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発明の名称 高周波増幅モジュール
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開平6−37512
公開日 平成6年(1994)2月10日
出願番号 特願平4−187860
出願日 平成4年(1992)7月15日
代理人 【弁理士】
【氏名又は名称】小川 勝男
発明者 神代 岩道
要約 目的
高周波増幅モジュールの出力低下抑止,低ノイズ化,発振レス化を図る。

構成
放熱板1の主面にマイクロストリップライン基板2を固定するとともに、前記マイクロストリップライン基板を被いかつ放熱板に金属からなる導電性のケース11が取り付けられている。前記マイクロストリップライン基板の放熱板に接する面には全域に亘ってグランド層4が設けられている。また、前記マイクロストリップライン基板とケースとによって形成される中空部分には誘電体としてのレジン12が隙間なく充填されている。従来マイクロストリップライン表面から空間に飛び出していた電磁波はレジンで被われているため、飛び出し難くなり、出力低下が防止されるとともに、ノイズ低減発振低減が図れる。
特許請求の範囲
【請求項1】 主面にマイクロストリップラインを有し裏面にグランド層を有するマイクロストリップ基板と、このマイクロストリップ基板の主面側を覆うように取り付けられたケースとを有する高周波増幅モジュールであって、前記ケースは導体で構成されているとともに、前記マイクロストリップ基板の主面とケースで覆われる空間は誘電体で充満されていることを特徴とする高周波増幅モジュール。
発明の詳細な説明
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はマイクロストリップラインを有する高周波増幅モジュールに関し、高周波増幅モジュールの特性の最適化,高安定化(低ノイズ・発振レス)に有効な技術であり、たとえば自動車電話用のパワーアンプモジュールに適用して有効な技術に関する。
【0002】
【従来の技術】自動車電話の増幅回路として、たとえば、株式会社日立製作所半導体事業部技術本部発行「ゲイン(GAIN)」1988年9月号P23〜P25に記載されているように、高周波パワーMOSFETモジュール(高周波増幅モジュール)が知られている。この高周波増幅モジュールはパワーMOSFETを三段に組み込み、出力の向上を図っている。
【0003】一方、日本放送出版協会発行「高周波回路の設計と実装」昭和62年10月20日発行、P42およびP43には、シールドについて記載されている。この文献には「同一基板上に幾つもの分布定数回路を形成すると、回路によっては電界が基板外に飛び出しやすいものもあるため、各回路にシールドを施す必要のある場合が生じてきます。この場合、電界が基板外へ飛び出しやすい回路(半波長マイクロストリップ線路共振器を含む回路など)では、シールドケースによって伝送特性が変わることがあります。また増幅回路では、全域の周波数に対して整合がとれない場合があり、整合がとれない周波数帯では電界が基板外に飛び出しやすくなりますから、シールドケースを付けることによってシールドケース内の増幅回路が発振する場合もあります。」なる旨記載されている。また、この文献には、発振理由として「増幅回路でシールドケースをかぶせた場合に発振するのは、空間に放射された電界がケース内に閉じ込められ、出力が入力部へ戻されると考えられます。」旨記載されている。そして、この文献には、高周波増幅回路の発振を抑止する対策として、前記シールドケースの天板に相当する部分の内側に、電波吸収体(フェライトの板)を貼る技術が開示されている。
【0004】従来の高周波増幅モジュールは、その概要を示すと、図5のような構造となっている。すなわち、高周波増幅モジュールは放熱板1と、この放熱板1の主面に半田付けされたマイクロストリップライン基板2と、前記マイクロストリップライン基板2を被いかつ前記放熱板1に固定された樹脂ケース3とからなっている。また、前記マイクロストリップライン基板2は、放熱板1に接触する面に全域に亘ってグランド層4が設けられているとともに、主面にはマイクロストリップライン5が設けられている。マイクロストリップライン5は微細で複雑なパターンとなっているが、説明の便宜上簡略化して示す。そして、これらマイクロストリップライン5の所定部には図示はしないが、IC等の能動素子やチップ抵抗,チップコンデンサ等の受動素子が搭載されている。
【0005】このような高周波増幅モジュールにあっては、前記文献にも記載されているように、マイクロストリップライン5の表面から発した電磁波が樹脂ケース3内の中空を飛ぶことになり、パワーロスが生じたり、ノイズや異常発振が生じる。また、顧客サイドにおいて行う実装時、シールド板が取り付けられることが多いが、この際、シールド板取付によってモジュール特性が変動してしまう。
【0006】本発明の目的は伝送損失の低減化が図れる高周波増幅モジュールを提供することにある。
【0007】本発明の他の目的は低ノイズ,発振レス等特性が安定した高周波増幅モジュールを提供することにある。本発明の前記ならびにそのほかの目的と新規な特徴は、本明細書の記述および添付図面からあきらかになるであろう。
【0008】
【課題を解決するための手段】すなわち、本発明の高周波増幅モジュールは放熱板の主面にマイクロストリップライン基板を固定するとともに、前記マイクロストリップライン基板を被いかつ放熱板に金属からなる導電性のケースが取り付けられている。前記マイクロストリップライン基板の放熱板に接する面には全域に亘ってグランド層が設けられている。また、前記マイクロストリップライン基板とケースとによって形成される中空部分には誘電体としてのレジンが隙間なく充填されている。
【0009】
【作用】上記のように本発明の高周波増幅モジュールにあっては、マイクロストリップライン基板の主面に設けられたマイクロストリップラインは、その上下をレジンやマイクロストリップライン基板からなる誘電体で被われかつその外側にグランド層,ケースによるグランドが設けられる構造となっていることから、マイクロストリップライン構造は平衡形となる。したがって、マイクロストリップラインから飛び出る電磁波が少なくなり、損失ロスが低減されるとともに、ノイズ発生、発振が起き難くなる。また、マイクロストリップラインは上下側部がグランドされることからシールド効果が高くなり、外部に対するノイズ発振も抑えられ高周波増幅モジュールが安定する。さらに、本発明の高周波増幅モジュールにあってはシールド効果が高いことから、実装時にシールド板を取り付ける必要もなくなるとともに、シールド板を取り付けても高周波増幅モジュールの特性変動が生じなくなる。
【0010】
【実施例】図1は本発明の一実施例による高周波増幅モジュールの要部を示す模式的断面図、図2は同じく高周波増幅モジュールの外観を示す斜視図、図3は同じく高周波増幅モジュールの等価回路図である。この実施例の高周波増幅モジュールは、図1に示すように、銅等熱伝導性の良好な金属からなる放熱板1と、この放熱板1の主面に半田等の図示しない接合材を介して固定されるマイクロストリップライン基板2と、前記放熱板1の主面の取付枠10に嵌合されかつ前記マイクロストリップライン基板2を被う金属製のケース11と、ケース11内の空間を埋める誘電体からなるレジン12とからなっている。
【0011】前記マイクロストリップライン基板2はセラミック板等からなるとともに、その主面(上面)にはマイクロストリップライン5を有しかつ裏面(下面)には全域に設けられるグランド層4を有している。また、前記マイクロストリップライン5は実際には微細で複雑なパターンをしているが、図では簡略化して一部のみを示す。また、図示はしないが、これらマイクロストリップライン5には、関係づけられてIC等の能動素子やチップ抵抗,チップコンデンサ等の受動素子が搭載されている。たとえば、実際の本発明品である高周波増幅モジュール、すなわち自動車電話用の高周波増幅モジュール(パワーアンプモジュール)は、図2に示すような偏平箱型の外観となっている。そして、ケース11の側部からは4本のリード13が平行に突出している。前記リード13は左から右に向かって入力端子(PIN),ゲインコントロール端子(VAPC ),電源端子(VDD),出力端子(POUT )となっている。そして、このパワーアンプモジュールは、図3に示すように3個のパワーMOSFET15,16,17が、3段に配置されて増幅を行うようになっている。なお、この回路において19はコンデンサである。
【0012】前記ケース11は内周部下部に内周に沿うように突条20を有し、この突条20が前記取付枠10の外周に設けられた溝21に嵌合するようになっている。また、特に場所は限定されないが、前記ケース11の上面にはレジン注入口22が設けられ、このレジン注入口22からケース内にレジン12が充填される。レジン12はエポキシ樹脂等が選ばれる。マイクロストリップライン5は、その下部および上部を誘電体で被われる構造となり、同軸ケーブルと略同様な準平衡型ストリップライン構造となる。したがって、所望のマイクロストリップライン特性を得るためにはマイクロストリップライン基板2の主面を被うレジン12においては、所望の誘電率εを有したレジンを選択するとともに、レジンの厚さも選択すればよい。
【0013】
【発明の効果】(1)本発明の高周波増幅モジュールにあっては、マイクロストリップライン基板の裏面にはグランド層が設けられるとともに、マイクロストリップラインが設けられる主面側は誘電体であるレジンで被われかつその外面には前記グランド層と同電位となるケースが設けられている。この結果、マイクロストリップラインの表面から発振する電磁波は飛び難くなるという効果が得られる。
【0014】(2)上記(1)により、本発明の高周波増幅モジュールはマイクロストリップラインから電磁波が飛び難くなるため、出力の損失低下率が低くなるという効果が得られる。
【0015】(3)上記(1)により、本発明の高周波増幅モジュールはマイクロストリップラインから電磁波が飛び難くなるため、ノイズの発生や自己発振を低く押さえることができることから、特性が安定するという効果が得られる。
【0016】(4)本発明の高周波増幅モジュールは放熱板とケースが金属で形成され、かつこれらは導通状態にあることから、全体がシールドされた構造となり、実装時シールドを取り付ける必要がなく実装作業が容易となるという効果が得られる。
【0017】(5)上記(4)により、本発明の高周波増幅モジュールは実装時シールド板を取り付けても影響はなく特性に変化が生じないという効果が得られる。
【0018】(6)本発明の高周波増幅モジュールにあっては、マイクロストリップライン基板の主面側を空気よりも誘電率が高いレジンで被っていることから、マイクロストリップライン基板主面とケースとの間隔を狭くできるため、薄型化が達成できるという効果が得られる。
【0019】(7)上記(1)〜(6)により、本発明によれば、特性が安定しかつ実装においても特性が変動しない小型の高周波増幅モジュールを提供することができるという相乗効果が得られる。
【0020】以上本発明者によってなされた発明を実施例に基づき具体的に説明したが、本発明は上記実施例に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能であることはいうまでもない、たとえば、図4に示すように取付枠10の外周に三段に亘って溝21を設け、これらの溝を選択してケース11の内周部下部の突条20を嵌合させることによってケース11の取付高さを選択できるような構造としておけば、ケース11内に充填するレジンの厚さを選択できるようになる。そして、レジンの厚さを厚くすることによってインピーダンスを大きくすることができる。
【0021】以上の説明では主として本発明者によってなされた発明をその背景となった利用分野である高周波増幅モジュールの製造技術に適用した場合について説明したが、それに限定されるものではなく、たとえば、混成集積回路装置の製造技術などに適用できる。本発明は少なくともマイクロストリップラインを有する半導体装置の製造には適用できる。




 

 


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