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発明の名称 ホログラム・システム及びその製造方法
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開平6−222706
公開日 平成6年(1994)8月12日
出願番号 特願平5−302064
出願日 平成5年(1993)12月1日
代理人 【弁理士】
【氏名又は名称】合田 潔 (外3名)
発明者 リロイ・デイビッド・ディクソン / リチャード・デニス・ラリソン
要約 目的
製造が容易で、光ビームの所望の分離を均一に達成する立体ホログラム・システムを与えること。

構成
本発明のホログラム・システム10(図1)は2つの同じ立体ホログラム14、18を含んでいる。両方のホログラムはホログラムの面に対して垂直に方向付けられたブラグ面120を持つている。第1の立体ホログラム14は直交する偏光成分を持つ2つのビームに分離する。2つのビームの間で所望の分離角度が達成されるように、第2の立体ホログラム18が2つの偏光成分のビーム36、34の内の一方のビーム34を屈折する。この分離角度は、第1の立体ホログラムのブラグ面に対して或る大きさの回転角度で第2の立体ホログラムのブラグ面を方向付けることによつて、製造の際に正確に調節することができる。
特許請求の範囲
【請求項1】ブラツグ面を有する第1の立体ホログラムと、第1の立体ホログラムと同じ第2の立体ホログラムを含むことと、第2の立体ホログラムはそのブラツグ面を第1の立体ホログラムのブラツグ面に対して相対的な或る回転角度で方向付けられていることと、第1の立体ホログラムと第2の立体ホログラムとを結合する手段とからなるホログラム・システム。
【請求項2】第1及び第2の立体ホログラムは同じで、かつブラツグ面を有しており、第1及び第2の立体ホログラムの間に接着剤を挟むステツプと、第1及び第2の立体ホログラムの関連ブラツグ面が相互に対して或る回転角度で方向付けられるまで、第1及び第2の立体ホログラムを相互に対して相対的に回転移動するステツプと、第1及び第2の立体ホログラムを半永久的に接着するために前記接着材を硬化させるステツプとを含むホログラム・システムの製造方法。
【請求項3】光学データ・ストレージ媒体と、輻射ビームを発生する輻射源と、輻射ビームをストレージ媒体に通過するための手段と、ストレージ媒体から反射された輻射ビームを受け取るための受け取り手段を含むことと、該受け取り手段は、輻射ビームを所望の分離角度で2つの偏光成分ビームに分離して受け取るためのホログラム組立体を含むことと、該ホログラム組立体はブラツグ面を有する第1の立体ホログラムを含んでいることと、第1の立体ホログラムと同じ第2の立体ホログラムを含むことと、該第2の立体ホログラムはそのブラツグ面を第1の立体ホログラムのブラツグ面に対して相対的な或る回転角度で方向付けられていることと、第1及び第2の立体ホログラムを結合する手段とからなるホログラム・システム。
発明の詳細な説明
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、立体ホログラム、より具体的に言えば、所望のようにビーム分離を達成するための立体ホログラム・システム及び立体ホログラム・システムの製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】ホログラムは相互にコヒーレントな2つの光ビーム(2つの光ビームは、通常、単一のレーザ光線を分割することにより得られる)の干渉によつて作られた輝度のパターンを記録するのに用いられる。ホログラムには、透過型(transmissive)と反射型の2つの主要なカテゴリーがある。これら2つの主要なカテゴリーは、さらに2つの物理的タイプのホログラム、即ち平面レリーフ・ホログラム(surface releif hologram)及び立体ホログラム(volume hologram)に分類される。平面レリーフ・ホログラムはフオトリソグラフイ処理を用いて記録することができる。材料の屈折率が一定である場合に、材料の厚さの周期的な変化によつて干渉パターンが記録される。
【0003】立体ホログラムにおいては、材料の厚さが一定である場合に、材料の屈折率の周期的な変化によつて干渉パターンが記録される。屈折率の周期的な変化は材料内の最大屈折率の面を作る。これらの面はブラツグ表面(Bragg surface)と呼ばれている。同じ曲線を持つ2つの平面波、即ち同じ2つの光波によつてホログラムの面に干渉パターンが作られた時、ブラツグ表面は複数のブラツグ平面である。
【0004】最大の回折効率を生じる角度でオリジナルのレーザ・ビームの1つによつてホログラムが再照射された時、ブラツグ平面に対するビームの内角はブラツグ角と呼ばれる。最大の回折効率が生じ入射ビームの外角もまたブラツグ角と呼ばれる。
【0005】近年になつて、ホログラムは光学データ・ストレージ装置に用いられるようになつてきた。これらのホログラムは、幾つかの目的に用いるために光ビームを分離する。
【0006】特開平5−216386号公報は2つのホログラムを用いた立体ホログラム・システムを教示している。第1の立体ホログラム装置は所望の偏光または輝度の2つの入力ビームに分割し、第2の立体ホログラム装置は他方のビームに対して一方のビームの角度的位置を調節する。
【0007】立体ホログラムを使用するときの問題は、立体ホログラムの製造が困難なことにあつた。立体ホログラムの過程はホログラム材料の収縮を生じ、その結果、ブラツグ面の歪を発生する。このことは、所望の角度で所望のビーム分離を達成するホログラム・システムを正確で均一に作ることを困難にする。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】従つて、製造が容易で、かつ、光ビームの所望の分離を均一に達成する立体ホログラム・システムが要求される。
【0009】
【課題を解決するための手段及び作用】本発明を簡単に述べると、本発明は2つの別個の基板上にある2つの立体ホログラムを含んでおり、夫々のホログラムは光学接着剤で相互に接着されている。2つのホログラムは互いに同一であり、ホログラムの面に対して垂直方向に向けられたブラツグ面を持つている。これらのホログラムはそれらの間に置かれた光学接着剤で相互に接着されている。この光学接着剤は輻射線により活性化される。2つのホログラムは、それらのブラツグ面が相対的な或る大きさの回転角度でオフセツトされるまで相対的に移動され、ビームの所望の分離量が得られる。その後、光学接着剤は活性化され、ホログラムは半永久的に相互に接着される。
【0010】
【実施例】図1は本発明のホログラム・システムの模式図であり、全体を参照数字10で表わしている。ホログラム・システム10は基板12と、立体ホログラム14と透明な光学的接着剤の薄層16と、立体ホログラム18と、基板20とで構成されている。ホログラム14及び18は同じホログラムである。ダイオード・レーザ30はレーザ・ビーム32を照射する。レーザ30は、波長が約780ナノメートルの光を発生するゲルマニウム−アルミニウム−砒素レーザである。レーザ・ビーム32はレンズ33によつてコリメート(平行)される。
【0011】レーザ・ビーム32は基板12を通過してホログラム14に到達する。レーザ・ビーム32は、そのブラツグ角度でホログラム14に入射する。ホログラム14は、ビーム32のP偏光成分をビーム34として回折し、そして、回折しないビーム32のS偏光成分をビーム36として通過する。一般に、光ビームの直交する2つの偏光成分はS偏光成分及びP偏光成分と呼ばれる。
【0012】ビーム36は回折せずにホログラム18を通過するとともに基板20を通過する。ビーム34はホログラム18のブラツグ角に近い角度でホログラム18に入射して、回折した後、基板20を通つて出る。ホログラム18はホログラム14と略同一なので、通常、ビーム34はビーム36と全く同じ回折率で回折する。このことは、若し2つのホログラム14及び18が整列されているならば、真である。2つのホログラム14及び18が整列されている場合、ビーム34及び36とホログラム・システム10との間には角度的な分離はない。然しながら、以下に詳細に述べるように、ホログラム10はホログラム14及び18の間に僅かな回転角度的なオフセツトが与えられている。このオフセツトは、ビーム34及び36の間に角度的な分離(SA)を発生させる。この角度的な分離の所定の正確な量は製造のときに調節することができる。従つて、本発明は所望の角度的分離の正確な量を発生する立体ホログラム・システムを作ることができる。
【0013】図2は立体ホログラム14と基板12を含むホログラム組立体100の細部を説明するための断面図である。ホログラム14は厚さTを有し、基板12上に接着されている。ホログラム14はホログラム材料で作られており、これはダイクロメイト(dichromated)ゼラチンが望ましい材料である。基板12はガラスで作られるのが望ましい。この装置には、外面110と、ホログラム14及び基板12の間の面112と、ホログラム14の反対側に他の面114がある。
【0014】ホログラム14は周期的にブラツグ面120を持つている。ブラツグ面120は分離距離L(絶対分離距離)と、外部フリンジ(fringe)空間の距離d(面112に沿つて分離した距離)とを持つている。ブラツグ面120は面112に関して角度Φに設定されている。良好な実施例においては、φ=90°に設定されており、d=Lとなつていることには注意を払う必要がある。
【0015】図2のホログラム組立体100の動作を説明すると、ビーム32(波長λ1)は、基板12の表面110における垂直線に対して角度θIで入射する。ビーム32は面110及び112の両面において屈折し、そして、内部入射角α=asin[sinθI(na/n0)]でホログラム14に入射する。但し、上式において、n0はホログラム14の平均屈折率(通常、ダイクロメート・ゼラチンにおいて1.26)であり、naは外部環境の屈折率(空気においては、通常1.0)である。ビーム32の一部は、回折することなくホログラム14を通つて通過して、ビーム36としてホログラム14を出る。ビーム36は面114において屈折することには注意を要する。θT=asin[(sinα)n0/na]であるとして、ビームはθTの通過出射角度(transmitted output angle)で面114を出る。上式において、naは周囲の材料の屈折率である。後述されるように図1に示したホログラム18がホログラム14を接着している場合にはθTはαに等しい。
【0016】ビーム32の一部はブラツグ面120によつて回折する。ブラツグ面120に対するビーム32の角度はθOであり、asin[λ1/2n0L]に等しい。回折したビームは面114に対して内部回折角βで入射する。回折したビームは面114において、ビーム34としてホログラム14を出る。ビーム34はθDの回折出力角で面114を出る。但し、上式においてθDはasin[sinβ(n0/na)]に等しい。ビーム34及び36の特性の細部については以下に説明する。
【0017】ホログラム14を設計する場合、以下の変数が考慮される。即ち、θ=入射の角度(外部入射角)。
α=入射の角度(内部入射角)。
β=回折の角度(内部回折角)。
δ=ブラツグ角からの誤差。ここでは、0と仮定する。
φ=ブラツグ面の傾斜角。傾斜がない場合、この角度はπ/2。
L=ブラツグ面の分離。
T=ホログラム材料の厚さ。
d=外部フリンジ空間の距離。
0=ホログラム媒体の平均屈折率。高いn1を有するダイクロメート・ゼラチンのホログラフ回折格子(holographic grating)に露出され、処理された場合、通常、1.26。
1=ホログラム媒体の屈折率の変化の最大値。ダイクロメート・ゼラチンの場合、この値は通常、0.1である。
λa=空気中のレーザ・ビームの波長。ここでは、λa=λ1=780ナノメートルである。
δλ=λa(ブラツグλ)からの誤差。ここでは0と仮定する。
これらの値は下記の数式表、(数1)及び(数2)に示した数式に用いられる。
【0018】
【数1】

【0019】
【数2】

【0020】上記の(数2)の表に掲げた数式(11)及び(12)はS偏光及びP偏光の直交する偏光成分を与えて、ビーム34及び36の条件を決定する。ESはS偏光成分の回折効率であり、EPはP偏光成分の回折効率である。ホログラムに関する数式についてのより詳細な説明は、1969年11月のBell System Technical Journalの第48巻第9号のコゲルニク(H.Kogelnik)のCoupled Wave Theory for Thick Hologram mathematicsと題する文献の2909頁に記載されている。
【0021】図3はホログラム14のEs及びEpの回折効率対最大屈折率(n1)の関係を示すグラフである。ホログラム14の場合において、パラメータはθ=39.05°、φ=90°、α=β=30°、T=5ミクロン、λa=780ナノメートルである。回折効率はビーム34として回折されたビーム32のパーセンテージを示している。ビーム32の残りの部分はビーム36として連続する。例えば、n1=0.135において、P偏光のビームの100%がビーム34として回折され、S偏光のビームの0%が偏光される。ビーム34はP偏光ビームの100%を持つているのに反して、ビーム36は100%のS偏光のビームを持ち、0%のP偏光のビームを持つている。この場合、ホログラム14は偏光ビーム・スプリツタとして機能する。本発明の良好な実施例では、ホログラム14は偏光ビーム・スプリツタとして動作するようにn1は0.135に選ばれる。
【0022】図4はホログラム・システム200を構成するための光学系の模式図を示す図である。ガラス基板202は、Tに等しい深さまで、ホログラム材料204で被覆される。基板202及びホログラム材料204の組合わせはプレート206と呼ばれる。良好な実施例において、材料204としてダイクロメート・ゼラチンが用いられている。
【0023】ホログラム・システムで記録するために、ホログラム材料に反応する光波長を用いる必要がある。記録用光波長λ2はダイクロメート・ゼラチンのために約488ナノメートルでなければならない。ホログラム・システム200は記録用光波長λ2としてレーザ・ビーム212を発生するガス・レーザ210を使用する。ビーム212はビーム拡大装置214によつて拡大される。ビーム・スプリツタ216はビーム212をオブジエクト・ビーム220とイメージ・ビーム222とに分割する。ビーム222はミラー224によつてプレート206に向つて反射される。ビーム220及び222は、夫々θ12A及びθ12Bの記録外部入射角でプレート206の位置で交差する。角度θ12A及びθ12Bの大きさは上述の数式を用いて所望のホログラムの条件によつて決定される。入射ビームの記録内部角度はα12A=φ−π/2−asin[λ2/2n0L]及びα12B=φ−π/2+asin[λ2/2n0L]である。スネールの法則(Snell's Law)から、θ12A=asin(n0sinα12A)であり、θ12B=asin(n0sinα12B)である。この項における数式において、n0は処理されていないホログラム材料の屈折率であり、処理されていないダイクロメート・ゼラチンに対しては約1.53である。このようにして、ホログラム材料は角度θ12A及びθ12Bで波長λ2のレーザ・ビームに露出される。この結果は、所望のブラツグ面がフイルム中に記録される。正確な露出及び処理時間はn1の所望の値によつて決定される。
【0024】図5は本発明のホログラム・システム10の他のホログラム装置250を説明するための模式図である。プレート206が露出され、処理された後に、プレートは等しい2つの部分片252及び254に切断される。部分片252は基体12及びホログラム14に対応し、部分片254は基体20及びホログラム18に対応する。部分片252及び254は、関連するホログラム14及び18の間の透明な光学接着剤16により一体的に接着される。この光学接着剤は紫外線に晒すことにより硬化可能である。
【0025】結果として得られる組立体(ホログラム・システム10)は、光学的に透明であり、精密回転可能なステージ256のホルダ中に設置される。部分片252及び254は、ホログラム14のブラツグ面120がホログラム18のブラツグ面120と平行になるまで相互に回転的に移動される。レーザ30は波長λ1を持つビーム32を発生する。ビーム32はレンズ33によつてコリメートされる。ビーム32は角度θIでホログラム・システム10に入射するよう差し向けられる。ホログラム14及び18中のブラツグ面120は整列されているので、ビーム36及び34がホログラム・システム250を出るときに、これらのビームは重なり合つている。従つて、角度分離はない。次に部分片254を通るビームはホログラムの面に垂直なz座標軸の周りで回転され、他方、部分片252を通るビームは回転せずに静止している。ホログラムのブラツグ面120の間の角度の回転が大きくなるので、ビーム34はビーム36から離れ始め、そして角度的な分離は増加する。ホログラム14及び18のブラツグ面の間の回転角的なオフセツトの量を調節することによつて、角度的分離(SA)の所望の量が達成される。
【0026】所望のビーム分離の量が達成されるように、部分片252及び254が方向付けられた後に、紫外線供給源280が活性化され、紫外線によりホログラム・システムを照射する。これは、接着剤16と部分片252及び254とを活性化して、部分片を半永久的に接着する。このようにしてホログラム・システムは完成する。代案として、光学接着剤16は通常の経時性の接着剤でもよく、この場合には、ホログラムが適当に位置付けられた後に接着剤が硬化される。
【0027】2つの大きなプレート252と254を組み合わせた後に、これを切断し、多くの小さなホログラム・システムに構成することによつて、全く同じタイプの多くのホログラム・システムが容易に、しかも効率的に製造することができることには注意を向けられたい。
【0028】図6は図1に示したホログラム・システム10の細部を説明するための断面図である。本発明を説明する目的のために、最初、ホログラム14のブラツグ面120はホログラム18のブラツグ面120に対して平行であると仮定する。つまり、最初に、ホログラム14及び18の夫々のブラツグ面の間には回転角度的なオフセツトはないと言うことである。
【0029】ホログラム14及び18は、同じものであつて、ホログラムの面に対して垂直に向けられているブラツグ面を持ち(φ=90°)、かつ、T1=T2である。上述の数式から、α1=β1=α2=β2であることが理解できる。
【0030】ビーム32は角度θIでホログラム・システム10に入射する。基板12の面において屈折した後、ビーム32は角度α1でホログラム14に入射する。ホログラム14は、ビーム34としてP偏光成分を回折し、ビーム36として、回折されないS偏光成分を通過する。ビーム36は角度α2でホログラム18に入射する。スネールの法則から、α1=α2である。ホログラム18はホログラム14と同じなので、S偏光ビームしか含んでいないビーム36は、再度、回折せずにホログラム18を通過する。基板20の面において屈折した後、θT=asin[sinα2(n0/n1)]とした場合、ビーム36は基板20の面に対して角度θTで出る。良好な実施例において、ビーム36は、ホログラム14を通過した後にはP偏光ビームを含んでいないことには注意を払う必要がある。然しながら、ホログラム14が100%の効率を持たず、ビーム36の中に僅かなP偏光ビームが存在したとしても、この少量のP偏光ビームは破線の矢印290で示されたようにホログラム18によつて回折される。
【0031】ビーム34は角度α2でホログラム18に入射する。ビーム34はP偏光ビームしか含んでいないから、再度回折する。ビーム34は角度β2でホログラム18を出る。基板20の面で屈折した後、θD=asin[sinβ2(n0/na)]であるとすれば、ビーム34は角度θDで基板20の面から出る。α2=β2なので、ビーム36及び34は同じ角度で出て、両ビーム間の角度的分離はない。
【0032】次に、ホログラム18はz座標軸の周りで僅かに回転されるが、他方、ホログラム14は回転されずそのまま静止している。ビーム34は図面の面から外れた僅かな角度だけホログラム18によつて回折されるが、ビーム36は図面の面中にとどまる。このように、所望の角度的な分離が達成される。
【0033】図7は図6のホログラム・システム10の平面図を示している。ビーム34及び36の間の角度的な分離(SA)はこの図から明瞭に理解できる。
【0034】良好な実施例において、ホログラム・システム10の回折効率を著しく減少しないで1度乃至10度の角度的な分離が容易に達成される。回転的な角度が増加すると、第2のホログラム18は、ビーム34のP偏光ビームを回折する効率が低下するようになる。然しながら、回折されなかつたP偏光ビームは図6の破線の矢印292で示されたように通過される。この使用されないP偏光ビームはP及びS偏光ビーム34及び36から離隔され、これらのビーム34及び36と干渉しない。従つて、偏光の分離は、P偏光ビーム34中に含まれた合計の光量を僅か低下するだけで達成される。
【0035】本発明はブラツグ面120がホログラムの面に対して垂直である場合(φ=90°)の良好な実施例を用いている。これは、ホログラム動作に基づくホログラム中の収縮がブラツグ面の角度に悪く影響しないことを保証するのを助ける。これは好ましいことではあるけれども、注意深い処理によつて、本発明をホログラム面に対して垂直ではないブラツグ面で実施することが可能である。このようなホログラムの設計は上述と同じ数式を使用する。また、ホログラム・システムの製造も同様に上述の数式を使用する。先ず、2つのホログラムのブラツグ面が相互に平行にされ、そして、所望のビーム分離が達成されるまでそれらのビームが回転的にオフセツトされるように、2つのホログラムが整列される。
【0036】本発明は光学データ・ストレージ・システムに使用することができる。図8は本発明の光学データ・ストレージ・システム300のブロツク図を示している。光学データ・ストレージ・システム300は、回転デイスクの形式が望ましい光学データ・ストレージ媒体310を含んでいる。ストレージ媒体310は磁気光学媒体であるのが好ましい。ストレージ媒体310は周知のように装着用スピンドル314に回転自在に装着される。装着用スピンドル314はスピンドル・モータ316に結合されている。スピンドル・モータ316はスピンドル314及びストレージ媒体310を回転させる。バイアス用電磁石318がストレージ媒体310の上に設けられている。
【0037】レーザ330はレーザ・ビーム332を発生する。レーザ330は、波長が780ナノメートルの光ビームを発生するゲルマニウム・アルミニウム砒素ダイオード・レーザである。ビーム332はレンズ334によりコリメートされて、サーキユラライザ336によつて循環される。サーキユラライザ336は循環プリズムであつてもよい。ビーム332はビーム・スプリツタ340を通過する。ビーム332はミラー342によつてレンズ344の方向に反射される。レンズ344はビーム332をストレージ媒体310上に収束する。レンズ344はレンズ・ホルダ346に装着されている。レンズ・ホルダ346は、ボイス・コイル・モータのような焦点調節装置350によつてストレージ媒体310に対して上下に移動される。
【0038】ミラー342、レンズ344、レンズ・ホルダ346及び焦点調節装置350は光学ヘツド352を構成している。光学ヘツド352はリニヤ・モータ360によつてストレージ媒体310に対して半径方向に移動することができる。
【0039】ビーム332の一部はストレージ媒体310によつてビーム370として反射される。ビーム370はレンズ344を通過し、ミラー342によつてビーム・スプリツタ340に反射される。ホログラム組立体10において、ビーム370は、図1に示したビーム36及び34に夫々対応するビーム372及びビーム374に分離される。
【0040】ビーム372及び374はレンズ376によつて、夫々セグメント光学検出器380及び単一の光学検出器382に収束される。光学検出器380及び382は検出回路390に接続されている。検出回路390はデータ信号、焦点エラー信号(FES)及びトラツキング・エラー信号(TES)を発生する。検出回路390に接続されている焦点サーボ回路392の出力は焦点調節装置350に接続されている。検出回路390に接続されているトラツク追跡サーボ回路394の出力はリニヤ・モータ360に接続されている。レーザ制御回路396の出力はレーザ330に接続されており、レーザ330のパワーを制御する。電磁石制御回路398はバイアス用電磁石318に接続されており、この電磁石318のパワーを制御する。デイスク駆動制御回路400は、スピンドル・モータ316と、サーボ回路392及び394と、レーザ制御回路と、電磁石制御回路398とに接続されており、これらの回路を制御する。サーボ回路392及び394、レーザ制御回路396、マグネツト制御回路398及びデイスク駆動制御回路400はすべて周知の回路である。
【0041】図9はセグメント光学検出器380の平面図である。セグメント光学検出器380は6個の部分、380A、B、C、D、E及びFに分割されている。
【0042】図10は検出回路390のブロツク図を示している。検出回路390はデータ信号発生回路462、焦点エラー信号発生回路464及びトラツキング・エラー信号発生回路466を含んでいる。データ信号発生回路462は光学検出器382に接続された増幅器470と、光学検出器のセグメント380A、B、C、D、E及びFとに接続されている。増幅器472乃至482の出力は加算増幅器486に接続されている。増幅器470の出力及び増幅器486の出力は差動増幅器488に接続されている。差動増幅器488の出力はデータ信号である。
【0043】焦点エラー信号発生回路464は1対の加算増幅器490及び492を含んでいる。増幅器490の入力は増幅器476及び478の出力に接続されている。増幅器492の入力は増幅器472、474、480及び482の出力に接続されている。増幅器490及び492は差動増幅器494に接続されており、差動増幅器494の出力は焦点エラー信号(FES)である。
【0044】トラツキング・エラー信号発生回路466は1対の加算増幅器500及び502と、差動増幅器504とを含んでいる。加算増幅器500の入力は増幅器474、478及び482の出力に接続されている。差動増幅器504の入力は加算増幅器500及び502の出力に接続されており、トラツキング・エラー信号を発生する。
【0045】光学データ・ストレージ・システム300の動作を以下に説明する。ストレージ媒体310にデータを書き込む場合、マグネツト及びレーザ330がオンにされる。レーザ330は、ストレージ媒体310上の光点をキユーリー温度以上の温度に加熱するのに充分な輝度を持つ書き込みビーム332を発生する。この温度において、上述の光点はバイアス用電磁石318により発生された磁界と整列される。レーザ330は、記録されるべきデータ・パルスのビーム表示を与えるように制御される。このようにして、データは、磁界が上向きか、または下向きの方向を持つストレージ媒体310上の点として記録される。
【0046】書き込み動作の間で反射されたビーム370はホログラム素子10に戻る。ビーム370はP偏光成分のビーム374及びS偏光成分のビーム372に分割される(図8を参照)。ビーム332がストレージ媒体310上に正確に収束されたとき、ビーム332は検出器380上に円状の領域510を持つている(図9を参照)。ビーム入射領域C及びDの量は、ビーム入射領域A、B、E及びFの量にほぼ等しいので、焦点エラー信号発生回路464に焦点エラー信号は発生されない。若しビーム332が、いずれかの方向に僅かに焦点外れしているならば、ビーム372は検出器380上の円状の領域512、または514として入射する。これは、焦点エラー信号発生回路464に正か、負の焦点エラー信号を発生させる。焦点エラー信号は、焦点が再度合うまで、レンズ344を移動する焦点調節装置350に用いられる。
【0047】若しビーム332がストレージ媒体310のトラツク上に正確に収束しているならば、ビーム372は部分A、C及びEと、B、D及びFとの間で等しい円弧状の領域510として入射する。若しビーム332がトラツクから外れているならば、ビームは部分A、C及びE上に多く入射し、B、D及びF部分に少なく入射し、トラツク外れが上述と逆ならば、入射量の関係は上述と逆である。これは、トラツキング・エラー信号発生回路466によつて発生される正、または負のトラツキング・エラー信号を発生する。このトラツキング・エラー信号は、ビームが再度トラツク上に戻るまでヘツド352を移動するためのリニヤ・モータ360を制御するのに使用される。
【0048】記録デイスク上のデータを読み取る場合、レーザ330は読み取りビーム332を発生するように動作される。読み取りビーム332は、ストレージ媒体310がキユーリー温度以上に加熱されないような充分に低い輝度のビームである。ビーム332はレンズ344によつてストレージ媒体310上に収束される。データは、上方向の磁界領域か、下方向の磁界領域としてストレージ媒体上に既に記録されている。ストレージ媒体310から反射されたビームは、磁界領域の磁界の方向に依存した方向に偏光回転された面を持つている。反射されたビーム370は戻されて、ホログラム素子10においてビーム372及び374に分割される。P偏光成分ビーム374は光学検出器382によつて検出され、S偏光成分ビーム372は光学検出器380に差し向けられる。データ信号発生回路462はこれら2つのビームの輝度を比較して、ストレージ媒体310上に記録されたデータ表示であるデータ信号を発生する。
【0049】
【発明の効果】本発明によつて、製造が容易で、かつ、所望のビーム分離を均一に達成する立体ホログラム・システムが与えられる。




 

 


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