米国特許情報 | 欧州特許情報 | 国際公開(PCT)情報 | Google の米国特許検索
 
     特許分類
A 農業
B 衣類
C 家具
D 医学
E スポ−ツ;娯楽
F 加工処理操作
G 机上付属具
H 装飾
I 車両
J 包装;運搬
L 化学;冶金
M 繊維;紙;印刷
N 固定構造物
O 機械工学
P 武器
Q 照明
R 測定; 光学
S 写真;映画
T 計算機;電気通信
U 核技術
V 電気素子
W 発電
X 楽器;音響


  ホーム -> 核技術 -> 石川島播磨重工業株式会社

発明の名称 不溶解残渣からの白金族元素の分離方法および分離装置
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開平6−324196
公開日 平成6年(1994)11月25日
出願番号 特願平5−113461
出願日 平成5年(1993)5月14日
代理人 【弁理士】
【氏名又は名称】志賀 正武 (外2名)
発明者 荒井 和浩
要約 目的
簡単な工程で不溶解残渣から白金族元素を効率良く回収することができ、かつ2次廃棄物も低減できる不溶解残渣からの白金族元素の分離方法および分離装置を提供することにある。

構成
使用済核燃料の再処理工程で得られる白金族元素含有の不溶解残渣(2)を水銀(3)とともに回収槽(1)に入れて撹拌する。次いで、撹拌した不溶解残渣と水銀との混合相を静止させて白金族元素が付着した水銀相(9)と白金族元素が抜けた不溶解残渣相(10)との2相に分離させる。次いで、白金族元素分離手段(7)によって、分離した水銀相から白金族元素を回収する。
特許請求の範囲
【請求項1】 使用済核燃料の再処理工程で得られる白金族元素含有の不溶解残渣を水銀とともに回収槽に入れて撹拌し、次いで撹拌した不溶解残渣と水銀との混合相を静止させて白金族元素が付着した水銀相と白金族元素が抜けた不溶解残渣相との2相に分離させ、次いで該分離した水銀相から白金族元素を回収することを特徴とする不溶解残渣からの白金族元素の分離方法。
【請求項2】 前記不溶解残渣を水銀とともに回収槽に入れて撹拌するときに、加熱状態で撹拌することを特徴とする請求項1記載の不溶解残渣からの白金族元素の分離方法。
【請求項3】 使用済核燃料の再処理工程で得られる白金族元素含有の不溶解残渣と水銀とを混入させて撹拌する回収槽と、該回収槽を静止させることにより分離される水銀相と不溶解残渣相との2相のうち水銀相から白金族元素を分離回収する白金族元素分離手段と、該白金族元素分離手段により分離された水銀を前記回収槽へ戻すための連通路とを備えて成ることを特徴とする不溶解残渣からの白金族元素の分離装置。
発明の詳細な説明
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、使用済核燃料の再処理工程で生じる白金族元素含有の不溶解残渣から白金族元素を分離回収する、不溶解残渣からの白金族元素の分離方法および分離装置に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、原子炉で使用された使用済核燃料は、解体処理されるとともに、プルトニウムや減損ウラン等の有用物質を取り出すための再処理が行なわれる。
【0003】現在実用化されている再処理法の一つとして湿式法と呼ばれるものがある。この方法は、使用済核燃料を硝酸に溶解して得られる水溶液からプルトニウムとウランを有機溶媒で抽出して分離回収するものである。前記使用済核燃料を硝酸に溶解して得られる水溶液中に存在する酸に対して不溶な不溶解残渣には白金族元素のロジウムやパラジウムが含まれており、この白金族元素を回収する技術として鉛抽出法がある。鉛抽出法は、上記不溶解残渣に鉛およびガラス等を添加して鉛抽出炉へ入れて鉛相を得、そして、この鉛相を硝酸で処理し、不溶解残渣からロジウム等の白金族元素を回収するものである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、従来の鉛抽出法で前記不溶解残渣中に含まれる白金族元素を分離回収する場合には、ガラス等の添加物を多く添加することから二次廃棄物が多い、あるいは工程が複雑である等の問題点があった。
【0005】本願発明者らは、白金族元素が水銀となじみやすいことに着目して本発明を成しえたものであり、本発明の目的とするところは、簡単な工程で不溶解残渣から白金族元素を効率良く回収することができ、かつ2次廃棄物も低減できる不溶解残渣からの白金族元素の分離方法および分離装置を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】係る目的を達成するために、請求項1記載の発明では、使用済核燃料の再処理工程で得られる白金族元素含有の不溶解残渣を水銀とともに回収槽に入れて撹拌し、次いで撹拌した不溶解残渣と水銀との混合相を静止させて白金族元素が付着した水銀相と白金族元素が抜けた不溶解残渣相との2相に分離させ、次いで該分離した水銀相から白金族元素を回収する構成とした。
【0007】また、請求項2記載の発明では、請求項1記載の構成に加えて、前記不溶解残渣を水銀とともに回収槽に入れて撹拌するときに、加熱状態で撹拌する構成とした。
【0008】さらに、請求項3記載の発明では、使用済核燃料の再処理工程で得られる白金族元素含有の不溶解残渣と水銀とを混入させて撹拌する回収槽と、該回収槽を静止させることにより分離される水銀相と不溶解残渣相との2相のうち水銀相から白金族元素を分離回収する白金族元素分離手段と、該白金族元素分離手段により分離される水銀を前記回収槽へ戻すための連通路とを備えて成る構成とした。
【0009】
【作用】請求項1記載の発明によれば、使用済核燃料の再処理工程で得られる白金族元素含有の不溶解残渣は水銀とともに回収槽に入れて撹拌される。このとき、白金族元素は水銀となじみやすいことから水銀の回りに付着する。その後、撹拌した不溶解残渣と水銀との混合相は静止される。このとき、白金族元素が付着した水銀相と白金族元素が抜けた不溶解残渣とは比重の関係から2相に分離する。そして、該分離した水銀相から白金族元素が分離回収される。
【0010】請求項2記載の発明によれば、前記不溶解残渣を水銀とともに回収槽に入れて撹拌するときに加熱状態で撹拌される。このように加熱状態で撹拌されると、粘度が低くなるため撹拌が容易になりかつ水銀の回りに白金族元素が付着され易くなる。このため、白金族元素の分離効率は向上する。
【0011】請求項3記載の発明によれば、請求項1記載の発明と同様、使用済核燃料の再処理工程で得られる白金族元素含有の不溶解残渣は水銀とともに回収槽に入れて撹拌され、その後、撹拌した不溶解残渣と水銀との混合相は静止される。そして、水銀となじみやすく撹拌時に水銀の回りに付着した白金族元素は、その後白金族分離手段によって水銀相から分離される。このとき、回収される水銀は連通路を介して再び回収槽へ戻され、白金族元素吸着用としてリサイクルされる。
【0012】
【実施例】以下、本発明にかかる不溶解残渣からの白金族元素の分離装置を図1を参照して説明する。図中符号1は回収槽である。この回収槽1には、使用済核燃料の再処理工程における使用済核燃料を溶解した硝酸溶液中に存する酸に対して不溶な不溶解残渣2が水銀3とともに混入されて撹拌される。回収槽1は、不溶解残渣等が混入されるミキサー本体4と、該ミキサー本体4を回転させるモータ5aおよび動力伝達用歯車等を備える駆動機構5とからなる。ミキサー本体4には例えば熱線等の発熱体を平行に配列した加熱手段6が設けられている。
【0013】7は加熱蒸留器であり、連通路8を介して前記回収槽1に接続されている。加熱蒸留器7は、前記不溶解残渣2および水銀3が混入されて撹拌される回収槽1が静止されることにより分離される水銀相9と不溶解残渣相10との2相のうち水銀相9から白金族元素を分離回収するものである。加熱蒸留器7は、具体的には内部にヒータが組み込まれており、該ヒータの熱によって水銀を蒸発させて分離する構成になっている。そして、白金族金属元素は、加熱蒸留器7により水銀が分離された後に残される蒸留残渣12から回収される。
【0014】また、加熱蒸留器7は連通路13によって前記回収槽1へ接続されており、加熱蒸留器8で蒸発された水銀は、この連通路13を通りかつ連通路13に介装された冷却器14により凝縮されて液状の形で前記回収槽1へ戻されるようになっている。
【0015】次に、上記構成の不溶解残渣からの白金族元素の分離装置を用いた、白金族元素の分離方法について説明する。
【0016】まず、使用済核燃料の再処理工程で得られる白金族元素含有の不溶解残渣2を水銀3とともに回収槽1に入れて加熱手段6によって加熱した状態で撹拌する。具体的には、モータ5aが駆動され、その動力が動力伝達手段を介してミキサー本体4に伝達されて、ミキサー本体4が一定速度で回転される。このとき、不溶解残渣2中に含有されている白金族元素はもともと水銀となじみやすいことから水銀の回りに付着する。
【0017】その後、モータ5aが停止され、撹拌された不溶解残渣と水銀との混合相は静止される。このとき、白金族元素が付着した水銀相9と白金族元素が抜けた不溶解残渣相10とは比重の関係から、水銀相9が下側に不溶解残渣10が上側に位置するように2相に分離する。そして、該分離した白金族元素が付着した水銀相9は連通路8を介して加熱蒸留器7へ移送され、白金族元素が抜けた不溶解残渣槽10は図示しない排出口からミキサー本体外へ排出される。
【0018】加熱蒸留器7では、白金族元素が付着した水銀相9は加熱処理される。そして、水銀は蒸発した後、連通路13を通って冷却器14に移送され、ここで冷却凝縮されて、液状の形で回収槽1へ再び戻される。すなわち、水銀は再利用される。一方、水銀が取り除かれた蒸留残渣12には白金族元素が濃縮されており、ここから白金族元素が周知の分離手段によって分離回収される。以下、上記工程が繰り返されることにより、不溶解残渣からの白金族元素が分離回収される。
【0019】なお、上記実施例では、回収槽1に断続的に白金族元素含有の不溶解残渣2および水銀3が混入されて撹拌する構成としているが、回収槽と分離槽とを別個に設け、上記不溶解残渣2および水銀3の撹拌工程と分離工程とを連続的に行なうようにしてもよい。
【0020】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば以下の優れた効果を奏する。請求項1記載の発明によれば、不溶解残渣に含有される白金族元素は水銀を介して分離回収されるものであり、添加物がほとんど不要であることから、当該白金族元素を分離回収するために生じる二次廃棄物を少なくできる。また、白金族元素含有の不溶解残渣と水銀とを撹拌する工程、混合相を静止させて不溶解残渣と水銀に分離させる工程、水銀相から水銀を分離させる工程の3つの工程を主に備えるものであり、従来の鉛抽出法に比べて工程が簡単になる。
【0021】請求項2記載の発明によれば、不溶解残渣と水銀とを加熱状態で撹拌するので、粘度が低くなるため撹拌が容易になりかつ水銀の回りへの白金族元素の付着が促進されるので、白金族元素の分離効率が向上する。
【0022】請求項3記載の発明によれば、請求項1記載の発明と同様の効果が得られる他、白金族元素の抽出に用いた水銀をリサイクルできるので、水銀の消費量を抑さえて経費を削減でき、かつその後の水銀の排出のための処理も簡単になる。




 

 


     NEWS
会社検索順位 特許の出願数の順位が発表

URL変更
平成6年
平成7年
平成8年
平成9年
平成10年
平成11年
平成12年
平成13年


 
   お問い合わせ info@patentjp.com patentjp.com   Copyright 2007-2013