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多層磁気抵抗効果膜および磁気ヘッド - 株式会社日立製作所
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発明の名称 多層磁気抵抗効果膜および磁気ヘッド
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開平6−61048
公開日 平成6年(1994)3月4日
出願番号 特願平4−213962
出願日 平成4年(1992)8月11日
代理人 【弁理士】
【氏名又は名称】小川 勝男
発明者 中谷 亮一 / 杉田 愃
要約 目的
本発明の目的は、Ni−Fe系合金を用いた多層磁気抵抗効果膜の磁気抵抗変化率を向上する方法を提供することにある。

構成
多層磁気抵抗効果膜の磁気抵抗変化率を向上するために、Ni−Fe系合金磁性層の結晶の(100)面を基板に平行に配向させた。これにより、高い磁気抵抗変化率を示す多層膜が得られた。また、上記Ni−Fe合金層の厚さを2.5〜5.0nmとした。また、上記多層磁気抵抗効果膜を磁気抵抗効果素子、磁気ヘッドおよび磁気記録再生装置に用いた。
特許請求の範囲
【請求項1】磁性層と非磁性層を積層した多層膜を用いた多層磁気抵抗効果膜において、上記磁性層が面心立方格子構造を有するNi−Fe系合金であり、上記磁性層の結晶の(100)面が基板と平行になるように配向していることを特徴とする多層磁気抵抗効果膜。
【請求項2】上記Ni−Fe系合金層の一層当りの膜厚が2.5〜5nmであることを特徴とする請求項1記載の多層磁気抵抗効果膜。
【請求項3】磁性層と非磁性層を積層した多層膜を用いた多層磁気抵抗効果膜において、上記磁性層が面心立方格子構造を有するNi−Fe系合金であり、上記磁性層の結晶の(200)面によるX線回折強度I200と結晶の(111)面によるX線回折強度I111の強度の関係が、I200/(I111+I200)≧0.4であることを特徴とする多層磁気抵抗効果膜。
【請求項4】上記Ni−Fe系合金層の一層当りの膜厚が2.5〜5nmであることを特徴とする請求項3記載の多層磁気抵抗効果膜。
【請求項5】磁性層と非磁性層を積層した多層膜を有する磁気抵抗効果素子において、上記磁性層が面心立方格子構造を有するNi−Fe系合金であり、上記磁性層の結晶の(100)面が基板と平行になるように配向している多層磁気抵抗効果膜を少なくとも一部に用いたことを特徴とする磁気抵抗効果素子。
【請求項6】磁性層と非磁性層を積層した多層膜を有する磁気抵抗効果素子において、上記磁性層が面心立方格子構造を有するNi−Fe系合金であり、上記磁性層の結晶の(200)面によるX線回折強度I200と結晶の(111)面によるX線回折強度I111の強度の関係が、I200/(I111+I200)≧0.4である多層磁気抵抗効果膜を少なくとも一部に用いたことを特徴とする磁気抵抗効果素子。
【請求項7】磁性層と非磁性層を積層した多層膜を有する磁気抵抗効果素子を用いた磁気ヘッドにおいて、上記磁性層が面心立方格子構造を有するNi−Fe系合金であり、上記磁性層の結晶の(100)面が基板と平行になるように配向している多層磁気抵抗効果膜を少なくとも一部に用いた磁気抵抗効果素子を少なくとも一部に用いたことを特徴とする磁気ヘッド。
【請求項8】磁性層と非磁性層を積層した多層膜を有する磁気抵抗効果素子を用いた磁気ヘッドにおいて、上記磁性層が面心立方格子構造を有するNi−Fe系合金であり、上記磁性層の結晶の(200)面によるX線回折強度I200と結晶の(111)面によるX線回折強度I111の強度の関係が、I200/(I111+I200)≧0.4である多層磁気抵抗効果膜を少なくとも一部に用いた磁気抵抗効果素子を少なくとも一部に用いたことを特徴とする磁気ヘッド。
【請求項9】磁性層と非磁性層を積層した多層膜を有する磁気抵抗効果素子を用いた磁気ヘッドにおいて、上記磁性層が面心立方格子構造を有するNi−Fe系合金であり、上記磁性層の結晶の(100)面が基板と平行になるように配向していることを特徴とする多層磁気抵抗効果膜を少なくとも一部に用いた磁気抵抗効果素子と誘導型磁気ヘッドを組み合わせたことを特徴とする複合型磁気ヘッド。
【請求項10】磁性層と非磁性層を積層した多層膜を有する磁気抵抗効果素子を用いた磁気ヘッドにおいて、上記磁性層が面心立方格子構造を有するNi−Fe系合金であり、上記磁性層の結晶の(200)面によるX線回折強度I200と結晶の(111)面によるX線回折強度I111の強度の関係が、I200/(I111+I200)≧0.4である多層磁気抵抗効果膜を少なくとも一部に用いた磁気抵抗効果素子と誘導型磁気ヘッドを組み合わせたことを特徴とする複合型磁気ヘッド。
【請求項11】磁性層と非磁性層を積層した多層膜を有する磁気抵抗効果素子を用いた磁気ヘッドを備えた装置において、上記磁性層が面心立方格子構造を有するNi−Fe系合金であり、上記磁性層の結晶の(100)面が基板と平行になるように配向している多層磁気抵抗効果膜を少なくとも一部に用いた磁気抵抗効果素子を少なくとも一部に用いた磁気ヘッドを用いたことを特徴とする磁気記録再生装置。
【請求項12】磁性層と非磁性層を積層した多層膜を有する磁気抵抗効果素子を用いた磁気ヘッドを備えた装置において、上記磁性層が面心立方格子構造を有するNi−Fe系合金であり、上記磁性層の結晶の(200)面によるX線回折強度I200と結晶の(111)面によるX線回折強度I111の強度の関係が、I200/(I111+I200)≧0.4である多層磁気抵抗効果膜を少なくとも一部に用いた磁気抵抗効果素子を少なくとも一部に用いた磁気ヘッドを用いたことを特徴とする磁気記録再生装置。
【請求項13】磁性層と非磁性層を積層した多層膜を有する磁気抵抗効果素子を用いた磁気ヘッドを備えた装置において、上記磁性層が面心立方格子構造を有するNi−Fe系合金であり、上記磁性層の結晶の(100)面が基板と平行になるように配向していることを特徴とする多層磁気抵抗効果膜を少なくとも一部に用いた磁気抵抗効果素子と誘導型磁気ヘッドを組み合わせた複合型磁気ヘッドを用いたことを特徴とする磁気記録再生装置。
【請求項14】磁性層と非磁性層を積層した多層膜を有する磁気抵抗効果素子を用いた磁気ヘッドを備えた装置において、上記磁性層が面心立方格子構造を有するNi−Fe系合金であり、上記磁性層の結晶の(200)面によるX線回折強度I200と結晶の(111)面によるX線回折強度I111の強度の関係が、I200/(I111+I200)≧0.4である多層磁気抵抗効果膜を少なくとも一部に用いた磁気抵抗効果素子と誘導型磁気ヘッドを組み合わせた複合型磁気ヘッドを用いたことを特徴とする磁気記録再生装置。
発明の詳細な説明
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は高い磁気抵抗効果を有する多層磁気抵抗効果膜膜およびこれを用いた磁気抵抗効果素子、磁気ヘッド、磁気記録再生装置に関する。
【0002】
【従来の技術】磁気記録の高密度化に伴い、再生用磁気ヘッドに用いる磁気抵抗効果材料として、高い磁気抵抗効果を示す材料が求められている。現在、使用されているパーマロイの磁気抵抗変化率は約3%であり、新材料はこれを上回る磁気抵抗変化率を有することが必要である。
【0003】最近、Baibichらによる、フィジカル・レビュー・レターズ(Pysical ReviewLetters)、第61巻、第21号、2472〜2475ページに記載の「(001)Fe/(001)Cr磁性超格子の巨大磁気抵抗効果」(Giant Magnetoresistance of (001)Fe/(001)Cr Magnetic Superlattices)のように、多層構造を持つ磁性膜(Fe/Cr多層膜)において、約50%の磁気抵抗変化率(4.2Kにおいて)が観測されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記Fe/Cr多層膜に十分な磁気抵抗変化を生じさせるためには、800kA/mもの高い磁界が必要であり、低い磁界で動作する必要がある磁気抵抗効果素子、磁気ヘッドに用いることができないという問題がある。
【0005】磁気記録の高密度化に伴い、再生用磁気ヘッドに用いる磁気抵抗効果材料として、高い磁気抵抗効果を示す材料が求められている。現在、使用されているパーマロイの磁気抵抗変化率は3%であり、新材料はこれを上回る磁気抵抗変化率を有することが必要である。最近、上述のような高磁気抵抗効果を示す多層膜が報告されているが、軟磁気特性の優れたNi−Fe系合金を多層膜に用いても高い磁気抵抗変化率が得られないという問題があった。
【0006】本発明の目的は、上述の多層膜を用いた磁気抵抗効果素子の問題の解決方法を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、種々の材料および膜厚を有する磁性層、非磁性層を積層した多層磁性膜を用いた磁気抵抗効果素子について鋭意研究を重ねた結果、磁性層として面心立方格子構造を有するNi−Fe系合金を用い、上記磁性層の結晶の(100)面が基板と平行になるように配向させることにより、磁気抵抗変化率が高くなることを見出し、本発明を完成するに至った。
【0008】すなわち、非磁性層を積層した多層膜を用いた磁気抵抗効果素子において、磁性層として面心立方格子構造を有するNi−Fe系合金を用い、上記磁性層の結晶の(100)面が基板と平行になるように配向させることにより高い磁気抵抗変化率が得られる。また、上記磁性層の結晶の(100)面配向は完全である必要はなく、上記磁性層の結晶の(200)面によるX線回折強度I200と結晶の(111)面によるX線回折強度I111の強度の関係が、I200/(I111+I200)≧0.4であれば、高い磁気抵抗効果が得られる。
【0009】また、上記Ni−Fe系合金層の一層当りの膜厚を2.5〜5nmとすることにより、低い飽和磁界と高い磁気抵抗効果を同時に得ることができる。
【0010】また、上記多層磁気抵抗効果膜は、磁気抵抗効果素子、磁界センサ、磁気ヘッドなどに好適である。また、上記磁気ヘッドを用いることにより、高性能磁気記録再生装置を得ることができる。
【0011】
【作用】上述のように、非磁性層を積層した多層膜を用いた磁気抵抗効果素子において、磁性層として面心立方格子構造を有するNi−Fe系合金を用い、上記磁性層の結晶の(100)面が基板と平行になるように配向させることにより、(111)面が基板と平行になるように配向した多層膜より高い磁気抵抗変化率が得られる。また、上記磁性層の結晶の(100)面配向は完全である必要はなく、上記磁性層の結晶の(200)面によるX線回折強度I200と結晶の(111)面によるX線回折強度I111の強度の関係が、I200/(I111+I200)≧0.4であれば、高い磁気抵抗効果が得られる。また、上記Ni−Fe系合金層の一層当りの膜厚を2.5〜5nmとすることにより、低い飽和磁界と高い磁気抵抗効果を同時に得ることができる。また、上記多層磁気抵抗効果膜は、磁気抵抗効果素子、磁界センサ、磁気ヘッドなどに好適である。また、上記磁気ヘッドを用いることにより、高性能磁気記録再生装置を得ることができる。
【0012】
【実施例】以下に本発明の一実施例を挙げ、図表を参照しながらさらに具体的に説明する。〔実施例1〕
多層膜の作製にはイオンビームスパッタリング法を用いた。到達真空度は、3/105Pa、スパッタリング時のAr圧力は2/102Paである。また、膜形成速度は、0.1〜0.2nm/sである。基板にはSi(100)単結晶を用いた。形成した多層膜の断面構造を図2に示す。本実施例では、この図の磁性層11として、膜厚1.0nmのNi−20at%Fe合金を用いた。また、非磁性層としてはCuを用いた。積層数は20周期である。また、バッファ層13は膜厚5nmのFeである。Feは基板面に対し、結晶の(110)面が平行になるように配向していた。
【0013】Cu膜厚と磁気抵抗変化率との関係を図3に示す。同図のように、Cu膜厚により磁気抵抗変化率が振動する。この振動における磁気抵抗変化率の高い試料および磁気抵抗変化率の低い試料のX線回折プロファイルを図4に示す。図3及び図4のように、Ni−Fe系合金およびCu層の結晶の(111)面が基板と平行に配向している多層膜は磁気抵抗変化率が低い。また、Ni−Fe系合金およびCu層の結晶の(200)回折強度が強く、(100)面が基板と平行に配向している多層膜は磁気抵抗変化率が高くなる。
【0014】このことから、配向性の違いにより磁気抵抗変化率が異なり、Ni−Fe系合金およびCu層の結晶の(100)面を基板と平行に配向させることにより、磁気抵抗変化率が増加することが明らかになった。
【0015】Co/Cu多層膜において、Egelhoff, Jr.らによる、1992年国際磁気学会予原集(Digests of the Intermag Conference,1992)FB-02ページに記載の「Cu(111)及びCu(100)上に形成したFe/Cu/Fe及びCo/Cu/Co多層膜における反強磁性的結合」(Antiferromagnetic Coupling in Fe/Cu/Fe and Co/Cu/Co Multilayers on Cu(111) and Cu(100))のように、Cu(100)面上にCo/Cu多層膜を形成すると高い磁気抵抗変化率が得られることが明らかになっている。しかし、Co層は軟磁性材料ではなく、磁気ヘッド等に用いるには好ましくない。
【0016】さらに、本実施例の多層膜の結晶の(200)面によるX線回折強度I200と結晶の(111)面によるX線回折強度I111の強度の関係について調べた。結果を図1に示す。この図のように、I200/(I111+I200)の値が0.4以上の時に、磁気抵抗変化率が5%以上になる。従って、I200/(I111+I200)の値は0.4以上が好ましい。また、I200/(I111+I200)の値を0.8以上にすると、10%以上の磁気抵抗変化率を得ることができる。
【0017】また、Ni−20at%Fe合金以外のNi−Fe系合金を磁性層として用いた多層膜においても、上記と同様に、(100)面配向させることにより、(111)面配向の多層膜よりも高い磁気抵抗変化率が得られた。また、I200/(I111+I200)の値が0.4以上の時に、比較的高い磁気抵抗変化率が得られた。より、好ましくは、I200/(I111+I200)の値は0.8以上が良い。また、Ni−Fe系合金のFeの濃度は、結晶磁気異方性および薄膜磁歪の値を零近傍にするために、10〜30at%が好ましい。
【0018】また、本実施例では、非磁性層としてCuを用いた場合について述べたが、非磁性層として他の材料を用いても、磁性層を(100)面配向させることにより、高い磁気抵抗変化率を示す多層膜を得ることができる。
【0019】また、本実施例では、バッファ層としてFeを用いたが、Ni−Fe層が(100)配向できれば、どのような材料でも良い。
【0020】また、磁気抵抗効果曲線が左右対称である場合には、あらかじめ、多層磁気抵抗効果膜の磁界検出方向ににバイアス磁界を印加する機構を備えておけば、磁界の正負を判断できる磁気抵抗効果素子を得ることができる。
【0021】また、磁気抵抗効果曲線にバルクハウゼンノイズが生じる場合は、多層磁気抵抗効果膜の磁界検出方向と直角の方向にバイアス磁界を印加する機構を設けることが、バルクハウゼンノイズの抑止に効果がある。多層膜では、各磁性層に均一にバイアス磁界を印加することが好ましいため、バイアス磁界印加には永久磁石層を用いることが好ましい。
【0022】〔実施例2〕実施例1と同様の方法で多層膜を形成した。本実施例では、図2の非磁性層12として膜厚1.0nmのCuを用いた。磁性層11としてはNi−20at%Fe合金を用いた。バッファ層13には膜厚5nmのFeを、基板14にはSi(100)単結晶を用いた。
【0023】得られた試料について、X線回折プロファイルを測定したところ、Ni−Fe磁性層は(100)配向していた。
【0024】図5にNi−Fe膜厚による磁気抵抗変化率41および飽和磁界42の変化を示す。この図のように、Ni−Fe膜厚を0.8〜5nmにすることにより、10%以上の磁気抵抗変化率が得られる。また、Ni−Fe膜厚を2.5nm以上にすることにより、64kA/m(800Oe)以下の飽和磁界が得られる。従って、10%以上の磁気抵抗変化率および64kA/m(800Oe)以下の飽和磁界を同時に得るためには、Ni−Fe膜厚を2.5〜5nmにすることが好ましい。
【0025】Ni−Fe系合金のFeの濃度は、結晶磁気異方性および薄膜磁歪の値を零近傍にするために、10〜30at%が好ましい。
【0026】また、本実施例では、非磁性層としてCuを用いた場合について述べたが、非磁性層として他の材料を用いても、磁性層を(100)面配向させることにより、本実施例と同様の結果を得ることができる。
【0027】また、本実施例では、バッファ層としてFeを用いたが、Ni−Fe層が(100)配向できれば、どのような材料でも良い。
【0028】〔実施例3〕(111)配向した多層膜および(100)配向した多層膜を用いた磁気抵抗効果素子を形成した。多層磁気抵抗効果膜の組成及び構造は実施例1と同様である。図6に磁気抵抗効果素子の構造を示す。磁気抵抗効果素子は、多層磁気抵抗効果膜23および電極24をシールド層21、22で挟んだ構造を有する。上記磁気抵抗効果素子に磁界を印加し、磁気抵抗効果素子の電気抵抗率の変化を測定したところ、(111)配向した多層磁気抵抗効果膜を用いた磁気抵抗効果素子ほとんど磁気抵抗変化率を示さなかった。また、(100)配向した多層磁気抵抗効果膜を用いた磁気抵抗効果素子は高い磁気抵抗変化率を示した。
【0029】〔実施例4〕実施例3で述べた磁気抵抗効果素子を用い、磁気ヘッドを作製した。磁気ヘッドの構造を以下に示す。図7は、記録再生分離型ヘッドの一部分を切断した場合の斜視図である。多層磁気抵抗効果膜31をシールド層32、33で挾んだ部分が再生ヘッドとして働き、コイル34を挾む下部磁極35、上部磁極36の部分が記録ヘッドとして働く。多層磁気抵抗効果膜31は実施例1に記載の多層膜からなる。Ni−Fe磁性層の膜厚は4.0nm、Cu層の膜厚は1.0nmとした。また、磁界検出方向のバイアス磁界印加のため、多層膜上にTaからなる導体層38を形成した。また、電極39には、Cr/Cu/Crという多層構造の材料を用いた。
【0030】以下にこのヘッドの作製方法を示す。
【0031】Al23・TiCを主成分とする焼結体をスライダ用の基板37とした。シールド層、記録磁極にはスパッタリング法で形成したNi−Fe合金を用いた。各磁性膜の膜厚は、以下のようにした。上下のシールド層32、33は1.0μm、下部磁極35、上部36は3.0μm、多層磁気抵抗効果膜全体の膜厚は約38nmである。各層間のギャップ材としてはスパッタリングで形成したAl23を用いた。ギャップ層の膜厚は、シールド層と磁気抵抗効果素子間で0.2μm、記録磁極間では0.4μmとした。さらに再生ヘッドと記録ヘッドの間隔は約4μmとし、このギャップもAl23で形成した。コイル34には膜厚3μmのCuを使用した。
【0032】以上述べた構造の磁気ヘッドで記録再生を行ったところ、高い再生出力を得た。これは、本発明の磁気ヘッドに高磁気抵抗効果を示す多層膜を用い、適切なバイアス磁界を印加したためと考えられる。
【0033】上記実施例ではバイアス法としてはシャントバイアス法を用いた場合を示したが、電流バイアス法、永久磁石法、ソフトバイアス法、相互バイアス法など別のバイアス法を使用しても同様な効果が得られる。
【0034】ところで、磁気ヘッドが記録および再生能力を同時に有している場合、基板に近い部分に記録用の素子を形成すると、記録用素子の上部では、コイル、磁極などの形成のために、大きな段差が生じる。この上に、多層磁気抵抗効果膜を形成すると、段差の影響で多層構造が乱れ、好ましくない。これに対し、図7のように、基板に近い部分に再生用の磁気抵抗効果素子を形成すると、比較的段差の少ない部分に磁気抵抗効果素子が形成されるため、多層構造の乱れが生じにくい。これは、パーマロイ単層膜を用いた磁気抵抗効果素子とは本質的に異なる現象である。
【0035】以上の観点から、磁気ヘッドが記録および再生能力を同時に有している場合、基板に近い部分に再生用の磁気抵抗効果素子を形成することが好ましい。
【0036】また、同じ観点から、記録用の素子と、再生用の磁気抵抗効果素子を同じ基板における他の場所に形成すると、段差の少ない部分に磁気抵抗効果素子を形成できる。
【0037】また、本発明の磁気抵抗効果素子は、磁気ヘッド以外の磁界検出器にも用いることができる。
【0038】また、さらに、上記磁気ヘッドを磁気記録再生装置に用いることにより、高性能磁気記録再生装置が得られる。
【0039】
【発明の効果】上述のように、非磁性層を積層した多層膜を用いた磁気抵抗効果素子において、磁性層として面心立方格子構造を有するNi−Fe系合金を用い、上記磁性層の結晶の(100)面が基板と平行になるように配向させることにより、高い磁気抵抗変化率が得られる。さらに、上記多層磁気抵抗効果膜は、磁気抵抗効果素子、磁界センサ、磁気ヘッドなどに好適である。また、上記磁気ヘッドを用いることにより、高性能磁気記録再生装置を得ることができる。




 

 


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