米国特許情報 | 欧州特許情報 | 国際公開(PCT)情報 | Google の米国特許検索
 
     特許分類
A 農業
B 衣類
C 家具
D 医学
E スポ−ツ;娯楽
F 加工処理操作
G 机上付属具
H 装飾
I 車両
J 包装;運搬
L 化学;冶金
M 繊維;紙;印刷
N 固定構造物
O 機械工学
P 武器
Q 照明
R 測定; 光学
S 写真;映画
T 計算機;電気通信
U 核技術
V 電気素子
W 発電
X 楽器;音響


  ホーム -> 電気素子 -> 株式会社日立製作所

発明の名称 半導体レーザ素子の製造方法
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開平6−37389
公開日 平成6年(1994)2月10日
出願番号 特願平4−188521
出願日 平成4年(1992)7月16日
代理人 【弁理士】
【氏名又は名称】秋田 収喜
発明者 加藤 佳秋 / 奥山 高康 / 苅田 秀孝 / 古越 堅司 / 柏田 泰利
要約 目的
リッジ導波路を有する半導体レーザ素子の製造歩留りを向上させる。

構成
活性層4上にリッジサイド層8の厚さ寸法となる結晶層をエピタキシャル成長法によって形成した後、この結晶層のリッジサイド層形成領域にホトリソグラフィ技術によってマスクを設け、その後エピタキシャル成長法によってマスクから外れた前記結晶層上にエピタキシャル成長層を所定厚さに形成してリッジ7を形成する。前記リッジ7にあっては、リッジ幅は制御性の優れたホトリソグラフィ技術によって決められ、厚さは制御性の優れたエピタキシャル成長法によって決められることから高精度寸法となる。また、リッジサイド層は制御性の優れたエピタキシャル成長法によって厚さ寸法は高精度に形成される。
特許請求の範囲
【請求項1】 活性層と、この活性層上に直接または1乃至数層の結晶層を介して重ねられるとともに一部がリッジとなりかつリッジの両側がリッジよりも低いリッジサイド層となる結晶層と、を有する半導体レーザ素子の製造方法であって、前記リッジの形成においては、前記活性層上にまたは活性層上の所定結晶層上に前記リッジサイド層の厚さの結晶層を形成した後、この結晶層の前記リッジサイド層形成部分に対応する表面にマスクを形成し、その後前記マスクから外れた露出する結晶層表面にエピタキシャル成長層を形成することによって所望のリッジを形成することを特徴とする半導体レーザ素子の製造方法。
発明の詳細な説明
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は半導体レーザ素子、特にチャンネルストライプ型半導体レーザ素子の製造方法に関し、たとえば、活性層の上方にリッジ(リッジ導波路)を設けた半導体レーザ素子の製造方法に適用して有効な技術に関する。
【0002】
【従来の技術】半導体レーザの一つとして、埋め込み型半導体レーザが知られている。特開昭61−210687号公報には、半導体基板上に2本のストライプ状マスクを形成した後、この基板上にクラッド層,活性層,クラッド層を順次積層し、そ後前記マスクを除去し、ついで電流狭窄層を形成することによって埋め込み型半導体レーザを製造する方法が記載されている。
【0003】一方、半導体レーザの他の構造の一つとして、平坦な活性層の上方にリッジを有する結晶層を設けたチャンネルストライプ型の半導体レーザ素子が知られている。たとえば、電子情報通信学会発行「電子情報通信学会論文誌C−1 No.5」、1990年5月25日発行、P246〜P252には、「670nm波長GaInAsP/AlGaAs分布帰還形レーザの構造設計と試作」なる題名で、リッジ導波路形GaInAsP/AlGaAsDFBレーザが開示されている。この文献には、n−GaAs基板の上にn−AlGaAs,GaInAsP(Active),p−AlGaAs,p−GaInP(ガイド層),p−AlGaAs(クラッド層),p−GaAs(キャップ層)を順次形成するとともに、リッジ導波路構造の形成においては、GaAsキャップ層およびp−AlGaAsクラッド層を選択的にエッチングして形成することが記載されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記のようにリッジ導波路構造の半導体レーザが知られているが、本出願人においても同様な構造の半導体レーザ(半導体レーザ素子)を開発している。この半導体レーザ(以下リッジ導波路型半導体レーザとも称する)は、図6に示すようにn型GaAs基板(半導体基板)1上に、n型GaAs層2,n型AlGaAs層3,活性層4,p型AlGaAs層5,p型GaAs層6を形成した後、最上層上面にストライプ状にマスクを形成し、その後前記p型AlGaAs層5の下部を所定の厚さ(a)残すようにしてエッチングを行い、ストライプ状のリッジ7を形成する構造となっている。前記リッジ7の両側の残留するp型AlGaAs層5部分、すなわちリッジサイド層8は、効果的な電流狭窄および光吸収を得るために所定の厚さ(a)に形成されている。また、前記リッジ7の両側にはn型GaAs層9が埋め込まれている。また、このn型GaAs層9およびp型GaAs層6の上全体にはp型GaAs層10が形成されている。さらに、前記p型GaAs層10の表面には選択的に絶縁膜11が設けられるとともに、p型GaAs層10上には電極(アノード電極)12が設けられ、n型GaAs基板1の裏面には電極(カソード電極)13が設けられている。
【0005】このようなリッジ導波路型半導体レーザ(半導体レーザ素子)の製造におけるリッジ(リッジ導波路)の製造においては、本出願人はストライプ状のエッチング用マスクを用いたエッチング(化学エッチング)によってリッジを形成している。しかし、化学エッチングは、リッジ側面方向および深さ方向のバラツキが大きく、前記リッジの幅および前記リッジサイド層の厚さを再現性良く形成でき難いことが分かった。リッジ導波路型半導体レーザにおいては、前記リッジサイド層の厚さはキンクレベル,非点隔差,ビーム放射角の素子特性と相関があり、適正な範囲での制御が必要である。たとえば、リッジサイド層の厚さにおける精度は±数nmのオーダである。リッジの形成に付随するリッジサイド層の形成におけるバラツキは、リッジを形成するための1.6μm前後と厚いp型AlGaAs層のエピタキシャル成長のバラツキと、この厚いp型AlGaAs層を化学エッチングした際のバラツキとによるため、リッジサイド層の厚さバラツキは大きくなる。このため、従来の化学エッチングによるリッジ形成方法では、半導体レーザ素子の製造歩留りの向上が難しい。なお、前記文献による埋め込み半導体レーザの場合も、リッジとも言えるものを形成し、このリッジ部分に活性層を形成してあるが、リッジサイド層を設けることも記載されておらず、リッジサイド層の厚さを厳格にしなければならないというような問題意識は見当たらない。
【0006】本発明の目的は、リッジ幅,リッジサイド層の厚さを高精度に形成することによって、リッジ導波路型半導体レーザ素子の製造歩留りを向上させることにある。本発明の前記ならびにそのほかの目的と新規な特徴は、本明細書の記述および添付図面からあきらかになるであろう。
【0007】
【課題を解決するための手段】本願において開示される発明のうち代表的なものの概要を簡単に説明すれば、下記のとおりである。本発明のリッジ導波路型半導体レーザ素子は、活性層の上方にリッジを形成するに際して、リッジサイド層の厚さ寸法となる結晶層をエピタキシャル成長法によって形成した後、この結晶層のリッジサイド層形成領域にホトリソグラフィ技術によってマスクを設け、その後エピタキシャル成長法によってマスクから外れた前記結晶層上にエピタキシャル成長層を所定厚さに形成することによって所望寸法のリッジとリッジサイド層を形成する。
【0008】
【作用】上記のように、本発明の半導体レーザ素子の製造方法によれば、リッジおよびリッジサイド層の形成においては、リッジサイド層にあっては、制御性の優れたエピタキシャル成長法によって形成されるため厚さ寸法は高精度となる。また、リッジにあっては、リッジ幅は制御性の優れたホトリソグラフィ技術によって決められ、厚さは制御性の優れたエピタキシャル成長法によって決められることから高精度寸法となる。
【0009】
【実施例】以下図面を参照して本発明の一実施例について説明する。図1は本発明の半導体レーザ素子の製造方法によって製造された半導体レーザ素子の断面図、図2〜図5は本発明の半導体レーザ素子の製造方法における各工程での図であって、図2はリッジサイド層形成用結晶層が設けられた半導体基板等の断面図、図3はリッジが形成された半導体基板等の断面図、図4は埋め込み層が形成された半導体基板等の断面図、図5はリッジや埋め込み層を被う結晶層が形成された半導体基板等の断面図である。
【0010】この実施例では、0.78μm帯の可視光半導体レーザに本発明を適用した例について説明する。本発明の製造方法によって製造されたリッジを有する半導体レーザ素子は、図1に示すような構造となっている。すなわち、この半導体レーザ素子は、半導体基板(n型GaAs基板)1上に、n型GaAs層2,n型AlGaAs層3,AlGaAsからなる活性層4を順次積層した構造となっている。また、この活性層4上には、中央がストライプ状の突起となったリッジ7と、このリッジ7の両側に延在するリッジ7よりも低いリッジサイド層8とからなるp型AlGaAs層5が設けられている。また、前記リッジ7の上部は前記p型AlGaAs層5に重ねられて形成されたp型GaAs層6となっている。また、リッジ7の両側のリッジサイド層8上にはn型GaAs層9が埋め込まれている。このn型GaAs層9と前記p型GaAs層6の表面(上面)は略同一平面上に位置している。そして、このp型GaAs層6およびn型GaAs層9上にはp型GaAs層10が設けられている。さらに、前記p型GaAs層10の表面には選択的に絶縁膜11が設けられるとともに、p型GaAs層10上には電極(アノード電極)12が設けられ、n型GaAs基板1の裏面には電極(カソード電極)13が設けられている。
【0011】つぎに、このような半導体レーザ素子の製造方法について、図2〜図5を参照しながら説明する。最初に図2に示すように、厚さ数百μmのn型GaAsからなる半導体基板1が用意される。その後、この半導体基板1の主面には、常用のエピタキシャル成長法により厚さ0.5μm程度のn型GaAs層2,厚さ1.8μm程度のn型AlGaAs層3,厚さ0.1〜0.2μm程度の活性層4,厚さ0.2〜0.3μm程度のp型AlGaAsからなるリッジ形成用結晶層20が順次形成される。前記リッジ形成用結晶層20は、最終的にはリッジサイド層を形成する。リッジサイド層の厚さは半導体レーザの特性に大きく影響する。したがって、リッジサイド層となるリッジ形成用結晶層20を高精度制御が可能なエピタキシャル成長法によって形成することによって、リッジ形成用結晶層20の厚さは高精度となる。そこで、この実施例では、前記リッジ形成用結晶層20の厚さ(a)は、前記リッジサイド層8の厚さ寸法に設定される。したがって、リッジ形成用結晶層20の厚さバラツキは、設計値の±数十nm以下のバラツキに押さえられることになる。ついで、このような半導体基板1の主面側には、常用のホトリソグラフィによって、中央部の4〜5μm程度の幅のストライプ領域を除く領域に絶縁膜で形成されるマスク21が設けられる。
【0012】つぎに、前記半導体基板1の主面側には常用のエピタキシャル成長が施される。この結果、図3に示すように、前記マスク21から露出するリッジ形成用結晶層20の表面にはエピタキシャル成長層が形成されるため、リッジ7が形成されることになる。このリッジ7にあっては、リッジ幅は高精度制御が可能なホトリソグラフィによって決定できるため高精度となる。また、リッジ高さは高精度制御が可能なエピタキシャル成長法によって決定されるため高精度となる。また、このエピタキシャル成長においては、最初にリッジ形成用結晶層20と同じp型AlGaAsからなる結晶層(p型AlGaAs層5)が形成され、つぎに他の結晶層、すなわちp型GaAs層6が形成される。この結果、同一組成のp型AlGaAsからなるリッジ7と、このリッジ7の両側に延在するリッジサイド層8が形成されることになる。このリッジサイド層8は所定の厚さ(a)を有し、±数十nm以内の寸法となっている。前記p型AlGaAs層からなるリッジ形成用結晶層20と、この上に形成されたp型AlGaAs層からなるp型AlGaAs層5の和の高さは1.6μm程度となっている。また、前記p型GaAs層6の厚さは0.25μm程度となっている。
【0013】つぎに、図4に示すように、p型GaAs層6上に絶縁膜22が形成される。その後、前記半導体基板1の主面側にはエピタキシャル成長が施される。この結果、露出する結晶層(リッジ形成用結晶層20)上には、n型GaAs層9なる埋め込み層が形成される。このn型GaAs層9は、その上面がp型GaAs層6の上面と略一致する程度に形成される。
【0014】つぎに、前記絶縁膜22が除去される。その後、p型GaAs層6およびn型GaAs層9の表面、すなわち平坦面には、図5に示すように、常用のエピタキシャル成長法によって厚さ1.2μmのp型GaAs層10が形成される。
【0015】つぎに、前記半導体基板1の主面側には、所定部分に絶縁膜11が設けられるとともに、金系材料からなる電極(アノード電極)12が設けられる。また、前記半導体基板1の裏面側は所定厚さ研削されて、全体の厚さが100μm程度とされた後、金系材料からなる電極(カソード電極)13が設けられる。これによって、図1に示すような半導体レーザ素子が製造されることになる。この半導体レーザ素子は、幅300μm,厚さ100μm,奥行き600μmの大きさとなる。
【0016】
【発明の効果】(1)本発明の半導体レーザ素子の製造方法によれば、前記リッジにあっては、リッジ幅が制御性の優れたホトリソグラフィ技術によって決められるとともに、リッジ厚さは制御性の優れたエピタキシャル成長法によって決められることからリッジ寸法は高精度なものとなるという効果が得られる。
【0017】(2)本発明の半導体レーザ素子の製造方法によれば、前記リッジサイド層は、制御性の優れたエピタキシャル成長法によって形成されるため厚さ寸法は高精度となるという効果が得られる。
【0018】(3)上記(1)および(2)により、本発明の半導体レーザ素子の製造方法によれば、リッジ寸法およびリッジサイド層厚さが常に所定の精度内に製造できることから、製造歩留りが向上するという効果が得られる。
【0019】(4)上記(1)〜(3)により、本発明によれば、特性の安定したリッジ導波路型半導体レーザ素子を提供することができるという相乗効果が得られる。
【0020】以上本発明者によってなされた発明を実施例に基づき具体的に説明したが、本発明は上記実施例に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能であることはいうまでもない、たとえば、実施例では前記リッジは活性層の上の結晶層に設けられたが、活性層の上に1乃至数層の結晶層を設け、その上層にリッジを設ける構造であっても、前記実施例同様な効果が得られる。
【0021】以上の説明では主として本発明者によってなされた発明をその背景となった利用分野である0.78μm帯の可視光半導体レーザ素子に本発明を適用したが、他の波長の半導体レーザ素子にも同様に適用できる。また、本発明は他の構造の半導体レーザ素子、たとえば分布帰還型の半導体レーザ素子等にも同様に適用でき、同様の効果を得ることができる。




 

 


     NEWS
会社検索順位 特許の出願数の順位が発表

URL変更
平成6年
平成7年
平成8年
平成9年
平成10年
平成11年
平成12年
平成13年


 
   お問い合わせ info@patentjp.com patentjp.com   Copyright 2007-2013