積回路素子冷却構造によれば、第二の基板(あるいは、半導体集積回路素子冷却用基板)上には、ミニチュア冷却用回転ファンへの給電、運転制御の機能が統合されており、冷却すべき半導体集積回路素子を搭載した第一の基板とは独立しているので、それぞれの基板は独立して取り外し、交換、あるいは補修が可能である。また、第二の基板上のミニチュア冷却用回転ファンは、第一の基板上の個々の半導体集積回路素子と対向する位置に設置されているので、それら半導体集積回路素子チップを個別に効率良く冷却することができる。加えるに、第二の基板上に統合された配線は、冷却媒体である空気の流れ(気流)を妨げることがなく、冷却効率が低下するのを防止する。
【0015】なお、上記の半導体集積回路素子の冷却構造を、特に複数の当該回路素子が高密度に実装される計算機の半導体集積回路素子冷却構造に採用することにより、より高密度な回路素子の実装を可能にし、もって、計算機のより一層の小型化を可能にする。
【0016】
【実施例】以下、本発明の実施例について、添付の図面を参照しながら詳細に説明する。図1に、本発明の半導体集積回路素子の冷却構造を利用した計算機の素子冷却構造を示す。この図において、計算機の演算処理部を構成するLSI等の半導体集積回路素子(半導体チップであり以下、パッケージと称す)3、3…が、第一の基板(回路基板)1上に、複数個、高密度で搭載されている。なお、この半導体回路素子3、3…をその表面上に実装する第一の基板1は、通常の回路基板であり、例えばセラミックから形成されている。
【0017】一方、上記の第一の基板1とは独立して、冷却ファン4、4…を搭載した第二の基板2が設けられている。この第二の基板2は、少なくとも第一の基板1上に搭載された冷却すべき複数のパッケージ3、3…を覆う表面形状を有し(本実施例では、第一の基板1と同じ表面形状である)ており、かつ、図3からも明かなように、上記第一の基板1上に搭載された複数のパッケージ3、3…に対応する位置には、チップ表面積に略等しい径を有するいわゆる通気口41、41…(図3を参照)が、パッケージの数と同一数だけ形成されている。そして、これら通気口41、41…には、いわゆるミニチュア冷却ファン4、4…が通気口内に回転可能に取り付けられている。また、上記第二の基板2表面上には、これら通気口41、41…に隣接して、それらミニチュア冷却ファンをそれぞれ回転駆動するためのモータ5、5…が実装されており、これらモータ5、5…に駆動電流を供給するための電気配線6、6…が、例えば印刷配線等により形成されており、さらに、この第二の基板2の周辺に、より具体的には、その縁(図では右縁)に沿って、上記の電気配線を外部の電源に接続するためのパッド7、7…が複数、一列に並んで設けられている。すなわち、これにより、第二の基板2は、上記第一の基板1から独立して個別に取り付け、交換が可能になっている。
【0018】図2には、上記の第一の基板1と第二の基板2を実装した計算機筐体の断面が示されている。すなわち、上記の図1に示した第一の基板1と第二の基板2との組み合わせを、さらに、上下2段に重ねたものであり、さらに多段に積層することも可能である。また、図中の符号12は前記筐体の一部壁を示している。
【0019】ここでサイズの数値例を述べる。
基板1及び2の大きさ縦×横=10cm×15cm半導体チップ3の大きさ縦×横=(15mm〜25mm)×(15mm〜25mm)
厚み=5mm以下ミニチュア冷却ファン4の大きさ縦×横=(15mm〜25mm)×(15mm〜25mm)
厚み=5mm〜10mm基板1と2との間隔……10mm以下モータ5の大きさ……縦×横=4mm〜7mmこの数値は一例であり、ファン4のサイズは更に小さいものにしてよく、それに従って、基板1と2との間隔も小さくできる。モータ5のサイズも更に小型化は可能である。何れにしろ、本実施例で扱う冷却ファンはいかに小さいものであるかがわかるであろう。
【0020】上記の冷却構造において、筐体外部の空気8は、第二の基板2の表面を流れた後、ミニチュア冷却ファン4、4…によって、第一の基板1の表面に搭載された半導体集積回路素子のパッケージ3、3…表面に吹き付けられ、もって、パッケージ3、3…内の半導体集積回路素子を個別に冷却することとなる。これらパッケージ3、3…を冷却することによって加熱された空気81は、続いて、第一の基板1と第二の基板2の間を流れて筐体外部に排出される。このような冷却構成によれば、加熱された空気が導入される空気と混合して、再び素子表面に達することがないことから、冷却の効率を高く維持することが可能となる。
【0021】また、上述の本発明になる冷却構造によれば、第二の基板2に統合して設けられた冷却ファン及びその駆動制御装置の一部に故障が生じた場合にも、第二の基板2ごと筐体から取外したのち、修復作業ができるため、半導体集積回路素子自体に冷却ファンを直接取り付ける従来の方式に比べて、格段に保守作業の作業性が高くなる。
【0022】さらに、上述のように、冷却に係わる機能部品を第二の基板2上に集積することにより、計算機の運転に際して高い信頼性を付与することができる。この別実施例を図3に示す。上記の第二の基板2の下面(すなわち、第一の基板1側の面)には、ミニチュア冷却ファン4、4…(図には、ミニチュア冷却ファンを取り付ける通気口41、41…が示されている)を回転駆動するモータ5、5…を制御するための電子回路である半導体回路素子パッケージ10が、さらに、冷却部位の温度を検出するための温度センサ9、9…等が設けられており、これらの間の電気的な接続は、図には示されていないが、やはり、第二の基板2の表面あるいは内部を利用して印刷配線が施されている。より具体的に説明すると、例えば温度センサ9を第二の基板2上に配置し、温度の高い部分の冷却ファン4だけを選択的に働かせ、冷却に要するエネルギを最小に押さえることが、また、冷却ファン4の一つが故障した場合に故障の警報を発すること、さらに故障の場合に一時的に近隣のファンの風量を増して故障のファンの能力の低下をカバ−すること等が可能になる。すなわち、これらの機能は、上記の図3に示した複数のセンサ9、9…及びこれらを制御するための電子回路を構成する半導体集積回路素子10により容易に実現可能であり、これらの間の配線による冷却空気流への悪影響も、それらの配線を第二の基板2の表面あるいは内部に統合して配設することにより回避されている。なお、この図では、煩雑さを防ぐために基板上の電気配線は省略されている。
【0023】次に、図4には、上記本発明の実施例の変形例になる冷却構造が示されている。この変形例では、上に述べた機能に加えて、個々の半導体回路素子3、3…の冷却に必要かつ十分な量の空気をそれぞれの冷却ファン4、4…(図には、ミニチュア冷却ファンを取り付ける通気口41、41…が示されている)に導き、さらに、半導体集積回路素子パッケージ3、3…で加熱された空気を計算機筐体の外部に導くための気流のダクト構造11、11…が第二の基板2の下面(すなわち、第一の基板1側の面)に形成されている。このような構造によって、計算機システムの冷却に要するエネルギ消費量を一層低減することが可能になる。なお、この図4においても、基板上の電気配線等は、図の煩雑さを防ぐため、省いてある。
【0024】続いて、添付の図5及び図6には、本発明の他の実施例になる半導体素子の冷却構造が示されている。この他の実施例では、複数の半導体集積回路素子のパッケージ3、3…を表面上に搭載した第一の基板(回路基板)1の表面に対向して平行に、冷却用基板すなわち半導体集積回路素子冷却用基板2’が配置されている。この冷却用基板2’は、上述の実施例の第二の基板2とは異なり、第一の基板1の表面に搭載された素子パッケージ3、3…に対応する位置のみならず、その表面全体にわたって複数の通気口13、13…を均一に形成している。また、図中の矢印82、82…は冷却用空気の流れを表している。
【0025】また、特に図6に明確に示されるように、これら表面に形成された通気口13、13…に沿って、いわゆる送電用の電気配線14、14…が印刷配線により形成されると共に、その所定の位置には送電用コネクタを構成するためのスルーホール15、15…が複数形成され、冷却ファン4、4…が並列に接続されるようになっている。このような構成により、冷却すべき半導体集積回路素子パッケージ3、3…が回路基板1上の任意の位置に配置され、また、このパッケージ3、3…が任意の大きさであっても、それぞれのに対向する位置に所定の空隙を介して必要な位置に必要な大きさの冷却ファン4、4…が必要な個数だけ配設することが可能になる。なお、この図に示す実施例では、冷却ファン4、4…は、半導体集積回路素子冷却用基板2’の下側の面にぶら下がるように設けられている。
【0026】図7には、上記の他の実施例の冷却構造において使用されるミニチュア冷却ファン4の、特にその連結部分の詳細な断面が示されている。送電用コネクタとしては周知の銅材からなるスルーホール構造(図中の符号15、15)が好適であり、一方、冷却ファン4の構造は以下の通りである。まず、筐体20の内部に、モータ21の回転軸に嵌合されたミニチュアファンブレード22を配置する周知の構造に加えて、前記モータ21への給電用リード線23を、前記筐体20に設けられた変形可能な受電用差込みピン24に接続する。この受電用差込みピン24は、送電用コネクタ15内に嵌合されて電気的な導通を得、かつ、その脱着も容易であり、自在である。このような構造により、冷却ファン4が故障した場合でも、その故障した冷却ファン4だけを前記半導体集積回路素子冷却用基板2’から容易に取り出して交換することが出来る。さらに、図において、筐体20の下面にはスペーサ25、25が設けられており、これにより、冷却ファン4と集積回路のパッケージ3との間隙が所定の一定距離以上に維持され、その結果、例えば熱応力などによる回路基板1の変形が生じても空気流が閉塞されるのを防止することが可能となる。
【0027】また、図8に示す変形例では、冷却ファン4、4…は、半導体集積回路素子冷却用基板2’の上側の面に設けられている。このような変形例の構造によれば、冷却ファン4、4…が半導体集積回路素子冷却用基板2’上に配置されており、回路基板1の表面との接触がないため、半導体集積回路素子冷却用基板2’を取り外し易く、また、故障した冷却ファン4を実装状態で取り外す交換作業も、半導体集積回路素子冷却用基板2’上から直接行うことが可能であるため交換作業が更に簡単になる。また、図中の矢印82、82…は冷却用空気の流れを表している。
【0028】さらに、上記の他の実施例において、半導体集積回路素子冷却用基板2’の表面全体にわたって均一に形成された通気口13、13…の形状は円形であるが、しかしながら、本発明ではこの形状に限定されるものではなく、例えば矩形の通気口であっても差し支えなく、または、網状の板状部材であってもよい。いずれにしても、この半導体集積回路素子冷却用基板2’は、その開口面積を極力大きくすることが肝要である。
【0029】なお、上記の他の実施例においても、その半導体集積回路素子冷却用基板2’の表面上に、さらに、前記図3に示したような複数の温度センサ9、9…やモータの動作を制御するための電子回路を構成する半導体集積回路素子10等を搭載することも可能である。
【0030】更にファンとしては、軸流ファン(ファンの回転軸と同一方向に風を吹き出す形式のファン)、遠心ファン(ファンの回転軸と直角方向に風を吹き出す形式のファン)等、何れの形式であるかを問わない。又ミニチュアの表現を使ったが、これは超小型化との意である。
【0031】更に、基板1と2とは、図1、図2の例ではどこに実装するか示さなかったが、実装棚を高さ方向に階段式に持つ実装支持体を設けておき、基板1と基板2とを上下の隣合わせではめ込むやり方がある。更に、基板1と2との4つの角部にそれぞれ穴を設けておき、この穴にボルトを通して一体化させるやり方もある。このように実装技術は種々であるが、冷却系の専用基板を形成したが故に、互いに面対向させて基板1の効率的な冷却が可能となる。
【0032】更に、図1〜図8の実施例において、基板1と基板2(2′)との配線をスルーホールを介して相互に連結して、電源供給を基板1側からのみ行えるようにするとか、逆に基板2側からのみ行えるようにするとかとのやり方もある。これによって電源供給が集中化できる。
【0033】以上に述べた本発明の複数の実施例及びその変形例になる半導体集積回路素子の冷却構造によれば、以下のような効果が達成される。
1.第二の基板上のミニチュアファンは、第一の基板上の個々の回路素子と対向する位置に設置されているので、チップを個別に冷却することができる。
2.第二の基板上には、ミニチュアファンへの給電、運転制御の機能が統合されており、回路素子を搭載した第一の基板とは独立しているので、それぞれの基板は独立して計算機から取外し、交換、補修できる。
3.第二の基板上に統合された配線は、気流を妨げることがない。さらに第二の基板上に設置されたダクト構造は、回路素子で加熱された気体を再びファンに吸い込んで冷却効率が低下するのを防止する。
【0034】
【発明の効果】以上の詳細な説明からも明らかなように、本発明の半導体集積回路素子の冷却構造及びそれに使用する半導体集積回路素子冷却用基板によれば、冷却すべき半導体集積回路素子のパッケージを個別に冷却するミニチュア冷却ファンを、半導体集積回路素子パッケージを搭載した回路基板とは独立した第二の基板上に、その駆動装置や外部電源からの給電配線等を含めて統合的に配置することにより、限られたスペ−スの中で高密度に実装して駆動することを可能とし、半導体集積回路素子の冷却効率を向上すると共に、その実装や保守をも容易に行うことを可能としている。
【0035】さらには、上記の冷却構造を計算機の半導体集積回路素子冷却構造に利用することにより、計算機のより一層の小型化を可能にし、かつ、経済的にも優れた実用的な冷却構造を実現することが出来る。




 

 


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