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発明の名称 光FSK周波数変位量安定化方式
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開平6−53590
公開日 平成6年(1994)2月25日
出願番号 特願平4−204769
出願日 平成4年(1992)7月31日
代理人 【弁理士】
【氏名又は名称】小川 勝男
発明者 菊池 信彦 / 北島 茂樹
要約 目的
光FSK送信機に用いる周波数変位量安定化回路に関し、光干渉計の安定化を不要とし、変調度の調整が容易で、簡易な構成の方式を提供する。

構成
半導体レーザ100から出力されるFSK変調光を、遅延時間T>ビット時間の遅延自己ホモダイン光回路110に入力し、透過光をフォトダイオード114で受信し、受信信号中からFSK光のマーク成分とスペース成分のビート成分を抽出する。自動周波数制御回路103はこのビート信号の周波数が一定となるように可変減衰機116の制御電圧を制御する。半導体レーザ100のバイアス電流を低周波信号で変調し、FSK変調光の中心光周波数を1/2T以上の偏移量で周期的に掃引すれば光周波数の揺らぎが平均化され安定な構成となる。
特許請求の範囲
【請求項1】周波数変調光を送出するFSK光送信機において、該周波数変調光のマーク成分とスペース成分の差の周波数を持つビート信号を発生させ、該ビート信号の周波数が一定値となるように制御することを特徴とした光FSK周波数変位量安定化方式。
【請求項2】周波数変調光を送出する送信光源と、入力された光信号を2分し一方の光信号を光遅延器で遅延したのち他方の光信号と合波して出力する遅延自己ホモダイン光回路と、光検出器とを含むFSK光送信機において、該周波数変調光の一部を該遅延自己ホモダイン光回路に入力し、その出力光を該光検出器に入力し、該光検出器から出力される電気信号中に含まれる、該周波数変調光のマーク成分とスペース成分のビート信号の周波数が一定値となるように制御することを特徴とした光FSK周波数変位量安定化方式。
【請求項3】中心光周波数fcの周波数変調光を送出する送信光源と、入力された光信号を2分し一方の光信号を遅延時間Tの光遅延器で遅延したのち他方と合波して出力する遅延自己ホモダイン光回路と、光検出器とを含むFSK光送信機において、該周波数変調光の一部を該遅延自己ホモダイン光回路に入力し、その出力光を該光検出器に入力し、かつ該送信光源の中心光周波数fcを少なくとも1/(2T)以上の周波数偏移量で周波数変調し、該光検出器から出力される電気信号中に含まれる、該周波数変調光のマーク成分とスペース成分のビート信号の周波数が一定値となるように制御することを特徴とした光FSK周波数変位量安定化方式。
【請求項4】中心光周波数fcの周波数変調光を送出する送信光源と、入力された光信号を2分し一方の光信号を遅延時間Tの光遅延器で遅延したのち他方と合波して出力する遅延自己ホモダイン光回路と、光検出器とを含むFSK光送信機において、該周波数変調光の一部を該遅延自己ホモダイン光回路に入力し、その出力光を該光検出器に入力し、かつ該光遅延器の遅延量Tを少なくとも1/(2fc)以上周期的に変化させ、該光検出器から出力される電気信号中に含まれる、該周波数変調光のマーク成分とスペース成分のビート信号の周波数が一定値となるように制御することを特徴とした光FSK周波数変位量安定化方式。
発明の詳細な説明
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、光ファイバ通信の一方式であるFSKコヒーレント光伝送の送信機で使用される周波数変位量安定化方式に関するものである。
【0002】
【従来の技術】コヒーレント光通信の代表的な伝送方式であるFSK(周波数シフトキーイング)方式では、半導体レーザの注入電流をデジタル信号で変調することによって、出力光に周波数変調を施している。この際、動作中の周囲環境の変化や経年劣化等により、半導体レーザのFM変調特性や電気回路の特性が変化すると、出力光の周波数変位量Δfが変動し伝送特性が大きく劣化する可能性がある。周波数変位量ΔfはFSK変調光のマーク周波数fmとスペース周波数fsの差の周波数であり、Δf=|fm−fs|の関係がある。特に半導体レーザに多電極DFBレーザを用いた場合、バイアス電流値の変化等によりFM変調特性が大きく変化することが知られている。
【0003】近年、上記の問題の対策として光送信機中で周波数変位量Δfの安定化を行うことが検討されている。たとえば、■1992年電子情報通信学会春季大会(1992年)B−958,第4−110頁、■1991年電子情報通信学会秋季大会(1991年)B−633,第4−93頁等に報告されている。これらの方式では周波数変位量Δfの基準にファブリー・ペロー、マッハツェンダ等の光干渉計の透過特性を利用していた。
【0004】従来方式の一例として■の方式について説明を行う。図2が■の方式の構成図であり、送信光源である4半導体レーザ100の出力光の一部を光分岐器101で分岐してマッハツェンダ干渉計120に入力し、その透過光の強度をフォトダイオード等の光検出器114で検出する。半導体レーザ100の中心光周波数fcは常にマッハツェンダ干渉計120の透過率50%の点のひとつに合致するように制御されている。具体的には周波数安定化回路122により半導体レーザ100の中心光周波数fcとマッハツェンダ干渉計120の透過率50%の点のずれを検出して、このずれを補償するように、光路長調整手段121によってマッハツェンダ干渉計120の透過特性を変化させている。図3に光スペクトル配置を示す。周波数変位量Δfが干渉計のフリースペクトラルレンジ(FSR)より大きい場合、マッハツェンダ干渉計120の出力からは矩形波で変調された出力光が得られる。ΔfがFSRより小のときには逆位相の矩形波で変調された出力光が得られ、また、ΔfがFSRに等しい場合には出力光は無変調状態となる。周波数変位制御回路123は可変減衰器116の制御電圧を調整し、出力光が無変調となるよう制御を行っている。以上が従来の方式による構成例である。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら従来の方法では、光干渉計の透過特性の透過率50%の点等の特定の点に半導体レーザ100の中心光周波数を合致させることが必要であった。光干渉計の透過特性や半導体レーザ100の中心光周波数は、周囲の温度や環境の変化によって大きく揺らぐため、周波数安定化回路122を用いてこれらの周波数揺らぎを補償するように制御を行う必要があった。このため周波数変位量の安定化と周波数安定化の2つの制御ループが必要となり、制御系が複雑化するという問題点があった。
【0006】また光干渉計のFSRやファブリー・ペロー干渉計の透過ピークの幅等を周波数変位量Δfの基準として用いているため、周波数変位量を可変としたり調整することが困難であるという問題点があった。また所望の透過特性を持つ高精度の光干渉計が必要となり、製造コストが増加するという問題点もある。
【0007】また従来方式では光干渉計を透過した光強度を利用して周波数変位量の安定化を行っているため、光信号の強度や、伝送信号パターンやマーク率の変化によって周波数変位量が影響を受けやすいという問題点があった。
【0008】本発明の目的は、これらの問題点を解決し、干渉計の安定化の必要性が無く、かつ周波数変位量の可変や調整が比較的容易で、伝送信号パターンやマーク率の変化の影響の少ない、光FSK周波数変位量安定化方式を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的は、周波数変調光のマーク成分とスペース成分のビート信号を発生させ、該ビート信号の周波数が一定値となるように制御することによって達成される。
【0010】もしくは周波数変調光の一部を遅延自己ホモダイン光回路に入力し、その出力光を光検出器に入力し、該光検出器から出力される電気信号中の周波数変調光のマーク成分とスペース成分のビート信号の周波数が一定の値となるように制御することによって達成される。
【0011】もしくは周波数変調光の一部を遅延時間Tの遅延自己ホモダイン光回路に入力し、その出力光を光検出器に入力し、かつ周波数変調光の中心光周波数fcを1/(2T)以上の周波数偏移量で変調し、該光検出器から出力される電気信号中の周波数変調光のマーク成分とスペース成分のビート信号の周波数が一定の値となるように制御することによって達成される。
【0012】もしくは中心光周波数fcの周波数変調光の一部を遅延自己ホモダイン光回路に入力し、その出力光を光検出器に入力し、かつ光遅延器の遅延量Tを1/(2fc)以上周期的に変化させ、該光検出器から出力される電気信号中の周波数変調光のマーク成分とスペース成分のビート信号の周波数が一定の値となるように制御することによって達成される。
【0013】
【作用】周波数変調光のマーク成分とスペース成分のビート信号の周波数は周波数変位量Δfに等しいので、マーク成分とスペース成分のビート信号を発生させ、該ビート信号の周波数が一定値となるように制御することにより、周波数変位量Δfの安定化が可能となる。
【0014】また光遅延器の遅延量Tを伝送信号のビット長Tb以上に設定することにより周波数変調光ののマーク成分とスペース成分のビート信号を効率よく検出することが可能となる。さらに遅延量Tを伝送信号のビット長Tbに比べて非常に大に設定することにより、遅延自己ホモダイン光回路の光透過特性の周期を信号のスペクトル広がりに比べて小とでき、遅延ホモダイン光回路の光透過特性と周波数変調光の中心光周波数fcの相対位置が変動しても常にマーク成分とスペース成分のビート信号を得ることが可能になる。
【0015】また送信光源の中心光周波数fcを1/(2T)(Tは遅延自己ホモダイン光回路の遅延時間)以上の周波数偏移量で周波数変調することによって、もしくは該光遅延器の遅延量Tを1/(2fc)以上周期的に変化させることによって、光遅延器の遅延量の揺らぎや半導体レーザの光周波数の揺らぎによって発生する信号成分が平均化されるため、ビート信号を安定に取り出すことが可能になる。
【0016】
【実施例】図1に本発明の第一の実施例の構成図を示す。本光送信機は半導体レーザ100、光分岐器101、ビート信号検出手段102、自動周波数制御回路103、利得制御手段104より構成されている。2値デジタルの情報信号は利得制御手段104を通過後、半導体レーザ100の変調信号入力端子に入力され、これによって半導体レーザ100の出力光にFSK変調が施されている。ビート信号検出手段102はFSK変調光のマーク成分とスペース成分のビート信号を検出し電気信号に変換して出力する。自動周波数制御回路103はこのビート信号の周波数が一定となるように利得制御手段104の制御信号を調整し、半導体レーザ100に入力される情報信号の振幅を変化させる。ビート信号の周波数はマーク成分とスペース成分の周波数差すなわち周波数変位量Δfに等しいので、以上の構成によってFSK光の周波数変位量の安定化が実現できる。
【0017】図4は本発明の第二の実施例の構成図である。本光送信機は半導体レーザ100、光分岐器101、遅延自己ホモダイン光回路110、光検出器114、バンドパスフィルタ115、自動周波数制御回路103、可変減衰器116より構成されている。光分岐器101によって分岐された送信光の一部は遅延自己ホモダイン光回路110に入力される。遅延自己ホモダイン光回路110は光分岐器111、光遅延器112、光合波器113によって構成されており、入力光は光分岐器111によって経路A,Bに2分され、経路Bを通過する光を光遅延器112よって時間Tだけ遅延し、光合波器113によって再び経路A,Bの光を合波する。遅延自己ホモダイン光回路110の出力光の強度変化はフォトダイオード等の光検出器114によって検出される。
【0018】光検出器114の出力信号の強度変化の様子を図5に示す。a),b)はそれぞれ経路A,Bを通過した光信号の光周波数の様子を示している。それぞれの光周波数は情報信号に応じてマーク周波数fm,スペース周波数fsの2つの値をとり、|fm−fs|が周波数変位量Δfである。この図は遅延時間Tがビット長に比べて充分に長い場合の様子であり、光検出器には経路A,Bから互いに発生時刻の異なるFSK光が入力されている状態にある。。
【0019】c)は光検出器114の入力光強度の変化である。図中の矢印で示した区間では、A,Bの光信号のどちらか一方が光周波数fm、他方がfsの状態にあるため、出力信号にはマーク・スペース間のビート信号(周波数Δf)が現れる。
【0020】光検出器114の出力信号のスペクトルの様子を図6に示す。出力信号にはマーク・スペース間のビート信号の他に、マーク同士,スペース同士等の部分で発生する低周波信号117が含まれている。変調度m=Δf/Rbが1より大の場合、図のようにマーク・スペース間のビート信号と低周波信号117のスペクトルが分離できるため、バンドパスフィルタ115によってマーク・スペース間のビート信号のみを切り出し、自動周波数制御回路103に入力する。周波数安定化回路103はビート信号の周波数Δfが設定値f0に等しくなるように、可変減衰器116の制御信号を調整し、半導体レーザ100に入力される情報信号の振幅を変化させる。以上の構成によって周波数変位量Δfを一定値f0に安定化することが可能となる。
【0021】図7には自動周波数制御回路103の構成例を示す。この回路ではまず入力信号を2分岐し、ハイパスフィルタ130(カットオフ周波数f0)を通過した信号電力と全信号電力をそれぞれ検波器131、132で検出し除算器133に入力し、PID制御回路134によって両電力の比を一定に保つような制御信号を出力する。このような周波数安定化回路は数多く提案されており、上記の構成に限らずさまざまな方式を使用することができる。
【0022】また遅延自己ホモダイン光回路110は、光信号の一部を遅延し遅延していない成分と合波する構成であればよいので、上記の構成の他にファブリーペロー型、リング型等の構成をとることが可能である。また導波路や、光ファイバ、偏波面保存ファイバを利用して構成することが可能である。また光遅延量Tをビット長の数倍以上に設定することにより、遅延自己ホモダイン光回路110の通過特性の周期性をFSK光の光スペクトル幅に比べて充分小さくできるので、遅延自己ホモダイン光回路110の透過特性と送信光の中心光周波数fcの相対位置を安定化しない場合でも、常にマーク成分とスペース成分のビート信号を得ることが可能になる。とくに遅延自己ホモダイン光回路110の通過特性の周期性が送信行源のスペクトル線幅以下になったときには、A,B2つの光路を通過する光信号の干渉性が失われ安定な動作が可能となる。
【0023】さらに周波数変位量の制御手段も可変減衰器116に限るものではなく、可変利得増幅機を使用したり、多電極DFBレーザのバイアス電流や電極間の電流比を変える等の手法が適用可能である。
【0024】また本実施例では、光合波器113の2つの出力ポートのうち一方の出力光のみを光検出器114で検出しているが、各出力ポートにひとつずつの光検出器を配置し、両光検出器出力信号の差を出力とするバランス型受信機を使用することも可能である。
【0025】図8は本方式の第三の実施例である。送信光の変調度m<1の場合、光検出器114の出力信号のスペクトルは図9(1)のようになり、マークとスペースのビート成分が低周波信号117と重なり、両者をスペクトル上で分離することがが不可能となる。しかしながらこの状態でも周波数変位量Δfが変化すると図9(2)のように信号スペクトル形状が変化するので、スペクトル形状を一定に保つように制御することで周波数変位量Δfの安定化が実現できる。本実施例では光検出器の出力信号を直接、自動周波数制御回路103に入力し、 例えば周波数f0以上の成分の強度と全信号強度の比が一定になるように安定化を行っている。
【0026】また実施例二,三の構成では遅延自己ホモダイン光回路110の透過特性や送信光の中心光周波数の揺らぎにより光検出器114の出力信号強度が大きく変動する可能性がある。例えば送信光の変調度mがちょうど整数値の場合、送信光の光スペクトル中に線スペクトル成分が存在するため、送信光の中心周波数fcのわずかな揺らぎによって光検出器114の出力信号強度が大きく変動する可能性がある。また、光遅延器112の遅延量Tが小さく遅延自己ホモダイン光回路110の透過特性の周期が広い場合も同様である。また変調度mが小さい場合、光検出器114の出力信号の変動に伴い低周波信号117の強度が変動し、第三の実施例に示す構成では周波数変位量安定化が実施できなくなる可能性がある。図10は本発明の第四の実施例であり、遅延自己ホモダイン光回路の透過特性や周波数変調光の中心光周波数fcの揺らぎに関わらず、安定な制御が可能な構成を示している。
【0027】本実施例では、周波数fの低周波発振器140により半導体レーザ100のバイアス電流に低周波の正弦波変調を施している。半導体レーザ100のバイアス電流が変化すると送信光の中心光周波数が変化するため、送信光の中心光周波数fcは光周波数fc0を中心として周波数fで周期的に変化することになる。遅延自己ホモダイン光回路110の透過特性と送信光の光スペクトルの関係を図11に示す。この例では正弦波変調の変調振幅は、遅延自己ホモダイン光回路110の透過特性の周期に比べて非常に大となるように設定している。さらに自動周波数制御回路103の応答周波数はf0以下となるように設定する。これによって遅延自己ホモダイン光回路110の透過特性や送信光の中心光周波数fcの揺らぎによる光検出器114の出力信号の変動が平均化され、安定した制御を行うことが可能になる。
【0028】なお掃引周波数fは情報信号の占有帯域以下の周波数、例えば数kHz程度に設定することにより、伝送信号への影響を低減することができる。また正弦波変調の振幅すなわち周波数偏移量は最低でも1/2T、即ち遅延自己ホモダイン光回路110の透過特性の周期の1/2以上とすることが必要であり、透過特性の周期の整数倍または整数倍+1/2の振幅とすることで最大の効果が得ることができる。
【0029】また、低周波発振器140の出力信号としては三角波,鋸歯状波等の波形の信号が使用可能であり、さらにこの変調信号は光送信機の中心光周波数fcの安定化や、周波数多重伝送時のチャネル間隔安定化用のチャネル識別、受信器における受信チャネル識別等の用途に兼用することも可能である。また、光検出器から得られた電気信号の直流成分を送信光源の光出力強度の安定化に使用することも可能である。
【0030】図12は本発明の第五の実施例であり、本実施例では周波数fの低周波発振器140により、光遅延器112の遅延量Tを低周波数で周期的に変化させている。これは図11において送信光の中心周波数fcのかわりに遅延自己ホモダイン光回路110の透過特性を光周波数軸上で周期的に振動させることに相当し、第四の実施例と同じ効果がある。この場合、送信光の中心光周波数fcとすると、光遅延器112の遅延量Tを最低でも1/(2fc)以上周期的に変化させることで遅延自己ホモダイン光回路110の透過特性を少なくとも1/2周期ずらすことができ、中心光周波数fcもしくは光遅延器112の遅延量Tの揺らぎを平均化することが可能となる。
【0031】光遅延器112の遅延量Tの制御手段は電気信号によって光信号の位相を変化させる手段であればよく、例えば光遅延器の部分もしくは全体を加熱、冷却もしくは加圧する、もしくは半導体、圧電特性や電気光学特性を持つ光導波路や光ファイバを使用する等の手法がある。
【0032】また本発明の第一の実施例に示したビート信号検出手段102は遅延自己ホモダイン光回路以外によっても実現可能である。図13は本発明の第六の実施例を示す構成図である。本実施例では送信機の中に局発レーザ150を配置し、半導体レーザ100の出力光を光分岐器101で分岐したのち、局発レーザ150の出力光と光合波器113で合波して光検出器114に入力する。光検出器114から得られる電気信号は、半導体レーザ100の光周波数を電気信号の中間周波数帯に変換した信号であリ、周波数変調光のマーク成分とスペース成分に相当する光信号はそれぞれ異なる周波数の電気信号に変換されている。光検出器114の出力信号を2つの経路A,Bに分岐し、経路Bの電気信号を遅延器151で時間Tだけ遅延したのち、両経路の信号をミキサ152を利用して掛け合わせることによってマーク成分とスペース成分のビート信号を発生させることができる。この信号中からマーク成分とスペース成分のビート信号のみをバンドパスフィルタ115で抽出し、ビート信号の周波数Δfが一定となるように周波数制御回路103に入力する。周波数制御回路103ではビート信号の周波数Δfが設定値f0に等しくなるように、可変減衰器116の制御信号を調整し、半導体レーザ100に入力される情報信号の振幅を変化させる。以上の構成によって周波数変位量Δfを一定値f0に安定化することが可能となる。本方式においては信号の遅延を電気信号の領域でおこなうため安定な構成となり、さらに半導体レーザ100と局発光150の周波数間隔を一定に保つ自動周波数制御回路を使用することによって、半導体レーザ100や局発光150の中心光周波数のゆらぎの影響を抑えることが可能になる。
【0033】図14は本発明の第七の実施例を示す構成図であり遅延自己ホモダイン回路を使用しないもうひとつの例を示している。本実施例では半導体レーザ100の出力光を光分岐器101で分岐したのち、光分波器153を用いてマーク周波数fmの光信号成分を経路Aに、またスペース周波数fsの光信号成分を経路Bに分離する。経路B(またはA)の光信号のみを光遅延器112で遅延した後、他方と合波し光検出器114に入力し、マーク成分とスペース成分のビート信号を発生させる。本方式ではビート発生手段が光干渉計として動作しないため安定な構成が可能となる光分波器153としては、マッハツェンダ型の光干渉計や、グレーティングを利用した光分波器を使用しることが可能である。また光カプラを用いて光信号を2分岐した後、経路A,Bにそれぞれマーク成分,スペース成分のみを通す光フィルタを配置する等の方式が考えられる。
【0034】
【発明の効果】FSK光のマーク成分とスペース成分のビート信号を検出し、該ビート信号の周波数が一定となるように制御を行うことによって、簡易な構成で周波数変位量安定化が可能になるという効果がある。さらにFSK変調の周波数変位量の基準を光干渉計ではなく電気回路素子とすることができるので、高精度の光干渉計が不要となり、周波数変位量の調整や可変が容易となるという効果がある。
【0035】周波数変調光のマーク成分とスペース成分の周波数差を直接検出しているので、光信号の強度や、伝送信号パターンやマーク率の変化の影響を受けにくいという効果がある。
【0036】遅延自己ホモダイン光回路の遅延時間を伝送信号のビット長に比べて大とすることにより、遅延自己ホモダイン光回路の透過特性と送信光の周波数に関係無く、常にマーク成分とスペース成分のビート信号が発生するので、遅延自己ホモダイン光回路の透過周波数や送信光源の光周波数の安定化が不要になるという効果がある。
【0037】また送信光源の中心光周波数もしくは遅延自己ホモダイン光回路の透過周波数を少なくとも光干渉計のFSRの1/2以上の周波数振幅で掃引することにより、干渉計や送信光源の揺らぎが平均化されるため、光周波数安定化を行わない場合にも安定な周波数変位量制御信号が得られるという効果がある。




 

 


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