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発明の名称 フォトクロミック薄膜およびその製造方法
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開平6−148791
公開日 平成6年(1994)5月27日
出願番号 特願平4−321134
出願日 平成4年(1992)11月5日
代理人 【弁理士】
【氏名又は名称】石井 陽一
発明者 桑原 恒男
要約 目的
アニオン性のフォトクロミック分子の熱的安定性を向上させ、光記録材料としての特性を向上させる。

構成
ハイドロタルサイト型化合物等のアニオン吸着能を有する無機層状結晶の熱分解物薄膜に、アニオン性スピロピラン系化合物等のアニオン性フォトクロミック分子と、芳香族炭化水素等の非極性分子とが吸着された構成を有するフォトクロミック薄膜。
特許請求の範囲
【請求項1】 アニオン吸着能を有する無機層状結晶の熱分解物薄膜に、アニオン性フォトクロミック分子と非極性分子とが吸着された構成を有することを特徴とするフォトクロミック薄膜。
【請求項2】 前記アニオン性フォトクロミック分子がスピロピラン系化合物である請求項1のフォトクロミック薄膜。
【請求項3】 前記無機層状結晶が、ハイドロタルサイト型化合物である請求項1または2のフォトクロミック薄膜。
【請求項4】 前記非極性分子が芳香族炭化水素である請求項1ないし3のいずれかのフォトクロミック薄膜。
【請求項5】 請求項1ないし4のいずれかのフォトクロミック薄膜を製造する方法であって、非極性溶媒にアニオン性フォトクロミック分子を溶解した反応液に、アニオン吸着能を有する無機層状結晶の熱分解物薄膜を浸漬させて、アニオン性フォトクロミック分子と非極性分子とを前記熱分解物薄膜に吸着させる工程を有することを特徴とするフォトクロミック薄膜の製造方法。
【請求項6】 アニオン吸着能を有する無機層状結晶の微粒子の水分散液を膜状化して乾燥した後、熱処理することにより、前記熱分解物薄膜を形成する請求項5のフォトクロミック薄膜の製造方法。
【請求項7】 前記水分散液の濃度が0.1〜5重量%である請求項6のフォトクロミック薄膜の製造方法。
【請求項8】 前記熱処理として、熱分解物薄膜を400〜600℃に0.1〜5時間保持する請求項6または7のフォトクロミック薄膜の製造方法。
発明の詳細な説明
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、フォトンモード記録材料の一つとして注目されているフォトクロミック薄膜と、その製造方法とに関する。
【0002】
【従来の技術】超高密度記録が可能な次世代の光記録材料としてフォトンモード記録材料が注目され、フォトクロミック材料について多くの検討がなされている。しかし、着色体の安定性、非破壊読み出し、繰り返し耐久性などについて多くの問題があり、未だ実用化には至っていない。
【0003】フォトクロミック材料の一種であるスピロベンゾピラン類は、光照射前後での吸収スペクトルの差が大きく、置換基を選択することにより多彩な発色が得られるなどの特徴をもつが、熱的安定性が低い。このため、スピロベンゾピラン類をバインダ樹脂中に分散させる方法が試みられている。しかし、この場合、記録、読み出し、消去の速度が低下し、光記録材料としての性能が低下してしまうという問題があった。
【0004】このような事情から、特公平4−16776号公報では、直鎖状の高級アルキル基を有するカチオン性界面活性剤とアニオン性層状粘土化合物とのイオンコンプレックスより得られた粘土と二分子膜の複合層状構造を有するフィルム中に、スピロベンゾピラン類を分散させた光記録材料を提案している。この提案では、アニオン性層状粘土化合物として、イオン交換性ケイ酸塩でカチオン性有機化合物を層間に挿入できるもの、例えばモンモリロナイトなどが用いられている。また、スピロベンゾピラン類としては、アニオン性のものは挙げられていない。同公報によれば、前記二分子膜は粘土層間で相転移挙動を示し、相転移温度以下の低温ではフィルムは分子運動性の低いラメラ状結晶状態となり、相転移温度以上の高温では運動性の高いスメクチック液晶状態をとるので、相転移温度以上の温度で迅速に記録が行なわれ、相転移温度以下の低温において安定した記録の保存が可能であるとしている。
【0005】また、特開平2−264246号公報には、スピロピランを容易にしかも安定性高く固相系マトリックスに担持させる提案として、カチオン性のスピロピランを用い、モンモリロナイト等の三層構造をもつケイ酸塩鉱物(スメクタイト群鉱物)をマトリックスとして用いることが開示されている。
【0006】しかし、これらの提案では、アニオン性のスピロピラン系化合物の安定性を向上させることはできないので、置換基の選択に制限が生じ、発色等が制限されてしまう。
【0007】なお、特開平4−151142号公報には、アニオン性基を有するフォトクロミック物質とカチオン性界面活性物質とでイオンコンプレックスを形成し、ラングミュア−ブロジェット法を用い前記イオンコンプレックスの薄膜を形成する方法が開示されているが、ラングミュア−ブロジェット法では、大面積の膜を均一に形成することが困難であり、また、工業的に量産することが難しい。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、アニオン性のフォトクロミック分子の熱的安定性を向上させ、光記録材料としての特性を向上させることを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】このような目的は、下記(1)〜(8)の本発明により達成される。
(1)アニオン吸着能を有する無機層状結晶の熱分解物薄膜に、アニオン性フォトクロミック分子と非極性分子とが吸着された構成を有することを特徴とするフォトクロミック薄膜。
(2)前記アニオン性フォトクロミック分子がスピロピラン系化合物である上記(1)のフォトクロミック薄膜。
(3)前記無機層状結晶が、ハイドロタルサイト型化合物である上記(1)または(2)のフォトクロミック薄膜。
(4)前記非極性分子が芳香族炭化水素である上記(1)ないし(3)のいずれかのフォトクロミック薄膜。
(5)上記(1)ないし(4)のいずれかのフォトクロミック薄膜を製造する方法であって、非極性溶媒にアニオン性フォトクロミック分子を溶解した反応液に、アニオン吸着能を有する無機層状結晶の熱分解物薄膜を浸漬させて、アニオン性フォトクロミック分子と非極性分子とを前記熱分解物薄膜に吸着させる工程を有することを特徴とするフォトクロミック薄膜の製造方法。
(6)アニオン吸着能を有する無機層状結晶の微粒子の水分散液を膜状化して乾燥した後、熱処理することにより、前記熱分解物薄膜を形成する上記(5)のフォトクロミック薄膜の製造方法。
(7)前記水分散液の濃度が0.1〜5重量%である上記(6)のフォトクロミック薄膜の製造方法。
(8)前記熱処理として、熱分解物薄膜を400〜600℃に0.1〜5時間保持する上記(6)または(7)のフォトクロミック薄膜の製造方法。
【0010】
【作用および効果】本発明では、ハイドロタルサイト型化合物等のアニオン吸着能を有する無機層状結晶の熱分解物薄膜に、アニオン性スピロピラン系化合物等のアニオン性フォトクロミック分子と、芳香族炭化水素等の非極性分子とが吸着される。ハイドロタルサイト型化合物にはアニオン性スピロピラン系化合物を吸着することができるが、単独吸着ではフォトクロミズムは発現しない。しかし、アニオン性スピロピラン系化合物と非極性分子とを共吸着させることによりフォトクロミズムが発現し、しかも、着色体の熱安定性が著しく良好となる。この場合、非極性分子は、アニオン性フォトクロミック分子の溶媒として用いられるものである。
【0011】非極性分子と共吸着することによりフォトクロミズムが発現するのは、共吸着によりアニオン性スピロピラン系化合物の可動性が増加して、光による特性変化に可逆性が生じるためと考えられる。
【0012】フォトクロミック分子が吸着される無機層状結晶の熱分解物は薄膜状であり、ハイドロタルサイト型化合物を用いれば透明度の高い薄膜となるため、フォトクロミック分子の作用が阻害されず、極めて良好なS/Nおよびコントラストが得られる。
【0013】
【具体的構成】以下、本発明の具体的構成について詳細に説明する。本発明のフォトクロミック薄膜は、アニオン吸着能を有する無機層状結晶の熱分解物薄膜に、アニオン性フォトクロミック分子と非極性分子とが吸着された構成を有する。
【0014】本発明で用いるアニオン吸着能を有する無機層状結晶としては、特にハイドロタルサイト型化合物が好ましい。
【0015】ハイドロタルサイト型化合物は、MgO6 やZnO6 などとAlO6 とからなる八面体シートで構成される粘土鉱物であり、Mg2+、Zn2+等がAl3+で置換されることによって、層状骨格がカチオン性を帯びている。このため、層間に無機アニオンやアニオン性有機分子を取り込むことができる。ハイドロタルサイト型化合物は、例えば「表面 vol.30,No.7,598-607,(1992) 」などに記載されている。
【0016】本発明で用いるハイドロタルサイト型化合物は特に限定されないが、通常、マグネシウム−アルミニウムハイドロタルサイト型化合物が好ましい。マグネシウム−アルミニウムハイドロタルサイト型化合物は、層間に炭酸イオンが挿入されている場合、{Mg1-x Alx (OH)2 }(CO3x/2 (通常、xは0.2〜0.33)}で表わされる。層間にイオンが挿入されている場合のマグネシウム−アルミニウムハイドロタルサイト型化合物の単位層の構造は、下記化1で表わされる。
【0017】
【化1】

【0018】アニオン性フォトクロミック分子は、アゾ色素やインディゴ色素等のシス−トランス異性型、フルギド等の閉環反応型、スピロピラン系化合物等の開環反応型などから選択することができるが、上述したようにフォトクロミック特性が良好であることから、スピロピラン系化合物を用いることが好ましい。
【0019】スピロピラン系化合物としては、下記化2に示される一般式で表わされるスピロベンゾピラン系化合物が好ましい。
【0020】
【化2】

【0021】上記化2において、X、R1 、R2 およびR3 は、例えば、水素原子、ハロゲン原子、スルホン基、カルボキシル基、リン酸基、ニトロ基、水酸基、アルキル基、アルキルカルボニル基、アルキルスルホニル基、アルキルオキシ基、アルキルカルボニルオキシ基等から適宜選択することができ、X、R1 、R2 およびR3 のうち少なくとも一つをアニオン性を示す基とすればよい。前記アルキル基としては、炭素数が1〜5程度のものが好ましい。また、アルキル基は、スルホン基、カルボキシル基、リン酸基、ニトロ基、水酸基、アミノ基等の置換基を有していてもよく、水素原子の一部または全部がハロゲン原子で置換されていてもよい。また、スルホン基は、トリエチルアミン等のアミンと塩を形成していてもよい。
【0022】具体的には、アニオン性を与える基、例えばスルホン基、カルボキシル基またはリン酸基、あるいはこれらを有する基を、X、R1 、R2 およびR3 の少なくとも1箇所に有する化合物を用いればよい。下記表1に具体的化合物例を示す。
【0023】
【表1】

【0024】非極性分子は、アニオン性フォトクロミック分子を吸着させる際の溶媒であり、アニオン性フォトクロミック分子を吸着する際に共に吸着される。用いる非極性分子は特に限定されないが、芳香族炭化水素やその他の環状化合物、例えばベンゼン、トルエン、キシレン、シクロヘキサンなど、あるいは、常温で液体の脂肪族炭化水素、これらのハロゲン化物、アセトンなどのケトン類、テトラヒドロフラン等から選択することが好ましい。
【0025】本発明のフォトクロミック薄膜の好ましい製造方法を、無機層状結晶としてハイドロタルサイト型化合物を用いた場合について説明する。この方法では、まず、非極性溶媒にアニオン性フォトクロミック分子を溶解して、反応液を調製する。次いで、ハイドロタルサイト型化合物の熱分解物薄膜を前記反応液に浸漬する。
【0026】熱分解物薄膜は、ハイドロタルサイト型化合物の微粒子の水分散液を薄膜化して乾燥した後、熱処理を施すことにより製造する。
【0027】前記水分散液の濃度は、0.1〜5重量%とすることが好ましい。濃度を前記範囲とすることにより、大面積の膜を割れなく形成することができる。濃度が前記範囲未満となると均一な膜状化が難しくなり、前記範囲を超えると乾燥時に薄膜に割れが頻発する。
【0028】水分散液を膜状化するためには、均質に膜状化できる方法、例えばディップコート法、スピンコート法、キャスト法などを用いて基板上に塗布する方法を用いればよい。この場合の基板の材質としては、ガラスやセラミックス、樹脂等から適宜選択すればよいが、膜状化後に熱処理を施すので、耐熱性の材質を用いることが好ましい。
【0029】薄膜の厚さは0.1μm 以上とすることが好ましい。厚さが0.1μm 未満の均質な膜を形成することは困難である。薄膜の厚さの上限は特にないが、通常、100μm 以下とする。膜を厚くすればアニオン性フォトクロミック分子の吸着量も増えるが、膜を厚くしてしかも大面積にした場合には、膜に割れが発生しやすい。このため膜を厚くする必要のある場合には、膜を面積の小さな単位に区分して割れを防ぐことが好ましい。具体的には、例えば光ディスクなどに適用する場合には、基板に同心円状やスパイラル状のグルーブを設け、このグルーブ内に薄膜を形成することが好ましい。また、画像等の表示パネルに適用する場合には、基板上に画素ごとに矩形や円形等の凹部を設け、各凹部内に薄膜を形成することが好ましい。
【0030】上記のようにして形成された薄膜は、ハイドロタルサイト型化合物の製造方法によっても異なるが、ハイドロタルサイト型化合物をホスト種とし、その層間に炭酸イオン等のゲスト種が吸着している層間化合物からなる。
【0031】このようにして形成された薄膜に熱処理を施し、炭酸イオン等のゲスト種の少なくとも一部を排出する。この場合の熱処理条件は、400〜600℃で0.1〜5時間程度とすることが好ましい。処理温度が低すぎたり処理時間が短すぎるとゲスト種の排出が不十分となり、フォトクロミック分子の吸着が困難となることがある。処理温度が高すぎたり処理時間が長すぎると、薄膜や基板に応力が発生することがあり、薄膜が割れたり剥離したりするおそれがある。また、基板の材料が限定されてしまう。
【0032】このような熱処理を施した薄膜中では、ハイドロタルサイト型化合物はゲスト種の少なくとも一部を失う他、熱分解により構造の一部が変化した熱分解物となる。ハイドロタルサイト型化合物が熱分解し、構造が変化していることは、X線回折法により確認することができる。具体的には、層状結晶の層間隔が縮まっていることが認められ、また、ハイドロタルサイト型化合物のピークが消失し、岩塩型化合物に変化したことを示唆するピークが出現する。
【0033】熱処理により得られた熱分解物薄膜を、非極性溶媒にアニオン性フォトクロミック分子を溶解した反応液中に浸漬して保持し、アニオン性フォトクロミック分子と溶媒構成分子とを熱分解物薄膜に吸着する。このときの反応液の温度は0〜80℃程度とすることが好ましく、保持時間は0.1〜10時間程度とすることが好ましい。また、反応は不活性ガス雰囲気下で行なうことが好ましい。なお、反応液の濃度は特に限定されず、安定して溶解する範囲内に適宜設定すればよい。
【0034】本発明のフォトクロミック薄膜は、ハイドロタルサイト型化合物の熱分解物を主成分とするため透明度が高い。具体的には、フォトクロミック分子および非極性分子を吸着しない状態において、可視域(波長400〜800nm程度)における光学密度を1000cm-1以下とすることができる。
【0035】アニオン吸着能を有する無機層状結晶、アニオン性フォトクロミック分子、非極性分子は、常法に従って製造すればよく、あるいは市販のものを用いてもよい。
【0036】
【実施例】以下、本発明の具体的実施例を示し、本発明をさらに詳細に説明する。
【0037】下記A液とB液とを準備した。
A液:NaOH8.0g とNa2 CO3 0.53g とを1リットルの蒸留水に溶解した溶液B液:Mg(NO32 2.60g とAl(NO33 1.60g とを50mlの蒸留水に溶解した溶液【0038】常温でA液にB液を加えて2時間攪拌し、白色の沈殿を得た。遠心分離機により沈殿と溶媒とを分離し、沈殿をA液と同組成の液で3回洗浄した。さらに蒸留水で3回洗浄した後、水を分離し、炭酸イオンを層間に取り入れているマグネシウム−アルミニウムハイドロタルサイト型化合物微粒子を含むゼリー状の固形物を得た。この固形物中のハイドロタルサイト型化合物の含有率を乾燥法(80℃で6時間乾燥後に秤量)により測定したところ、9重量%であった。
【0039】次に、上記固形物を用いてハイドロタルサイト型化合物の1重量%水分散液を調製し、ディップコート法により清浄なガラス基板上に塗布し、60℃で5時間乾燥させたところ、厚さ約2μm の透明な連続薄膜が得られた。波長400nmにおけるこの薄膜の光学密度は、100cm-1であった。X線回折の結果、このときの層間隔は8A であった。なお、可視光の吸収は400nmで最大であった。膜厚は段差計(DekTak)により、光学密度はVIS-UV分光光度計により求めた。
【0040】この薄膜を450℃で3時間熱処理したところ、透明性はほぼ維持され、厚さの変化も認められず、基板から剥離することもなかった。熱処理後の薄膜の400nmにおける光学密度は200cm-1であった。熱処理後にX線回折を行なった結果、炭酸イオンが脱離して熱分解し、岩塩型のマグネシウム−アルミニウム酸化物(Mg0.7 Al0.31.15)に変化していることと、層間隔が4A であることがわかった。
【0041】熱処理後の薄膜をスピロベンゾピラン系化合物{上記化2において、XがH、R1 が−(CH23 SO3 H・N(C253 、R2 がNO2 、R3Hである化合物(日本感光色素製SP−150)}のトルエン溶液(0.2mM)に浸漬し、窒素雰囲気下20℃で1時間保持した後、乾燥した。このトルエン溶液は透明であった。乾燥後の薄膜は淡いピンク色を呈しており、薄膜の吸収スペクトルを測定したところ、350nm付近に大きな吸収が見られ、SP−150が主に消色体として薄膜に吸着されていることが推定された。また、X線回折の結果、このときの層間隔は4A であった。
【0042】この薄膜に254nmのUV光を5分間照射したところ濃いピンク色に変化し、分光測定では540nm付近の吸収の増加が見られ、明確なフォトクロミズムが確認された。そして、545nmの可視光(10mmW/cm2 )を5分間照射したところ、ほぼ透明に変化した。そして、これらの状態が可逆的であることが確認された。なお、濃いピンク色の状態およびほぼ透明な状態は、それぞれ3時間以上にわたり安定であった。
【0043】比較のために、SP−150を極性溶媒であるエタノールに溶解して反応液を調製し、その他は上記と同様にして浸漬し、乾燥したところ、乾燥後およびUV光照射後のいずれにおいても薄膜はほぼ透明であり、乾燥後の350nm付近の吸収およびUV光照射後の540nm付近の吸収は認められなかった。また、反応液の溶媒を水とした場合には、反応液は赤色であり、反応液に浸漬後、乾燥した薄膜も赤色で、SP−150が主に着色体として薄膜中に吸着していると考えられた。しかし、可視光を照射した場合に薄膜の色は変化せず、フォトクロミズムは認められなかった。
【0044】以上の実施例の結果から、本発明の効果が明らかである。




 

 


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