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発明の名称 半導体素子用シリコンウェハ及びその製造方法
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開平6−45301
公開日 平成6年(1994)2月18日
出願番号 特願平4−195141
出願日 平成4年(1992)7月22日
代理人 【弁理士】
【氏名又は名称】薄田 利幸
発明者 漆原 真理子 / 赤松 潔
要約 目的
表面粗さ0.3nmRmax以内の平滑なシリコンウェハと、それを得る製造方法とを実現する。

構成
メカノケミカル加工において得られるシリコンウェハの表面粗さは、メカニカルな加工とケミカルな加工の最適な適合であり、研磨温度を25℃以内、研磨剤のpHを10以内(>7)に抑えることによりケミカルな反応を抑え、その薄膜化した反応層2を砥粒1によりメカニカルに加工することによって、高集積化の進んだ半導体素子に使用可能な、表面粗さ0.3nmRmax以内のシリコンウェハを実現した。
特許請求の範囲
【請求項1】表面粗さ0.3nmRmax以内の鏡面を有する半導体素子用シリコンウェハ。
【請求項2】メカノケミカル加工によりシリコンウェハを鏡面研磨するに際し、研磨剤のpHを10以下のアルカリとし、研磨温度を25℃以下として成り、表面粗さ0.3nmRmax以内の鏡面を有する半導体素子用シリコンウェハの製造方法。
発明の詳細な説明
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、半導体素子用シリコンウェハ及びその製造方法に係るものであり、特に表面粗さが原子オーダーのレベルに制御されたシリコンウェハ及びその製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来からシリコンウェハは研磨クロスと研磨剤の相対揺動により鏡面研磨されているが、表面粗さについては特に言及されておらず、ただ経験的に鏡面仕上げするに過ぎなかった。最近、より平滑化な面を得る方法として、たとえばEEM(Elastic Emission Machining)法による0.5nmRmaxのウェハ加工法が1990年度精密工学会秋季大会学術講演会講演論文集p.313に提案されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】EEMなどの局所加工によるものは示されているが、ウェハ全面を鏡面化することに関する問題を解決する方法が示されていない。EEMでは原子レベルに近い加工精度を有しているが、その加工能率は非常に小さく、生産性には問題があった。半導体素子を高集積化するための信頼性を得るため、平坦度の他に今まではあまり問題とされなかったシリコンウェハ表面のマイクロラフネスが重要となり、シリコンウェハの表面形状の平滑化が要求され、シリコンウェハの酸化膜耐圧が非常に大切な要素となっている。また、この酸化膜耐圧は、ウェハ表面粗さが悪くなると低下する傾向がみられる。特に半導体集積回路素子の高集積化が進むにつれて、この表面粗さの問題は素子の信頼性を高める上で重要な技術の一つとされ、表面粗さ0.3nmRmax程度の、すなわち、原子オーダーの平滑面の制御が要求されてきた。しかし、かかる平滑面を再現性良く工業的に実現することは極めて困難であった。
【0004】したがって、本発明の目的は上記従来の問題点を解消することにあり、第1の目的は平滑研磨により原子オーダーの平滑面に制御された半導体素子用シリコンウェハを、第2の目的はその製造方法を、それぞれ提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため、メカニカルな作用とケミカルな作用の複合によるメカノケミカル加工の加工要因を明確にする必要がある。先ず、ケミカル成分としては■研磨剤の化学成分、■砥粒とポリシャの摩擦による発生熱量、メカニカル成分としては■砥粒径・硬さ・粘度、■研磨クロスの硬さ・形状、■研磨速度、■加工圧力などが挙げられる。このメカノケミカル加工においてウェハ表面では、■メカニカルな表面層除去、■研磨によって生じるケミカルな反応層、■研磨剤によるエッチングが行なわれている。原子オ−ダ−の平滑面を得るために、ケミカルな作用により生成した反応層を薄くし、その反応層をメカニカル的に除去するものである。
【0006】本発明者等は研磨加工について種々実験、検討の結果、研磨温度及び研磨剤のpHがこの反応層の厚さ、エッチングに大きく影響するという知見を得た。したがって、上記本発明の目的は、反応層を薄くするためのメカノケミカル加工条件として、研磨温度を25℃以内、好ましくは18〜20℃とし、研磨剤をpH10以下のアルカリ液、好ましくはpH9〜10とすることにより、達成される。これにより表面粗さ0.3nmRmaxの平滑面を有するシリコンウェハを実現することができる。研磨剤のpHの調製は、例えばKOH等のアルカリ液で容易に調製することができる。研磨剤としては、市販のもので対応可能であり、通常シリカ等の微細な砥粒をアミン系の分散媒に分散したものが挙げられる。
【0007】
【作用】シリコンウェハの研磨面はケミカルな作用により生成した反応層をできるだけ薄くし、その反応層をメカニカル的に除去することによってより平滑な面を得ることができる。研磨温度を制御し、研磨剤のpHも制御することにより、反応層生成を抑制できる本発明は、メカノケミカル研磨により、表面粗さ0.3nmRmaxのシリコンウェハを得る。
【0008】
【実施例】以下に本発明の一実施例を示し、さらに具体的に説明する。高集積化された半導体素子の信頼性を得るため、平坦度の他に今まではあまり問題とされなかったシリコンウェハ表面のマイクロラフネスが重要となる。素子の高集積化においてシリコンウェハの酸化膜耐圧が非常に大切な要素となり、その表面粗さと酸化膜耐圧との間には、表面粗さが悪くなると酸化膜耐圧が低下する傾向がみられる。
【0009】図1は、メカノケミカル加工における加工モデルを示したものである。シリコンウェハ3の表面には研磨剤によってケミカル反応により反応層2が形成される。メカニカル的な研磨により、この反応層2を、または、反応層2とシリコン3を砥粒1が除去して行くと共に、ウェハ表面は研磨剤によりエッチングされる。この反応層2は研磨温度と研磨剤のアルカリ成分(pH)に大きく影響される。エッチングは研磨温度と研磨剤のpH、エッチング時間に大きく影響され、温度が高いほど、pHが高いほど、そしてエッチング時間が長いほど得られる面粗さは悪くなる。メカニカルな除去量は微小にして、研磨剤による反応層の形成を抑え、その反応層2を砥粒1により除去することがシリコンウェハの表面粗さを向上させる。
【0010】図2は、研磨装置の要部断面を示したものであり、本実施例ではこの研磨装置を用いてシリコンウェハを研磨した。装置構成について概略説明すると、回転数が任意に変えられる回転定盤4上に研磨クロス5が貼られ、その上に研磨剤6が供給される。研磨クロス5上にはキャリヤー7に真空吸着により固定されたシリコンウェハ8が設置され、キャリヤー7自体はウェハ貼付治具9に貼付されており、このウェハ貼付治具9は、加圧・回転・揺動させることが可能である。メカノケミカル研磨においては、平均粒径10nmの砥粒を用い、研磨クロス5として微細多孔質のポリウレタン発泡層のパッドを使用した。平滑な加工面を得るには砥粒径が小さく、微細多孔質ポリウレタン発泡層のパッドが適している。
【0011】メカノケミカル研磨においてケミカルな反応を抑え、反応層を薄くするのに影響するものとしては、メカノケミカル研磨の研磨温度、研磨剤のpHがある。図3は、研磨温度とシリコンウェハの表面粗さとの関係を示した特性図であり、この図から研磨温度を25℃以内、好ましくは18〜20℃の範囲で研磨することにより、シリコンウェハの表面粗さをRmax0.3nmに向上できることがわかる。これは研磨温度を低く保つことによりケミカルな反応を抑制し、生成される反応層を薄膜化したことによる。
【0012】図4は、研磨剤のpHとシリコンウェハの表面粗さとの関係を示した特性図であり、表面粗さはpHを特定値に制御することによって良くなることを示している。これは、その研磨条件における活性化エネルギ−が低下するためである。この活性化されたケミカルな反応は、シリコンウェハ表面のエッチングと反応層の形成とに寄与するものであり、よって表面粗さの良いシリコンウェハを得るためには、研磨剤のpHを10以内のアルカリ、好ましくはpH9〜10に制御する条件が適している。なお、pHの調製はKOHを用いて行なった。上記表面粗さの計測は、何れも測定範囲1μm×1μmでAFM(Atomic Force Microscope)によった。
【0013】
【発明の効果】本発明によれば、上述したように研磨温度を25℃以内、研磨剤のpHを10以内のアルカリ側とすることにより、表面粗さ0.3nmRmaxのシリコンウェハ表面を得ることができる。このシリコンウェハは高集積化の進んだ半導体素子の基板として用いられるものである。




 

 


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