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発明の名称 電解研磨除染方法
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開平6−294896
公開日 平成6年(1994)10月21日
出願番号 特願平5−80978
出願日 平成5年(1993)4月7日
代理人 【弁理士】
【氏名又は名称】志賀 正武 (外2名)
発明者 大野 昭
要約 目的
電解研磨除染方法に係り、電解研磨作業後の電解液の処理を容易なものとするとともに、電解液の再利用性の向上を図る。

構成
電解液L0として硝酸を使用する電解研磨工程S1と、使用済電解液L1を加熱して硝酸を分離し放射性物質Mを固体廃棄物6として析出させる仮焼工程S2と、分離させられた硝酸を洗浄する洗浄工程S4と、洗浄された硝酸の水分を除去する濃縮工程S5とを具備し、濃縮された硝酸を再利用することにより、廃棄物6を減容させるとともに、取り扱い性を向上させ、しかも、再利用により少量の電解液L0で多量の除染作業を実施する。
特許請求の範囲
【請求項1】 放射性物質が付着している被研磨部材から該放射性物質を除去する方法であって、電解液として硝酸を使用する電解研磨工程と、該電解研磨工程で生成された使用済電解液を加熱して硝酸を分離し放射性物質を固体廃棄物として析出させる仮焼工程と、分離させられた硝酸を洗浄する洗浄工程と、該洗浄工程で洗浄された硝酸の水分を除去する濃縮工程とを具備し、該濃縮工程において濃縮された硝酸を前記電解研磨工程において再利用することを特徴とする電解研磨除染方法。
発明の詳細な説明
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、電解研磨除染方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】一般に、耐用年数が経過した原子力発電設備は、解体分離される計画がなされている。この解体作業においては、施設を構成する各種の機器、配管等の表面を研磨して、その表面に付着した60Co、137Cs、239Pu等の種々の放射性同位元素を含むスケールを除去するいわゆる除染処理が予め実施される。これにより、解体作業を行う作業員の被曝量を低減し、かつ、解体の結果生じた廃棄物の処理を容易にすることができるようになっている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、原子力発電施設の多くは、ステンレス鋼等の金属材料によって構成されている。このため、このような金属材料の除染処理方法の一つとして、電解分離作用を利用した電解研磨方法が提案されている。該電解研磨方法は、例えば、被研磨金属材料を陽極として電解槽の電解液中に浸して電解させるもので、短時間でスケールを分離除去し、被研磨金属材料の表面を滑らかなものとすることができるものである。そして、従来、該電解研磨方法の電解液としてリン酸系や硫酸系の水溶液を用いるのが一般的であった。
【0004】しかしながら、このような電解液を使用した場合には、1回の電解研磨作業後に、分離されたスケールが、電解液中に溶け込んだ状態で保持されるため、その都度、二次的な放射能汚染物質として大量に形成され、その処理方法を別途考慮する必要があるという問題点がある。
【0005】本発明は、上述した事情に鑑みてなされたものであって、電解研磨作業後の電解液の処理を容易なものとするとともに、電解液の再利用性を向上することができる電解研磨除染方法を提供することを目的としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するために、本発明は、電解液として硝酸を使用する電解研磨工程と、該電解研磨工程で生成された使用済電解液を加熱して硝酸を分離させることにより放射性物質を固体廃棄物として析出させる仮焼工程と、分離させられた硝酸を洗浄する洗浄工程と、該洗浄工程で洗浄された硝酸の水分を除去する濃縮工程とを具備し、該濃縮工程において濃縮された硝酸を前記電解研磨工程において再利用する電解研磨除染方法を提案している。
【0007】
【作用】本発明の電解研磨除染方法によれば、電解研磨工程において被研磨部材に付着していた放射性物質が分離され、電解液である硝酸内に溶解させられる。そして、放射性物質が溶解している硝酸を仮焼工程において分離させることにより、放射性物質が固体廃棄物として析出されることになる。一方、放射性物質から分離させられた硝酸は、洗浄工程において洗浄された後に濃縮工程において濃縮されることにより、前記電解分離工程における再利用が可能となる。
【0008】
【実施例】以下、本発明に係る電解研磨除染方法の一実施例について、図1および図2を参照して説明する。本実施例の電解研磨除染方法は、図1に示すように、金属材料(非研磨金属材料)の表面から放射性同位元素を含むスケールM(放射性物質)を剥離させる電解研磨工程S1と、該電解研磨工程S1において使用された使用済電解液L1を加熱する仮焼工程S2と、該仮焼工程において生成された硝酸蒸気Vおよび窒素酸化物NOXを前記電解研磨工程S1において再利用するためのリサイクル工程S3とを具備している。
【0009】前記電解研磨工程S1は、ステンレス鋼等の金属材料を陽極として電解液L0中に浸して電解させるものであり、本実施例においては、電解液L0として、硝酸を使用している。硝酸は、従来より使用している硫酸系あるいはリン酸系の電解液と同様の電解作用を生じ、陽極である金属材料の表面に付着しているスケールMを該金属材料の表面から分離して硝酸化合物とすることができるようになっているとともに、比較的低温状態(500℃程度)において分解させられて、窒素酸化物NOXとなることが知られている。ここで、該電解研磨工程S1においては、80%濃度以上に濃縮した硝酸を使用している。そして、電解作用の結果、金属材料の表面から剥離された放射性物質のスケールMを電解液L0である硝酸とともに使用済電解液L1として、後述する仮焼工程S2に排出するようになっている。
【0010】前記仮焼工程S2は、例えば、図2に示すようなロータリーカルサイナー1を使用することを想定している。該ロータリーカルサイナー1は、傾斜状態に配される直管状のチューブ2と、該チューブ2の周囲に配される円筒状のヒータ3とから構成されている。前記チューブ2は、その軸心回りに回転可能に支持されているとともに、駆動用モータ(図示略)によって軸心回りに回転させられるようになっている。また、前記ヒータ3は、前記チューブ2の軸方向に複数に分割された状態で配置されており、該チューブ2の温度を軸方向に変化させることができるようになっている。
【0011】前記チューブ2の上端開口2aには、前記電解研磨工程S1から排出される使用済電解液L1をチューブ2内に導入する導入管4および、チューブ2内で発生させられた硝酸蒸気Vおよび窒素酸化物NOXをチューブ2外に排出する排出管5が設けられている。一方、チューブ2の下端開口2bには、使用済電解液L1から硝酸成分を取り除いた廃棄物6(固体廃棄物)を排出するための廃棄物排出管7が設けられている。
【0012】前記リサイクル工程S3は、前記排出管5から排出された硝酸蒸気Vと窒素酸化物NOXとを洗浄する洗浄工程S4と、該洗浄工程S4において生成された硝酸水溶液の水分を蒸発させることにより濃縮する濃縮工程S5と、該濃縮工程S5で生成された濃度の高い硝酸を前記電解研磨工程S1にフィードバックするフィードバックライン8とを具備している。
【0013】前記洗浄工程S4としては、例えば、スクラバ(図示略)のような脱塵装置を想定している。該スクラバには、前記ロータリーカルサイナー1に配設された排出管5が接続されており、該スクラバの内部を挿通させられる硝酸蒸気Vおよび窒素酸化物NOXの混合気を水洗することにより、該混合気から塵埃を取り除き、かつ、硝酸水溶液を再生するようになっている。
【0014】このように構成された電解研磨除染方法により、放射性同位元素を含有するスケールMが付着している金属材料を除染するには、まず、電解研磨工程S1の電解液L0中に該金属材料を投入して電位差を生じさせ電解作用を起こさせる。これにより、金属材料の表面に付着しているスケールMは、硝酸化合物として剥離し電解液L0である硝酸中に溶解させられることになる。
【0015】次いで、電解研磨作業により生成される使用済電解液L1は、仮焼工程S2のロータリーカルサイナー1に、導入管4から投入されることになる。この投入時には、ロータリーカルサイナー1においては、駆動モータを作動させることによりチューブ2をその軸心回りに回転させられているとともに、ヒータ3を作動させることによって、その軸方向に沿って一定の温度勾配が形成されている。該温度勾配は、チューブ2の上端開口2a側において100℃程度、チューブ2の下端開口2b側において500℃程度の温度となるように形成されている。
【0016】これにより、チューブ2内に投入される使用済電解液L1は、まず100℃程度に加熱されることによって、その一部が蒸発させられて、硝酸蒸気Vとなる。そして、該硝酸蒸気Vは、チューブ2の上端開口2aに設けられた排出管5からチューブ2外に排出され後段の洗浄工程S4に投入されることになる。また、蒸発されなかった残りの使用済電解液L1は、チューブ2の軸方向に沿って下降させられつつ加熱させられて、窒素酸化物NOXと廃棄物6としてのスケールMの酸化物とに分解させられることになる。そして、窒素酸化物NOXは、前記窒素酸化物NOXとともに排出管5を通して洗浄工程S4に投入される一方、廃棄物6は、廃棄物排出管7から排出され、後段に配される廃棄物処理設備(図示略)へと送られることになる。
【0017】この場合にあって、仮焼工程S2から排出される廃棄物6は、ロータリーカルサイナー1によって粉粒状の固体に形成されるため、使用済電解液L1と比較して大幅に減容することができ、しかも、固体であるために取り扱い性を向上することができるという利点がある。
【0018】また、ロータリーカルサイナー1から洗浄工程S4に投入された窒素酸化物NOXおよび硝酸蒸気Vは、洗浄工程S4において水洗されることにより、塵埃を除去された硝酸水溶液として取り出され、その後に濃縮工程S5において水分を除去されることによって電解研磨工程S1で使用し得る程度の濃度を有する硝酸となる。そして、該硝酸をフィードバックライン8を通して電解研磨工程S1に再投入することにより、硝酸を再利用して、多量の金属材料の除染作業を実施することができるという効果がある。
【0019】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明に係る電解研磨除染方法は、電解液として硝酸を使用する電解研磨工程と、使用済電解液を加熱して硝酸を分離し放射性物質を固体廃棄物として析出させる仮焼工程と、分離させられた硝酸を洗浄する洗浄工程と、洗浄された硝酸の水分を除去する濃縮工程とを具備し、濃縮された硝酸を再利用することにより以下の効果を奏するものである。
■ 電解研磨工程において使用される電解液を比較的低温状態において分解可能な硝酸としたので、仮焼工程において分離することにより放射性物質を固体廃棄物として取り出すことができる。その結果、除染作業によって排出される廃棄物を大幅に減容させて、その処理スペースの低減を図ることができるとともに、固体として析出させるためにその取り扱い性を向上させることができる。
■ 仮焼工程において、硝酸を放射性廃棄物から容易に分離することができ、分離された硝酸を洗浄後、濃縮することにより再利用を図ることができる。その結果、少量の電解液で多量の除染作業を実施することができる。




 

 


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