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発明の名称 レジスト塗布組成物溶液
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開平6−175359
公開日 平成6年(1994)6月24日
出願番号 特願平4−351164
出願日 平成4年(1992)12月7日
代理人 【弁理士】
【氏名又は名称】福沢 俊明
発明者 村田 誠 / 大田 利幸 / 辻 昭
要約 目的
特にレジスト感度の安定性に優れたレジスト塗布組成物溶液を提供する。

構成
感放射線性酸発生剤を含有するレジスト塗布組成物溶液において、金属の合計含有量が単体換算で200ppb以下であることを特徴とするレジスト塗布組成物溶液。
特許請求の範囲
【請求項1】 放射線の照射により酸を発生する成分を含有し、その酸の触媒作用による化学反応により、放射線照射部分における現像液に対する溶解性が変化することによって、レジストパターンを形成するレジスト塗布組成物の溶液において、溶液中の金属の合計含有量が単体換算で200ppb以下であることを特徴とするレジスト塗布組成物溶液。
発明の詳細な説明
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、レジスト塗布組成物溶液に関する。さらに詳しくは、特にエキシマレーザー等の遠紫外線の如き各種放射線を用いる微細加工に有用なレジストを形成しうるレジスト塗布組成物溶液に関する。
【0002】
【従来の技術】集積回路素子の製造に代表される微細加工の分野においては、より高い集積度を得るために、リソグラフィーにおける加工サイズの微細化が進んでおり、近年では、0.5μm以下の微細加工を再現性よく行なうことができる技術が必要とされている。そのため、微細加工に用いられるレジストにおいても、0.5μm以下のパターンを精度良く形成することが必要であるが、従来の可視光線(波長700〜400nm)または近紫外線(波長400〜300nm)を用いる方法では、0.5μm以下の微細パターンを高精度に形成することは極めて困難である。そこで、より短波長(波長300nm以下)の放射線を利用するリソグラフィー技術が検討されている。このような短波長の放射線としては、水銀灯の輝線スペクトル(波長254nm)、KrFエキシマレーザー(波長248nm)等の遠紫外線や、シンクロトロン放射線等のX線、電子線等の荷電粒子線等を挙げることができるが、これらのうち特にエキシマレーザーを使用するリソグラフィーが、その高出力、高効率特性等の理由から、微細加工の″切り札″として注目されている。このため、リソグラフィーに用いられるレジストに関しても、エキシマレーザーにより、0.5μm以下の微細パターンを、高感度且つ高解像度で、再現性よく形成できることが必要とされている。しかしながら、従来の通常のレジストでは、これらの条件が必ずしも十分達成されるとは言えなかった。一方、エキシマレーザー等の遠紫外線に適したレジストとして、「化学増幅型レジスト」が注目を集めている。このレジストは、放射線の照射により酸を発生する感放射線性酸発生剤を使用し、その酸の触媒作用によりレジストの感度を向上させるものであり、ポジ型とネガ型の両タイプがある。ポジ型では、例えば特開昭59−45439号公報に、t−ブチル基あるいはt−ブトキシカルボニル基で保護された樹脂と感放射線性酸発生剤とを組合せた組成物が、また特開昭60−52845号公報に、シリル基で保護された樹脂と感放射線性酸発生剤とを組合せた組成物が、それぞれ開示されている。さらに、これら以外にも、アセタール基含有樹脂を使用するレジスト(特開平2−25850号公報)等、多くの報告がなされている。一方ネガ型では、例えば特開平2−146044号公報等に、感放射線性酸発生剤とメトキシメチルメラミン等の架橋剤とを組合せた組成物が開示されている。これらの従来の化学増幅型レジストは、放射線の照射により生じた酸を触媒として化学反応を生起させ、それにより組成物の現像液に対する溶解性を変化させて、レジストパターンを形成させるという原理に基づいており、一般に高い感度が達成される反面、同一組成のものであっても、時には感度が大きく低下し、必ずしも安定した感度が得られないという問題がある。このようにレジストの感度が安定しない理由の1つとして、作業雰囲気に含まれる塩基性不純物が、放射線の照射により発生した酸に作用し、酸の触媒能を低下させることが報告されており、その対応策として、レジスト膜上に保護膜を設けて、前記塩基性不純物の影響を防止することが提案されている(例えばS.A.MacDonald等,SPIE,Vol.1466,p.2(1991)参照)。しかしながら、前記のような保護膜を設けた場合でも、依然としてレジストの感度が不安定となる場合があり、常に安定したレジスト感度を達成する抜本的な解決法が望まれている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】そこで、本発明は、特にレジスト感度の安定性に優れたレジスト塗布組成物溶液を提供することを目的とするものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、化学増幅型レジストの感度に影響を与える因子について鋭意検討した結果、前記塩基性不純物以外にも、レジスト組成物中に存在する金属不純物が、放射線の照射により生成した酸の触媒能を低下させているという新しい知見を得て、本発明を完成するに至った。即ち、本発明は、放射線の照射(以下、「露光」という。)により酸を発生する成分(以下、「酸発生剤」という。)を含有し、その酸の触媒作用による化学反応により、露光部分における現像液に対する溶解性が変化することによって、レジストパターンを形成するレジスト塗布組成物の溶液において、溶液中の金属の合計含有量が単体換算で200ppb以下であることを特徴とするレジスト塗布組成物溶液、を要旨とするものである。以下、本発明を詳細に説明するが、これにより、本発明の目的、構成および効果が明確となるであろう。
【0005】本発明のレジスト塗布組成物溶液おけるレジスト塗布組成物は、酸発生剤を含有し、露光により発生する酸の触媒作用による化学反応により、露光部分における現像液に対する溶解性が変化することによって、レジストパターンを形成するものであり、その代表的な組成を示すと、例えば次の組成物を挙げることができる。
【0006】(イ)(1) 酸発生剤、および(2) 酸解離性基で保護されたアルカリ不溶性またはアルカリ難溶性の樹脂であって、該酸解離性基が解離したときにアルカリ可溶性となる樹脂(以下、「酸解離性基含有樹脂」という。)を含有するポジ型感放射線性樹脂組成物(以下、「レジスト組成物(イ)」という。)、【0007】(ロ)(1) 酸発生剤、(2) アルカリ可溶性樹脂、および(3) 該アルカリ可溶性樹脂のアルカリ溶解性を制御する性質を有し、酸の存在下で分解されて、該アルカリ可溶性樹脂のアルカリ溶解性制御効果を低下もしくは消失させるかまたは促進させる作用を有する溶解制御剤を含有するポジ型感放射線性樹脂組成物(以下、「レジスト組成物(ロ)」という。)、【0008】(ハ)(1) 酸発生剤、(2) アルカリ可溶性樹脂、(3) 酸の存在下で該アルカリ可溶性樹脂を架橋しうる架橋剤を含有するネガ型感放射線性樹脂組成物(以下、「レジスト組成物(ハ)」という。)。以下、これらのレジスト組成物について説明する。
【0009】酸発生剤本発明のレジスト塗布組成物溶液におけるレジスト塗布組成物に使用される酸発生剤は、前述した化学増幅型レジストにおける感放射線性酸発生剤に相当するものである。このような酸発生剤としては、例えば特開昭60−115932号公報、特開昭60−37549号公報、特開昭60−52845号公報、特開昭63−292128号公報、特開平1−293339号公報等に開示されている、オニウム塩、ハロゲン含有化合物、ジアゾケトン化合物、スルホン化合物、スルホン酸化合物等を挙げることができる。これらの酸発生剤は、単独でまたは2種以上を混合して使用することができる。以下、これらの酸発生剤について説明する。
【0010】オニウム塩:オニウム塩としては、例えばヨードニウム塩、スルホニウム塩、ホスホニウム塩、ジアソニウム塩、ピリジニウム塩等が挙げられる。好ましいオニウム塩は、ジフェニルヨードニウムトリフレート、ジフェニルヨードニウムピレンスルホネート、ジフェニルヨードニウムドデシルベンゼンスルホネート、トリフェニルスルホニウムトリフレート、トリフェニルスルホニウムヘキサフルオロアンチモネート、トリフェニルスルホニウムナフタレンスルホネート、(ヒドロキシフェニル)ベンジルメチルスルホニウムトルエンスルホネート等である。
【0011】ハロゲン含有化合物:ハロゲン含有化合物としては、例えばハロアルキル基含有炭化水素化合物、ハロアルキル基含有ヘテロ環状化合物等が挙げられる。好ましいハロゲン含有化合物は、1,1−ビス(4−クロロフェニル)−2,2,2−トリクロロエタン、フェニル−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、ナフチル−ビス−(トリクロロメチル)−s−トリアジン等である。
【0012】ジアゾケトン化合物:ジアゾケトン化合物としては、例えば1,3−ジケト−2−ジアゾ化合物、ジアゾベンゾキノン化合物、ジアゾナフトキノン化合物等が挙げられる。好ましいジアゾケトン化合物は、1,2−ナフトキノンジアジド−4−スルホニルクロリド、2,3,4.4’−テトラヒドロベンゾフェノンの1,2−ナフトキノンジアジド−4−スルホン酸エステル、1,1,1−トリス(4−ヒドロキシフェニル)エタンの1,2−ナフトキノンジアジド−4−スルホン酸エステル等である。
【0013】スルホン化合物:スルホン化合物としては、例えばβ−ケトスルホン化合物、β−スルホニルスルホン化合物等が挙げられる。好ましいスルホン化合物は、4−トリスフェナシルスルホン、メシチルフェナシルスルホン、ビス(フェニルスルホニル)メタン等である。
【0014】スルホン酸化合物:スルホン酸化合物としては、例えばアルキルスルホン酸エステル、ハロアルキルスルホン酸エステル、アリールスルホン酸エステル、イミノスルホナート等が挙げられる。好ましいスルホン酸化合物は、ベンゾイントシレート、ピロガロールのトリストリフレート、ニトロベンジル−9,10−ジエトキシアントラセン−2−スルホネート等である。
【0015】これらの酸発生剤は、単独でまたは2種以上を混合して使用することができる。
【0016】酸解離性基含有樹脂レジスト組成物(イ)における酸解離性基含有樹脂は、例えば後述するアルカリ可溶性樹脂中のフェノール性水酸基、カルボキシル基等の酸性官能基を、酸の存在下で解離しうる1種以上の酸解離性基で置換した、それ自体としてはアルカリ不溶性またはアルカリ難溶性の樹脂である。ここで言う「アルカリ不溶性またはアルカリ難溶性」とは、レジスト組成物(イ)を用いて形成されるレジスト膜からレジストパターンを形成する際に採用されるアルカリ現像条件下で、レジスト組成物(イ)の代わりに酸解離性基含有樹脂のみを用いた膜を現像した場合に、当該膜の初期膜厚の50%以上が現像後に残存する性質を意味する。
【0017】前記酸解離性基としては、前記性質を有する限り特に限定されるものではないが、例えば置換メチル基、1−置換エチル基、1−分岐アルキル基、シリル基、ゲルミル基、アルコキシカルボニル基、アシル基、環式酸解離性基等を挙げることができる。
【0018】前記置換メチル基としては、例えばメトキシメチル基、メチルチオメチル基、エトキシメチル基、エチルチオメチル基、メトキシエトキシメチル基、ベンジルオキシメチル基、ベンジルチオメチル基、フェナシル基、ブロモフェナシル基、メトキシフェナシル基、(メチルチオ)フェナシル基、シクロプロピルメチル基、ベンジル基、ジフェニルメチル基、トリフェニルメチル基、ブロモベンジル基、ニトロベンジル基、メトキシベンジル基、メチルチオベンジル基、エトキシベンジル基、エチルチオベンジル基、ピペロニル基等を挙げることができる。
【0019】前記1−置換エチル基としては、例えば1−メトキシエチル基、1−メチルチオエチル基、1,1−ジメトキシエチル基、1−エトキシエチル基、1−エチルチオエチル基、1,1−ジエトキシエチル基、1−フェノキシエチル基、1−フェニルチオエチル基、1,1−ジフェノキシエチル基、1−ベンジルオキシエチル基、1−ベンジルチオエチル基、1−シクロプロピルエチル基、1−フェニルエチル基、1,1−ジフェニルエチル基、αーメチルフェナシル基等を挙げることができる。
【0020】前記1−分岐アルキル基としては、例えばイソプロピル基、sec−ブチル基、t−ブチル基、1,1−ジメチルプロピル基、1−メチルブチル基、1,1−ジメチルブチル基等を挙げることができる。
【0021】前記シリル基としては、例えばトリメチルシリル基、エチルジメチルシリル基、メチルジエチルシリル基、トリエチルシリル基、イソプロピルジメチルシリル基、メチルジイソプロピルシリル基、トリイソプロピルシリル基、t−ブチルジメチルシリル基、メチルジ−t−ブチルシリル基、トリ−t−ブチルシリル基、フェニルジメチルシリル基、メチルジフェニルシリル基、トリフェニルシリル基等を挙げることができる。
【0022】前記ゲルミル基としては、例えばトリメチルゲルミル基、エチルジメチルゲルミル基、メチルジエチルゲルミル基、トリエチルゲルミル基、イソプロピルジメチルゲルミル基、メチルジイソプロピルゲルミル基、トリイソプロピルゲルミル基、t−ブチルジメチルゲルミル基、メチルジt−ブチルゲルミル基、トリt−ブチルゲルミル基、フェニルジメチルゲルミル基、メチルジフェニルゲルミル基、トリフェニルゲルミル基等を挙げることができる。
【0023】前記アルコキシカルボニル基としては、例えばメトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基、イソプロポキシカルボニル基、t−ブトキシカルボニル基、t−ペンチルオキシカルボニル基等を挙げることができる。
【0024】前記アシル基としては、例えばアセチル基、プロピオニル基、ブチリル基、ヘプタノイル基、ヘキサノイル基、バレリル基、ピバロイル基、イソバレリル基、ラウリロイル基、ミリストイル基、パルミトイル基、ステアロイル基、オキサリル基、マロニル基、スクシニル基、グルタリル基、アジポイル基、ピペロイル基、スベロイル基、アゼラオイル基、セバコイル基、アクリロイル基、プロピオロイル基、メタクリロイル基、クロトノイル基、オレオイル基、マレオイル基、フマロイル基、メサコノイル基、カンホロイル基、ベンゾイル基、フタロイル基、イソフタロイル基、テレフタロイル基、ナフトイル基、トルオイル基、ヒドロアトロポイル基、アトロポイル基、シンナモイル基、フロイル基、テノイル基、ニコチノイル基、イソニコチノイル基、トルエンスルホニル基、メシル基等を挙げることができる。
【0025】前記環式酸解離性基としては、例えばシクロプロピル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロヘキセニル基、オキソシクロヘキセニル基、4−メトキシシクロヘキシル基、テトラヒドロピラニル基、テトラヒドロフラニル基、テトラヒドロチオピラニル基、テトラヒドロチオフラニル基、3−ブロモテトラヒドロピラニル基、4−メトキシテトラヒドロピラニル基、4−メトキシテトラヒドロチオピラニル基、S,S−ジオキシド基、2−1,3−ジオキソラニル基、2−1,3−ジチオラニル基、ベンゾ−2−1,3−ジオキソラニル基、ベンゾ−2−1,3−ジチオラニル基等を挙げることができる。
【0026】これらの酸解離性基のうち、t−ブチル基、ベンジル基、t−ブトキシカルボニル基、テトラヒドロピラニル基、テトラヒドロフラニル基、テトラヒドロチオピラニル基およびテトラヒドロチオフラニル基が好ましい。
【0027】酸解離性基含有樹脂中における酸解離性基の導入率(酸解離性基含有樹脂中の酸性官能基と酸解離性基との合計数に対する酸解離性基の数の割合)は、好ましくは15〜100%、さらに好ましくは20〜100%、特に好ましくは30〜100%である。
【0028】また、酸解離性基含有樹脂のゲルパーミエーションクロマトグラフィーで測定したポリスチレン換算重量平均分子量(以下、「Mw」という。)は、好ましくは1,000〜150,000、さらに好ましくは3,000〜100,000である。
【0029】酸解離性基含有樹脂は、例えば、予め製造した1種以上のアルカリ可溶性樹脂に1種以上の酸解離性基を導入することによって、また、1種以上の酸解離性基を有する単量体の重合または共重合、あるいは1種以上の酸解離性基を有する重縮合成分の重縮合または共重縮合によって製造することができる。
【0030】レジスト組成物(イ)において使用される酸解離性基含有樹脂はまた、アルカリ可溶性樹脂のアルカリ可溶性を制御する性質を有し、酸の存在下で分解されて、アルカリ可溶性樹脂のアルカリ溶解性制御効果を低下もしくは消失させるかまたは促進させる作用を有するものであり、レジスト組成物(ロ)で使用される溶解制御剤の範疇に入るものである。
【0031】これらの酸解離性基含有樹脂は、単独でまたは2種以上を混合して使用することができる。レジスト組成物(イ)における酸発生剤と酸解離性基含有樹脂との配合割合は、酸解離性基含有樹脂100重量部当たり、酸発生剤が、好ましくは0.05〜20重量部、さらに好ましくは0.1〜15重量部、特に好ましくは0.5〜10重量部である。酸発生剤の配合量が0.05重量部未満では、露光により発生した酸触媒による化学変化を有効に起こすことが困難となる場合があり、また20重量部を超えると、レジスト組成物(イ)を塗布する際に塗布むらが生じたり、現像時にスカム等が発生するおそれがある。
【0032】アルカリ可溶性樹脂レジスト組成物(ロ)および(ハ)において使用されるアルカリ可溶性樹脂は、アルカリ現像液と親和性を示す官能基、例えばフェノール性水酸基、カルボキシル基等の1種以上の酸性官能基を有し、アルカリ現像液に可溶である限り、特に限定されるものではない。
【0033】このようなアルカリ可溶性樹脂としては、例えばヒドロキシスチレン、ヒドロキシ−α−メチルスチレン、ビニル安息香酸、スチリル酢酸、スチリルオキシ酢酸、(メタ)アクリル酸、クロトン酸、マレイン酸、イタコン酸、シトラコン酸、メサコン酸、ケイ皮酸等の酸性官能基を有する少なくとも1種の単量体の重合性二重結合が開裂した繰返し単位を有するビニル系樹脂や、ノボラック樹脂等の酸性官能基を有する縮合系繰返し単位を有する樹脂等を挙げることができる。
【0034】アルカリ可溶性樹脂が前記ビニル系樹脂である場合は、該樹脂は前記酸性官能基を有する単量体の重合性二重結合が開裂した繰返し単位のみから構成されていてもよいが、生成した樹脂がアルカリ現像液に可溶である限りでは、必要に応じて、他の繰返し単位をさらに有することもできる。このような他の繰返し単位としては、例えばスチレン、α−メチルスチレン、ビニルトルエン、無水マレイン酸、(メタ)アクリロニトリル、クロトンニトリル、マレインニトリル、フマロニトリル、メサコンニトリル、シトラコンニトリル、イタコンニトリル、(メタ)アクリルアミド、クロトンアミド、マレインアミド、フマルアミド、メサコンアミド、シトラコンアミド、イタコンアミド、ビニルアニリン、ビニルピリジン、ビニル−ε−カプロラクタム、ビニルピロリドン、ビニルイミダゾール等の重合性二重結合を含有する単量体の重合性二重結合部分が開裂した単位を挙げることができる。
【0035】前記ビニル系樹脂からなるアルカリ可溶性樹脂を製造するための重合または共重合は、単量体および反応媒質の種類に応じて、ラジカル重合開始剤、アニオン重合触媒、配位アニオン重合触媒、カチオン重合触媒等の重合開始剤あるいは重合触媒を適宜に選定し、塊状重合、溶液重合、沈澱重合、乳化重合、懸濁重合、塊状−懸濁重合等の適宜の重合形態で実施することができる。
【0036】また、アルカリ可溶性樹脂が前記縮合系繰返し単位を有する樹脂である場合、該樹脂はノボラック樹脂単位のみから構成されていてもよいが、生成した樹脂がアルカリ現像液に可溶である限りでは、他の縮合単位をさらに有することもできる。このような縮合系アルカリ可溶性樹脂は、1種以上のフェノール類と1種以上のアルデヒド類とを、場合により他の縮合系繰返し単位を形成しうる重縮合成分とともに、酸性触媒の存在下、水媒質中または水と親水性溶媒との混合媒質中で重縮合または共重縮合することによって製造することができる。
【0037】この場合、前記フェノール類としては、例えばo−クレゾール、p−クレゾール、2,3−キシレノール、2,4−キシレノール、2,5−キシレノール、3,4−キシレノール、3,5−キシレノール、2,3,5−トリメチルフェノール、3,4,5−トリメチルフェノール等を挙げることができ、また前記アルデヒド類としては、例えばホルムアルデヒド、トリオキサン、パラホルムアルデヒド、ベンズアルデヒド、アセトアルデヒド、プロピルアルデヒド、フェニルアセトアルデヒド等を挙げることができる。
【0038】アルカリ可溶性樹脂中における酸性官能基を有する繰返し単位の含有率は、必要に応じて含有される他の繰返し単位の種類により一概に規定できないが、通常、15〜100モル%、さらに好ましくは20〜100モル%である。
【0039】アルカリ可溶性樹脂のMwは、レジスト組成物(ロ)あるいは(ハ)の所望の特性に応じて変わるが、好ましくは1,000〜150,000、さらに好ましくは3,000〜100,000である。
【0040】アルカリ可溶性樹脂は、炭素−炭素不飽和結合を含有する繰返し単位を有する場合、水素添加物として用いることもできる。この場合の水素添加率は、繰返し単位中に含まれる炭素−炭素不飽和結合の、通常、70%以下、好ましくは50%以下、さらに好ましくは40%以下である。水素添加率が70%を超えると、アルカリ可溶性樹脂のアルカリ現像液による現像特性が低下する傾向がある。
【0041】レジスト組成物(ロ)および(ハ)において、アルカリ可溶性樹脂は、単独でまたは2種以上を混合して使用することができる。
【0042】溶解制御剤次に、レジスト組成物(ロ)において使用される溶解制御剤は、アルカリ可溶性樹脂のアルカリ可溶性を制御する性質を有し、酸の存在下で分解、例えば加水分解させることにより、アルカリ可溶性樹脂のアルカリ溶解性制御効果を低下もしくは消失させる作用を有するか、またはアルカリ可溶性樹脂のアルカリ溶解性制御効果を促進させる作用を有する化合物である。
【0043】このような溶解制御剤としては、例えば酸の存在下でフェノール性水酸基、カルボキシル基等の酸性官能基に解離しうる1種以上の置換基(以下、「酸解離性置換基」という。)を導入した化合物を挙げることができる。
【0044】このような酸解離性置換基としては、前記性質を有する限り特に限定されるものではないが、例えば前記酸解離性基含有樹脂の項で述べた置換メチル基、1−置換エチル基、シリル基、1−分岐アルキル基、ゲルミル基、アルコキシカルボニル基、アシル基、環式酸解離性基等の酸解離性基と同様のものを挙げることができる。
【0045】溶解制御剤は、低分子化合物でも高分子化合物でもよいが、好ましい溶解制御剤としては、ビスフェノールA、ビスフェノールF、ビスフェノールS等の多価フェノール化合物、あるいはヒドロキシフェニル酢酸等のカルボン酸化合物に前記酸解離性置換基を導入した化合物等を挙げることができる。
【0046】また、高分子の溶解制御剤としては、前記酸解離性基含有樹脂を使用することができる。
【0047】レジスト組成物(ロ)において、溶解制御剤は、低分子化合物、高分子化合物(即ち、酸解離性基含有樹脂)それぞれについて、単独でまたは2種以上を混合して使用することができ、また、低分子化合物と高分子化合物とを併用することもできる。
【0048】レジスト組成物(ロ)における酸発生剤、アルカリ可溶性樹脂および溶解制御剤の配合割合は、アルカリ可溶性樹脂100重量部当たり、酸発生剤が好ましくは0.05〜20重量部、さらに好ましくは0.1〜15重量部、特に好ましくは0.5〜10重量部であり、溶解制御剤が好ましくは5〜150重量部、さらに好ましくは5〜100重量部、特に好ましくは5〜50重量部である。酸発生剤の配合量が0.05重量部未満では、露光により発生した酸触媒による化学変化を有効に起こすことが困難となる場合があり、一方20重量部を超えると、レジスト組成物(ロ)を塗布する際に塗布むらが生じたり、現像時にスカム等が発生するおそれがある。また、溶解制御剤の配合量が5重量部未満では、溶解制御剤に基づく所望の効果が得られ難く、一方150重量部を超えると、レジスト組成物(ロ)の成膜性、膜強度等が低下する傾向がある。
【0049】架橋剤次に、レジスト組成物(ハ)において使用される酸の存在下でアルカリ可溶性樹脂を架橋しうる架橋剤は、酸、例えば露光により生じた酸の存在下で、アルカリ可溶性樹脂を架橋しうる化合物である。このような架橋剤としては、前記作用を有する限り特に限定されるものではないが、例えばアルカリ可溶性樹脂との架橋反応性を有する1種以上の置換基(以下、「架橋性置換基」という。)を有する化合物を挙げることができる。
【0050】前記架橋性置換基としては、例えば-C(R1)(R2)-OR3(ここで、R1およびR2は相互に同一でも異なってもよく、水素原子または炭素数1〜4のアルキル基を示し、 R3 は酸素原子もしくは2価の硫黄原子と炭素原子とを環構成原子とする3員環からなる炭素数2〜5の環式基を示す。)、-C(R4)(R5)-OR6基〔ここで、R4およびR5は相互に同一でも異なってもよく、水素原子または炭素数1〜4のアルキル基を示し、R6は水素原子、炭素数1〜5のアルキル基、炭素数7〜12のアラルキル基、-NR7R8(但し、R7およびR8は相互に同一でも異なってよく、炭素数1〜4のアルキル基もしくはヘテロ原子を含有しあるいは含有しない3〜8員環の環式基を示す。)または-COR9 (但し、R9は炭素数1〜4のアルキル基もしくは炭素数6〜14のアリール基を示す。)を示す〕、-CO-R10 基(ここで、R10 は水素原子または炭素数1〜4のアルキル基を示す)、-CR11=C(R12)(R13) 基(ここで、R11 、R12 およびR13 は相互に同一でも異なってもよく、水素原子または炭素数1〜4のアルキル基を示す。)
等を挙げることができる。
【0051】このような架橋性置換基の具体例としては、グリシジルエーテル基、グリシジルエステル基、グリシジルアミノ基、メトキシメチル基、エトキシメチル基、ベンジルオキシメチル基、ジメチルアミノメチル基、ジエチルアミノメチル基、ジメトキシアミノメチル基、ジエトキシアミノメチル基、モルホリノメチル基、アセトキシメチル基、ベンゾイロキシメチル基、ホルミル基、アセチル基、ビニル基、イソプロペニル基等が挙げられる。
【0052】前記架橋性置換基を有する化合物の具体例としては、ビスフェノールA系エポキシ化合物、ビスフェノールF系エポキシ化合物、ビスフェノールS系エポキシ化合物、ノボラック樹脂系エポキシ化合物、レゾール樹脂系エポキシ化合物、ポリ(ヒドロキシスチレン)系エポキシ化合物、メチロール基含有メラミン化合物、メチロール基含有ベンゾグアナミン化合物、メチロール基含有尿素化合物、メチロール基含有フェノール化合物、アルコキシアルキル基含有メラミン化合物、アルコキシアルキル基含有ベンゾグアナミン化合物、アルコキシアルキル基含有尿素化合物、アルコキシアルキル基含有フェノール化合物、カルボキシメチル基含有メラミン化合物、カルボキシメチル基含有ベンゾグアナミン化合物、カルボキシメチル基含有尿素化合物、カルボキシメチル基含有フェノール化合物等を挙げることができる。
【0053】これらの架橋性置換基を有する化合物のうち、メチロール基含有フェノール化合物、メトキシメチル基含有メラミン化合物、メトキシメチル基含有フェノール化合物、アセトキシメチル基含有フェノール化合物等が好ましく、さらに好ましいのはメトキシメチル基含有メラミン化合物である。メトキシメチル基含有メラミン化合物の市販品には、CYMEL300、CYMEL301、CYMEL303、CYMEL305(商品名、三井サイアナミッド製)等がある。
【0054】架橋剤としては、さらに、アルカリ可溶性樹脂中の酸性官能基に前記架橋性置換基を導入し、架橋剤としての性質を付与した樹脂も好適である。その場合の架橋性官能基の導入率は、アルカリ可溶性樹脂中の全酸性官能基に対して、通常、5〜60モル%、好ましくは10〜50モル%、さらに好ましくは15〜40モル%に調節される。架橋性官能基の導入率が5モル%未満では、十分な架橋反応を生起させることが困難となり、残膜率の低下、パターンの蛇行や膨潤等を来しやすくなり、また60モル%を超えると、アルカリ可溶性樹脂のアルカリ溶解性の低下を招いて、現像性が悪化する傾向がある。
【0055】レジスト組成物(ハ)において、架橋剤は、単独でまたは2種以上を混合して使用することができる。レジスト組成物(ハ)における酸発生剤、アルカリ可溶性樹脂および架橋剤の配合割合は、アルカリ可溶性樹脂100重量部当たり、酸発生剤が、好ましくは0.05〜20重量部、さらに好ましくは0.1〜15重量部、特に好ましくは0.5〜10重量部であり、架橋剤が、好ましくは5〜95重量部、さらに好ましくは15〜85重量部、特に好ましくは20〜75重量部である。酸発生剤の配合量が0.05重量部未満では、露光により発生した酸触媒による化学変化を有効に起こすことが困難となる場合があり、一方20重量部を超えると、レジスト組成物(ハ)を塗布する際に塗布むらが生じたり、現像時にスカム等が発生するおそれがある。また、架橋剤の配合量が5重量部未満では、通常、架橋反応が不十分となり、残膜率の低下、パターンの蛇行や膨潤等を来す場合があり、一方95重量部を超えると、スカムが増加して現像性が低下する傾向がある。
【0056】レジスト組成物(イ)〜(ハ)等には、必要に応じて、界面活性剤、増感剤等の各種添加剤を配合することができる。
【0057】前記界面活性剤は、レジスト塗布組成物溶液の塗布性やストリエーション、レジスト塗布組成物の現像性等を改良する作用を示す。このような界面活性剤としては、例えばポリオキシエチレンラウリルエーテル、ポリオキシエチレンステアリルエーテル、ポリオキシエチレンオレイルエーテル、ポリオキシエチレンオクチルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル、ポリエチレングリコールジラウレート、ポリエチレングリコールジステアレートのほか、商品名で、KP341(信越化学工業製)、ポリフローNo.75,No.95(共栄社油脂化学工業製)、エフトップEF301,EF303,EF352(新秋田化成製)、メガファックスF171,F172,F173(大日本インキ製)、フロラードFC430,FC431(住友スリーエム製)、アサヒガードAG710,サーフロンSー382,SCー101,SCー102,SCー103,SCー104,SCー105,SCー106(旭硝子製)等が挙げられる。これらの界面活性剤は、単独でまたは2種以上を混合して使用することができる。界面活性剤の配合量は、レジスト塗布組成物中の全樹脂成分100重量部当たり、通常、2重量部以下である。
【0058】前記増感剤は、放射線のエネルギーを吸収して、そのエネルギーを酸発生剤に伝達し、それにより酸の生成量を増加させる作用を示すもので、本発明におけるレジスト塗布組成物のみかけの感度を向上させる効果を有する。使用される増感剤は、前記作用および効果を奏するものである限り、特に限定されないが、その好ましい具体例を挙げると、アセトン、ベンゼン、アセトフェノン類、ベンゾフェノン類、ナフタレン類、ビアセチル、エオシン、ローズベンガル、ピレン類、アントラセン類、フェノチアジン類等がある。これらの増感剤は、単独でまたは2種以上を混合して使用することができる。増感剤の配合量は、レジスト塗布組成物中の全樹脂成分100重量部当たり、通常50重量部以下、好ましくは30重量部以下である。
【0059】また、染料あるいは顔料を配合することにより、露光時のハレーションの影響を緩和でき、また接着助剤を配合することにより、基板との接着性を改善することができる。
【0060】さらに、他の添加剤としては、アゾ化合物、アミン化合物等のハレーション防止剤、保存安定剤、消泡剤、形状改良剤等が挙げられる。
【0061】本発明のレジスト塗布組成物溶液は、例えば固形分濃度5〜50重量%の溶液を、例えば孔径0.2μm程度のフィルターで濾過することによって調製される。
【0062】レジスト塗布組成物溶液の調製に使用される溶剤としては、例えばエチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノプロピルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコールジプロピルエーテル、ジエチレングリコールジブチルエーテル、メチルセロソルブアセテート、エチルセロソルブアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノエチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノプロピルエーテルアセテート、トルエン、キシレン、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン、2−ヘプタノン、3−ヘプタノン、4−ヘプタノン、2−ヒドロキシプロピオン酸エチル、2−ヒドロキシ−2−メチルプロピオン酸エチル、エトキシ酢酸エチル、ヒドロキシ酢酸エチル、2−ヒドロキシ−3−メチル酪酸メチル、3−メトキシブチルアセテート、3−メチル−3−メトキシブチルアセテート、3−メチル−3−メトキシブチルプロピオネート、3−メチル−3−メトキシブチルブチレート、酢酸エチル、酢酸プロピル、酢酸ブチル、アセト酢酸メチル、アセト酢酸エチル、3−メトキシプロピオン酸メチル、3−メトキシプロピオン酸エチル、3−エトキシプロピオン酸メチル、3−エトキシプロピオン酸エチル、N−メチルピロリドン、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド等が挙げられる。これらの溶剤は、単独でまたは2種以上を混合して使用される。
【0063】さらに前記溶剤には、必要に応じて、ベンジルエチルエーテル、ジヘキシルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、アセトニルアセトン、イソホロン、カプロン酸、カプリル酸、1−オクタノール、1−ノナノール、ベンジルアルコール、酢酸ベンジル、安息香酸エチル、シュウ酸ジエチル、マレイン酸ジエチル、γ−ブチロラクトン、炭酸エチレン、炭酸プロピレン、フェニルセロソルブアセテート等の高沸点溶剤を1種以上添加することもできる。
【0064】本発明における最も大きな特徴は、前記レジスト組成物(イ)〜(ハ)等からなるレジスト塗布組成物の溶液中における金属含有量を適切に管理する点にある。本発明によると、レジスト塗布組成物溶液中に不純物として含まれる金属として、Na、K、Cu、Fe等のほか、Li、Be、Mg、Ca、Zn、Al、Si、Sn、Pb、Cr、Mn、Co、Ni等が見出されている。これらの金属不純物のうち、どの金属がどの程度レジスト塗布組成物溶液中に含有されるかは、当然のことながら、構成成分の品質、該組成物溶液を調製する際の工程管理のレベル等に依存するが、これらの金属は、様々の荷電数あるいは化合物の形態で該組成物溶液中に残存することにより、露光によって発生する酸の触媒能に影響を与えるものである。しかしながら、表1および図1に示すように、金属の合計含有量が単体換算でほぼ200ppbのレベル以下では、必要とされる露光量の上昇カーブが緩やかとなる。即ち、該組成物溶液中の金属の合計含有量と感度との間には、金属の合計含有量がほぼ200ppbの点に変曲点が存在し、レジスト塗布組成物溶液中の金属の合計含有量を200ppb以下に制御することによって、感度の低下を実際上問題とならない程度に抑えることができるのみならず、安定した感度を達成することができる。
【0065】レジスト塗布組成物溶液中における金属の合計含有量は、例えば酸解離性基含有樹脂、アルカリ可溶性樹脂等の樹脂成分を、アセトン、ジオキサン、テトラヒドロフラン、メタノール、エタノール、N−メチルピロリドン、ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド等の適当な溶媒に溶解したのち、純水中に滴下し、析出した樹脂成分を一晩乾燥させる精製操作を必要回数(好ましくは5回以上)繰り返すことにより、金属の合計含有量を200ppb以下の十分なレベルにまで下げることができる。しかしながら、実際的には、レジスト塗布組成物溶液の純度には自ずと限度があり、前記したような溶解、析出による処理の精製限度は、金属の合計含有量として、10ppb程度である。従来、レジスト塗布組成物溶液については、金属不純物の合計含有量とレジスト塗布組成物の感度との関係を定量的に検討する試みはなされておらず、本発明において明らかにされた事実は、初めての知見である。
【0066】本発明によると、レジスト塗布組成物溶液中の金属不純物は、主に使用される樹脂成分に由来するものであり、したがって、該樹脂成分に対して適切な精製操作を施すことにより、レジスト塗布組成物溶液中の金属の合計含有量を、ほぼ所定レベルまで低減することが可能である。しかしながら、金属不純物は、樹脂成分以外の配合成分、添加剤等に起因することもありうるし、また、所望のレジスト塗布組成物溶液の調製後に、何らかの原因で金属不純物が混入する可能性もあるので、レジスト塗布組成物溶液の調製後、該組成物溶液全体に対して適切な精製操作を施すことが好ましい。
【0067】また、本発明のレジスト塗布組成物溶液を用いてレジストパターンを形成する際には、作業雰囲気中に含まれる塩基性不純物等の影響を防止するため、レジスト膜上に保護膜を設けることもできる。
【0068】本発明のレジスト塗布組成物溶液からレジストパターンを形成する際には、該組成物溶液を、回転塗布、流延塗布、ロール塗布等の手段によって、例えばシリコンウエハー、アルミニウムで被覆されたウエハー等の基板上に塗布することにより、レジスト膜を形成し、所定のマスクパターンを介して該レジスト膜に露光する。その際に使用することができる放射線はエキシマレーザー等の遠紫外線が好ましいが、酸発生剤の種類に応じて、シンクロトロン放射線等のX線、電子線等の荷電粒子線等を使用することもできる。また、放射線量等の露光条件は、レジスト塗布組成物の配合組成、添加剤の種類等に応じて、適宜選定される。
【0069】また本発明においては、レジスト膜のみかけの感度を向上させるために、露光後焼成を行うことが好ましい。その加熱条件は、レジスト塗布組成物の配合組成、添加剤の種類等により変わるが、通常、30〜200℃、好ましくは50〜150℃である。
【0070】その後、アルカリ現像液で現像することにより、所定のレジストパターンを形成させる。前記アルカリ現像液としては、例えば水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウム、珪酸ナトリウム、メタ珪酸ナトリウム、アンモニア水、エチルアミン、n−プロピルアミン、ジエチルアミン、ジ−n−プロピルアミン、トリエチルアミン、メチルジエチルアミン、ジメチルエタノールアミン、トリエタノールアミン、テトラメチルアンモニウムヒドロキシド、テトラエチルアンモニウムヒドロキシド、コリン、ピロール、ピペリジン、1,8−ジアザビシクロ−[5,4,0]−7−ウンデセン、1,5−ジアザビシクロ−[4,3,0]−5−ノナン等のアルカリ性化合物を、通常、1〜10重量%、好ましくは2〜5重量%の濃度となるように溶解したアルカリ性水溶液が使用される。
【0071】また、前記現像液には、例えばメタノール、エタノール等の水溶性有機溶剤および界面活性剤を適量添加することもできる。なお、このようにアルカリ性水溶液からなる現像液を使用する場合には、一般に、現像後、水で洗浄する。
【0072】
【実施例】以下実施例および比較例を挙げて、本発明をさらに具体的に説明するが、本発明は、その要旨を超えない限り、これらの実施例に何ら制約されるものではない。
合成例1ポリ(ヒドロキシスチレン)300重量部をテトラヒドロフランに溶解して、トリエチルアミン130重量部を添加したのち、攪拌下0℃で、ジ−t−ブチルカーボネート200重量部を滴下して、6時間反応させた。その後反応溶液を純水中に滴下し、析出した樹脂を、50℃に保った真空乾燥器内で一晩乾燥した。得られた樹脂は、NMR測定の結果、フェノール性水酸基の水素原子の25%がt−ブトキシカルボニル基で置換された構造を有するものであった。この樹脂を、樹脂(A−1)とする。次いで、樹脂(A−1)100重量部をアセトン700重量部に溶解し、蒸留水800重量部中に滴下して、析出した樹脂を、50℃に保った真空乾燥器内で一晩乾燥した。得られた樹脂を、樹脂(A−2)とする。さらに、樹脂(A−2)100重量部をアセトン700重量部に溶解し、蒸留水800重量部中に滴下し、析出した樹脂を50℃に保った真空乾燥器内で一晩乾燥する精製操作を5回繰返した。これらの各回の精製操作後に得られた樹脂をそれぞれ、樹脂(A−3)、樹脂(A−4)、樹脂(A−5)、樹脂(A−6)、樹脂(A−7)とする。
【0073】実施例1〜3、比較例1〜4合成例1で得た樹脂(A−1)、(A−2)、(A−3)、(A−4)、(A−5)、(A−6)または(A−7)100重量部およびトリフェニルスルホニウムトリフルオロメタンスルホネート1重量部を、3−メトキシプロピオン酸メチル400重量部に溶解し、得られた溶液を、孔径0.2μmのメンブレンフィルターで濾過して異物を除去し、組成物溶液を調製した。次いで、得られた組成物溶液を、シリコンウエハー上に、露光前の焼成後の膜厚が1μmとなる回転数で、スピンナーにより回転塗布したのち、100℃で2分間焼成して、レジスト膜を形成した。このレジスト膜に対して、アドモントサイエンス社製KrFエキシマレーザー照射装置(MBK−400TL−N)を用い、マスクパターンを介して露光した。その後、100℃で2分間、露光後焼成を行い、2重量%テトラメチルアンモニウムヒドロキシド水溶液を用い、25℃で1分間現像したのち、純水で30秒間洗浄して、レジストパターンを形成した。これらの評価結果を、表1および図1に示す。
【0074】各実施例および比較例において、金属含有量および感度は、下記のようにして測定した。
金属含有量各組成物溶液について、日立製作所(株)製原子吸光測定機を用いて測定した。
【0075】感度各組成物溶液からレジストパターンを形成したとき、線幅0.5μmのレジストパターンがマスクパターンの寸法通りに得られた時の露光量を感度とした。
【0076】
【表1】

【0077】
【発明の効果】本発明のレジスト塗布組成物溶液は、該溶液中の金属の合計含有量を適切に管理することにより、常に安定したレジスト感度を示すものである。しかも本発明のレジスト塗布組成物溶液は、エキシマレーザー等の遠紫外線等の如き各種放射線を用いる微細加工に有用である。




 

 


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