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発明の名称 セラミック多層配線基板の製造方法
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開平6−53653
公開日 平成6年(1994)2月25日
出願番号 特願平4−200996
出願日 平成4年(1992)7月28日
代理人 【弁理士】
【氏名又は名称】小川 勝男
発明者 黒木 喬 / 槌田 誠一 / 高根 悦子 / 戸崎 博己 / 石原 昌作 / 阿美 徳宏
要約 目的
セラミック多層配線基板では、スルーホールに充填した導体と配線導体で断線や短絡が多発し、歩留りが悪いという問題を解決することを目的とする。

構成
水溶性バインダを用いて製作したグリーンシートに直径0.05〜0.1mmのスルーホールを形成し、このスルーホールに、図6に示すグリーンシートの破壊荷重が大きくなる溶剤配合割合の混合溶剤を用いた導体ペーストを用いてスルーホールへの導体充填と配線形成を同時に行う。また、グリーンシートと印刷ステージ間に離型フィルムを挿入し、印刷ステージへの導体ペースト付着を防止する。
特許請求の範囲
【請求項1】水溶性バインダを用いた厚さ0.1〜0.2mmのグリーンシートに直径0.05〜0.1mmのスルーホールを形成する工程と、このグリーンシートと印刷ステージとの間に離形用フィルムを挿入して、スルーホールへの導体ペースト充填と配線印刷を同時に行う工程を有し、導体ペーストの溶剤として下記原料配合のものを用いたことを特徴とするセラミック多層配線基板の製造方法。
・α−テルピネオール −−−−− 31〜100wt%・ジ・エチレングリコール −−−−− 0〜 69wt%モノ ブチルエーテルアセテート(nBCA)
発明の詳細な説明
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、水溶性バインダを用いたシート積層法によるセラミック多層配線基板の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来のセラミック多層配線基板は、トリクロルエチレンやメチルエチルケトンの有機溶剤にブチラール樹脂やアクリル系樹脂を溶解し、これにセラミック粉末を混合分散したスリップをドクタブレード法と呼ばれるナイフエッジからスリップをキャリアフィルム上に流出して厚さ0.2〜0.3mmのシート状にする。この焼結していない生のシートは、グリーンシートと呼ばれ、このグリーンシートに約0.5mmの格子間隔に直径0.13〜0.2mmのスルーホールをNCパンチやボール盤で形成する。このスルーホールに導体ペーストを充填したのち、配線印刷を行う。このようにして導体配線したグリーンシートを必要枚数(6〜50枚)を位置合わせして積層したのち、ホットプレスで熱圧着し焼結して製作する。この方法では、スルーホールへの導体ペースト充填不良や焼結時の体積収縮による電気的な導通不良が発生する。この問題を解決する方法として特公昭63-40325号公報や特開昭63-133597号公報、特開昭63-204792号公報、特開昭64-61990号公報、さらに特開平1-281795号公報などに記載されている。たとえば、特開昭64-61990号公報では、図2に示すようにグリーンシートを載せる台(印刷ステージ)の真空吸引力を制御しスルーホール壁面(2)に均一に導体ペースト(3)を印刷する。特開平1-281795号公報では、図3に示すように、グリーンシート表面を金属箔(4)でマスクしたのちスルーホール(2)を形成後導体ペーストを充填する。マスク(4)は積層時に剥がすことにより、印刷時のニジミを防止する。さらに特開昭63-133597号公報では、図4に示すように、焼結した基板のスルーホール(2)に充填した導体は、印刷後の乾燥焼結収縮などで(a)に示す空洞が発生するため、導体ペースト充填後スルーホール中央に図2(2)と同じ形状になるよう孔を開ける。特公昭63-40325号公報では、スルーホール充填用ペーストにゲル化剤を添加し、乾燥および焼結時の導体収縮を防止することが記載されている。しかし、これらの方法の場合、スルーホールの空洞に充満した溶剤のため熱圧着時に層間ハガレが発生し易い。金属箔でマスクしたのちスルーホールを形成する場合、スルーホール形成に使用する直径約0.1mmのドリルやピンが折れやすく、金属箔の削りクズが、スルーホール内に詰まり易い。ゲル化剤を添加したペーストを用いた場合、充填は良好であるが、図5(b)に示すように、スルーホール(2)に充填したペーストがシート表面より突き出るため、次の配線印刷時に、スクリーン版面とグリーンシート面が密着せず図5(c)に示すように配線導体(3)がニジミ易く、わずかの印刷位置ずれが起こるとスルーホール部分(2)と短絡するなどの問題がある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記従来技術は、製造プロセスや量産性など考慮されていない。本発明は、量産性を考慮して、スルーホールへの導体ペーストの充填不良および配線印刷でのスルーホール部分の導体ペーストとの短絡をなくすことを目的として、セラミック多層配線基板の量産に適した基板製造方法を提供することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するためには、充填し易い導体ペーストとスルーホール形状にすることと配線印刷でニジミ難いペーストと位置ズレしない印刷方法が必要である。まず導体ペーストとスルーホール形状との充填性の関係を検討した。その結果、スルーホール径がφ0、13mm以上では、ゲル化剤を添加したペーストが適している。しかし、φ0.1〜0.05mmでは、ゲル化剤を添加したペーストの場合、スルーホール全体に充填されずにスルーホールの途中でペーストの流動が止まった状態である。一方ゲル化剤を添加していない導体ペーストの場合には、φ0、13mm〜0.2mmのスルーホールでは導体の収縮が起こり、φ0.05〜0.1mmのスルーホール径では、充填状態は良いが、印刷ステージ面にペーストが粘着し、グリーンシートを印刷ステージから取り出すと印刷ステージ側のスルーホール部のペーストが印刷ステージ側に取られ、20〜30μmの凹みが発生する。そのため印刷ステージ面のペーストを拭き取っても、次に印刷したグリーンシート面にペーストの粉末が付着することがわかり、離型フィルムの使用を検討した。また水溶性バインダを用いたグリーンシートの場合、溶剤によってシートへの浸透性、膨潤あるいは溶解性が異なり、導体ペーストの溶剤としては、水溶性バインダを用いたグリーンシートに適した溶剤の選定が必要である。
【0005】以上の結果から導体ペーストが充填し易いスルーホール寸法、充填と配線印刷を同時に行える導体ペーストの原料配合および印刷後に寸法変化あるいはシート強度変化の小さい溶剤の選定、さらにペーストの粘着を防止する離型フィルムを選定し、基板製造方法を決定した。
【0006】
【作用】スルーホール径を小さくすることにより、充填される導体ペーストの量を少なく出来るので乾燥および焼結時の体積収縮が小さいので電気的導通不良が起こらない。また導体ペーストの溶剤の選定とペースト原料の配合の適正化により、充填と配線の同時印刷が実現でき、印刷位置ズレや印刷ニジミが小さいのでスルーホールに充填した導体ペーストと配線印刷した導体との短絡を防止できる。また離型フィルムを用いることによって、グリーンシートへの導体ペースト層の付着がないため、屑付着によって起こる相対するシートの充填したスルーホールおよび配線の短絡を防止できる。
【0007】
【実施例】以下、本発明の実施例を詳細に説明する。
【0008】実施例1ムライト、シリカ、マグネシア、アルミナから成るムライト系セラミックス基板を製作する原料粉末をアクリル系水溶性バインダと分散剤あるいは消泡剤、水と混合したスラリを製作したのち、ドクタブレード法により厚さ0.1〜0.2mmのグリーンシートを製作した。このグリーンシートを200〜450mm角に切断し、必要に応じてホットプレスにより平坦化し、後工程で使用する治具に固定したのち、NCパンチ等で層間の電気的接続のために必要なスルーホール(穴径0.05〜0.1mm)を0.3mmピッチの格子点に形成した。スルーホール径は、φ0.05mm以下は穴明けが困難でφ0.1mm以上では空洞が発生する。このスルーホールへの導体ペースト充填と、このスルーホール間の平面方向の導体配線は、同一スクリーン版で同時に行った。この印刷方法は、まず印刷後の被印刷物を載せるステージに再生セルロースあるいは再生セルロースまたはアセチルセルロースを塗布したフィルム、セラミック粉末や合成樹脂を含む平滑な紙、あるいは合成樹脂の孔の明いたフィルタフィルムを置き、このフィルム上にスルホールを形成したグリーンシートを置き、スクリーン版とスルーホールとを自動位置決め装置を用い正確に位置合わせしたのちスキージングして行ない、印刷後グリーンシートに付着している前述のフィルム(印刷ステージ上に置いたフィルム)を引き剥し、図1に示すような断面形状となる。この印刷に用いたペーストは、下記の原料配合である。
【0009】
W粉末 80〜94wt%ビヒクル 6〜20wt%ビヒクルは、エチルセルロース、油溶性アクリル系樹脂、ブチラール樹脂等のバインダを下記溶剤に6〜14wt%溶解して用いた。
【0010】
α・テルピネオール 31〜100wt%nBCA 0〜 69wt%W粉末は80wt%以下でペーストの粘度が低く、スルーホールへの充填不良が起こり、94wt%以上では、ペーストの粘度が高く充填不良や導体配線の断線が発生する。ビヒクルに用いた溶剤の割合は、図6に示すように、α・テルピネオールの割合が30wt%以下ではグリーンシートの破壊荷重が80〜120g/cm2と急激に低下し、印刷工程でスキージング後スクリーン版がグリーンシートから離れて(版離れ)時にグリーンシートが破れたり、印刷後のグリーンシート取り扱い中に破れ易い。またα・テルピネオールの割合が100wt%近くになると、W粉末の割合やバインダによっては、版離れ時にペーストが飛散するので、可塑剤(ジブチルフタレートやジオクチルフタレート等)や、ゲル化剤を0.2〜10wt%添加しても良い。またエチルセルロースのような天然の材料のように、気温や湿度によってペーストの流動性に季節変動がある場合には、脂肪酸にアミンを付与した界面活性剤を0.1〜0.5wt%添加しても良い。また、基板表面に薄膜法で配線を追加するような場合には、基板表面を研削するので、導体の結合を向上するために焼結助剤(たとえば、グリーンシート製作用セラミック粉末)をW粉末に対して1〜3wt%添加しても良い。これまで説明した方法で導体配線したグリーンシートを基板製作に必要な枚数(6〜50枚)を正確に位置合わせし、ホットプレス法(120〜150℃、100〜200kg/cm2)で熱圧着したのち還元雰囲気で1550〜1650℃、1〜2時間で焼結した。このようにして製作した基板は、従来法に比べ歩留り、量産性ともに良好であった。
【0011】実施例2実施例1の方法で、ムライトセラミックス原料をガラスセラミック原料とし、Wペーストの代わりに市販のCuペーストを用いてガラスセラミックスの多層配線基板を製造した結果、実施例1と同様良好な結果を得た。
【0012】
【発明の効果】本発明によれば、スルーホールへの導体充填が容易で、配線導体の断線や短絡不良を従来法に比べ約75%低減できる。またスルーホールへの導体充填と配線印刷を同時にできるので、スクリーン版を従来78版使用していたが39版に低減でき、製造工程も3工程削減できる。さらに従来法に比べ歩留りを75%から89%にすることができ、製造コストも32%低減することが出来た。またスルーホール径が小さいので、配線幅を40〜80μmで形成すれば、従来製作出来なかった0.3mmの格子パターンにスルーホールと配線導体を形成したセラミック多層配線基板が製造出来る。




 

 


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