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発明の名称 半導体装置の製造方法
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開平6−61234
公開日 平成6年(1994)3月4日
出願番号 特願平4−209336
出願日 平成4年(1992)8月6日
代理人 【弁理士】
【氏名又は名称】薄田 利幸
発明者 纐纈 政巳
要約 目的
素子動作領域内の電気的に活性な金属不純物の濃度を十分に低くし、かつ、結晶欠陥を不活性化した半導体装置の製造方法を提供すること。

構成
p型Si基板1の表面から0.2μmより深い領域内に、水素及びフッ素からなる群から選ばれた少なくとも一種の元素を含む不活性化層4を形成し、基板を熱処理し、素子動作領域内の電気的に活性なFe原子13を不活性化する半導体装置の製造方法。
特許請求の範囲
【請求項1】半導体基板の表面から0.2μmより深い領域内に、水素及びフッ素からなる群から選ばれた少なくとも一種の元素を含む不活性化層を形成する工程と、半導体基板を熱処理する工程とを有することを特徴とする半導体装置の製造方法。
【請求項2】請求項1記載の半導体装置の製造方法において、上記不活性化層を形成する工程は、水素イオン及びフッ素イオンからなる群から選ばれた少なくとも一種のイオンを注入して行なうことを特徴とする半導体装置の製造方法。
【請求項3】半導体基板の表面に、水素及びフッ素からなる群から選ばれた少なくとも一種の元素を含む半導体層からなる不活性層を形成する工程と、該不活性層上に、0.2μmより厚い半導体層を形成する工程と、半導体基板を熱処理する工程とを有することを特徴とする半導体装置の製造方法。
【請求項4】請求項1から3のいずれか一に記載の半導体装置の製造方法において、上記半導体基板は、シリコンよりなることを特徴とする半導体装置の製造方法。
【請求項5】2枚の半導体基体のそれぞれの少なくとも一方の面を、水素及びフッ素からなる群から選ばれた少なくとも一種の原子により、表面ダングリングボンドをターミネイトする工程と、2枚の半導体基体の表面ダングリングボンドがターミネイトされた面を貼り合わせて1枚の半導体基板とする工程と、半導体基板を熱処理する工程とを有することを特徴とする半導体装置の製造方法。
【請求項6】請求項5記載の半導体装置の製造方法において、上記半導体基体は、シリコンよりなることを特徴とする半導体装置の製造方法。
【請求項7】請求項1から6のいずれか一に記載の半導体装置の製造方法において、上記熱処理する工程は、700℃以下、200℃以上の温度で行なうことを特徴とする半導体装置の製造方法。
【請求項8】請求項1から7のいずれか一に記載の半導体装置の製造方法において、上記熱処理は、水素ガス又は不活性ガスを少なくとも含む雰囲気で行なうことを特徴とする半導体装置の製造方法。
【請求項9】請求項1から8のいずれか一に記載の半導体装置の製造方法において、上記半導体装置は、メモリ素子が設けられた半導体装置であることを特徴とする半導体装置の製造方法。
【請求項10】請求項1から8のいずれか一に記載の半導体装置の製造方法において、上記半導体基板を熱処理する工程の後に、上記半導体基板に半導体素子を形成する工程を有することを特徴とする半導体装置の製造方法。
発明の詳細な説明
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、半導体素子動作領域中の電気的に活性な金属不純物及び結晶欠陥の濃度が低減した半導体装置の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】シリコン結晶はLSI(大規模集積回路)の基板材料として広く用いられており、結晶作成直後においては金属原子や転位等の結晶欠陥が極めて少ない。しかし、素子製造工程中には金属原子が混入したり結晶欠陥が発生する機会が多数ある。これら汚染金属原子や結晶欠陥はしばしば素子の電気特性を低下させる要因となっている。素子製造における歩留まり向上を図るために、これら素子動作領域の電気的に活性な汚染金属や結晶欠陥を低減させることを目的として、シリコン結晶に対して、ゲッタリング処理又は水素プラズマを用いた金属原子や結晶欠陥の不活性化処理等が行なわれている。
【0003】ゲッタリング処理は、シリコン結晶中の素子動作領域以外の特定部分に汚染金属原子を集める機能をシリコン結晶に付与することで、素子動作領域の汚染を低減する方法である。シリコン結晶にゲッタリング機能を付与する方法には大別して次の二種類がある。すなわち、ジャーナル オブ アプライド フィジックス(Journal of Applied Physics)第52巻、1981年、5090頁に開示されているように、シリコンウエハ裏面にアルゴンイオン注入層やリン拡散層を形成する方法と、特開昭55−38098に開示されているように、素子動作領域よりも深いウエハ内部に酸素析出層を形成する方法である。
【0004】水素プラズマを用いた不純物や結晶欠陥の電気的不活性化処理については、フィジカル レビュー(Physical Review)B26巻、1982年、7105頁に、不純物としてAuを含むシリコン結晶を、200℃以下で、水素プラズマに晒すと、Au不純物が電気的に不活性化されることが報告されている。また、アプライド フィジックス レターズ(Applied Physics Letters)36巻、1980年、670頁には、結晶欠陥を含むシリコン結晶を200℃の水素プラズマに4時間晒すことで、結晶欠陥が電気的に不活性化されることが報告されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ゲッタリング処理は素子動作領域から不純物を除去するための有効な方法であるが、金属原子の拡散現象を利用しているために不純物の濃度が低くなるほどその除去が難しくなる。一方、近年のLSIの大規模化、高性能化に伴い、汚染不純物に起因するリーク電流の許容値は年々低下している。例えば、最近の光電変換素子においては、従来のゲッタリング処理では除去できない濃度の汚染金属不純物に起因するリーク電流が、素子不良の原因であると考えられている。従って、従来のゲッタリング技術に代わる低濃度の汚染不純物除去法が求められている。
【0006】水素プラズマによる不活性化処理は不純物濃度が低い場合にも有効であり、ゲッタリング処理に代わる有望な方法である。しかし、製造途中の半導体素子を水素プラズマに晒すことは、水素による金属配線の劣化や、プラズマから発生する高エネルギーの紫外線による損傷等を伴い、素子信頼性の低下の原因となる。このことが不活性化処理を実用化する際の重大な障害となっている。本発明の目的は、素子特性に影響を与えることなく、素子動作領域内の電気的に活性な金属不純物の濃度を十分に低くし、かつ、結晶欠陥を不活性化した半導体装置の製造方法を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するために、本発明の半導体装置の製造方法は、表面から0.2μmより深い領域内に、水素及びフッ素からなる群から選ばれた少なくとも一種の元素を含む不活性化層を持つ半導体基板を熱処理するように構成したものである。このような不活性化層を持つ半導体基板の製造は、半導体基板に上記の元素を導入することによって、例えば、原子又はイオン状態の水素、フッ素の少なくとも一方を注入して得られる。また、半導体基板の表面に、水素及びフッ素からなる群から選ばれた少なくとも一種の元素を含む半導体層からなる不活性層を形成し、この上に、0.2μmより厚い半導体層を形成しても得られる。さらにまた、2枚の半導体基体のそれぞれの少なくとも一方の面を、水素及びフッ素からなる群から選ばれた少なくとも一種の原子により、表面ダングリングボンドをターミネイトし、この面を貼り合わせて1枚の半導体基板としても得られる。
【0008】上記熱処理は、700℃以下、200℃以上の温度で行なうことが好ましい。また、水素ガス又は窒素ガス等の不活性ガスを少なくとも含む雰囲気で行なうことが好ましい。また、上記の不活性化層の形成と熱処理は、半導体素子の形成の所定の段階で行なうことができる。例えば、上記熱処理後に、半導体素子の形成を行なってもよいし、半導体素子の一部を形成後、不活性化層の形成と熱処理を行ない、残りの半導体素子の形成を行なってもよい。
【0009】
【作用】イオン注入等によりシリコン結晶中に導入された原子又はイオン状態の水素若しくはフッ素は、結晶中のドーパント不純物やイオン注入により形成された結晶欠陥と結合して安定化し、不活性化層を形成する。この結晶を200℃以上に加熱すると、水素又はフッ素は結合を切って原子又はイオン状態となり結晶中を拡散し始める。拡散により素子形成領域に到達した水素又はフッ素は、そこに金属原子や結晶欠陥等が存在する場合には、これらと反応して再び安定化すると共にこれらを電気的に不活性化する。不活性化層を形成する深さは、素子特性に影響を与えないように、素子動作時に空乏層が到達する領域よりも深い領域内に形成することが望ましい。換言すれば、半導体基板表面から0.2μmより深い領域内に形成することが望ましい。また、不活性化層は、半導体基板表面から20μmより浅い領域内に形成されることが望ましい。
【0010】不活性化に有効な温度は、不純物や結晶欠陥の種類により異なっている。そのため、熱処理温度を適当な温度範囲に設定することで、有害な金属不純物や結晶欠陥を選択的に不活性化できる。しかも、この様な熱処理であると、他の素子特性に影響を与えることが少なく、実用上の効果が大である。換言すれば、水素又はフッ素原子の拡散、再反応のための熱処理条件を、水素ガス雰囲気中、熱処理温度を200℃以上、700℃以下にすることが望ましい。
【0011】
【実施例】以下、本発明の実施例について図面を参照して説明する。
実施例1図1は、本実施例の半導体装置の製造工程図である。図1(a)に示すように、ドーパントとしてBを含み、チョクラルスキー法で製造した、(100)方位の抵抗率10Ωcmのp型シリコン基板1に、不純物としてFe原子2が混入されており、バンドギャップ中の価電子帯の上端から+0.38eVに深い準位を形成している。DLTS(ディープ レベル トランジェント スペクトロスコピー)測定によると、この様な深い準位を形成している電気的に活性なFeの濃度は1.2×1013cm~3である。図1(b)に示すように、このp型Si基板1に、室温において注入エネルギー340keVで水素イオン3を注入する。注入量は1.0×1016cm~2である。この結果、基板表面から約3μmの領域に水素が高濃度に存在する不活性化層4が形成される。
【0012】次に、このp型Si基板1に、図1(c)に示すように、水素雰囲気中で400℃、30分間の熱処理を施す。すると、不活性化層4から水素原子5が熱的に解離し、Fe原子2と結合し、電気的に不活性となったFe原子(以下、水素化Fe原子という)2’が形成される。この結果、DLTS測定により検出される電気的に活性なFeの濃度は、5.0×1011cm~3(DLTS測定による検出感度の下限)以下にまで減少し、不純物として混入したFe原子が電気的に不活性化されたp型Si基板1が得られる。
【0013】以下、図1(d)に示すように、このp型Si基板1表面を熱酸化してゲートSiO2膜24を形成し、ついで多結晶Siよりなるプレート20を形成し、所定のパターンとし、さらにその表面を熱酸化する。多結晶Siゲート21を形成し、所定のパターンとし、ドレイン25、ソース26を形成し、表面にリンガラス23の層を設け、開孔し、Al配線22を設け、DRAM(ダイナミック ランダム アクセス メモリー)素子を形成する。
【0014】なお、水素イオンに代えてフッ素イオンを用い、注入エネルギー900keV、熱処理温度600℃としても同様の効果が得られる。また、熱処理の雰囲気は、窒素ガス等の不活性ガス雰囲気でも同様の効果が得られる。また、上記実施例は、予めp型Si基板中のFe原子を電気的に不活性化してから半導体素子を形成したが、半導体素子製造工程の所定の段階で、例えば、プレート表面を熱酸化した後に、上記のFe原子の不活性化を行なってもよい。
【0015】実施例2図2は、本実施例の半導体装置の製造工程図である。図2(a)は、p型Si基板6上に、CVD法(化学気相成長法)により厚さ1μmの水素を含む多結晶Si膜7を形成し、さらに、厚さ10μmのSi結晶層8をエピタキシャル成長させた構造を有する半導体基板を表す。Si結晶層8中には、エピタキシャル成長途上で混入したFe原子9が含まれており、その濃度はDLTS測定から3.7×1013cm~3である。
【0016】この半導体基板に、図2(b)に示すように、水素雰囲気中で400℃、30分間の熱処理を施す。すると、水素を含む多結晶Si膜7から水素原子10が放出され、Fe原子9と結合し、水素化Fe原子9’が形成される。この結果、電気的に活性なFeの濃度は、5.0×1011cm~3(DLTSによる検出感度の下限)以下にまで減少し、不純物として混入したFe原子が電気的に不活性化された半導体基板が得られる。以下、実施例1と同様にして、この半導体基板上に半導体素子を形成する。なお、水素を含む多結晶Si膜7に代えて、フッ素を含む多結晶Si膜を用い、熱処理温度を600℃としても同様の効果が得られる。
【0017】実施例3図3は、張り合わせSi基板を用いた本実施例の半導体装置の製造工程図である。図3(a)中、11は表面ダングリングボンドを水素原子12でターミネイトしたp型Si基体である。また、13は不純物として混入したFe原子であり、その濃度はDLTS測定から7.5×1011cm~3である。つぎに図3(b)に示すように、このp型Si基体11の二枚を、水素原子12でターミネイトされた面で張り合わせ、水素雰囲気中で400℃、30分間の熱処理を施すと、二枚の基板は接合され、結晶中に水素原子12’を放出する。水素原子12’は基板中のFe原子13と結合し、水素化Fe原子13’が形成される。この結果、電気的に活性なFeの濃度は、5.0×1011cm~3(DLTS測定による検出感度の下限)以下にまで減少し、不純物として混入したFe原子が電気的に不活性化された張り合わせシリコン基板が得られる。基板の一方の裏面を研磨し、その厚みを10μmとする。以下、実施例1と同様にして、図3(c)に示すように、研磨した方の面に半導体素子を形成する。なお、フッ素原子を用いて表面ダングリングボンドをターミネイトし、熱処理温度を600℃とし、以下、上記と同様に処理しても同様の結果が得られる。
【0018】以上、本発明の実施例を述べたが、本発明は上記の実施例にのみ限定されるものではない。水素イオン注入のエネルギーは、基板上に作製される素子の構造や不活性化すべき不純物、結晶欠陥の種類等により50keV以上の所定の値に設定可能である。不純物原子を水素原子と結合させ不活性化させるための熱処理温度も同様に、200℃以上、700℃以下の範囲内で温度設定が可能であり、水素雰囲気中に限らず不活性ガス(アルゴン、ヘリウム又は窒素)を含む雰囲気中で熱処理を行なってもよい。Si基板はp型基板に限定されるものではなく、n型Si基板でもよい。さらにSi基板以外の、ゲルマニウム又はガリウム・ヒ素等の基板でもよい。また、電気的に不活性化される汚染金属不純物もFe原子に限定されるものではなく、Ni、In、Au等の深い準位を形成するほとんどの金属原子に適用できる。さらには、レーザー光照射又はイオン注入により発生する結晶欠陥に対しても有効である。
【0019】
【発明の効果】上述の如く、本発明によれば、素子動作領域内の電気的に活性な不純物や結晶欠陥の濃度を低く押さえることができるため、金属、特に重金属汚染に起因する素子特性の劣化を押さえ、また半導体素子製造工程に応用した場合には歩留まりを大きく向上させることができる。




 

 


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