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発明の名称 マイクロ波イオン源
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開平6−36696
公開日 平成6年(1994)2月10日
出願番号 特願平4−186541
出願日 平成4年(1992)7月14日
代理人 【弁理士】
【氏名又は名称】小川 勝男
発明者 関 孝義 / 作道 訓之
要約 目的
マイクロ波イオン源のプラズマ中におけるイオンの生成比率の改善をする。

構成
磁場中のマイクロ波放電によってプラズマを発生し、このプラズマから引出し電極8a,9を用いてイオンビームを引出す型のマイクロ波イオン源において、絶縁物でできたマイクロ波イオン源の放電箱7内に、導電性の材料でできた複数の電極23a,23bを挿入し、電極23a,23b間に直流あるいは交流の電圧を印加する。
特許請求の範囲
【請求項1】磁場中のマイクロ波放電によってプラズマを発生し、前記プラズマから引出し電極を用いてイオンビームを引出す型のマイクロ波イオン源において、絶縁物でできた前記マイクロ波イオン源の放電箱内に、導電性の材料でできた複数の電極を挿入し、前記電極間に直流あるいは交流の電圧を印加することで、放電箱内で生成されるプラズマ中の各イオンの生成比率をかえることを特徴とするマイクロ波イオン源。
【請求項2】磁場中のマイクロ波放電によってプラズマを発生し、前記プラズマから引出し電極を用いてイオンビームを引出す型のマイクロ波イオン源において、絶縁物でできた前記マイクロ波イオン源の放電箱内に、導電性の材料でできた複数の電極を、対向配置とすることを特徴とするマイクロ波イオン源。
【請求項3】磁場中のマイクロ波放電によってプラズマを発生し、前記プラズマから引出し電極を用いてイオンビームを引出す型のマイクロ波イオン源において、絶縁物でできた前記マイクロ波イオン源の放電箱内に、導電性の材料でできた複数の電極を、放電箱内の同一平面内配置とすることを特徴とするマイクロ波イオン源。
【請求項4】請求項1,2または3において、前記放電箱内に挿入される電極をイオン引出し電極の近傍に位置するマイクロ波イオン源。
【請求項5】磁場中のマイクロ波放電によってプラズマを発生し、前記プラズマから引出し電極を用いてイオンビームを引出す型のマイクロ波イオン源において、絶縁物でできた前記マイクロ波イオン源の放電箱内に、電子放出の大きい材料を挿入することで放電箱内で生成されるプラズマ中の各イオンの生成比率をかえることを特徴とするマイクロ波イオン源。
【請求項6】磁場中のマイクロ波放電によってプラズマを発生し、前記プラズマから引出し電極を用いてイオンビームを引出す型のマイクロ波イオン源において、絶縁物でできた前記マイクロ波イオン源の放電箱内に、熱陰極を取り付けることによって、前記放電箱内で生成されるプラズマ中の各イオンの生成比率をかえることを特徴とするマイクロ波イオン源。
【請求項7】請求項1,2,3,4,5または6において、イオンを発生するための前記イオン源と、前記イオンを引出す引出し電極と、前記イオンの質量を分離する質量分離器と、前記質量分離器で分離されたイオンを更に加速あるいは減速するための電極と、加速あるいは減速されたイオンビームを偏向するための偏向磁石と、前記イオンがうちこまれる被打ち込み物が取り付けられる円板とを備えてなるイオン打ち込み装置。
発明の詳細な説明
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、マイクロ波イオン源におけるイオン生成比率の改善に関する。
【0002】
【従来の技術】図6は、従来のマイクロ波イオン源の説明図である。マグネトロン1で発生した2.45GHz のマイクロ波を、チョークフランジ2を通して以下の高電位部に導く。導波管3から絶縁物でできた導入窓4を通して真空中へマイクロ波を導入する。さらに誘電体充填物5と導波路11を通り放電箱7へ導かれる。放電箱7には、コイル6で発生した磁場をポールピース12を用いて効率よくあつめ、そこへ試料ガスを導入口13より導入してプラズマを発生させ、スリット8bから引出し電極8a,9を用いてイオンビーム10を得る構造となっている。さらに特開昭60−232652号公報に記載のように、マイクロ波イオン源の放電箱7内に金属材料を置き、この金属材料とスリット8bの間に直流あるいは交流電圧を印加し、スリット8bに析出する物質をスパッタ作用で除去する構造となっていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】マイクロ波イオン源では、プラズマ生成時、特に多種のイオンが生成される試料ガスを放電箱内へ導入したとき、例えば、半導体製造に多く用いられる三フッ化硼素(BF3)の場合、B,N,O,F,BF,BF2などのイオンが生成される。この中で必要としているイオンはBのみである。この時の各イオンの生成比率はBに対し、BF2は2倍以上となる。従来技術は、スリットへの析出物を除去し、長時間安定にイオンビームを引出すもので、プラズマ中におけるイオン生成比率の改善については配慮されておらず、例えばBイオンを必要とする場合、大電流を得にくいという問題があった。
【0004】本発明の目的は、プラズマ中におけるイオンの生成比率の改善をすることにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するために、絶縁物でできたマイクロ波イオン源の放電箱内に、導電性の材料でできた複数の電極を挿入し、その電極間に直流あるいは交流の電圧を印加することで、放電箱内で生成されるプラズマ中の各イオンの生成比率をかえるようにしたものである。また、電子放出の大きい材料を挿入することでイオンの生成比率をかえるようにしたものである。さらに、熱陰極を挿入し、電圧を印加することでイオンの生成比率をかえるようにしたものである。
【0006】
【作用】マイクロ波放電によって放電箱内に生成されたプラズマ中の電子を、放電箱内に挿入した電極間に電圧を印加することによって発生する電界と、マイクロ波イオン源にもともと加えられている磁界により、運動する電子を効率良く放電箱内に閉じ込めることができる。さらに放電箱内に挿入された電極へのイオンの衝突により2次電子を放出し、電子が多く生成される。以上のことから電子衝突による電離効率をあげイオンの生成比率を変えることができる。
【0007】
【実施例】以下、本発明の一実施例を図1及び図6を参照して説明する。図6は、マイクロ波イオン源全体の横方向断面を示し、図1は、図6に示すマイクロ波イオン源のうちの放電箱7付近の詳細を示している。
【0008】図1は、電極23a,23bを対向配置した例で、放電箱7と、誘電体充填物5と、これらを囲むように取り付けてある導波路11と、放電箱7に対向配置された電極23a,23bと、電極23a,23bを導波路11と絶縁するための絶縁物でできたブッシュ22a,22bと、電極23a,23bとブッシュ22a,22bを固定するナット21a,21bと、電極23a,23bに電圧を印加するための電源24とを含んで構成されている。なお本図ではマグネトロン1,チョークフランジ2,導波管3,導入窓4,コイル6,引出し電極9,イオンビーム10,ポールピース12,試料ガス導入口13,磁路14は省略されている。電極23a,23bは金属でもよいが、このイオン源をイオン打ち込みに用いた場合、硼素イオンを引出すことが多いため電極23a,23bの材質として導電性のボロンナイトライドを用いている。この材料の成分はほとんど硼素と窒素であり、これらのイオンがスパッタにより生成されてもイオンの生成比率への問題はない。また、ほかのイオン種を引出す場合は、電極23a,23bを、引出すイオンの含まれる材質としてもよい。さらにはプラズマによって電極23a,23bがスパッタされるため、電極23a,23bを2次電子放出の大きい材料とすることで電子を多く生成するようにしてもよい。電極23a,23bの取付け位置は、電離したものをすぐ引出せるように、またマイクロ波の影響が少ないよう、できるだけスリット8bの付近としている。また電極23a,23bのプラズマに接する面を図1の紙面に垂直な方向に長い形としてもよい。
【0009】同一平面内に電極23a,23bを取り付けたときの実施例を図2に示す。図2は、図1における電極23b,ブッシュ22b,ナット21bを電極23a,ブッシュ22a,ナット21aが取り付けてある面と同じ面へ取り付けた構造である。放電箱7の内面の片側のみに放電箱7の深さ方向に並べて固定し、電源24により電圧を印加する。なお同様の二つの電極23a,23b,ブッシュ22a,22b、ナット21a,21bと電源24を対向面にも取付け、2対の電極としてもよい。さらに電極23a、23bを放電箱7の深さ方向と垂直な方向でかつ同じ面内に並べてもよい。
【0010】別の実施例として、電子放出の大きい材料25を取り付けた例を図3に示す。図3は、図1の電極23a,23bを電子放出の大きい材料25とした構造である。電子放出の大きい材料25は、例えばランタンヘキサボライド(LaB6)などである。取付け位置は、電離されたイオンを効率良く引出すため、スリット8bの近傍に取り付けている。紙面に垂直な方向の長さは、放電箱7と同じ長さとし、マイクロ波への影響を少なくしている。
【0011】さらに熱陰極26を取付けた例を図4に示す。図4は図2の電極23a,23bのかわりに熱陰極26を取付けた構造である。熱陰極26は、例えばタングステン(W)などである。なお本実施例では放電箱7の深さ方向に取り付けてあるが、深さ方向と垂直な方向でかつ同じ面内に並べてもよい。
【0012】本実施例によれば、直流放電を追加することで、電子をより有効に閉じ込め、また2次電子を多く生成できるため電離を促し、イオンの生成比率を変えることができる。
【0013】またマイクロ波イオン源を用いたイオン打ち込み装置を図5に示す。図示のイオン打ち込み装置は、マイクロ波を発生するためのマグネトロン1と、低電位部から高電位部へマイクロ波を導入するためのチョークフランジ2と、イオンを生成するためのマイクロ波イオン源31と、マイクロ波イオン源31からイオンビーム10を引き出すための、中心に矩形の穴を持つ金属性の板でできた引き出し電極9と、引き出し電極9を通過したイオンビームの通路に配置された、電磁石よりなるイオンビーム中のイオンの質量を分離するための質量分離器32と、質量分離器32のイオンビーム下流側に配置された、中心に矩形の穴を持つ金属性の板でできた電極を複数枚並べて構成された後段加速電極33と、後段加速電極33のイオンビーム下流側に配置された電磁石でできた偏向磁石34と、偏向磁石34の下流側に配置された試料をのせる回転円板35とを含んで構成されている。
【0014】このイオン打ち込み装置では、本発明によるマイクロ波イオン源31でイオンが生成され、さらにこのイオンの生成比率を変え、このイオンが引き出し電極9を通過してイオンビーム10が生成される。引き出されたイオンビーム10は、質量分離器32に送りこまれ、ここで必要なイオンのみが分離される。さらにその後イオンビーム10は後段加速電極33で所定のエネルギまで加速される。所定のエネルギまで加速されたイオンビーム10は、不純物除去のために取り付けられた偏向磁石34によって偏向される。そして回転円板35に取り付けられた試料は、回転しながらイオンビーム10に垂直な方向にスキャンして試料にイオンが打ち込まれる。
【0015】本実施例によれば、上述のようにイオンの生成比率が変えられるため、イオンビームの大電流化が図れ、生産性が向上される。
【0016】
【発明の効果】本発明によれば、電子の閉じ込めを有効に行え、さらに電極からの2次電子の生成により電離を促すことができるため、プラズマ中の各イオンの生成比率をかえることができる。さらにイオン打ち込み時の大電流化が図れ、生産性の向上ができる。




 

 


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