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発明の名称 走査形顕微鏡
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開平6−36726
公開日 平成6年(1994)2月10日
出願番号 特願平4−186550
出願日 平成4年(1992)7月14日
代理人 【弁理士】
【氏名又は名称】小川 勝男
発明者 福原 悟 / 戸所 秀男
要約 目的
本発明は荷電粒子線または光を用いて、試料上を走査しながら照射することで走査像を得る走査形顕微鏡に関係し、試料上任意の範囲を一度の走査で合焦点の走査像を得ることができ、かつその範囲内の走査像の高倍像を再度の走査を実施することなしに、高分解能で提供できる走査形顕微鏡を実現する。

構成
荷電粒子線または光を対物レンズにより収束し、試料上を照射しながら走査し、二次元走査像を得る走査形顕微鏡の構成に、該荷電粒子線又は光の走査領域と同じ領域の凹凸情報を記憶するメモリ、その凹凸情報によって、対物レンズの焦点位置を制御できる構成、そして、得られた二次の荷電粒子又は光の信号を表示又は記憶できる大容量メモリから構成される。
特許請求の範囲
【請求項1】荷電粒子線または光を収束する収束手段と収束した該荷電粒子線又は光を試料上を走査する手段と、該荷電粒子線または光により該試料から二次的に発生した荷電粒子または光を検知する手段と、該試料上を走査する領域の試料の高さ情報を検知する手段と、各走査画素あるいは数個の走査画素間で、高さ情報検知手段でえた情報に基づいて、対物レンズの焦点位置を制御する手段、該試料上を走査した領域を走査像として表示あるいは、記憶する手段とを具備したことを特徴とする走査形顕微鏡。
【請求項2】前記対物レンズの焦点位置の制御が、あらかじめ取得された高さ情報に基づいてなされることを特徴とする請求項1記載の走査形顕微鏡。
【請求項3】走査領域の試料の高さ情報を検出する手段として、走査型トンネル顕微鏡(STM)の測定結果をもちいることを特徴とする請求項1記載の走査形顕微鏡。
【請求項4】走査した領域を走査像として記憶する手段内の一画素の試料に対応する寸法が、走査する一次荷電粒子線又は光の最適ビーム径と一致していることを特徴とする請求項1記載の走査形顕微鏡。
発明の詳細な説明
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は荷電粒子線または光を検査する試料上に走査することで走査像を得る走査形顕微鏡に関係し、特に低倍率から高倍率の走査像を一度の二次元走査で、高分解能で観察できる走査形顕微鏡に関係する。
【0002】
【従来の技術】走査形顕微鏡では、荷電粒子線または光を収束して試料に照射し、二次元に走査する。そして、そこから二次的に得られる信号を検出し、検出された信号を該荷電粒子線または光と同期して走査されているブラウン管の輝度変調とすることで像を得ている。この表示方法では、ブラウン管での走査像表示面積が一定であることから、試料上での走査領域を小さくしていくことで走査像の倍率が高くなる。従って、低倍像と高倍像では走査範囲が異なるため、試料の凹凸により対物レンズの焦点距離を制御する必要が生じる。更に、試料の走査場所を変化させても試料の凹凸及び、試料台の高低により、対物レンズからの距離が変化するため対物レンズの焦点距離を制御する必要が生じる。このため従来は、走査像の倍率及び、走査場所を変化させる毎に対物レンズの焦点距離を調整して、光学的に最適なビーム径で走査像を得ている。また、試料台の高低によって対物レンズを制御して最適焦点を得る手段としては特許出願公開昭63−25469 号に記述されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】試料上に照射される荷電粒子線及び光のビーム径は、最適ビーム径となるよう対物レンズによって手動調整する。そして、この最適ビーム径は対物レンズと試料表面までの距離に比例するため、試料の凹凸が変化する毎に調整する必要が生じる。しかしながら、従来の走査形顕微鏡は、一枚の走査像は一定の対物レンズの焦点距離で得ていた。特許出願公開昭63−25469 号に記述されているのは試料台の高低変化に対応してこの一定の焦点距離を変化させるだけである。一枚の走査像を得る間で、各画素において、対物レンズの焦点を調整する機能については何等記載が無く実行されていなかった。一枚の走査像の中で、走査領域の各画素において、対物レンズの焦点距離を調整する機能を有しないため、低倍像においては最適ビーム径が得られない場所が生じ、ピントの合った場所とボケた場所が混在することとなっていた。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は前述のような課題を解決し、試料の走査領域各点の高さが変化してもすべての点で合焦点の走査像を得る方法を提供するものである。その方法は、走査領域の試料凹凸情報を記憶する手段を有すること。その凹凸情報に基づいて、対物レンズの焦点距離を制御する手段を有すること。そして、得られた二次的信号を表示するか又は記憶する大容量メモリーを有することにより達成される。
【0005】
【作用】本発明の方法を用いると走査領域のあらゆる点において焦点の合った走査像を得ることができる。走査領域の凹凸をあらかじめ測定し、その情報を対物レンズからの距離に変換して、メモリーに記憶する。そして、荷電粒子線または光の走査に同期して、そのメモリーの内容を順次読みだし、対物レンズの焦点距離を制御して合焦点を実現する。得られた二次の荷電粒子及び光の信号を表示するか別の大容量メモリーに記憶する。この記憶された信号は全ての画素において焦点が合っているため任意の範囲で読みだせば、低倍像から高倍像までピントの合った走査像を得ることができる。
【0006】
【実施例】図1は本発明を走査形電子顕微鏡に適用した実施例である。対物レンズにより細く絞った電子ビーム1を走査偏向板(X)2と走査偏向板(Y)3を用いて、観察しようとする試料4上に矩形状に走査しながら照射する。試料から発生した二次電子19は二次電子検出器6により電気信号に変換され、信号A/D変換器7によりディジタル信号に変換され画像メモリ20に各画素毎に記憶される。そして、任意の大きさを持つブラウン管(図示されず)に輝度変調として表示することにより走査像を得ることができる。この時得られた一枚の走査像は試料の凹凸があるかぎり前述したように焦点の合った場所と合わなかった場所の混在したものとなる。
【0007】本発明では、電子ビームで走査する前に、電子ビームと同じ走査領域を走査トンネル顕微鏡18で試料の凹凸を測定する。対物レンズから試料台までの距離は機械的に決まるため、試料の凹凸が測定できれば対物レンズからの試料表面の距離も一義的に決めることができる。そして、この距離が分かれば対物レンズの焦点位置が分かり、試料表面で最適ビーム径を得ることができる。走査トンネル顕微鏡は、尖鋭化された探針を試料表面10Åに近付けて走査し、試料の凹凸を高分解能で測定する走査型顕微鏡である。(走査型トンネル顕微鏡の詳細に関しては米国特許4343993 を参照。)走査型トンネル顕微鏡でえられた試料の走査領域の凹凸情報は、凹凸情報メモリ13に対物レンズからの距離に変換され走査順に記憶される。この時、走査トンネル顕微鏡の走査分解能と電子ビームの走査分解能を等しくし、走査像も1対1に対応するようにしておく。
【0008】次に電子ビームの走査を実行する。最初に電子ビームで走査する始点の走査トンネル顕微鏡でえられた高さ情報を読みだし、対物制御回路14に入力する。これにより対物レンズは合焦点を行い、その始点に電子ビーム照射する。次に、凹凸情報メモリのアドレスを一個進め凹凸情報を読みだし、対物制御回路に入力し合焦点を実施する。そして、電子ビーム走査を一画素X方向に移動させ照射する。順次、凹凸情報メモリの内容を読みだしては対物制御回路に入力し合焦点を実施し、電子ビーム走査を実行する。以上の動作を走査領域の終点まで実行し、発生した二次電子信号を走査と同期してブラウン管(図示せず)に輝度変調像として表示する。又は、二次電子信号を画像メモリに走査と同期して記憶する。そして、ブラウン管あるいはコンピュータ21のディスプレーに表示する。
【0009】以上の動作で一枚の走査像が得られたことになる。そして、この走査像は全ての画素において焦点の合った像である。なお、電子ビームを二次元XYに走査するために走査制御回路10からのX方向のディジタル信号は、X走査D/A変換器9,X走査アンプ8を経て走査偏向板2に供給される。Y方向も同じように、Y走査D/A変換器12,Y走査アンプ11を経て走査偏向板3に供給される。また、走査制御回路の信号は凹凸情報メモリ及び、画像メモリに供給され、電子ビームの走査と同期して凹凸情報や画像情報を読みだす制御信号として使用する。
【0010】尚、本発明は凹凸情報の検出として、走査型トンネル顕微鏡を採用したが、他の手段、例えば、反射電子や二次電子、あるいは光などにより高さの情報を検出できるものであれば何でも良い。これらの手段により、あらかじめ試料の凹凸を測定し、電子ビームの走査領域と同じ領域の凹凸情報を凹凸情報入力部14より、凹凸情報メモリに記憶してやれば同じことが実現できる。
【0011】
【発明の効果】本発明の方法を用いると走査形顕微鏡で問題となる、一枚の走査像で焦点の合った場所と合わない場所が混在するようなことが無くなり、全ての走査領域において最適電子ビーム径で走査した走査像を得ることができる。従って、試料の観察領域全体を一回の走査で走査像を得て記憶すれば、その任意の高倍像は再度の走査なしに得られることになる。




 

 


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