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発明の名称 リ−ドフレ−ム及び半導体装置
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開平6−29448
公開日 平成6年(1994)2月4日
出願番号 特願平4−257759
出願日 平成4年(1992)9月28日
代理人 【弁理士】
【氏名又は名称】小川 勝男
発明者 北野 誠 / 河合 末男 / 西村 朝雄 / 三浦 英生 / 立道 昭弘 / 北林 千加子 / 清水 一男 / 初田 俊雄 / 尾崎 敏範 / 服部 敏雄 / 坂田 荘司
要約 目的


構成
タブ1に貫通穴2を形成する。貫通穴2はタブの減肉部17を素子搭載面側に形成するようにし、これが封止樹脂の板厚内での係止部となっている。このタブの上面に素子を搭載して樹脂部5にて封止する。
特許請求の範囲
【請求項1】半導体素子を搭載するタブと、該タブの周辺にて該タブと一体に接続したリ−ド群とからなるリ−ドフレ−ムにおいて、前記タブ全面の内、少なくとも前記半導体素子が搭載される部位直下に貫通穴を形成し、かつ該貫通穴はタブの板厚内で封止樹脂が抜け出ぬようにくびれ、または段付きの係止部を形成していることを特徴とするリ−ドフレ−ム。
【請求項2】半導体素子と、該半導体素子を搭載するタブと、該タブの周辺に配置したリ−ド群と、該リ−ド群の内のインナ−リ−ド部及びタブ並びに前記半導体素子を封止する樹脂部とを備えた半導体装置において、前記タブ全面の内、少なくとも前記半導体素子が搭載される部位直下に貫通穴を形成し、かつ該貫通穴はタブの板厚内で封止樹脂が抜け出ぬようにくびれ、または段付きの係止部を形成していることを特徴とする半導体装置。
【請求項3】半導体素子と、該半導体素子を搭載するタブと、該タブの周辺に配置したリ−ド群と、該リ−ド群の内のインナ−リ−ド部及びタブ並びに前記半導体素子を封止する樹脂部とを備えた半導体装置において、前記タブ全面の内、少なくとも前記半導体素子が搭載される部位直下に貫通穴を形成し、かつ該貫通穴はタブの板厚内で封止樹脂が抜け出ぬように係止部を形成し、アウタ−リ−ド端部は基板に対し面付けされた面付け実装タイプであることを特徴とする半導体装置。
発明の詳細な説明
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はリ−ドフレ−ム及び半導体装置に係り、特にリフロ−半田付け時の加熱による樹脂クラック防止に好適なリ−ドフレ−ム及び半導体装置に関する。
【0002】
【従来の技術】樹脂封止型の半導体装置では従来のピン挿入タイプに代わり、基板に直接リ−ドを半田付けする面付け実装タイプが主流になりつつある。このようなパッケ−ジでは、高温高湿環境で保存すると樹脂が水分を吸収し、半田付け加熱時(リフロ−時)に水分がタブ(素子搭載部のこと。以下本願において同じ。)と樹脂部との界面で蒸気になり、タブ下面コ−ナ部にクラックが生じ易い。このクラックは、半田リフロ−時に発生する為、俗にリフロ−クラックと呼ばれている。
【0003】このようなリフロ−クラックを防止する従来技術としては、特開昭60−208847号公報に記載のようにパッケ−ジの裏面に穴をあけ、発生する蒸気を逃がす方法がある。
【0004】また、樹脂部とタブの界面の接着強さを向上させ、すきまを防止する技術として、タブの反素子搭載面(素子搭載側面の裏側に当たる面のこと。以下同じ。)に凹凸を設ける方法として特開昭58−199548号公報、同60−186044号公報に示される技術、更にタブ相当部に穴を形成したものとして同59−16357号公報、実開昭60−118252号公報に記載の技術がある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記従来技術のうち、パッケ−ジ下面に穴をあける方法は、リフロ−クラックは妨げるもののパッケ−ジ外部と内部に水分の通路を作ることになり、チップ電極の腐食が生じる可能性がある。
【0006】また、タブの反素子搭載面に単純な凹凸を設ける方法は、タブと樹脂部との接着面内の変位を拘束する効果はあるものの、両者を引き離す方向の変位については、凹部に入り込んだ樹脂部が簡単に抜けるために効果が期待できない。
【0007】樹脂封止半導体をリフロ−半田付けする際に、樹脂中に含まれた水分が気化して、この蒸気圧がタブ〜樹脂界面にあるボイド又は非接着部等の空孔作用をし、タブ−樹脂界面の剥離を進行させる。剥離進行によって空孔が大きくなっても、周囲の水分が拡散により供給され、この結果、空孔の圧力は緩和されず、樹脂部は変形し、タブ端部の最大応力発生個所を起点にクラックを生じる(図6のクラック10参照。)。
【0008】前記の特開昭59−16357号公報ではタブの一部を抜き去り、この部分に樹脂を充填する技術が開示されている。この技術を用いて熱応力による剥離を防ぐとともに、等価的に樹脂部の厚さを増大させることにより、耐湿性の向上がある程度は図れる。しかし、リフロ−半田付け時の蒸気圧により、樹脂部がタブから剥離した場合に生ずる変形により、最大応力発生個所の応力はタブの一部が抜き去られない場合と大差なく、この構造では、リフロ−半田付けの際の樹脂部割れに対する効果は充分ではない。
【0009】実開昭60−118252号公報に記載の技術では封止樹脂を係止する貫通穴として裏面側から表面側に向かって広くなる構造が示されているが、このような単純構造では貫通穴の板厚内に確実に樹脂を係止することは難しい。
【0010】本発明の目的は蒸気圧により生じるリフロ−クラックを防止することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記目的は、タブに特殊な形状の貫通穴を設け、この穴により樹脂部をタブに拘束し、リフロ−クラックが生じるタブ下面コ−ナ部の樹脂部に発生する応力を低減することにより達成される。
【0012】リフロ−半田付けの際の樹脂クラックを防ぐには、樹脂部とタブが剥離しても、タブ端の最大応力発生個所に大きな応力が生じないようにする必要がある。この要求は、樹脂部とタブに付着力がなくなった場合でも、樹脂部の変形を防ぎ得る構造、すなわち樹脂部が蒸気圧によりタブから抜け出ない係止構造にすることにより達成できる。
【0013】本願第1番目のリ−ドフレ−ムの発明は、半導体素子を搭載するタブと、タブの周辺にてタブと一体に接続したリ−ド群とからなるリ−ドフレ−ムにおいて、タブ全面の内、少なくとも半導体素子が搭載される部位直下に貫通穴を形成し、かつ貫通穴はタブの板厚内で封止樹脂が抜け出ぬようにくびれ、または段付きの係止部を形成していることを特徴とする。
【0014】本願第2番目の半導体装置の発明は、半導体素子と、半導体素子を搭載するタブと、タブの周辺に配置したリ−ド群と、リ−ド群の内のインナ−リ−ド部及びタブ並びに半導体素子を封止する樹脂部とを備えた半導体装置において、タブ全面の内、少なくとも半導体素子が搭載される部位直下に貫通穴を形成し、かつ貫通穴はタブの板厚内で封止樹脂が抜け出ぬようにくびれ、または段付きの係止部を形成していることを特徴とする。
【0015】本願第3番目の半導体装置の発明は、半導体素子と、半導体素子を搭載するタブと、タブの周辺に配置したリ−ド群と、リ−ド群の内のインナ−リ−ド部及びタブ並びに半導体素子を封止する樹脂部とを備えた半導体装置において、タブ全面の内、少なくとも半導体素子が搭載される部位直下に貫通穴を形成し、かつ貫通穴はタブの板厚内で封止樹脂が抜け出ぬように係止部を形成し、アウタ−リ−ド端部は基板に対し面付けされた面付け実装タイプであることを特徴とする。
【0016】この貫通穴は、タブの板厚方向に対して全体に傾斜している(テ−パ部を有する)態様、タブの板厚内にくびれ部を形成している態様等が挙げられる。また、タブの少なくとも一箇所に素子搭載面側開口面積が素子搭載面の裏側面の開口面積よりも大となるような貫通穴に限られず、板厚内に封止樹脂の一部が確実に係止されれば有効である。
【0017】貫通穴の素子搭載面側面積はタブの素子搭載面側面積の24%以上からタブと素子との接合面積の80%以下の範囲にあることが望ましく、またタブの素子搭載面の貫通穴の周囲には溝を設けることが好ましい。
【0018】
【作用】リフロ−クラックが生じるタブ下面コ−ナ部の樹脂部の応力を概略的に求めるには、タブ下方の樹脂部を図5に示すように一様の圧力がかかる周辺拘束の長方形平板にモデル化すれば良い。このとき、最大の応力は、長辺中央に発生し、その値は次式(数1)で与えられる。
【0019】
【数1】

【0020】ここで、βは長辺と短辺の長さの比で決まる応力係数、aは短辺の長さ、hは板厚、pは水蒸気の圧力を表わす。(数1)式から明らかなように、タブサイズaの2乗で発生応力は増加する。従って素子寸法が大きくなると、半田リフロ−クラック(図6符号10)が生じ易くなる。それ故、応力を低減するには、短辺の長さを短くするか、或いは板厚を厚くすれば良い。
【0021】ところが、板厚を厚くするということは、パッケ−ジを厚くすることになり、例えばフラットパッケ−ジのように薄型を特徴とするパッケ−ジには適用できない。また、タブの寸法は、チップの寸法より小さくできないので、チップ寸法により決定される。
【0022】そこで本発明では、タブの一部に樹脂拘束部を設け、タブの剥離部分を分割した。これにより、実効的なタブ寸法aが小さくなるので、樹脂部の応力が低減し、樹脂部のリフロ−クラックを防止することができる。
【0023】
【実施例】以下、本発明のリ−ドフレ−ム及び半導体装置の実施例をその原理、比較例とともに図面に従って説明する。
【0024】図1は単純なテ−パ状貫通穴付きリ−ドフレ−ムの斜視図であり、図2はこれを用いた面付け実装型半導体装置の断面図である。
【0025】タブ1はその両端をタブ吊りリ−ド3にて支吊され、略中央に貫通穴2を形成している。この貫通穴2は図2の断面からも明らかなように素子4方向に次第に広がり、素子4とは反対の側に徐々に狭くなっている。尚、図2において符号5は樹脂部、6は水蒸気、7はリ−ド、8は半田、9は基板を示す。
【0026】タブ1と樹脂部5の界面に水蒸気6が発生し、この圧力により、樹脂部5が膨らんでいる。このとき、タブ下面コ−ナ部の樹脂部5に応力が発生するが、本例によるタブ1の貫通穴2が樹脂部5を拘束するので、図2と図6(従来図)を比較してわかるように、a寸法は従来のタブの2分の1以下になる。従って、(数1)式より発生する応力を4分の1以下に低減することができ、リフロ−クラックが防止できる。ただ本例では貫通穴内での樹脂の確実な係止拘束には難があり、テ−パの角度によっては収縮等の影響もあって抜け出てしまうおそれがある。そこで本発明は以下の工夫を施こした。
【0027】本発明の第1実施例、第2実施例を図3、図4に示す。第1実施例では、貫通穴2の反素子搭載面における面積よりも小さい面積の部分が貫通穴2の内部に設けられている。また、第2実施例では、貫通穴2がタブ1に対して斜めに開けられている。タブに対する貫通穴の傾き角は、概略10°程度でよい。両実施例とも樹脂部が貫通穴2に入り込んでタブ1に樹脂部が拘束されるので、リフロ−クラックの防止が確実に図れることになる。
【0028】本発明の貫通穴の平面形状は、図1から図3に示すような円形である必要はなく、楕円形、矩形、十字型でも同様の効果がある。また、貫通穴の数は、タブ1に必要な剛性を損なわない程度に複数個設けることにより、より一層の効果を上げることができる。
【0029】貫通穴に入り込んだ樹脂部に生じる応力σhは、(数2)式で表わされる。
【0030】
【数2】

【0031】ここで、Atはタブの面積、Ahは穴の内側の面積の最小値である。この応力が樹脂部の破壊応力σBを超えると、樹脂部が破壊するので、(数3)式、従って(数4)式が成り立たなくてはならない。
【0032】
【数3】

【0033】
【数4】

【0034】通常、半田リフロ−時には、パッケ−ジは約220℃に加熱され、この温度における水の飽和蒸気圧は0.24kgf/mm2である。また、この温度における樹脂部の破壊応力は約1kgf/mm2であるから、これらの値を(数4)式に代入すると(数5)式となる。
【0035】
【数5】

【0036】すなわち、穴の最小面積は、タブの面積の24%以上にすることが望ましい。また貫通穴が過度に大きくなるとタブの剛性が低下するので、チップ搭載面に凹凸が生じ、チップとタブとの接合が困難となる。更にワイヤボンディングの際に、タブの反素子搭載面から加える熱が、チップに伝わりにくなる。従って貫通穴の大きさに最適には上限があり、本発明者等の実験確認によれば貫通穴の面積は搭載するチップの80%以下が望ましい。上記穴の範囲は各貫通穴毎にもまた貫通穴の合計に対しても適用し得る。
【0037】次に、本発明による貫通穴の製造方法について述べる。
【0038】図7に従来のエッチング技術でタブに貫通穴をあける方法を示す。タブの両側に同一形状のエッチングパタ−ン14a,14bを密着し、エッチング液15の中に浸漬する。エッチングは、タブの両面から進行するので、図8のように、わずかに中央部が狭い穴があく。しかし、従来の方法では、穴の内側の面積がほとんど一様なので、樹脂が入り込んでも、これを拘束するには至らない。尚、図8の工程の如く両面からのエッチングを途中で止めればその処理(エッチングの処理液の濃度や時間)の程度によってくびれ部を板厚内に形成することも可能となり、本発明の実施例に係るリ−ドフレ−ムの製造にも流用可能である。
【0039】図9に、本発明の第1実施例の貫通穴をあける方法を示す。タブ上面のエッチングパタ−ン14cの穴は、下面のエッチングパタ−ン14dの穴より大きい。このような状態でエッチング液15に浸漬すると、図10のような穴があくので、第1実施例を実現することができる。
【0040】図11に、本発明の第2実施例の貫通穴をあける方法を示す。エッチングパタ−ン14e,14fの穴の大きさは等しいが、位置がずれている。従って、図12のように、タブに対して斜めにあいた穴、すなわち第2実施例を実現することができる。
【0041】図13に、プレスにより本発明を実現する方法を示す。まず、従来の技術により、タブに貫通穴を開け、この部分に凸型のプレス金型16aをプレスする。この方法により、図14に示すように、反素子搭載面における穴の内側の面積よりも大きな面積の部分を設けることができる。
【0042】次に本発明の第3実施例を図15及び図16に基づいて説明する。タブの貫通孔はテ−パにはなっていないが素子搭載面は反素子搭載面よりも穴径が大きい。また本実施例では減肉部17が形成され、これが板厚内で段付き部となり、封止樹脂を確実に係止している。更に穴は複数設けられている。尚、符号18はダイボンディング材である。
【0043】図15はタブ1に貫通穴2を設け、かつ、タブ1上部に減肉部17を設けて段付き部を形成したものである。この構造によれば、ダイボンディング材18が素子4とタブ1の間を完全に埋めていても樹脂部5はタブ上部に充填される。リフロ−半田付けの際にタブ1と樹脂部5が剥離しても、タブ上部に充填された樹脂部の為、樹脂部5はタブ1から抜け出ることはなく、蒸気圧による変形は図16のようになる。ここで、タブ残存部の最大幅dを次の式で与えられる値以下にすれば、樹脂部にクラックは生じない。
【0044】
【数6】

【0045】ここで、KICはリフロ−温度における樹脂の破壊靭性値であり、pはリフロ−時に発生する蒸気圧である。
【0046】図17は他の実施例で貫通穴2を上部に広がる形状としたものを複数形成したもので、これによっても上記と同様の効果が出せる。これらの貫通穴2は円形でも良いが、矩形に近い形または図18に示すような長円に近い形の方が補強効果は大である。
【0047】最後に、本発明を実施する際の問題点とこれを解決する方法について述べる。図19は、本発明のタブ1に素子を接合するため、接着剤18を塗布した状態を示したものである。図20は、図19の状態の後に、素子4を搭載し、接合した状態を示す。図に示すように、接着剤18の量が過多であると、貫通穴2の側面に接着剤18が流れだす恐れがある。図20の状態で、接着剤が硬化した後に樹脂部をモ−ルドすると、樹脂部と接着剤との間に剥離が生じ易く、本発明の効果がなくなる恐れがある。
【0048】このような問題点を解決するには、図21に示すように、タブ1の素子搭載面の貫通穴のまわりに接着剤17の流出防止溝19を設ければ良い。図22は、接着剤流出防止溝19を設けたタブ1に素子4を搭載した状態を示す。図に示すように、余分な接着剤は、溝18に留められるので、貫通穴に流れ出すことはなくなる。
【0049】
【発明の効果】本発明によれば、タブと樹脂部が剥離したときのタブ下方の樹脂部を拘束する距離が短くなるので、水蒸気の圧力による樹脂部の応力が低減し、リフロ−クラックを防止することができる。




 

 


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