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発明の名称 プラズマ処理方法および装置
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開平6−37086
公開日 平成6年(1994)2月10日
出願番号 特願平4−191878
出願日 平成4年(1992)7月20日
代理人 【弁理士】
【氏名又は名称】小川 勝男
発明者 加治 哲徳 / 渡辺 成一 / 小川 芳文
要約 目的


構成
マイクロ波発生器1とマイクロ波導入手段2とにより気密容器4内にプラズマを生成し、試料を処理するプラズマ処理装置において、円形導波管のTE12もしくはそれに類似のモードが通過しうる管径のマイクロ波導入手段2の部分もしくは気密容器4内に、少なくとも2つのモードに対してマイクロ波の通過率が異なるモードフィルタを設ける。
特許請求の範囲
【請求項1】マイクロ波を用いたプラズマ処理方法において、複数モードのマイクロ波が存在し得る大径化した円形伝播空間で、少なくとも2つのモードに対してマイクロ波の通過率を変えることを特徴とするプラズマ処理方法。
【請求項2】マイクロ波を用いたプラズマ処理装置において、複数モードのマイクロ波が存在し得る大径化した円形伝播空間に、少なくとも2つのモードに対してマイクロ波の通過率が異なるモードフィイルタを設けたことを特徴とするプラズマ処理装置。
【請求項3】前記モードフィルタが金属円筒内に曲率の異なる複数の円弧状の金属板を対象に配置して構成した請求項2記載のプラズマ処理装置。
【請求項4】前記モードフィルタが径の異なる複数の金属円筒を同心上に配置して構成した請求項2記載のプラズマ処理装置。
【請求項5】前記モードフィルタが金属円筒内に複数枚の金属板を放射状に配置して構成した請求項2記載のプラズマ処理装置。
【請求項6】前記モードフィルタが金属円筒内を金属板で四等分しそれぞれに内側に向けて円弧状の金属板を配置して構成した請求項2記載のプラズマ処理装置。
【請求項7】前記モードフィルタが金属円筒内を金属板で二等分しそれぞれに小径の金属円筒を配置して構成した請求項2記載のプラズマ処理装置。
【請求項8】前記モードフィルタが径の異なる2つの金属円筒を同心上に配置し、該2つの金属円筒間に複数枚の金属板を放射状に配置して構成した請求項2記載のプラズマ処理装置。
【請求項9】内部に試料を配置可能な試料台を有する気密容器と、前記気密容器内にガスを導入するガス導入手段と、前記気密容器内を減圧排気する排気手段と、マイクロ波を発生するマイクロ波発生器と、前記マイクロ波発生器から前記気密容器内へマイクロ波電力を伝達するマイクロ波導入手段とを有し、前記マイクロ波導入手段の一部もしくは前記気密容器内を円形導波管のTE12もしくはそれに類似のモードが通過しうる管径とし、前記マイクロ波導入手段の一部もしくは前記気密容器内に所望モードのマイクロ波が通過し得るモードフィルタを設けたことを特徴とするプラズマ処理装置。
発明の詳細な説明
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はプラズマ処理方法および装置に係り、特にマイクロ波を用いた成膜やエツチング処理等のに好適なプラズマ処理方法および装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】半導体素子の高集積化と試料の大口径化に伴い、大面積の試料を微細加工する要求がますます増大している。マイクロ波を用いたプラズマ処理は、低ガス圧下で高密度のプラズマを生成でき、イオン流等の指向性に優れた異方処理が可能となる利点があり、半導体集積回路の製造への適用が進められている。
【0003】従来のマイクロ波を用いたプラズマ処理装置を図13に示す。1はマイクロ波発生器、2はマイクロ波導入手段、3は石英ベルジャ、4は金属容器、5はガス導入手段、6はバルブ、7は排気手段、8はソレノイドコイル、9は試料、10は試料台、11はアース電極、12は交流発生器である。マイクロ波導入手段2は、この場合、矩形導波管2a,矩形−円形変換導波管2b、円形導波管2cおよび2dから成る。
【0004】金属容器4と金属容器4の上部開口部に気密に設けた石英ベルジャ3とによって処理室が構成される。ガス導入手段5,バルブ6および排気手段7によって処理室内に所定流量の処理ガスが導入されるとともに、処理室内が所定の圧力に減圧排気される。マイクロ波発生器1で発生したマイクロ波は、この場合、導波管で成るマイクロ波導入手段2によって石英ベルジャ3を介して処理室内に導かれる。ソレノイドコイル8の形成する磁界とマイクロ波との相互作用によって、処理室内のガスは効率よくプラズマ化される。プラズマ中のイオン類は、交流発生器12によって試料台10とアース電極11との間に印加された交流電圧により引き付けられ試料9の処理面に方向性よく入射される。
【0005】なお、この種マイクロ波を用いた装置で大口径の試料を処理するものとしては、例えば、特開平2−44720号公報,特開平1−205534号公報等が挙げられる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上記従来の装置においては、マイクロ波発生器の出力部に、通常、断面積の小さい矩形導波管が使用され、例えば、109mm×55mmの断面を有するBRJ−2型矩形導波管が用いられてる。一方、試料の大口径化に伴い、処理室の内径や、石英ベルジャを囲む円形導波管の管径が次第に大きくなっており、試料が配置されるところでの処理室内の内径は、直径が250mm程度以上の大きなものとなっている。このように処理室内の内径が増加するに伴い、マイクロ波で励起されるプラズマが、不安定となることが多く見受けられるようになってきた。すなわち、断面積の小さい導波管内で所望のマイクロ波の電磁界モードを発生させも、断面積の大きい導波管内や処理室内の試料面やプラズマ発生部での断面積が大きい所では、所望モード以外の高次モードや別モードのマイクロ波の発生をきたし、形成されるプラズマとの関連でモードのジャンプ現象等が生じて安定なプラズマを生成させることが困難であった。
【0007】表1に円形導波管の直径(D)と遮断波長(入c)との関係ならびに周波数f=2.45GHz時の各モードに対するマイクロ波のカットオフとなる円形導波管の直径を示す。周波数f=2.45GHzの場合、直径300mmの円形導波管に対しては、表1に示すようにTE11〜TM41のモードが存在しえる。ただし、次数が高くなるにつれ、存在するモードの割合は少なくなるし、また、励起するモードの電磁界の対称性等によっても存在するモードの割合は変化する。
【0008】
【表1】

【0009】図12(b)は、図12(a)に示すようなテーパ導波管にTE11モードを入力した時の出力におけるモードの含有率をテーパ角θに対してとったもので、本発明者等によって明らかにされたものである。テーパ角θの増大にともない、TM11モードならびにTE12モードの含有率が増加している。図12は理想的な場合であるが、実際の装置では負荷となるプラズマの変動や、導波管の凹凸等によりTE11モード以外のモードの含有率はさらに増加する。TE11モードを入力した場合、出力に混入して来るモードはTM11モードとTE12モードが一番多く、また、他の基本モードの1つであるTE01モードで励起した場合、混入してくるモードは、TE21モードとTM21モードが一番多くなることが確かめられた。
【0010】本発明の目的は、マイクロ波を用いたプラズマ処理方法および装置において、処理室が大径化しても安定したプラズマを生成することのできるプラズマ処理方法および装置を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記目的は、マイクロ波を用いたプラズマ処理装置において、複数モードのマイクロ波が存在し得る大径化した円形伝播空間に、少なくとも2つのモードに対してマイクロ波の通過率が異なるモードフィイルタを設けた装置とし、複数モードのマイクロ波が存在し得る大径化した円形伝播空間で、少なくとも2つのモードに対してマイクロ波の通過率を変える方法とすることにより、達成される。
【0012】
【作用】複数モードのマイクロ波が存在し得る大径化した円形伝播空間で、少なくとも2つのモードに対してマイクロ波の通過率を変えることにより、管径の大きい部分で通過するマイクロ波電磁界のモードが固定化されるためモードのジャンプ現象等が生じにくくなり、安定なプラズマの生成が可能になる。
【0013】
【実施例】図12のテーパ導波管で確かめられたように、TE11モードを入力した場合、出力に混入して来るモードはTM11モードとTE12モードが一番多く、この2つのモードの混入を阻止すればプラズマの安定性が大幅に改善されることが本発明者等によって確かめられた。また、他の基本モードの1つであるTE01モードで励起した場合、混入してくるモードは、TE21モードとTM21モードが一番多く、この2つのモードの混入を阻止すればプラズマの安定性が改善されることが同様に確かめられた。
【0014】表1に示すように、周波数f=2.45GHzにおいて円形導波管のTE12モードが通過しうる管径は207.9mm以上となる。他の基本モードTM01,TM11や他の低次モードTE21,TE31等を主に使用する場合においても、円形導波管のTE12もしくはそれに類似のモードが通過しうる部分に、これらのモードの通過を阻止するモードフィルタを設置することにより、TE11,TE01モードと同等にプラズマの安定性が改善されることが確かめられた。
【0015】モードフィルタを設置する場所としては管径の大きい部分に設置するのがフィルタとしての効果が大きいが、フィルタの構造が大型化する欠点がある。しかし、フィルタ効果を有効に生じさせるためには、TE12モードが通過しうる管径の部分に設置する必要がある。また、モードフィルタの設置場所として、マイクロ波導入手段の一部に設置するのが効果的であるが、その効果が不足する場合には処理室内にも合わせてもしくは単独に設置することにより、効果が増大させることができる。なお、処理室内にモードフィルタを設置する場合には、ガス分子やイオン等が直接モードフィルタに衝突するため、試料への不純物の混入防止等の目的で、表面を絶縁体で被覆した金属を用いた方が好ましい。また、導波管の断面が円形以外の楕円や多角形等の場合でも、円形導波管と類似のモードが通過しうるものであれば同様に適用できる。
【0016】以下、本発明のプラズマ処理装置の一実施例を図1および図2により説明する。図1において、図13と同符号は同一部材を示し説明を省略する。本図が図13と異なる点は、円形導波管2d内で石英ベルジャ3よりもマイクロ波の進行方向に対して前方、すなわち、図面上では石英ベルジャ3の上方にモードフィルタ13を配置して設けてある点である。モードフィルタ13は、アルミニウム等の導電性の金属板でなり、この場合、図2(b)に示すように金属円筒内に曲率の異なる複数の円弧状の金属板を対象に配置して構成したモードフィルタ13aとしてある。また、金属円筒および金属板は、ソレノイドコイル8の発生する磁界とほぼ平行な方向に長手方向を有する。
【0017】該モードフィルタ13aを用いれば、それぞれの円弧状の金属板に対してほぼ垂直な電界、すなわち、図2(a)に示すような電界のみが通過可能となり、該モードフィルタ13aを通過可能なマイクロ波のモードは、この場合、TE11モードとなる。言い替えれば、モードフィルタ13aは、TE11モードの電界に対して垂直になるようにそれぞれの金属板が設けてある。このようにすることにより、所望のモードに対しては影響が少なく、他のモードに対して混入を阻止する効果がでる。モードフィルタの長さとしては、管内波長の1/4の整数倍程度にした方が良いが、長さの短いものを複数段設置しても達成できる。ちなみに、この場合、直径が110mmの円形導波管2cの部分にモードフィルタ13を設置してもプラズマ安定化の効果はほとんどなかったが、直径が300mmの円形導波管2dの部分にモードフィルタ13を設置することによりプラズマの安定化が図かれた。
【0018】以上本実施例によれば、処理室を形成する石英ベルジャの直前、すなわち、マイクロ波の進行方向に対して前側で、石英ベルジャを囲んだ円形導波管内にTE11モードのマイクロ波のみを通過させることの可能なモードフィルタを設けることによって、その他のモードのマイクロ波の通過を阻止し処理室内にTE11モードのマイクロ波を導入することができるので、管径の大きい部分で通過するマイクロ波電磁界のモードが固定化され、モードのジャンプ現象等が生じにくくなり、安定なプラズマを発生させることができるという効果がある。
【0019】尚、本実施例でのモードフィルタは、TE11モードに対応したものであったが、所望モードとしてTE11モード以外のモードを通過させる場合には、例えば、図3ないし図7に示すようなモードフィルタを用いれば良い。
【0020】図3(b)に示した径の異なる複数の金属円筒を同心上に配置したモードフィルタ13bは、図3(a)に示すような電気力線となるTM01モードに対応する。図4(b)に示した金属円筒内に放射状に配置した複数枚の金属板でなるモードフィルタ13cは、図4(a)に示すような電気力線となるTE01モードに対応する。図5(b)に示した金属円筒内を金属板で四等分しそれぞれに内側に向けて円弧状の金属板を配置したモードフィルタ13dは、図5(a)に示すような電気力線となるTE21モードに対応する。図6(b)に示した金属円筒内を金属板で二等分しそれぞれに小径の金属円筒を配置したモードフィルタ13eは、図6(a)に示すような電気力線となるTM11モードに対応する。図7(b)に示した径の異なる2つの金属円筒を同心上に配置し、該2つの金属円筒間に放射状に配置した複数枚の金属板でなるモードフィルタ13fは、図7(a)に示すような電気力線となるTE12モードに対応する。
【0021】次に、本発明のプラズマ処理装置の他の実施例を図8により説明する。図8において、図13と同符号は同一部材を示し説明を省略する。本図が図13と異なる点は、金属容器4aが円形導波管を兼用し処理室を構成している点と、金属容器4aの上部開口部に石英板14を介してマイクロ波導入手段2を設け、マイクロ波導入手段2を矩形導波管2e,矩形−円形変換導波管2fおよび円形テーパ導波管2gで構成した点と、円形テーパ導波管2gの最大内径部にモードフィルタ17を設け、金属容器4a内にモードフィルタ18を設けた点である。また、金属容器4aの放電部となる内壁面には絶縁物4bを被覆して、試料への不純物等の混入を防ぐようにしてある。
【0022】なお、この場合、モードフィルタ17および18の設置されている部分の管径は、例えば、それぞれ250mm,300mmで、モードフィルタ17および18としては、この場合、図2に示したTE11モードに対応のモードパスフィルタを改良したもので、図9に示したものを用いている。説明のため、図9ではモードパスフィルタ17とする。モードパスフィルタ17は、長さLで内径2Rの金属円筒20を、中心を通る仕切板21により2つの半円筒に分け、かつそれぞれの半円筒の部分に、さらに円弧状の仕切板22aおよび22bを設けて成る。金属円筒20の中心と仕切板22aおよび22bとの距離d1は、0.4 ≦ d1/R ≦ 0.6なる関係をみたす位置に設置することにより、TE11モード以外のモードの通過率を少なくできる。なお、仕切板21には、図10に示すように金属円筒20の中心からd2なる位置に軸方向のスリットを設けるとTE11モード以外の通過率はさらに少なくなる。d2としては、0.3≦ d2/R ≦ 0.4なる関係をみたすようにし、仕切板21の厚さt0に対し軸方向スリットの幅t1は、t1/t0≦2を満たす時がその効果が顕著である。軸方向スリットの幅t1とスリット間隔t2とは、t1≒t2で良い。
【0023】また、図9に示したモードパスフィルタ17の変形として、図11に示すように内径2Rの金属円筒20を、中心を通る仕切板21により2つの半円筒に分け、かつそれぞれの半円筒の部分に台形状に折り曲げ、または3つの平板をつないで形成した複数個の仕切板23a,24a,および23b,24bを設けたものとしても良い。この仕切板は、仕切板がない時のマイクロ波電界に完全に垂直になる用にするのが理想的であるが、製作性より、少しずれても実用上問題にはならない。金属円筒20の中心と仕切板23a,23bとの距離d3ならびに金属円筒20の中心と仕切板24a,24bとの距離d4は、0.35 ≦ d3/R < d4/R ≦ 0.65なる関係をみたす位置に設置することにより、TE11モード以外のモードの通過率を少なくできる。なお、図11では仕切板22としては4つの場合を示したが、4つ以上の場合には、そのうちの4つが上式を満たす場合には、同じ効果が得られる。
【0024】本実施例によれば、前記一実施例と同様に他のモードのマイクロ波の通過を阻止し所望のモードのマイクロ波のみを導入することができるので、安定なプラズマを発生させることができるという効果がある。また、モードフィルタを処理室の前後に配置して、2段階にモードを制御できるので、さらに安定したプラズマを発生させることができるという効果がある。
【0025】なお、本実施例で述べたモードフィルタの他に、所望のモードに合わせて前記実施例で述べたようなモードフィルタ13aないし13fを用いても良いことは言うまでもない。
【0026】
【発明の効果】複数モードのマイクロ波が存在し得る大径化した円形伝播空間で、少なくとも2つのモードに対してマイクロ波の通過率を変えることにより、管径の大きい部分で通過するマイクロ波電磁界のモードが固定化されるためモードのジャンプ現象等が生じにくくなり、安定なプラズマの生成を行うことができるという効果がある。これにより、大口径試料のプラズマ処理が安定して行える。




 

 


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