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発明の名称 地層シュミレーション装置
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開平6−273592
公開日 平成6年(1994)9月30日
出願番号 特願平5−65728
出願日 平成5年(1993)3月24日
代理人 【弁理士】
【氏名又は名称】志賀 正武 (外2名)
発明者 松本 暢彦
要約 目的
地層処分対象箇所近傍における土壌中に放射性核種の移行状況を、実際の処分環境に模擬した状態で正確かつ簡単な構造で試験することができる地層シュミレーション装置を提供する。

構成
上下に試料水注入用開口(1d)と試料水排出用開口(1e)をそれぞれ備える収納容器(1)と、収納容器内に形成される土壌収納部(2)の上側の上部フィルタ(10)上に配されて上部フイルタを下方へ押圧する多孔板(4)と、収納容器内であって多孔板に連結棒(13)を介して連結された加圧板(5)と、加圧板と収納容器の内周面との間に介在されて加圧板を上下動可能かつ気密状態で支持するベローズ(6)と、加圧板に形成された孔(5a)に組み付けられ所定以上の荷重が加わるときに破断されるラプチャディスク(7)とを備える。
特許請求の範囲
【請求項1】 地層処分対象箇所近傍における土壌中の放射線核種の移行状況を試験するために用いる地層シュミレーション装置であって、上下に試料水注入用開口と試料水排出用開口をそれぞれ備える収納容器と、該収納容器内に上下をフイルタにより覆われて形成される土壌収納部と、該土壌収納部を形成する前記上部フィルタの上側に配されて該上部フイルタを下方へ押圧する多孔板と、前記収納容器内であって前記多孔板に連結棒を介して連結された加圧板と、該加圧板と前記収納容器の内周面との間に介在されて加圧板を上下動可能かつ収納容器の内周面に対して気密状態で支持するベローズと、前記加圧板に形成された孔に組み付けられ所定以上の荷重が加わるときに破断されるラプチャディスクと、前記試料水注入用開口に接続され前記収納容器の内部に試料水を加圧状態で供給する試料水供給手段とを備えてなることを特徴とする地層シュミレーション装置。
発明の詳細な説明
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、地層処分対象箇所近傍における土壌中の放射線核種の移行状況を試験するために用いられる地層シュミレーション装置に関する。
【0002】
【従来の技術】原子炉プラント関連施設において発生する放射線廃棄物(廃液等)は、例えばガラス固化処理することによって、取り扱い性を向上させることができる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】そして、ガラス固化物を容器に収納した状態の固化パッケージ(キャニスタ)は、放射線汚染を防止するために、人工的に構築した放射線廃棄物貯蔵施設に、放射線の放出が著しく減少するまで長時間保管貯蔵する計画の他、深地層内に収納処分して生活圏から隔離する計画がなされている。
【0004】この深地層処分を行なう計画では、自然の岩石が持つ性質を利用して、放射性核種の移動拡散を抑制することができるが、安全性を考慮した場合、放射線核種の漏出を人為的な工作物を用いて抑制することにより、多重の抑制策が考えられている。また、現計画では、固化体としてホウケイ酸ガラスを用いること、収納容器としてステンレス系合金を用いて固化パッケージ(キャニスタ)とすることが有力であるとされている。
【0005】さらに、放射性廃棄物を閉じ込めた固化パッケージは、岩盤を掘削して処分孔を明けておいて、該処分孔の底部にベントナイトからなる緩衝材を適量敷き、その上に炭素鋼等の適宜金属材からなるオーバーパックでキャニスタを閉塞した状態で載置して、さらに、オーバーパックの回りに緩衝材を充填して緩衝層を形成した後、蓋でその上を覆う処分が実施される。
【0006】このような処分を行なうと、深地層中を流れる地下水等の基づいて岩盤から浸透水が生じた場合に、緩衝材の一部が膨潤して緩衝層の内圧が高まることにより、水の浸入を妨げて密封性を確保することができる。
【0007】一方、深地層中の岩盤や地層処分対象箇所近傍の土壌にあっては、地下水が浸水する現象をも仮定して、これらの土壌に対する放射線核種の移行状況等を予め研究調査しておくことは、地層処分の性能評価上必要とされ、実施が図られている。
【0008】従来、地層処分対象箇所近傍における土壌中の放射線核種の移行状況を試験するため、土壌を所定圧まで加圧しこの状態で試料水を注入する地層シュミレーション装置が考えられているが、従来の地層シュミレーション装置では、土壌を加圧するために試料供給系とは別に土壌加圧系を備えるものであり、構造が複雑になる欠点があった。
【0009】本発明はかかる事情に鑑みてなされたもので、地層処分対象箇所近傍における土壌中に放射性核種の移行状況を、実際の処分環境に模擬した状態で正確かつ簡単な構造で試験することができる地層シュミレーション装置を提供することを目的としている。
【0010】
【課題を解決するための手段】かかる目的を達成するために、本発明にかかる地層シュミレーション装置にあっては、上下に試料水注入用開口と試料水排出用開口をそれぞれ備える収納容器と、該収納容器内に上下をフイルタにより覆われて形成される土壌収納部と、該土壌収納部を形成する前記上部フィルタの上側に配されて該上部フイルタを下方へ押圧する多孔板と、前記収納容器内であって前記多孔板に連結棒を介して連結された加圧板と、該加圧板と前記収納容器の内周面との間に介在されて加圧板を上下動可能かつ収納容器の内周面に対して気密状態で支持するベローズと、前記加圧板に形成された孔に組み付けられ所定以上の荷重が加わるときに破断されるラプチャディスクと、前記試料水注入用開口に接続され前記収納容器の内部に試料水を加圧状態で供給する試料水供給手段とを備える構成としている。
【0011】
【作用】上記構成の地層シュミレーション装置によれば、まず、収納容器内の土壌収納部に土壌試料を充填し、該土壌試料の上から上部フイルタを被せ、さらにその上に多孔板を配する。多孔板に連結した加圧板をベローズにより上下動可能かつ気密状態で支持させる。この状態から、試料水供給手段により試料水注入用開口を介して収納容器内に試料水を加圧状態で供給する。
【0012】収納容器内に試料水が加圧状態で供給されると、収納容器内の上方の空間すなわち加圧板で仕切られた上側の空間が加圧され、これにより、加圧板が下方へ押圧される。加圧板と一体になっている多孔板も下方へ押圧され、これにより土壌が加圧される。
【0013】そして、収容容器内の圧力が所定圧に達すると、ラプチャディスクが破断され、前記収納容器の上側に存する試料水は、該壊れたラプチャデイスクを通って加圧板の下側の空間に至り、多孔板からフイルタを通って土壌試料に浸透する。試料水が浸透された試験後の土壌試料中には、放射線核種が残留することとなり、これにより放射性核種の移行状況を等価的に把握することができる。
【0014】
【実施例】図1ないし図3は、本発明にかかる地層シュミレーション装置の一実施例を示している。これら各図において、符号1は収納容器、2は土壌収納部、3は土壌収納部2に収納される土壌試料、4は多孔板、5は加圧板、6はベローズ、7は加圧板5に組み込まれたラプチャディスク、8は試料水供給手段である。
【0015】前記収納容器1は、円筒状に形成された胴部1aの上下に上蓋1bと下蓋1cがフランジ30a、30bをボルト・ナット31にて締め付けられている。上蓋1bと下蓋1cの中心部には開口が形成され、該開口には試料水注入用ノズル1dと試料水排出用ノズル1eが取り付けられている。
【0016】収納容器1の下部には上下をそれぞれフイルタ10、11により覆われて前記土壌収納部2が形成されている。下側のフイルタ11は試料水排出用ノズル1eの基端部を覆うことができる程度の小径にとどめられている。これらフイルタ10、11は土壌試料3に所定の圧力が加わるときに、該土壌試料3の外部への流出を阻止しつつ、試料水の侵入および排出を許容するものであり、具体的にはナイロンクロスあるいは不織布等によって作られる。上記土壌収納部2には深地層中の土砂等の土壌、地層処分対象箇所近傍から採取した前記土壌試料3が収納される。
【0017】前記多孔板4は、図2にも示すように上下に貫通する多数の孔4aを備えるものであって、前記上部フィルタ10を介して土壌試料3を下方へ押圧できる程度の剛性を備えるものである。該多孔板4の中央には連結用のボルト13の下端がナット14を介して螺合され、連結用ボルト13の上端には加圧板5がナット15を介して螺合されている。この連結ボルト13を介して、加圧板5は多孔板4の上方に該多孔板4と平行となるように一体的に取り付けられている。
【0018】加圧板5は前記試料注入用ノズル1dから試料水が供給されるとき、該試料水の静水圧を受ける部分であり、したがって、試料水の静水圧が加わるときでも損傷しない程度の剛性を備える材料によって作られている。16は収納容器1の内周に形成された鍔部であり、この鍔部16と前記加圧板5との間には前記ベローズ6が介在されている。このべローズ6によって加圧板5が上下動可能かつ収納容器1の内周面に対して気密状態に支持されている。したがって、加圧板5によって仕切られる前記収納容器内の上下の空間17、18は気密に区分けされている。
【0019】前記加圧板5には上下に貫通する複数の孔5aが形成され、そこには前記ラプチャディスク7が組み付けられている。ラプチャディスク7は所定以上の荷重が加わるとき、具体的に言えば加圧板5で仕切られる上下の空間17、18の圧力差が所定以上になるときに破断されるものであり、プラスチックあるいは金属等の材料によって作られる。
【0020】前記試料水注入用ノズル1dを介して前記収納容器1の内部に試料水を加圧状態で供給する試料水供給手段8は、試料水タンク19と、該試料水タンク19と前記試料水注入用ノズル1dとを接続する管路20と、該管路20に介在される加圧ポンプ21とから構成されている。22は前記管路20に介在された仕切弁である。なお、前記管路20にはそこから分岐して開放タンク23につながるバイパス通路24が形成され、このバイパス通路24には圧力逃がし弁25が介装されている。この圧力逃がし弁25は前記収納容器1の上部空間17の圧力を検知するセンサ26によってオンオフ制御される。なお、27は試料水を溜めるためのタンクである。
【0021】このような構造の地層シュミレーション装置を用いた土壌の核種移行試験について説明する。予め、下部フイルタ11によって試料水排出用ノズル1eの基部を塞いだ状態で収納容器1内の土壌収納部2に採取した土壌試料3を充填する。そして、土壌試料3の上から上部フイルタ10を被せ、その上に多孔板4を配置する。次いで、加圧板5と収納容器1の内周面の鍔部16との間にベローズ6を配置し、加圧板5を上下動可能に支持するとともに、かつ加圧板5で仕分けされた収納容器内の上下の空間17、18を気密に区分けする。この状態で、上蓋1bの外周を収納容器1の胴部1aに溶接する。
【0022】加圧ポンプ21を駆動し、試料水タンク19に溜められている試料水を管路20および試料水注入用ノズル1dを通じて収容容器1の上部空間17に注入する。この試料水の注入により上部空間17の圧力が徐々に上昇し、これとともに加圧板5および該加圧板5と連結されている多孔板4が下方降に押され、この結果土壌試料3に押圧力が加わる。そして、上記試料水が注入され続けることにより土壌試料3への押圧力が次第に高まり、ひいては地層処分対象箇所の地下水が挿通する土壌が受ける圧力と同等の圧力となる。
【0023】収納容器1内の上部空間17の圧力が所定値に達し、加圧板5で仕切られる上下の空間17、18の圧力差が所定以上になるときにラプチャディスク7が破断される。これに伴い、図1中矢印で示すように、前記収納容器1の上部空間17に存する試料水が、壊れたラプチャデイスク7を通って加圧板5の下側の空間18に至り、多孔板4の孔4aから上部フイルタ10を通って土壌試料3の内部に浸透する。そして、収容容器の底部に達した余分な試料水は、下部フイルタ11から試料水排出用ノズル1eを介して下方の試料水タンク27に致る。前記試料水を浸透させた試験後の土壌試料3の中には、放射性核種が試料水の浸透方向に沿って残留することとなる。
【0024】実際の地層処分環境では、土壌部分の面積および体積が大きいため、放射性核種の移行方向が相互平行になると考えられるので、図1の試験範囲における土壌試料3の試料核種の濃度分布は、土砂状の土壌にあっても深地層等における地下水の浸透方向を模擬して等価なものとなる。
【0025】上記のように試料水を浸透させた後、放射性核種を移行させた土壌試料3を、上蓋1bを取り除き収納容器1から引き出し、該土壌試料3について放射性物質の付着濃度を検出すること等によって、地層処分環境の土壌を模擬した状態の把握が可能となる。
【0026】なお、収納容器1の上部空間17の圧力を検知するセンサ26と圧力逃がし弁25のインタロックにより、上部空間17内の圧力を所定圧力に保つことができ、かつ必要に応じて上部空間17内の圧力を大気圧と同程度に設定することもできる。
【0027】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、以下の効果を奏する。
■試料水を土壌試料の加圧用として利用することができるため、収納容器に供給する流体は試料水一種でよく、したがって装置の全体構成を簡素化でき、しかも経済性の向上が図れる。
■ラプチャディスクを種々用意しそれらを選択的に加圧板に組み付けること並びに加圧水を試料水として用いることにより、土壌試料に対し種々の設定圧力下でのシュミレーション試験が可能となり、幅広いシュミレーション試験が実現でき、実用性が増す。




 

 


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